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UGREEN M751 ハイパーファーストスクロールマウス レビュー - 技術的に難易度の高い高速スクロールホイールにUGREENも参戦!安価で機能が超充実なマウス

アクセサリ

UGREEN-M751
こんにちは、natsukiです。Aliexpressで購入した、UGREENの新作マウス「UGREEN M751」が非常に野心的な製品だったので紹介します。ひと目見て分かるとおり、マウスの最高峰とも言えるロジクールのMXシリーズへの対抗心をむき出しにした製品です。まず「サイドホイール」。一昔前は、この構造を備えるマウスはロジクール以外だとrapooブランドくらいでしたが、最近はサンワサプライが「400-MAWBT207AT/400-MABT191AT/MA-BBS523BK/MA-WBS524BK」と立て続けにラインナップを増やすなど、市場でもさほど珍しくなくなってきました。そしてそれ以上にUGREEN M751が特徴的なのは「高速スクロールホイール」を備えること。高速スクロールも、ナカバヤシ「神速シリーズ」、HP「HP930 クリエイターワイヤレスマウスicon/HP Spectreマウス700icon」、サンワサプライ「MA-BBHT616」などがありますが、「サイドホイール」と「高速スクロール」の両方を兼ね備えるマウスは、管見の限り従来製品ではロジクールのMXシリーズしかなく、また後述するように、高速スクロールの使用感においては、元祖のロジクールに及ばないまでも、その他の各社を上まわる品質を実現しています。価格も安価に抑えてあるので、お金はかけたくないけれどちょっとこだわりのマウスを使いたい、というときに、非常に有力な選択肢となるのではないかと思います。

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1.基本スペック

基本スペックは次の通りです。
・接続:2.4GHz USB無線ドングル/Bluetooth 5.0×2台 計3台マルチペアリング
・DPI:1000/1600/2400/3200/5000
・スイッチ:静音スイッチ
・電源:AAバッテリー(単三電池)×1or2
・サイズ:縦105mm×横58.5mm×高さ38mm
・重さ:公称95g、実測98.1g(電池無し)~118.7g(電池1本)~139.3g(電池2本)
・ボタン類:進む/戻るボタン、サイドホイール、高速スクロールホイール

ご覧のように、USB無線ドングルとBluetoothによる3台マルチペアリングや、DPI(感度)切り替え、進む/戻るボタンといった、マウスに必要とされる付属機能を十分に備えています。他社上位ランクのマウスと比べて不足する点としては、ボタンの割り振りなどを制御する専用アプリは備えません。

バッテリーは、充電式ではなく、単三電池です。ここは、個人的には充電式の方がよかった。そして、電池が1本でも2本でもかまわないという、多分マウスどころかほとんどの電子機器でまず見ない謎ギミックを備えています。

2.製品本体

box
では、製品本体を見ていきましょう。箱と同梱品は非常にシンプル。同梱品はマニュアルのみです。

UGREEN-M751
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本体は、ご覧のエルゴノミクス形状になっています。とはいっても極端な傾きではなく、普通のマウスから乗り換えても違和感は少ないでしょう。上部にはDPI(感度)調整ボタンと、マルチペアリングボタン・インジケーターがあり、左側にはサイドホイールの下に進む/戻るボタンを備えます。

material
表面はマットな質感かつ、左右側面は硬めのシリコン素材になっていて、部位による素材の違いとやや複雑な部品のかみ合わせは、細かい部分ですが、UGREENなりの気合いの入り具合を感じさせます。

UGREEN-M751
裏面は、電源ボタン兼Windows/Mac切り替えボタン。

UGREEN-M751
電源は単三電池。また、USB無線ドングル収納スペースも電池ボックス内にあります。そして……よく見ると、電池の装着方向が「同じ向き」であることが分かりますか? なんとこれ、一般的に電池2本の周辺機器は直列接続のところを、並列接続です。電池1本でも問題なく稼働し、2本だとより長持ち。なんだこのギミックは(笑)。私が知る限り、電子機器で「電池が1本でも2本でもどちらでもいいですよ」なんて、初めてみました。

weight
UGREENがこのギミックを備えた意図は掴み難いものの、結果論として、電池1本と2本ではかなり重量に差が出るために、お好みの重量に調整して使うことができます。ゲーミングマウスなんかで「重り」を着脱して重量を調整できるのがありますよね、その感覚です。もっとも、そもそも電池式なので、最低重量でも充電式マウスに比べれば重めですが。

3.使用感

エルゴノミクス形状にしては小ぶりな、万人に扱いやすい握り感

grip
サイズ的には、ロジクールMX Master 3Sがかなり大ぶりなのに対して、比較的コンパクトで、手の小さい人でも扱いやすいサイズ感です。親指のえぐれはそれほど深くなく、手の大きさにかかわらず、万人に扱いやすい形状です。電源が電池式のため、重量は電池1本でも、サイズの割にはやや重めに感じますが、電池込みでもロジクールMX Master 3Sよりは軽量です。参考までに、ロジクールMX Master 3Sと、比較的コンパクトサイズのロジクールMX Anywhere 3Sとのサイズを比較すると、下記のようになります。

UGREEN M751
サイズ:縦105mm×横58.5mm×高さ38mm / 重量:実測118.7g(電池1本)or 139.3g(電池2本)
MX Master 3S
サイズ:縦124.9mm×横84.3mm×高さ51mm / 重量:141g
MX Anywhere 3S
サイズ:縦100.5mm×横65mm×高さ34.4mm / 重量:99g

また、先にも触れたように、全体的にマットな質感で指紋はつきにくく、さらに左右側面の硬めのシリコンも触感は上々です。

スイッチは静音

左右クリックと進む/戻るボタンは静音スイッチを採用していて、実際、十分なクリック感と静音を両立しています。

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DPI切り替え/3台マルチペアリングもスムーズ

真ん中にDPI切り替えとマルチペアリング切り替えボタンを備えます。マルチペアリング切り替えボタンは、一見ボタンに見えませんが、押込式のボタンになっています。インジケーターがついていて、常時点灯ではなく、切り替えたときのみ点灯しますが、それでも接続を判別するには十分です。この位置であれば、必要なときはすぐ押せ、また誤押下もしにくいでしょう。

サイドホイール

サイドホイールは、普通に使えます。強いていえば、回す触感がやや硬くスムーズさに欠けるかもしれませんが、実用上問題があるほどではありません。経験上、アプリによってスクロールするつもりが項目を移動したりと、挙動が思い通りにいかないこともあり、わりと相性は激しい機能です。表計算ソフトや画像を拡大してのレタッチなどで有用です。

切り替え不要で扱いやすい高速スクロールホイール、独特の駆動音が気になるか?

wheel
本製品最大の売りどころの、高速スクロールホイールです。このマウスホイールの高速スクロールというのは、メーカーによって物理的な仕組みが異なり、現状、ロジクールが「スクロールする速度で通常スクロールと高速スクロールが自動で切り替わる」という、シームレスな切り替えを実現していて、使用感で他社の追随を許していません。他社の、ナカバヤシ「神速シリーズ」、HP「HP930 クリエイターワイヤレスマウスicon/HP Spectreマウス700icon」、サンワサプライ「MA-BBHT616」は、いずれも、「ボタンによって通常スクロールと高速スクロールを切り替える」もので、ワンアクション挟む分、どうしても使用感でロジクール製品に劣ります。UGREEN M751は、これらのどちらでもなく、普通に回せば止まるが勢いを付けると慣性で回り続けるくらいの「絶妙な摩擦設定」によって、ロジクール製品のようなシームレスな使用感を実現しました。

wheel
どのくらい高速でいけるかというと、例えば、ウインタブの記事の中でも特に冗長な(笑)下記記事について、ちゃんと画像をいったん読み込んだ後、ページ頭からスクロールしてみましたが、ホイールひと弾きで、余裕をもって最後までスクロールしました。これだけの長さをひと弾きでスクロールできれば、実用上は十分すぎるでしょう。

BOOX Palma 実機レビュー第2弾 - 「スマホサイズの電子ペーパータブレット」、様々な機能やアプリを使い込んでみた
こんにちは、natsukiです。先日レビューした、今までに無い電子ペーパータブレット「BOOX Palma」。その特徴は、まず、ディスプレイがスマホサイズで、BSR(BOOX Super Refresh)により電子ペーパーながら高い反応速度...

私は、ロジクール「MX Master 3S」とHP「HP930 クリエイターワイヤレスマウス」の実機レビューも、過去にさせていただいていて、その後、MX MASTER 3Sは自身のメインマウスとして、HP930 クリエイターワイヤレスマウスは娘のメインマウスとしていずれも継続使用しています。その上での使用感は、

MX Master 3S > UGREEN M751 > HP930 クリエイターワイヤレスマウス

ですね。やはり、ボタン切り替えせずに、普通のスクロールと高速スクロールを指の弾き加減次第で使い分けられる利便性は、非常に快適です。地味といえば地味な技術なんですが、UGREENという新興メーカーがここに喰らいついてきたのは、わりと凄いことなんじゃないかと思っています。

UGREEN M751のホイールがMX Master 3Sに及ばない点は、以下2点。第1に、ホイールが高速回転時に「モウウウウウウゥゥゥ……ン」という独特の摩擦音を発します。低く小さい音なので目立つものではありませんが、クリックの静音スイッチよりは大きく、周りの人にはほとんど聞こえないが、使っている本人には十分聞こえるくらいのレベルです。もう1点は、スクロールの感度調整を高速スクロールに焦点を合わせて行っているのか、通常のスクロールだと、タイミングによって、ストップ時にブレが生じる場合があります。いずれも、気にするかどうかは個人差のレベルながら、繊細さを競う技術だけに、やはりロジクールとの「差」は比べれば感じられるということです。

なお、ロジクールの高速スクロールホイールは、かつては上級のMXシリーズにしか搭載されていませんでしたが、最近は、より廉価な価格帯の製品にも導入されるようになってきています。とは言っても、記事執筆現在で、最低でも実売4,000円台以上のランクの製品で、このUGREEN M571の価格の約2倍くらいはします。

4.販路と価格

このUGREEN M751は、残念ながら記事執筆現在では日本国内販売はしておらず、Aliexpressなどの海外通販でしか手に入りません。Aliexpressでの価格は、セールや割引によって前後しますが、おおむね3,000円を下回る価格で購入可能です。Aliexpressで購入する場合、私が購入した「Ugreen Official Store」では、セールによる価格設定の他にストアフロントページや商品ページで能動的に取得するクーポンやアプリでのコイン割引など、複数の割引が適用可能で、これらを総合的に適用した最終価格は日々変動します。実際、下にリンクしますが、同じ出品者で商品ページが2つあり、それぞれで適用される割引の種類や率が異なるので、どちらが安くなるかはタイミングによって異なります。記事執筆現在、2,000円台半ばくらいまで割引が可能だと思いますので、まあ、いろいろやってみてください。

安価ながら、高速スクロール、サイドホイール、3台マルチペアリング、DPI調整、進む/戻るボタン、と、マウスに欲しい機能をフルスペックで備えた、充実した製品です。エルゴノミクス形状といっても、サイズは小ぶりな一般的な低価格のマウスと同じくらいで、クセのない万人に使いやすいフォルムだと思います。専用アプリを備えないのだけが残念ですが、あっても進む/戻るボタンへの機能割り当てくらいですからね。この価格でこれだけの機能、さすがは最近周辺機器で勢いのあるUGREENと言うべき、満足度の高いマウスです。

5.関連リンク

下記の2つのリンクは、いずれも実際に私が購入した出品者の同じ製品ですが、それぞれ適用可能な割引の種類や率が異なるので、そのときそのときのタイミング次第で、より安くなる方を選べばよいと思います。
Ugreen-人間工学に基づいたワイヤレスマウス:Aliexpress「Ugreen Official Store」
Ugreen-人間工学に基づいたワイヤレスマウス:Aliexpress「Ugreen Official Store」

執筆者:natsuki
ウインタブをきっかけに、海外通販で奇天烈なガジェットを漁ることにハマる。趣味は旅行(自然も史跡も)、アマチュアオーケストラなど。自分の知識欲も満たせるので、楽しんで記事を書いています。興味を持ったもの、面白いと思ったものを、読者の皆さんと共有できれば幸いです。
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