記事にアフィリエイト広告を含みます

TP-Link RE900XD Wi-Fi 6中継器 レビュー - Wi-Fi6(802.11ax)の効果あり!2.5GbEもあり長期利用も可能

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器
TP-LinkのWi-Fi 6中継器「RE900XD」の実機レビューです。この製品は2月16日に発売されたばかりで、TP-Link初となるマルチギガビットに対応した、デスクトップ型デュアルバンドWi-Fi 6中継器で、縦置きと壁掛けに対応する日本向けの特別モデルとなっています。なお、レビューは吟遊詩人が担当いたします。

1.スペック

  RE900XD
無線LAN規格 IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax(Wi-Fi4,5,6相当)
周波数範囲 2.4GHz、5GHz
無線LAN通信速度 2.4GHz:1148Mbps / 5GHz:4804Mbps
無線LANセキュリティ WPA/WPA-PSK2/WPA3
有線LAN/WANポート 2.5GbE×1、1GbE×2
消費電力 23W
重量 550g(実測)※本体のみ設置用部品含まず

2.筐体

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器 同梱物
同梱物です。付属のUTPケーブルはCAT5eとなっており、2.5GbEでもフルに性能を生かせます。また、CAT6Aと異なり十字介在が存在しないため柔軟性が高いです。電源アダプタは細長いですが、隣の電源の口に干渉しない形状ですので取り回しは楽です。電源ケーブル自体もかなり柔らかいため配線に苦労するということはないです。

冒頭記載の通り、設置は普通に縦置きの他、壁掛けも可能です。設置用部品はねじ穴が開いており、それを使って壁に固定すれば壁掛け設置も可能です。ただし、壁に取り付けるねじは付属していません。もちろん、横置きも可能です。しかし、横置きにするとTP-Linkのロゴが逆さまになります。さらに、RE900XDは直方体ではなく、縦置きしたときに下から上に向かって大きくなる逆三角形のような筐体ですので、横置きすると上面が斜面となるため、ちょっと落ち着きません。

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

サイズ感が判るようにミンティアを置いています。上部にWPSボタンがあり、LEDインジケーターは上から電源、2.4GHz Wi-Fi、5GHz Wi-Fi、受信電波、1GbE(1)、1GbE(2)、2.5GbEとなっています(GbEはGigabit Ethernetのことです)。2.5GbEは1Gbpsでリンクしても青く光ります。残念ながら2.5Gbpsでリンクする対象がなかったため2.5Gbpsにリンクすると青以外で光るのかわかりません。ブリッジモードで使うと受信電波は消灯します。

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器
背面はすごくシンプルです。リセット用ホール、1GbE用のRJ45が2口、2.5GbE用のRJ45が1口、電源用コネクタが1口です。背面にはLEDインジケーターがまったくありません。

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器
縦置きした際の上部はスリットになっています。ファン等の冷却装置はないのでここから自然排熱するようです。ただ、冬だからか、稼働中に熱くなるということはなかったです。

3.使用感

箱から取り出すとまず嬉しいのが発泡スチロールではなく、段ボールなどの紙素材で梱包されていることです。発泡スチロールってゴミに出すとき邪魔になるので、崩して捨てられる紙素材の梱包材はポイント高いです。

TP-LINK Tether
初期設定はスマホにアプリをインストールするのが確実です。アプリは「Tether」といい、Google Play(Android)/App Store(iOS)からインストールできます。同梱物の「かんたん設定ガイド」にもQRコードがありますのでそちらを読み込んでもよいでしょう。

RE900XDのデフォルトの設定は中継器モードです。これはすでにあるWi-Fiの電波を中継するというものです。デフォルトだとSSIDは既存のものに「_ EXTもしくは_ 5GEXT」が付きます(もちろんSSIDは変更可能です)。

つまり、既存のルータのそばでSSIDとパスワードをいったん設定して離れたところに移動してそこで電源を入れると

ルータ <-⚡Wi-Fi⚡-> RE900XD <-⚡Wi-Fi⚡-> スマホなど

というやり取りでWi-Fiの範囲を延長します。やってみるとあっけないほど簡単です。ただ、RE900XDが再起動するのに思った以上に時間(2分程度ですが体感長い)が掛かり、この点はちょっと気になりました。電源を抜いて移動した際などは焦らないことです。

でもこれRE900XDを使うには結構微妙です。一戸建てのように一台のルータからの電波がすべての部屋に届かない場合にこれで延長しましょうという発想なのですが、バックホール(ルータとRE900XD間の通信)に無線を使ってしまっているのでRE900XDに繋がった機器はRE900XDとルータ間のスピードがあまり出せないんです。

とはいえ、中継器なのでこれができれば全然使用には困らないのですが、それではせっかくのWi-Fi6があまり活かせません。もちろん、RE900XDに有線でNAS等を接続してRE900XDを中心とした通信が主目的なら問題ありませんが、レアケースではないでしょうか?性能を出すには、ルータとRE900XDを有線接続する「ブリッジモード」での利用が有効です(設定変更にはTetherかブラウザによる設定変更が必要です)。

今のルータがマンションなどの都合で交換できないけれど、Wi-Fiをパワーアップしたい、という場合はこの使い方がオススメです。

RE900XDは詳細設定のWi-Fi範囲という項目でWi-Fiの空中線電力を制御できます。

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器
「範囲最大」にすればかなり遠くまで電波が飛びます。RE900XDが見える範囲や扉や壁一枚とかであれば(扉や壁の素材によりますが)「範囲中」で十分だと思います(不必要に範囲最大とすると隣人の部屋まで電波が飛ぶことになり、消費電力やセキュリティの観点などから好ましくありません)。

4.性能テスト

RE900XDの性能を評価するためブリッジモードを使います。理由は上記使用感にもありますが中継器モードだとバックホールの帯域が不足するためです。

Wi-Fiの設定は下記のように変更しています。

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器
筆者の接続環境はNURO光(2Gbps)の戸建てプランとなっています。NURO光のルータから1GbpsでRE900XDにスイッチを経由して接続しています。5GHzのWi-FiでRE900XDとスマホを接続し、性能をチェックします。

性能テスト1. シングル接続

ひとまず、一台ごとに計測してどの程度のスピードが出るかを調べる目的です。

接続機種はXperia 1(802SO)で802.11ac接続(up:866Mbps/down:866Mbps)です。
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

ほぼ最新と信じているXperia 5iii(A103SO)で802.11ax接続(up:1200Mbps/down:1200Mbps)です。
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

リファレンスとなる有線接続のLinux端末(VAIO Fit 15AにManjaroを導入)からChromeで1Gbps接続です。
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

有線は別にして、計測する度にスピードが結構ばらつきますが言えることは、有線接続で出ているスピードより遅いということはWi-Fi接続部分にボトルネックがあるということです。

性能テスト2. マルチ接続

複数台Wi-Fi接続しつつ、有線接続も同時に計測します。
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器
上から順番に楽天ミニ、Xperia XZ2、Xperia 1、Xperia 5iii、pixec4、有線接続です。

上記結果から、802.11ax接続のXperia 5iiiはアップロードの速度低下があまりなく(一台の時より高速w)、802.11ax(Wi-Fi6)接続の効果が出ていると言えます。

性能テスト3. Wi-Fi間通信

Wi-Fi間の通信性能を測ります。Wi-Fimanを使って、端末間のスピード計測を行います。

802.11ac同士の接続(Xperia 1側からXperia XZ2をターゲットとした)
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

802.11acと802.11axの接続(Xperia 5iii側からXperia 1をターゲットとした)
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

802.11ax同士の接続(Xperia 5iii側からPixel 6aをターゲットとした)
TP-LINK RE900XD Wi-Fi 6中継器

ちょっと理由が判りませんが、Pixel 6aはWi-Fiの速度が出ない傾向っぽい(嫁所有の端末のためバックグラウンドで通信が常に走ってるなどあり得る/個体差かもしれません)です。とはいえ、SPEEDTESTの際と同じようにアップロードは高速でした。

5.まとめ

TP-Link RE900XD Wi-Fi 6中継器はAmazonで販売中で、2月27日現在の価格は税込み15,900円です。Wi-Fiは電波の機嫌次第なので必ずしも毎回同じ結果になるとは言えませんが、大まかな傾向はつかめるかと思います。Wi-Fi6を使うとほぼ確実に早くなりそうです。ただ、本領を発揮するには可能な限り端末をWi-Fi6にしないとダメそうです。

RE900XDは範囲最大で使うとかなり「電波が飛んでる感じ」がします。外部アンテナ(よくあるごついツノ)がないすっきりした外見とは裏腹にパワフルなのでバックホールにWi-Fiを使うにしろ有線接続にしろWi-Fiが届く範囲は確実に拡張されます。いま、Wi-Fi電波が微弱でLTE/5Gに切り替わってうっかりGIGAが消費されて困るという状況ならRE900XDはオススメです。Wi-Fi6規格の中継器で買い足しにはちょうど良いし、2.5GbEも搭載しているのですぐに陳腐化することもなくしばらく第一線で活躍できると思います。

6.関連リンク

無線LAN中継器 RE900XD:TP-Link公式サイト 製品情報
TP-Link WIFI 中継器 RE900XD:Amazon
TP-Link 公式サイト
TP-Link 公式Twitter

スポンサーリンク

コメント

  1. 匿名 より:

    tplinkは買わないほうがいい。グローバルを不定期にリリースするバグを一生直す気ない。