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ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター レビュー - 簡単設定でWi-Fi6(802.11ax)の効果も大!

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
ASUSが2月24日に発売したWi-Fi6対応Gigabit Router「RT-AX1800U」の実機レビューです。ASUSは高性能なWi-Fiルーターを数多く手掛けていますが、このニューモデルRT-AX1800UはASUS製品の中ではエントリークラスという位置づけで、価格も購入しやすいものになっています。

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製品ページはこちらです
RT-AX1800Uicon:ASUS Store

1.スペック

  RT-AX1800U
無線LAN規格 IEEE 802.11a, IEEE 802.11b, IEEE 802.11g
Wi-Fi 4 (802.11n), Wi-Fi 5 (802.11ac), Wi-Fi 6 (802.11ax)
IPv4, IPv6
周波数範囲 2.4GHz、5GHz
無線LAN通信速度 2.4GHz:574Mbps / 5GHz:1201Mbps
無線LANセキュリティ WPA2-Personal / WPA2/WPA3-Personal / WPA3-Personal
有線LAN/WANポート WAN 1Gbps×1、LAN 1 Gbps×3
電源 対応入力電圧:100V~240V(50~60Hz)
ACアダプター出力:12 V(最大1 A)
サイズ 190 x 188 x 126 mm
重量 364 g(実測値 356 g)

2.筐体

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
同梱物の一覧です(レビュー用貸出機のためペーパー類の数量が異なる可能性があります)。電源アダプターは小型で細長い形状となり、隣の電源の口に干渉しないため取り回しは楽です。電源ケーブル自体もかなり柔らかいため配線に苦労するということはないです。

設置は普通に横置きの他、壁掛けも可能です。本体にねじをひっかける穴が開いており、それを使って壁に固定すれば壁掛け設置も可能です。ただし、壁に取り付けるねじは付属していません。

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サイズ感が判るようにミンティアを置いています。外部アンテナはこのくらいの長さです。外部アンテナは角度も好きに変えられます。

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
サイズ感が判るようにミンティアを置いています。 左から順に、Power、LAN3、LAN2、LAN1、WAN、Wi-Fi 2.4GHz、Wi-Fi 5GHz、USBの各LEDになります。Power以外のLEDはアクセスがあると点滅します。

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
背面はシンプルです。左から順に、リセット用ホール、電源スイッチ、電源用コネクタ、WPSボタン、USB2.0、WAN用1GbE、LAN用の1GbEが3口です。背面はLEDランプがありません。

3.使用感

箱から取り出すとまず嬉しいのが発泡スチロールではなく、段ボールなどの紙素材で梱包されていることです。発泡スチロールはゴミに出すとき邪魔になりますし、紙の梱包材というのもエコですよね。ルーター本体はおそらく皆さんが製品ページで見て思い描いているよりもずっとコンパクトです。

設定はスマホにアプリをインストールするのが確実です。アプリはAndroid/iOSでそれぞれのストアアプリで「ASUS Router」で検索すればすぐ見つかります。ガイドにもQRコードがありますのでそちらを読み込んでもよいでしょう。

ガイドにある通り、電源とLANケーブルを繋ぐと簡単にできます。ただし最初設定をするときには棚の上などに設置する前に手の届くところで実施したほうが良いです。というのも本体背面に印刷されているWi-Fiのパスワードが必要になるからです。もっとも、最近のスマホであればパスワードを打たずとも背面にあるQRコードを読み込めばWi-Fi接続情報を読み込めます。しかし、背面が見える必要があります。

繋がってしまえばあとは、アプリの指示通りもしくは、設定から任意の設定を行えば簡単に使えます。筆者宅はNURO光(2G)なので専用ルーターでないと通信できないため、このルーターと置き換えることはできず、ルーターモードからAPモードに切り替えないといけないのですが、なんとPCにつながるハブからLANケーブルをWANの口に差し込んで電源を入れただけですぐに使えるようになってしまったんです。普段はルーターを試したりする時はAPモードに切り替えるまでがちょっと面倒なものなんですが、すごくあっさり繋がり感動さえ覚えました。

また、ルーターとアプリともソフトウェアの出来がかなり良いです。接続されている端末だけではなくネットワークトラフィック量やCPUやメモリの使用率も見られるんです。

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
ただ、判りやすさ優先のためアプリから各周波数のチャネルや帯域幅はアプリからは設定できません。これらを設定するにはブラウザからログインして設定する必要があります。このブラウザからの設定がかなりマニアックな項目までいじれるんです。たとえば認証にRADIUSが使える家庭用ルーターなんてはじめて見ました。RADIUSサーバーなんて一般のご家庭にまずない奴ですよ…(ずっとNURO光なのでルーターを更新しないから時代から取り残されてるだけかもしれませんが)。

あと、ちょっと感動したのはリブートスケジューラがあり、定期的にリブートすることができるという点です(デフォルトは無効です)。曜日と時間を選べます。毎日朝4時とかにしておけば、長期間使ってると時々遭遇する謎のハングアップとかに遭遇しなくなりますね。

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
ただ、大量ファイルを夜通しでアップロードする日とかある場合は気をつけてください。

USB端子がありますが、ここに4Gのドングルを挿せばテザリングもできるようです。残念ながら筆者は持ち合わせがないため試せませんでしたが、設定上はWAN経由で5秒おきにpingを打って12回飛ばなくなると4G回線にフェイルオーバーしたりできるようです。これ本当に家庭用ルーターですかね?

もちろんUSB端子にストレージを挿せばNASのように使えます。ただし、ここはもうひと頑張りしてほしいところなんですが、Samba共有(いわゆるWindowsのネットワーク共有)はSMBv1にしか対応していないんです。つまり最近のWindows 10/11だと大体繋がりません。もちろん繋がるように設定を変えられますが、セキュリティリスクが上がりますのでオススメできません。

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また、FTP共有も可能ですが、こちらもセキュリティって何ですか?ってレベルですので利用はオススメできません。他が結構作りこんでいるのにファイル機能は完全におまけレベルとなっています。まあ、ファイル共有をする必要があるならNASを買うべきですがSamba共有が家にあれば友達が来た時の動画の共有とか簡単にできて便利といえば便利なんですがね…。

4.性能テスト

RT-AX1800Uの性能を評価するためアクセスポイントモードを使います。このためファイアウォール、IP 共有、NATは無効となります。

筆者の接続環境はNURO光(2Gbps)の戸建てプランとなっています。NURO光のルータから1GbpsでRT-AX1800Uにスイッチを経由して接続しています。5GHzのWi-FiでRT-AX1800Uとスマホを接続し、性能をチェックします。

性能テスト1. シングル接続

ひとまず、一台ごとに計測してどの程度のスピードが出るかを調べる目的です。

接続機種はXperia 1(802SO)で802.11ac接続(up:866Mbps/down:866Mbps)です。

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ほぼ最新と信じているXperia 5iii(A103SO)で802.11ax接続(up:1200Mbps/down:1200Mbps)です。

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リファレンスとなる有線接続のLinux端末(VAIO Fit 15AにManjaroを導入)からChromeで1Gbps接続です。

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター

有線は別にして、計測する度にスピードが結構ばらつきますが言えることは、有線接続で出ているスピードより遅いということはWi-Fi接続部分にボトルネックがあるということです。

性能テスト2. マルチ接続

複数台Wi-Fi接続しつつ、有線接続も同時に計測します。

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター

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ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター
上から順番に楽天ミニ、Xperia XZ2、Xperia 1、Xperia 5iii、pixec4、有線接続です。

上記結果から、802.11ax接続のXperia 5iiiはダウンロードの速度低下がなく、802.11ax(Wi-Fi6)接続の効果が出ていると言えます。とはいえこのテストでは同一サイト(IPA CyberLab)に対して一斉にアクセスしていますのである程度の速度低下はやむをえないと思います。

性能テスト3. Wi-Fi間通信

Wi-Fi間の通信性能を測ります。[Wi-Fiman]を使って、端末間のスピード計測を行います。

802.11ac同士の接続(Xperia 1側からXperia XZ2をターゲットとした)

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802.11acと802.11axの接続(Xperia 5iii側からXperia 1をターゲットとした)

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター

802.11ax同士の接続(Xperia 5iii側からPixel 6aをターゲットとした)

ASUS RT-AX1800U Wi-Fi 6対応デュアルバンドギガビットルーター

Wi-Fiの接続規格が新しいほどスピードが伸びるという非常にわかりやすい結果となりました。特にax同士のスピードはかなり早いです。同じ電波を使ってアップロードもダウンロードも行っているにもかかわらずこのスピードはかなり優秀だと思います。もちろん、カタログスペック上はもっとスピードが出るはずですが、実環境では他の電波や障害物などいろいろな影響があるので、これだけ出れば御の字だと思います。

画面キャプチャはとらなかったのですが、外部アンテナの向きを変えてWi-Fimanで電波強度を計測しました。しかし予想に反して、見通し距離だと外部アンテナの向きはほぼ影響ありませんでした。向きを変えても効果がないというか測定誤差程度でした。むしろ効果が高かったのはスマホを立てて(メインカメラでRT-AX1800Uを撮影するように構える)通信する状態が最良でした。ただ、2Fにルーターがあり、1Fで受信するみたいな場合はアンテナを水平もしくは45度のポジションにしたほうが高速でリンクする傾向がありました。
※一人で実験しているので再現性などちょっと怪しくてテスト結果には含めませんでしたが、傾向は確かにありました。

5.まとめ

ASUS RT-AX1800UはASUS Storeで販売中で、3月14日現在の価格は税込み11,520円です。ASUSはWi-Fiルーターを多数ラインナップしていますが、11,520円というのはASUS製としては非常に購入しやすい価格と言えます。

RT-AX1800Uは電波強度を調整できず、出力が他社と比較して少し弱めな感じでした。もし一軒家などで設置するならなるべく家の中心部に配置すると効率がよさそうです。また、今回は試せませんでしたが、ASUS社のメッシュWi-Fi(AiMesh)に対応しています。ひとまず、RT-AX1800Uにルーターをリプレースしておいてやっぱりもうちょっとスピードが欲しいという場所が出てきたときにAiMesh対応機種を買い増ししてメッシュでWi-Fiを拡張するという方法もありです。こういう方法がとれるのもASUS社の無線LAN機器のラインナップの重厚さがなせる業ですね(ロックインされているともいうが…)。

6.関連リンク

RT-AX1800Uicon:ASUS Store:ASUS Store

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