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Beats Flexの実機レビュー - Apple W1搭載のネックバンド型ヘッドセット。Androidユーザーにはどうか?

Beats Flex TOP
こんにちは、輪他です。BeatsのBluetoothイヤホン、Beats Flexを購入しましたので、実機レビューをお届けします。2014年にAppleに買収されたBeatsは、Appleの端末との連携を重視した機種をこれまでも多数発売しており、今回レビューするBeats Flexも、AirPodsと同じApple W1を搭載し、iPhoneシリーズや、Macシリーズとの接続がより簡略化され、便利に利用できるものになっています。

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1.スペック

   Beats Flex
Bluetooth バージョン 非公表
搭載チップ  Apple W1
オーディオコーデック  SBC AAC
有効接続距離 100m (Class 1) 
最大再生時間  12時間
充電時間  Fast Fuel機能によって、10分で1.5時間の再生が可能
フル充電の時間は非公表

初代のAirPodsや、Beats Flexの前モデルであるBeats Xと同じプロセッサである、Apple W1を採用しています。現行のモデルにも採用されているプロセッサですが、2016年に登場したものということもあり、そこまで通信の安定性などのスペックは高くありません。

対応しているオーディオコーデックはSBCとAACのみ。最近のネックバンド型Bluetoothヘッドセットとしては若干物足りない仕様ですが、Apple製品との接続を前提とするなら必要十分と言える構成です。

前モデルのBeats Xと違い、Beats FlexではUSB Type-Cが採用されました。iPhoneユーザーがメインの利用者のイヤホンなのにあえてlightningを使わない意味はよく分かりませんがウインタブ読者にとってはType-Cの方がいいですよね?

最大再生時間は12時間で、フル充電までの時間は公表されていませんが、Fast Fuel機能によって、10分の充電で1.5時間の再生が可能とされています。

さらに、Beats Xには搭載されていなかった、自動再生・停止機能を搭載しています。イヤホンのハウジング部分にマグネットを搭載しており、イヤホンを耳からはずし、左右をマグネットでくっつけると再生しているコンテンツが停止し、再度マグネットを外すと再生が再開されると言う機能です。この機能はApple公式のミュージックアプリだけではなく、Spotifyなどのサードパーティアプリでも利用することができます。

ただ、この機能の挙動をよく確認してみると、マグネットをくっつけるたびにiPhoneやMacとの接続を解除し、マグネットを外すと再度ペアリングし直すという挙動のようです。

ですので、マグネットをくっつけて音楽の再生を停止し、イヤホンをそのままの状態にしてiPhoneから再生ボタンを押すとiPhoneのスピーカーから大音量で音楽が…という事態になる可能性もありますので注意が必要です。

毎回ペアリング切ってるんで、バッテリー持ちは良くなるんでしょうけどね…。

なお、この機能は 最新のIOS 14、Mac OS Big Surでのみ利用できます。

Apple W1を搭載しているので、IOS 13から可能になった、同じくApple W1を搭載しているAirPodsやPowerbeatsなどとの同時再生も可能となっています。ただ、Airpodsと同様に、Apple H1を搭載しているAirPods ProやAirPods Maxとの同時再生はできません。

Beats Android

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あまり知られていないですが、BeatsはAndroid向けにも専用アプリをリリースしています。そちらでも、感覚的にペアリングを行うことができるのでAndroidをご利用の方はこっちを利用するといいかもです。

2.外観、付属品

Beats Flex (2)

付属品はBeats Flex本体とイヤーピース、USB Type-Cケーブル、ステッカーや説明書類となります。イヤーピースは大中小の3サイズに加え、3段キノコ型のイヤーピースが同封されています。

付属ケーブルは、両端がUSB Type-Cになっており、このケーブルでは、一般的なUSB A端子の充電器では充電できません。Macシリーズの端子が全てType-C(Thunderbolt 3)のみに統一されており、さらに2020年のiPhoneシリーズの付属品からUSB A端子の純正充電器が完全に廃止されたことから、Apple製品を使う上で両端がType-Cなのは当然…ということなんでしょうが、それならiPhoneもType-Cにしてくれ…。と思うばかりです。

自分はMacBookと合わせて持ち歩くつもりなのですが、その場合はMacからそのまま給電できるんでありがたいんですけどね。

Apple製品と同じようにBeats製品もステッカーを同封してくるようです。どうしろと…。

Beats Flex TOP

ハウジング部分には、Beatsのロゴがプリントされています。

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Beats Flex (5)

左側のコントローラーに音量キーとマイク、再生/Siriボタンを搭載し、右側には電源/ペアリングキーを搭載しています。

Beats Flex Color (1)

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beats Flex Color (2)

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今回購入したのは「Beatsブラック」ですが、そのほかに「ユズイエロー」、「フレイムブルー」「スモークグレイ」の3色が用意されています。

筐体もプラスチック製でかなりチープですし、カラーリングから見ても、カジュアルな若者向けデザインって感じですね。

3.音質

今回使用した視聴環境は、iPhone XR 、MacBook Pro 2017、RedMagic 5Sです。

接続後、まず最初に聞こえるのは割と大きめのホワイトノイズ。最近では中国メーカーの2~3000円クラスの完全ワイヤレスイヤホンですらほとんど感じなくなったホワイトノイズが、不快になるくらいの音量で聴こえてきます。

音の傾向としては低音強め×迫力重視といった印象を受けました。強め、というだけで、胸の奥の方に響くような強い重低音を鳴らす、というわけではなく、あくまで高域より強く、長時間のリスニングでも疲れないような音、という感じです。高音は抑えられているのでドンシャリってわけではないですね。

家でしっかり音楽を楽しむと言うよりは、外出時にEDMやPops、ヒップホップ寄りの音楽をカジュアルに楽しむためのチューニングです。Beatsのイヤホンを使うのは初めてなので確かなことは言えませんが、一般的にBeatsらしいとされている音作りだと思います。

その分…と言いますか、しっかり聴き込むと音の解像度や音域の狭さを感じる部分もあります。搭載しているApple W1プロセッサが世代的に古いのも関連しているのか、現在主流の格安Bluetooth5.0採用のBluetoothイヤホンと、どちらもAAC接続にて比較しても、若干の解像度不足を感じます。

通信環境の差によるものなのか、iPhone XRやRedMagic 5Sなどのモバイル端末で再生した場合と比較して、MacBook Proでの再生の方が、解像度が高いように感じました。

4.使用感

Beats Flex (1)

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Beats Xの電源を入れると、近くにあるiPhoneにAirPodsでお馴染みのポップアップ画面が出現します。一度接続すれば、同じApple IDでログインしているiPhoneやMacシリーズからのペアリングは必要がなく、コントロールセンターのBluetoothの項目から選択すればワンタッチで接続できます。

装着感はそこまで良くないですね。構造上、ネックバンド型イヤホンはハウジングから首部分までのケーブルの重量分、完全ワイヤレスイヤホンと比較して下方向に力が掛かってしまうので、思ったより安定しません。

これも、Beats Xの欠点というよりは、ネックバンド型の弱点なんですが、ケースに戻すたびに、満充電の状態にしてくれる完全ワイヤレスイヤホンと違い、ネックバンド型のワイヤレスイヤホンでは毎回充電し直す必要が有ります。Beats Flexは一般的な完全ワイヤレスイヤホンの、イヤホン単体再生時間より長い、12時間の連続再生時間を誇っていますが、Beats Flexは毎回充電しないと、利用しようと思った時に電池残量が20%程しかないといったような事態に陥ることが頻繁に有り、ストレスになります。

さらに、バックなどを持たず、手ぶらで外出した際にはしまう場所がないのでずっと首に掛けておくしかないんですよね…。数年前ならよく見る光景でしたが、これだけ完全ワイヤレスイヤホンが普及した時代だとちょっと前時代的かな…と。流石に気にし過ぎですかね…。

既に完全ワイヤレスイヤホンに慣れている人にとっては、これらは意外と大きなマイナスポイントだと感じました。

5.価格など

Beats Flexは、Apple公式サイトやAmazon、楽天などのECサイト、家電量販店などで販売されています。それぞれ、ポイント制度などによって実際の価格は違ってきますが、基本的には実売5000円強ほどの価格で販売されています。

正直音質的には特筆すべき点はなく、完全ワイヤレスイヤホンの市場が拡大し続ける現在においては、少なくともAndroidユーザーが5,000円を出して購入するようなものではないと感じました。同じ額を、Ankerなどの有名メーカー製TWSに使った方が幸せになれると思います。

iPhoneユーザーにとってどうか、と考えても、ネガティブな意味で一考の余地があるといった印象です。Apple W1を搭載していることから接続のし易さを理由に購入を検討されている方が多いのではないかと思いますが、Macシリーズや、iPadとのマルチペアリングを前提に利用するわけではなく、iPhone単体で利用するつもりならば、毎回電源ボタンを長押しして接続しなければならないBeats Flexよりも、ケースから取り出すだけで勝手にペアリングしてくれる完全ワイヤレスイヤホンの方が便利です。

「Apple W1によるマルチペアリングを試してみたい」といった方にはお勧めできるかな…というぐらいですかね。いまだに無印AirPodsは新品ですと税抜17,800円もしますし。Beats Flexなら約4分の1ほどの価格で購入できます。

6.関連リンク

Beats Flex : Beats公式
Beats Flex:Amazon

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コメント

  1. あるえふ より:

    Beats 製品は HTC J ISW13HT に附属の物で使って、低音ドコドコで高音が抑え気味だったのが気に入らずにそれ以来使ってないですが、やっぱり Beats の音って変わらず低音寄りなんですねぇ・・・。

    (私自身が、専門学校時代に東芝の音楽関係出の音響講師の前で音楽のミキシング実習をしたときに「バランスは悪くはないけど、君の音は軽いねぇ。」と言われたほど中・高音域寄りが好きなので・・・。)