こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はアクションカメラ「AKASO Brave 7 LE」の実機レビューです。ウインタブのライターでアクションカメラを得意とする人はおらず、私自身も「お前のどこがアクションやねん!」と言われそうな私生活を送っておりますが、「興味はある」ので、ぜひ試してみたいと思いました。アクションカメラでは過去に「AKASO V50 Pro」という製品の実機レビューを経験していますが、今回は折角なので、
自転車買いましたw 「運動不足のおっさんがアクション」と言っても知れたものではありますが、多少なりともこの製品の魅力をお伝えできれば、と思っております。
なお、レビュー機はメーカーであるAKASOにサンプル提供していただきました。この場にて御礼申し上げます。ありがとうございました。
1.スペック
ディスプレイ: 2インチ(タッチ対応)+ フロントスクリーン
撮影機能:
EIS(手ブレ防止機能)
タイムラプス:1秒/3秒/5秒/10秒/30秒/60秒
倍速:2x/4x/6x/10x/15x
無線: WiFi
インターフェイス: MicroHDMI/MicroUSB/MicroSDスロット
バッテリー: 1,350mAh(電池2個付属)
動画解像度:
4K(3,840 × 2,160) 30fps
2.7K(2,720 × 1,529)60fps、30fps
FHD(1,920 × 1,080)120fps、60fps、30fps
HD(1,280 × 720) 240fps、120fps、60fps
静止画解像度:
20MP(5,120 × 3,840)
16MP(4,640 × 3,480)
14MP(4,320 × 3,240)
10MP(4,320 × 2,430)
8MP(3,840 × 2,160)
5MP(2,592 × 1,944)
2MP(1,920 × 1,080)
2.筐体
外箱です。レビュー品はおそらくAmazonのインフラで配送されたもののようで、汚れや凹みなどもなく、とてもキレイな状態でした。
箱を開けると丁寧なメッセージが。めちゃめちゃ高級、という感じではありませんが、しっかりした梱包がなされていると感じました。
同梱物です。一般にアクションカメラは非常に多くの付属品が入っていまして、毎回わけがわからなくなってしまうのですが、この製品もご多分に漏れず、非常に同梱物が多いです。ただし、この画像のように3つの袋に小分けされていましたので、アクションカメラにあまり慣れていない私でも混乱は最小限でしたね。
「1」の袋に入っていたもの。
「2」の袋に入っていたもの。
「3」の袋に入っていたもの。
まあ、「3」の袋はいいとして、「1」と「2」の袋の中身については、アクションカメラ未経験者だと間違いなく面食らいますね。私なんて今でもドキドキしちゃいますから。
これが同梱物の名称です。防水ケースとか充電器とかバッテリーはわかりますが、これでもまだ「マウント」というのがよくわかりません。
「マウント」はこのように組み立てて使います。冒頭に掲載した自転車の画像、実はカメラが装着済みです。この画像の赤枠のパターンで組み立てました。
こんな感じです。ひとつ上の画像を見ながら作業すれば特に戸惑うこともなく、ごく短時間で装着ができました。
あと、本体以外ではこれが注目ですね。リモコンです。腕に装着してみました。今回のレビューでは「本体を手に持って撮影」と「自転車に装着して撮影」の2パターンでテストしたので、リモコンの恩恵はありませんでした(本体のボタンが容易に押せたため)が、ヘルメットに装着する場合や自動車に装着して撮影する場合はリモコンが重宝すると思います。
防水ケースです。この製品に限らず、中国メーカーのアクションカメラにはソフトケースなどが付属しておらず、またレンズカバーなどもありませんので、筐体保護という点では常時防水ケースをつけておくといいかと思います。ただし、この製品は防水ケースなしでもIPX7レベルの防水性能があります。まあ、それでもレンズとかは保護したいですけどね。
サイズ感です。アクションカメラは概して一般的なデジカメよりもかなりコンパクトになっています。しかし、この手の製品としては少々「ずっしり」とした重さを感じました。バッテリー込みでの実測重量は127 gありました。
前面です。AKASO Brave 7 LEのセールスポイントは「フロントスクリーン」を搭載しているという点です。ただ、このフロントスクリーンは「サブディスプレイ」ではありません。背面のスクリーンと切り替えて使いますので、常にどちらか一方のスクリーンにしか表示されません。バラエティ番組で出川哲朗さんがヘルメットにアクションカメラをつけてバンジージャンプ、というよくあるパターンをイメージしていただくとわかりやすいですが、このような場合、フロントカメラがあるとジャンプ中の自分の顔を確認できる、というメリットがあります。
要は「自撮り用のスクリーン」ということです。今回のレビューでは使う場面がありませんでした。
フロントスクリーンは後述する「上部のMボタンを長押し」で表示させることができます。繰り返しになりますが、フロントスクリーンが表示される間、背面のスクリーンは消えます(なにも表示されません)。
(レンズがある方を前面とすると)右側面です。上部にスピーカー、下部にカバーで覆われてmicroUSBポートとmicroHDMIポートがあります。
背面です。こちらには2インチのスクリーン。タッチ対応していて、各種設定操作はタッチ操作メインで行います(上部にある物理ボタンの組み合わせでもある程度の設定操作は可能です)。
左側面です。こちらには電源ボタンがあります。
上面です。ボタンが2つあり、左側の「M」というのが「モード切替」ボタン、右側の「O」というのが撮影開始/停止ボタンです。
下面です。三脚に取り付けるためのネジ穴があり、あとはバッテリーの収納スペースがあります。
これですね。バッテリーは標準で2個付属しますが、動画撮影しっぱなしだと1時間くらいしか持ちませんので、常に2つ持ち歩くことになると思います。あと、長時間の撮影の場合は付属の充電器も携帯が必要でしょう。
かなりわかりにくいですがmicroSDスロットもこちらにあります。なお、AKASO Brave 7 LEにはmicroSDカードは付属しません。別途購入が必要です。
3.機能
5つのモード
AKASO Brave 7 LEには「動画(ビデオ)撮影」「静止画(カメラ)撮影」「再生(動画・静止画)」「ビデオ設定」「カメラ設定」の5つのモードがあります。と書くとめんどくさそうですが、5つのモードのうち2つは「設定」に関するものなので、実質的には「動画撮影」「写真撮影」「再生」の3つですね。
撮影できる動画の種類
・通常の動画
これは説明する必要がないと思います。当たり前ですが普通に動画撮影ができます。
・ループレコード
SDカードの容量がいっぱいになった際、自動的に古いファイルから順番に上書きして録画する機能です。ループ時間は1分/3分/5分に設定できます。ドライブレコーダーとして使う場合を想定していると思われます。
・タイムラプス
このモードでは「特定の間隔」で撮影されます。間隔は1秒/3秒/5秒/10秒/30秒/60秒から選択でき、録画時間も無制限/5分/10分/15分/20分/30分/60分を選べます。なお、このモードでは音声は録音されません。
・スローモーション
まあ、スローモーションですねw 読んで字のごとくです。
・高速モーション
スローモーションの逆ですね。このモードでは通常よりも速く動いているように見えます。倍率設定は2x/4x/6x/10x/15xを選べます。
撮影できる写真の種類
・シングル写真
メーカーでは「シングル写真」と言っていますが、要するに普通の写真です。
・連写写真
連写も可能です。3枚/7枚/15枚/30枚の設定ができます。動きの速いアクティビティの撮影に便利です。
・タイムラプス
指定された間隔で一連の写真をキャプチャします。この機能で複数の写真を撮影し、最適なものを選ぶと便利ですね。間隔は3秒/5秒/10秒/30秒/60秒から、撮影時間も無制限/5分/10分/15分/20分/30分/60分を選択できます。
・セルフタイマー
特に説明は不要ですね。2秒/5秒/10秒を設定できます。
・長時間露光
長時間露光撮影とは、シャッタースピードを遅く (シャッターが開いている時間を長く)して撮影する方法です。1秒/2秒/5秒/8秒/30秒/60秒から選べます。
基本操作
Brave 7 LEの背面スクリーンはタッチ対応します。このように画面にアイコンが表示され、それをタップして各種設定を行います。
こんな感じですね。一応、このタッチ操作がBrave 7 LEの「王道」の操作方法となります。
また、Google Play(Android)とAppStore(iOS)に「AKASO GO」というアプリがあり、アプリ経由でBrave 7 LEを操作することができます。スマホ(もしくはタブレット)とBrave 7 LEはWi-Fiで接続します。当然ですが、接続中はスマホ側でインターネットは使えません。
AKASO GOに接続するとBrave 7 LE側のスクリーンは使えなくなります。そのかわりアプリ側に映像・画像が表示されます。また、各種設定もアプリ側でできます。
操作性が高いのはアプリですね。Brave 7 LEの背面スクリーンはサイズが小さいこともあり、少々使いにくいと感じるかも知れません。その点スマホだと表示も大きくなりますので格段に操作性がいいです。
この他に筐体説明のところで掲載した腕時計型のリモコンもありますが、細かい設定はできません。というか、できるのは「録画(撮影)開始/終了」くらいですね。
単純に操作性だけで言えばスマホアプリなんですけど、例えば自転車のハンドル部分にBrave 7 LEを装着し、運転しながら撮影する場合はスマホの画面なんて見ることができませんし、Brave 7 LEの背面スクリーンも見ることができないので、本体上部のボタンで「録画開始/終了」することになります。なので、撮影する環境によって本体を直接操作するのか、それともスマホアプリを操作するのか選択する、ということになると思います。
4.撮影してみた
静止画
まず静止画(普通の写真)から。Brave 7 LEは最大で20MPまでの画素数で写真撮影ができます。ただ、静止画で20MPというのは今どきのスマホカメラと比較しても高い画素数ではありませんので、「きれいな写真を撮りたい」と思うならほぼ20MPしか使わないだろうと思います。
この画像は、ある曇りの日の日中に、普通に撮影したものです。なお、サイト掲載の都合上、原寸大の画像ではなく、1200 × 900pxに縮小しています。そこそこはキレイに撮れていますが、多くの読者は高精細なカメラのついたスマホを使っていると思いますので、普通に写真を撮る、という目的であえてアクションカメラを使うニーズは小さいのではないか、と思います。実際、この画質であればスマホカメラ以上とは言いにくいですよね。
ズームもできます。ただし、説明書を見ても正確な倍率が記載されていません(Amazonに光学4倍ズームという記載がありましたが、どう考えてもデジタルズームです)。この画像は上の写真と同じ位置で、ズームの倍率を最大にして撮影したものです。光学ズームではない(はず)ので、やはり画質にはアラが出てしまいます。
一応異なる画素数でも撮影してみました。上が20MP、下が8MPです(ともに1,200 × 900 pxに縮小しています)。
動画
AKASO Brave 7 LEの購入目的は、なんと言っても「動画撮影」でしょう。特に自転車や自動車、バイクなどに装着したり、スカイダイビング(私は1億円もらってもやりませんけど)やダイビング(これはやったことありますし、むしろ好きです)、その他スポーツをする際に身体に装着して撮影するような利用シーンが意識されますよね。
冒頭に掲載したとおり、今回は自転車に装着していくつか撮影してみました。解像度等も少し補正してあります。4つのシーンを一本の動画にまとめています。
今回、最後の夜間のシーンのみ「歩きで手持ち」、それ以外は「筐体保護のため防水ケースに本体を入れ、それを自転車に装着」した状態で撮影したのですが、そのためか自転車のガタガタ音を過度に拾ってしまってます。この点申し訳ありません。
まず、最初の4K30fpsですが、「おお、これはいい!」と思えました。明らかにキレイに撮れています。YouTubeにアップロードした際に解像度を1080p(FHDですね)にしていますので、少しわかりにくいかも知れませんが、この解像度であれば「アクション」ということにこだわらなくとも十分な画質になっていると思います。
一方で「これはあかん」と感じたのは夜間の撮影ですね。一応「オートローライト(日本語メニューでは”低輝度”と表記されていました)」というのがあるのですが、この機能は4K解像度では使えなかったりしますし、実際にオートローライトで撮影してもあまり鮮明とは言えませんでしたね。はっきり言って「暗所撮影には強くない」と思います。
それと、今回は自転車のハンドルに付属のマウントでカメラを固定したのですが、そのせいもあって路面の段差などはかなりダイレクトに伝えてますね。特に最初の4Kのシーンは石畳っぽいところを走ったので、かなり揺れています。こうなると手ブレ防止機能はほとんど言うことを聞きません。しかしまあ、これはさすがにやむを得ないかと思います。
私の場合、そんなに激しいスポーツはしませんし、スカイダイビングをするくらいなら死んだほうがマシだと思っていますので、30fpsであっても高解像度で撮影できるのはありがたいです。また、中華のアクションカメラの場合、「4Kで撮影できます」と謳っている安価な製品も多いのですが、当然「お察し」の画質になってしまうことが多いです(過去のレビューで経験済み)。Brave 7 LEに関しては、私の乏しい経験上、「納得の画質」と評価できます。
5.まとめ
AKASO Brave 7 LEはAKASOの日本語公式サイトで販売中で、9月27日現在の価格は税込み15,980円です。アクションカメラに関してはなんと言ってもGoProが有名ですが、いかんせん結構なお値段です。一方で「いわゆる中華」のアクションカメラは、それこそ3千円台から4K解像度のものが買えたりしますので、スペックだけ見ると、「何を信じればいいのか」わかりません。
以前ウインタブで「4,000円台の4Kアクションカメラ」をレビューしたことがありまして、その時の感想は「これ、楽しいトイカメラですね」というものでした。なので、ボトムレンジのアクションカメラの品質は多少は理解しているつもりです。
AKASO Brave 7 LE、GoProよりも高品質、なんてことは言えません。私GoPro使ったことないですし。しかし、画質に関しては十分に合格点をあげられるんじゃないかと思いました。おそらく静止画(写真)撮影をするとか、街中で動画を撮るとかであれば、「別にスマホでいいじゃん」というのはあります。というか、静止画に関してはスマホの方がキレイに撮れます。
なので、この製品に限らず、自分にとって「アクションカメラが必要な場面」があるのかないのか、ということを最初に考える必要はあると思います。スカイダイビングはともかく、海や山でレジャーを楽しむことがあるのならアクションカメラは役立つと思いますし、自動車やバイク、自転車に乗っているときに撮影する、という楽しみ方もできます。自動車といえば、今回はテストしていませんが、この製品はドラレコとしても使えるんですよね。
15,980円というのは、GoProよりはずっと安く、安価な中華アクションカメラよりはかなり高価と言えます。ただ、「価格なり」以上の実力はあると評価します。
コメント
Go ProだとUSBケーブルを挿しっぱなしにすれば長時間の連続撮影が可能ですが、こちらの製品もできるのでしょうか?