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ONDA V919 Air CH - 他機種と徹底比較してみた!(読者レビュー:あるえふさん)

ONDA V919 Air CH
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は中国タブレット「ONDA V919 Air CH」の読者レビューです。レビュアーの「あるえふさん」はウインタブにしばしばコメントをしてくれていて、運営者の私にしてみれば、お会いしたことはないもののなんとなく人となりがわかるような気がする方です。そのためレビュー記事の仕上がりについてひそかに期待はしていたのですが、完全に私には書けない内容の、非常に興味深く、また参考になる記事を書き上げてくれました。あるえふさんには今後ウインタブの「非常勤ライター」をお願いすべくスカウト中ですが、こんな人がたまにでも記事を書いてくれたらさぞかしウインタブも面白くなるんだろうなあ、と思っています。

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すいません、脱線しちゃいました。ではあるえふさんのレビューをどうぞ!

0.はじめに

この製品はタブレットとしては10万円前後の高額なものに搭載されているような高解像度のディスプレイを備えていて、新しいCherryTrail世代のAtomを搭載しているところに興味を持ちました。

私が持っているデスクトップPCはCore iの1世代目・2世代目で、タブレットは1世代前のAtom機です。これら手持ちのタブレットとONDA V919 Air CHがどう違うのか、ということを比較してみたくて応募しました。。

1.他と比較しての機体感触

まずは今回比較した機体と9.7インチiPadの主要機種を表にしてみました。

スペック比較

クリックで拡大します

以降、表中のJS-WTAB081を一太郎タブ、10P1100T-AT-FEMをイイヤマ10インチと呼びます。また表のうちiPad Air 2 だけは所有したことがありません。

画面表示の比較

(上:イイヤマ10インチ・下左:V919 Air CH・下右:一太郎タブ)

体感での重量はiPad Airより少し軽く、700グラム近くでずっしりと重く感じる iPad 2 やイイヤマ10インチよりはかなり軽い印象です。表中ではちょうど厚さと重量が iPad Air と iPad Air 2 の中間ですね。また一太郎タブが面積的には小さめな割に重量はそこまで軽量化されていないため、V919 Air CH を持った後では見た目以上にずっしりと感じます。と言うか実際に使っていても重いです(汗)

4:3比率の画面は昔のコンピュータ類がこの比率が多かったとは言え、縦で見るのはiPadかそれをまねて作ったタブレットのいずれかしかないことと、iPadは登場した時から縦画面でずっと見慣れてるけど Windows での縦画面はいまだになんだかしっくりきません(汗) 16:9、16:10の縦画面でさえも最近ようやく慣れてきた程度だから4:3縦画面のWindowsタブレットがもう少し増えるまでは慣れないのかもしれません。

iPad Air との外観比較1

iPad Air との外観比較 (表)

V919 Air CH が黒枠の上下に金色のバーが付いたようにも見えるデザインのためにかなり正方形に近いように感じるものの、iPad Air と並べるとほぼ同じサイズです。またやはりデザインの違いで画面サイズも違う感じに見えますが、実際の表示領域は完全に同じサイズなのが解ります。

iPad Air との外観比較2

iPad Air との外観比較 (裏)

iPad Air / iPad Air 2 とはスイッチ類やエッジ部の形状が違うため iPad Air シリーズ専用できっかり作り込まれたケースは使えませんが、スリーブとかであればご覧の通り完全に流用できます。

iPad Air シリーズ用スリーブに

iPad Air シリーズ用スリーブに入れてみた

2.動作比較の前にアップデート

インターネットや家庭内ネットワーク接続には「技適マーク」を取得していない機器で電波を出すわけにいかないのでUSB経由で有線LANで接続することにしました。

OTGケーブルと有線LANアダプター

OTGケーブルと有線LANアダプター

汎用のOTGケーブルとBUFFALO製有線LANアダプター LUA4-U3-AGT を準備、まずドライバーセットアップをインストール手順通りにやろうと内部にコピーしてマニュアルの通りにしようとするもアダプタ接続後に瞬時に対応するドライバがインストール完了してしまいました(汗)

有線接続

「内蔵のドライバを割り当てるか?」のダイアログが一瞬過ぎてマニュアルにあったように「途中でキャンセル押して・・・」なんて無理です・・・。とりあえず自動認識のままでLANケーブルを接続、無事にネットワークに接続できました。

あとは Windows Update、ストアアプリ等のアップデート、家庭内ネットワーク用の新規ユーザー作成とログオンユーザーの変更、マイクロソフトアカウントとの連携、最低限の必須アプリ・使用アプリのインストールで他の使用機と近い状態に整えていきました。
(今回はこの手順に関しては割愛させていただきます。)

3.動作比較・画面表示

ここまでの作業が完了したのが冒頭の方の3機並べた写真です。
Excel を起動してみましょう・・・とはいえ3機でバージョンがバラバラですが(大汗)

Excelの表示比較

(上:イイヤマ10インチExcel 2013・下左:V919 Air CH Excel Mobile・下右:一太郎タブ Excel 2016)


写りが悪くてわかりにくいですが(申し訳ありません)、1行A列のセル選択カーソルでなんとなく解るかと・・・。既定の行列サイズが小さい設定なのか V919 Air CH よりもイイヤマ10インチのほうがセル数が多くなっています。
次にブラウザでの表示領域を試してみます。

Web比較

(左:V919 Air CH・中:イイヤマ10インチ・右:一太郎タブ)

見た目が自然で、特に横持ち状態ではこのサイトも Yahoo! JAPAN もきっちりと幅ぴったりに表示されていてあまり気にしてなかったのですが、よく考えてみると縦持ちしても解像度からして低解像度のワイドよりも横幅あるはずなのにブラウザ等でサイトの左側が切れています。

と言うことで解像度の設定を確認してみました。

表示を拡大

テキスト・アプリ等の表示を自動的に拡大する。

(上:イイヤマ10インチ 100% 推奨・下左:V919 Air CH 200% 推奨・下右:一太郎タブ 125% 推奨)

(また画像の細部が見えていなくて申し訳ありません。)
やはり設定で既定がそれぞれの画面サイズと解像度で見やすい・使いやすい推奨サイズに拡大される設定になっていました。
このスライダーを全部 100% であわせてみます。

表示を拡大2

テキスト・アプリ等の表示を自動的に拡大する。

(上:イイヤマ10インチ 100%・下左:V919 Air CH 100%・下右:一太郎タブ 100%)

明らかに表示比率が変わりました。V919 Air CH の超高解像度が発揮されて表示領域がとても広く、タスクバーがものすごく細くなったのが解ります。

また、前の写真と比較すると全く同じ解像度だったはずのイイヤマ10インチと一太郎タブが確かにこの写真では同じ比率なのが解ります。そして前の写真では表示された文字や画像のサイズ、タスクバー等が3機で同じくらいのサイズだったことが解ります。

さて、ではこの状態でスタートを開いてみましょう。

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スタート画面を確認

(上左:イイヤマ10インチ・上右:MADOSMA・下左:V919 Air CH・下右:一太郎タブ)

さすがに V919 Air CH の表示領域の広大さが解りますね・・・。ここでなぜか MADOSMA があるのはご愛敬で。

再度サイト表示を。

再度画面表示

(左:V919 Air CH・中:イイヤマ10インチ・右:一太郎タブ)

V919 Air CH は左右にかなりの余白が空きました。なぜか同じにしたはずのイイヤマ10インチと一太郎タブで表示の違いが出来てますが、V919 Air CH のレビューなのでここは気にせず比較参考程度に。

再度 Excel 表示を。

調整後のExcel表示

(上:イイヤマ10インチExcel 2013・下左:V919 Air CH Excel Mobile・下右:一太郎タブ Excel 2016)

さっきのExcel比較画像と違って、縮小画面では V919 Air CH の1行A列のセル選択カーソルももはや解らないくらい細かくなってますね・・・すごい広さなのを実感させられますね・・・。

超高解像度を余すところなく使いたければ「テキスト・アプリ等の表示を自動的に拡大する」設定を 100% の方が良いですが、タスクバーやその他のボタンも小さくなりすぎてタッチが困難になります。

しかし200%ではせっかくの解像度がもったいない気もしますし、そう考えると 150% くらいが無駄が少なめで、またタッチで使うには限界かな、と思います。

4.動作比較・ゲームでの処理速度など

そこそこ巨大な無料アプリである「アスファルト8」で、チュートリアル面をプレイして違いが出るか試してみることにしました。

Asphalt 8を表示

(上左:イイヤマ10インチ・上右:MADOSMA・下左:V919 Air CH・下右:一太郎タブ)

・・・ここまで来ておきながら、はたしてストアアプリで差が出るものだろうかとか、センサー等の反応の優劣が影響しないかとか、メインメモリーが1G・2G・4Gとまちまちでここの差はどうなのだろうかと思ってしまってあれこれ不安に・・・(汗)

でもやるしかないです。
(なお MADOSMA は同じタイトルのアプリが動くからとアプリの見かけと画面サイズの比較対象に置いただけです。細かいレビューはしませんが動きはともかく音楽がちょっとぎこちない感じになります。)

まずは8インチメモリー1Gの一太郎タブから。

一太郎タブでアスファルト8

一太郎タブ プレイ画面

反応はほんの少し鈍いかも。メモリー量のせいか雲とか少なくて Windowsスマートフォン版 をそのまま拡大したような感じです。ブーストやクラッシュ時の効果もごく普通です。

イイヤマ10インチでアスファルト8

イイヤマ10インチ プレイ画面

反応は普通です。一太郎タブとの操作性の違いはセンサーの反応なのか機体のサイズの違いなのか不明です。メモリー量のせいか雲とかは一太郎タブより多いようですがブーストやクラッシュ時の効果は普通です。リアリティは並ですが遊びやすいかも。

V919 Air CHでアスファルト8

V919 Air CH プレイ画面

さあ、メニュー画面は他とほとんど同じだったけど違いは出るのか・・・と思いきや・・・

スタート前から画面がおかしい? あ、いやこれはガラス面での水滴表現か(汗)写真にもテールランプのあたりやガードレールがゆがんでるあたりがありますね。センサーの反応がイイヤマ10インチよりも敏感です。同じ感覚で傾けるとハンドル切りすぎます(汗)

V919 Air CH はメモリーの余裕かプロセッサの余裕かそのグラフィック性能のおかげか、前2機で出なかった「フロントガラスに水滴付着」の効果以外にもダートに出た後にはリアバンパーが汚れたり(これも写真にありますね)、ブーストの表現が一層きらびやかだったり、

V919 Air CHでアスファルト8(クラッシュ)

V919 Air CH プレイ画面(クラッシュ)

クラッシュするとやはり他より効果が細かい上にガラスも割れた表現が・・・(汗)
なんていうか、他の2機よりもあれこれ違いすぎててこれが本当に3万円弱で手に入る機体なのだろうかと思いました。

5.総評など

V919 Air CH の感想などの前に、実はもう一つメモリー量による違いがどの程度なのかをこの3機で比較したかったのですが、あれこれあってレポート提出までに明確な違いがでるテストを完了できませんでした。

ただ一つ、メモリー1Gの一太郎タブだけは画面の設定を変えようとしたときに Excel を開いたままでは設定が開けない状況が起きました。(V919 Air CH とイイヤマ10インチではExcel起動のまま設定を開けて、また一太郎タブもExcelを閉じたら設定は開ける。)

ということで、メモリー1Gだけはやはりあれこれ多くをインストールして常駐モジュールが増えるのは確実によろしくないのが露見しました。

さて、V919 Air CH ですが

お勧めしたい点

1. コストパフォーマンスがものすごく良い
 広大な画面と4Gのメモリーと64bit OS、強化されたグラフィック性能とハードウェアの性能は充分に金額以上の使い勝手はあると思いました。

2. 特に安価で超高解像度を使いたい人にはお勧め
 サイズの割に軽量で、iPadのようにデジカメ等の写真取り込みの機器を選ばずまた決まった名前のルールが必要なくということで、写真ビューアーとして持ち運ぶには iPad シリーズより向いていると思います。

ちょっと懸念な点

1. 外カメラはおまけ程度
 200万画素とはありますが、最近ではちょっと劣る部類です。そしてそれがカメラとしてしっかりチューニングが行き届いてるならまだ良いのですが、この価格ではそれは望めません。「メモ代わりに撮影」程度のものと考えた方が良いです。

2. 動作の確実性に関する不安
 V919 Air CHに関してあれこれ調べてるときに出てきたのですが、音源ドライバーやBIOSを最新にしておいた方が良いとか書いているサイトもあったのですが、そのドライバー等を探すのにとても苦労しました。(とはいえあれこれあって実はまだたどり着けていません。)

 また、今回の試用中にも3度ほど電源スイッチを押して再開しようとしても画面が真っ黒、でもタッチすると反応した証拠の波紋状の反応はあるし電源長押しすると「下にスライドでシャットダウンします」の画面も出る、けど下スライドのシャットダウンも効かず電源をさらに長押しで強制電源断、再起動すると問題なしという状況がありました。

3. トラブル時の修理に不安
 もしこれが起動不可能(俗に言う”文鎮化”)に繋がる症状だったり機械的な故障した・破損させた場合の修理の不安があります。明確に「どういう症状の修理にいくらかかるのか」はあまり明確でなく、修理も戻るまで3ヶ月は見込んだ方がよい、とあちこちで見かけます。これは日本向け製品ではないから仕方ないですね。安価なので場合によっては「もう1台買うさ」とか「これを機に後継機に買い換えよう」とかそのくらいの考えは必要かも知れません。

これらを勘案して、私自身は「リスクを理解した上でなら”良い”と言える製品」だと思います。サイズは大きめでも軽量大画面の方を優先して一太郎タブをお蔵入りにして V919 Air CH を持ち歩こうと思ってるくらいです。

6.各所への謝意

 今回の企画および選出していただきましたウインタブ様、また機体を読者レビューに出していただくことで使用するチャンスを作っていただけましたGearBest様には感謝申し上げます。

7.関連リンク

ONDA V919 Air CH - 独特なデザイン、高い質感、最新スペックの中国タブレット(実機レビュー):ウインタブ
Onda V919 Air CH Tablet PC:GEARBEST

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