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Windows 11のシステム要件について - “これで確定”ではありませんが、対応できるPCは比較的新しいものに限られそうです

Windows 11 システム案件
こんにちは、かのあゆです。ついにWindows 11が正式に発表されましたね。すでにリークされていた内部開発ビルドの仕様通り、「CSM(BIOS)サポートの廃止、セキュアブート、TPM 2.0搭載必須」が最低動作要件に取り入れられましたが、さらに対応するCPUも公式サイトで発表されています。

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これらシステム要件を確認すると、Windows 10から無償アップグレードはできるものの、インストールできる機種は概ね2018年以降に発売された新しめのPCに限られることになりそうです。

1.Windows 11で公式対応しているCPUは「第8世代Core」「第2世代Ryzen」以降のCPU

Windows 11 システム案件
内部開発ビルドが非公式にリークしていた時点では

・32bit CPUのサポート廃止
・CSM(BIOS)インストールのサポート廃止
・セキュアブート有効化必須
・TPM 2.0搭載必須

がWindows 11を動作させる最低システム要件に組み込まれることが明らかになっていました。

TPM 2.0に関しては物理的にチップが搭載されている必要はなく、CPUに内蔵されている「fTPM」がファームウェアで有効化されていればこの要件は満たせることになり、fTPM 2.0に対応している第4世代Core(“Haswell”)以降のCPUであれば問題なくWindows 11にアップグレードされると思われていました。

ところが6月24日にWindows 11が正式に発表された際、Microsoftから「Windows 11でサポートされるCPU」が発表され、事情が変わってきました。対応しているCPUに関しては以下のページで確認できます。

Windows 11 Supported Intel Processors:Microsoft
Windows 11 Supported AMD Processors;Microsoft

具体的にいうとIntel CPU搭載PCは第8世代Core(Coffee Lake)以降、AMD CPU搭載PCは第2世代Ryzen(Zen+)以降の製品を搭載するCPUのみがWindows 11に対応します。これ以前の、例えばKaby LakeやSkylake、Zen世代以前のCPUに関しては「UEFI、セキュアブート対応、TPM 2.0チップ搭載、あるいはCPU内蔵fTPM 2.0が有効」であってもWindows 11では公式サポートされていないということになります。

第8世代Core、第2世代Ryzenともに2018年に登場したCPUなので、Windows 11にアップグレードできる機種は実質比較的新しい世代のPCのみに限定されることになってしまいます。低価格ノートやタブレットに搭載されていることが多いCeleronに関しては「N4000」や「N4100」などが対応しており、TPM2.0チップが搭載されているか、CPU内蔵fTPM 2.0が有効化されていればWindows 11にアップグレードできます。

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2.公式チェックツールで確認してみた

Microsoft Surface Pro 4
Microsoftの公式サイトではWindows 11にアップグレードできるか確認するためのチェックツール「PC正常性チェック」が公開されています。チェックプログラムはこちらからダウンロードできます。

Windows 11 登場:Microsoft
※このページの下部に「互換性の確認」という項目があり、そこにダウンロードリンクがあります

実際にかのあゆ手持ちのPCにこのツールをインストールし、アップグレードが行えるかどうか確認してみました。検証したのは以下の機種となります。

・Lenovo ThinkPad E495
・Microsoft Surface Pro 4(Core i7モデル)
・Panasonic Let’s Note SZ6
・Panasonic Let’s Note RZ5
・ONE-NETBOOK A1

Surface Pro 4はアップグレード対象外扱い
第2世代Ryzen 5 3500Uを搭載するThinkPad E495以外は全滅という結果になりました。

ONE-NETBOOK A1はディスプレイ要件(9インチ以上)とTPU 2.0非対応、Let’s Note RZ5はTPUチップこそ搭載されているものの、バージョンが1.2と古いためこちらも要件を満たしていないので当然といえば当然の結果なのですが、Surface Pro 4とLet’s Note SZ6はTPM 2.0チップを搭載しており、Microsoftが案内しているシステム要件は満たしているのにアップグレードできないということになります。

このチェックツールは現状“何が対応していないのか”は表示してくれないので不親切ではあるのですが、「CPUの世代」が理由で対応から外されている可能性が高そうです(Surface Pro 4は第6世代Core、Let’s Note SZ6は第7世代Core搭載)。

3.まとめ

Windows 11の正式版リリースまでまだ時間があるため、システム要件に関してはこれで「確定」というわけではありません。ただ現時点で公開されている仕様を見る限り、Windows 10からの無償アップグレードは可能ではあるものの、実際には比較的新しい世代のPCでないと対応できないということになりそうです。

ONE-NETBOOK A1に関してはCPUの要件も満たしており、発売したのが2020年12月と新しいこともあり、正直に言えばTPMの非搭載という理由だけでWindows 11にアップグレードできないというのは少し納得がいかないというのが正直な感想です。ただしA1に関しては第8世代Core m3-8100Yを搭載しており、ファームウェアアップデートでfTPMが有効になればアップグレード可能になる可能性はあるため、今後のメーカーの対応に期待しています。

現行バージョンのWindows 10に関しては2025年10月まではサポートが継続するため、Windows 11に現状非対応とされている機種に関しても当面は安心して使えるとは思います。ただ今後アプリ対応がWindows 11メインに移行してくる可能性もあり、さすがに設計が古い第3世代Core以前のCPUを搭載するPCが対応できなくなってしまうのは仕方ないのですが、現役で使っているユーザーが多い第6世代、第7世代Core搭載機に関してはなんとか対応できるようにしてほしいと思います。

4.関連リンク

Windows 11情報 記事一覧
新しいWindows 11 OSへのアップグレード:Microsoft

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コメント

  1. 匿名 より:

    CHUWI Ubook Pro Core m3-8100Y 12.3インチで TPM 2.0有効、セキュアブート有効にしても
    判定は×でした
    CPUリストにはあるので他の原因っぽいですが
    何が悪いか表示してほしいものですね

  2. 匿名 より:

    メインの自作PCのRyzen 5 3400GはZen+アーキテクチャなので対応しているはずなのですが、判定はバツでした。サブのIntel NUCであるi3-8105Uはマルでした。とか言っても、いきなりメインをWindows11に入れ替えるのは勇気が要るので、サブ機からでしょうね。
    試している間にメイン機もWindows11にできる条件が分かってくる感じだと思っています。

    …Windows10が長生きだったので、その次の11は短命に終わるだろうから、メイン機はサポート終了までWindows10かもしれません。

    • 朴念仁 より:

      UEFIでTPM(fTPM)を有効化されましたか?
      一般向けのマザーボードの場合、デフォルトは無効になっていると思いますので確認してみてください。

      • 匿名 より:

        ASUSのマザーボードの設定でfTPMの設定がありました。ここで”Discrete TPM”を”Firmware TPM”とすることで、Windows11にすることを許されました。Enableだけれども許されない場合は、この設定がキモのようです。
        メーカー製PCでも同じことが起きそうですね。

    • wintab より:

      私はUEFIでfTPMを有効化しましたが、現状だとTPMのバージョンはプレビュー版インストールの要件になっていないので、少なくともプレビュー版は入ると思います。

  3. 匿名 より:

    Microsoft Surface Pro 4ダメなのは流石にMSもう少し考えろよと言いたくなるね。

  4. あるえふ より:

    当初「Windows 10 が最後のバージョン」と言ってたことを撤回したのは、インターフェースの大幅な変更だけではなくこの辺りの「動作ハードウェアの切り捨てを行う」関係もあったのかもしれないですね。
    同時に「Windows 11 は今後10年間は ~」と言ってたことも、同様にハード的なセキュリティ技術や動作速度やらを勘案して「古すぎるハードも最新OSでサポートする」コストや非合理性を10年をめどに切り捨てるためなのかも。

  5. 匿名 より:

    Ryzen1600番台の6コアで組んでいますが、撥ねられています。
    調べてみると、AMDのCPUの要件には、1000番代はなかったので確実にのけ者ですね。2000番台からですね。
    あとグラボも最新まではいかないと思いますけど、できるだけ新しい物にした方がいいと思います。

    セキュアブートとインストーるの関係について調べて分かったのですが、皆さんも知っていると思いますが、win10インストールするときに確かGPTかMBRでインストール画面が出てくると思います。
    最初からMBRでインストールしそのままセットアップしている。つまり最初からつまづいてる可能性があります。

  6. wintab より:

    皆様、情報ありがとうございます。巷にはチェックツールなども出回っていますが、いまいちハネられる理由がわからなかったりしますよね。まあ、焦らずともそのうちいろいろ明らかになるんでしょうけど。あと、私は手持ちのPCの過半数は2025年までWindows 10のままだろうなあ、と覚悟してます。