
こんにちは、natsukiです。日々、書類のペーパーレス化を行う中で、いかに「手軽に」書類をスキャンするかというのが、個人的な課題です。そこで試行錯誤の上に最近たどり着いたのが、「外付けWebカメラ」を簡易スキャナとして使う方法です
当然、画質は専用スキャナーと比べ大きく劣りますが、文字さえ読み取れればよい書類専用スキャナーとしては、なかなか実用的です。ともかく手軽さ重視で書類をスキャンしたいというときに、有力な選択肢になるかと思います。
目次
1.なぜWebカメラ?
専用スキャナーより、手軽にスキャンしたい
画質や機能面では、専用スキャナーがもっとも高機能です。書類をそのままスキャンする大型サイズのものから、ハンディスキャナー、最近は、厚みのあるものもスキャンできるブックスキャナーなど、形状もまちまちです。私も、専用スキャナーやコピー複合機は持っていますし、業務用なら職場に多様なスキャナーはあります。ただ、いずれにしても、相応のスペースは必要で、接続、連携にも多少の手間はかかる。もっと手軽に、目についたそのときにバシャバシャスキャンしたいというのが、今回の趣旨です。
スマホによるスキャンからの連携でもいいんだけど
実際のところ、私がこれまで、手軽なスキャン方法として行ってきたのがこちら。スマホで書類を撮影し、スマホアプリでPDFにするなりテキスト化するなりしてクラウド保存。クラウド経由でパソコンにデータを移してあれこれ。という手順です。
ただ、もっとシームレスに行かないか?というのが、今回の手法に至った経緯です。
備え付けのWebカメラは書類スキャンには向かない
多くのノートパソコンには、備え付けでWebカメラが搭載されています。が、その用途はWebミーティングなどを想定したもので、静止画撮影の画質は、お世辞にも高くありません。焦点距離の問題もあります。

縮小無しの実寸画像
例えばこれは、Lenovo YOGA 770のWebカメラによって、B5サイズを撮影したものです。解像度は公称1080Pで、実撮影解像度は1920×1080ピクセルです。Lenovo YOGA 770は、国際大手メーカーの製品だけあって、一般的なWebミーティングに使う程度なら不満がないレベルのカメラを備えます。しかし、書類を撮影したらこのザマで、とても実用に耐えません。解像度もさることながら、致命的なのはオートフォーカス機能を備えていないことです。
そもそもが、カメラがディスプレイに固定されている時点で、文書の撮影に向きません。
2.実用編
外付けカメラに要求する性能は、「オートフォーカス」と「高画質」
スキャン用Webカメラに要求するスペックで重要なのは2点。オートフォーカス機能とできるだけの高解像度です。

さて、こちらが、私が実際に書類スキャンに使っているWebカメラです。

何しろ実験的な使用法なので、例によってAliExpressで見繕ったノーブランドの製品です。バリエーションの中の解像度4Kのバージョンで、実購入価格はほぼ2,000円。
まず絶対必要なのが「オートフォーカス」。安物Webカメラにはオートフォーカス機能がないものがあり、これでは書類スキャンは全く不可能です。必ず、オートフォーカス機能が明記されている製品を買いましょう。ただし実はここは、今回の手法の最も危うい避け得ないリスクの部分でもあります。
Webカメラの用途の場合、通常の使用で必要とされる最小の焦点距離は30〜50センチくらいでしょう。一方で、書類スキャンを行うにあたって要求される焦点距離は、おおむね20センチ前後になると思います。つまり、Webカメラのオートフォーカスの最小焦点距離が書類スキャンに耐えうるかどうかはかなりギリギリで、こればかりは実際の製品を買って試してみないと分からないわけです。後で紹介するUGREENの製品のように、焦点距離がスペックに明記されている場合もあり、そういうものならば安心です。私の購入したWebカメラは、販売ページに焦点距離の記載はなく、実際に撮影が可能かは賭けでしたが、結果的に無事、書類撮影に十分なくらいに寄ることが可能でした。
次に、高画質に越したことはありません。私が使用している製品は、4K画質をうたい、実撮影解像度は3840×2160ピクセルです。AliExpressのノーブランド品なので、センサーに何を使っているかとかは分かったもんじゃありませんけども(安物だと、ソフト処理で引き伸ばしている可能性もある)、こちらも結果として下記のように、それなりの画質で撮ってくれました。
実際の撮影品質
実際に、B5サイズの書類とA4サイズの書類を撮影してみます。

B5サイズ 全体プレビュー

B5サイズ 縮小無しの実寸画像
B5サイズの紙を撮影した例です。

A4サイズ 全体プレビュー

A4サイズ 縮小無しの実寸画像
A4サイズの紙を撮影した例です。
実際の撮影で、このくらいの画質はあります。撮影性能としては、本職のスキャナーやスマホに遠く及びません。それでも、何が書いてあるかは十分読み取れますし、GeminiやChatGPTなどに投げてOCRによるテキスト化を行うには十分です。ロジクールとかUGREENとか、ちゃんとしたメーカーのWebカメラであれば、もうちょっといい画像を期待できるかもしれませんが、本来の用途ではないため実際に試してみないことには何とも言えません。
参考までに、新書の縦幅は173ミリ、B5の短辺は182ミリ、A5の短辺は210ミリです。このカメラの短辺の解像度は2160ピクセルなので、短辺ギリギリを写した場合の撮影時の解像度は、新書約320dpi、B5約300dpi、A4約260dpiということになります。もちろん、実際の撮影では周囲に余白をとることもあるでしょうから、その場合の解像度は落ちることになります。一般的な事務用スキャナーの文書スキャン設定のデフォルト解像度は300dpi前後であることが多いので、(画質は無視するとして)数値上の解像度は、B5サイズくらいまでなら合格点をあげられますね。
3.さらに発展へ ― 各自の用途に応じたアプリを作って効率化を図る

最近私は、AIの進化により、簡単な機能のアプリは、自作するようになっています。
自作アプリで、パソコンのWebカメラの画像を取得して操作するのはとても簡単なので(考えようによっちゃ怖い話でもあるのですが)、今回の方法は、それぞれ求める作業によっても、大いに発展性を持つ手法だと考えています。
例えば、「Webカメラで撮影を行い、撮影後、切り抜き処理を行い、PDF化テキスト化などをシームレスに行う」デスクトップアプリ、なんてのも自作可能です。
脱線になりますが、上記の機能例のうち、テキスト化部分は外部のAIサービスと連携する必要があるため自作アプリだと一定の工夫は必要です。現在私が目指しているのが、実質サービス終了してしまったスマホ用OCRアプリ「一太郎Pad」の機能をWindowsパソコン上で再現することで、現時点でほぼ実現しています。この辺は、そのうち記事にしたいと思っています。
4.まとめ
ペーパーレス化と一口に言っても、スキャン機材に求める方向性は、使用環境や目的によってまちまちです。精細さを追求するか、対象のサイズは、枚数は、厚さは、形状は、頻度は、作業スペースは、スキャン後のデータをどう扱いたいか……。外付けWebカメラを使うという手法は、パソコンでの処理をシームレスに行うことと、手軽さに全振りした手段です。書類スキャンの一つの方法として、検討の価値があるかと思います。
ちなみに、価格では、「オートフォーカス付き」「4K解像度」のWebカメラは、AliExpressのノーブランド品なら、各種割引込みで2,000円から3,000円くらいで買えると思います。ただし、AliExpressでノーブランド品、またたいていの場合焦点距離も分からないという時点で、かなりの玄人向けです。海外通販を使い慣れていない人にはお勧めできません。国内販売だと、Amazonで「UGREEN FineCam Lite 4K」がセール価格で約4,000円です。信頼度の高いメーカーの製品であり、4K解像度で、オートフォーカス距離も0.1~5メートルとちゃんと明記されていて申し分なく、スキャンに使うWebカメラであれば、この製品がよさそうです。
UGREEN FineCam Lite 4K ウェブカメラ:Amazon
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