保護フィルムなどで見かける「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの? - 掘り下げて調べてみました

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
こんにちは、保護フィルムは風呂場で貼るnatsukiです。今回は、保護フィルムの「硬度」の話です。タイトル画像のように、よく、スマホなどのディスプレイ保護用のフィルムには「9H」などの硬度表示がみられますね。これって、何を意味していて、どのくらいの硬さなの?という話です。知っている人にとっては今さらかもしれませんが、意識しなければ知らないままということもあると思いますので、とりあげてみます。またせっかくなので、その「硬度」の定義を、ちょっと掘り下げて調べてみました。

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1.「硬さ」とは何か?

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まずは、ここから。「硬さ」とは、なんぞや。これは、大きく分けて、2つの考え方があります。ひとつは「変形しにくさ」、もう一つは「傷の付きにくさ」です。他にも、「割れにくさ」などもあるかもしれません。ダイヤモンドは、引っかいて傷を付けることは困難だけど、ぶったたきゃ割れるというのは有名ですね。やったことはありませんけども。で、保護フィルムがいうところの「硬さ」は、「傷の付きにくさ」ということになります。ミネラル成分の含有量が……とかボケ出すとキリがなくなるんで、それは置いといて。

なお、「傷」も、例えば後述のJIS規格JIS K5600-5-4なんかでは、傷が付くことを、

a)塑性変形(plastic deformation) 塗膜に永久くぼみを生じるが,凝集破壊はない。
b)凝集破壊(cohesive fracture) 表面に,塗膜材質がとれた引っかききず又は破壊が,肉眼で認められる。

と定義しています。つまり、厳密に言えば、「傷が付くこと」には「永久に(復元しない)」という条件付きで「変形すること」も含まれるわけですね。

2.主な「引っかき硬度」には、2種類ある

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そして「傷の付きにくさ」にも、いくつか指標があり、よく使われるのは、鉱物を基準とした「モース硬度」と、鉛筆を基準としたJISの規格としての「引っかき硬度(鉛筆法)」の2種類があります。いずれも数値で表すもののため、これが混乱の元でもあります。

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
多分、有名なのは「モース硬度」の方で、いわゆる「硬度10のダイヤモンド・パワーだ!くらえ地獄のメリー・ゴーラウンド~~っ!!」という、アレです。じゃあ、硬度9Hの保護フィルムは、某将軍様には敵わなくても、ロ○ンマスクの鎧並みの硬度があるのか!? というと、そんなわけはないというのが今回の話です。一方で「硬度0スネーク・ボディ!!」というのは、よく言われるようにそもそも硬さの定義が……

……あ、話としてはここでもうオチましたんで。

鉱物基準の「モース硬度」

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「モース硬度」は、鉱物を基準として、互いにこすり合わせて傷が付いた方が負け、形式でランク付けしたものです。硬度は、最大10で(細分化して15とするものもあります)、最大の硬度10がダイヤモンド。例えば、石英は硬度7の基準なので、石英で引っかいて傷が付かなければ、その物質は硬度7より上ということになります。このモース硬度で、鉄は、もちろん品質によりますが、高くて5.5程度とされています。

直感的に分かりやすい指標である一方で、引っかく方(基準となる鉱石)や引っかかれる方(測定対象の物質)の形状や向きによっても結果は異なり、かなりアバウトな測定方法でもあります。

鉛筆基準の「引っかき硬度(鉛筆法)」

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
一方の「引っかき硬度(鉛筆法)」は、対象となる物質を鉛筆で引っかいてみて、傷が付くかどうかチェックするというもので、基本的な発想は「モース硬度」と変わりません。しかし、JIS規格なので、比較的精密に定められています。きちんと言うと、「JIS K5600-5-4」に定義されています。なお、JIS規格へのリンクは、リンク先のデータベースの性質上、個別の規格へのリンクが不可能なので、トップページにさせていただきます。

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
この硬度は「H」を付けて表現されますが、この「H」とは、まさに鉛筆の芯の硬さ、B、HB、F、H、2H、3H……の「H」です。つまり、「3H」の鉛筆で引っかいても傷が付かなければ、その物質は硬度「3H」以上、ということになります。もちろん、正式な工業規格なので、鉛筆の削り方、あてる角度、荷重がきちんと定められています。もっとも、「この方法は、手かき法で実施してもよいが、機器を用いることが望ましい」と、「実施してもよいが」と定められているので、手で適当に引っかいてもさほど誤差はないもよう。

……って、いや待て待て待て。これ、私も、はじめて聞いたとき一瞬納得しそうになって、ちょっと考えて謎に気がつきました。「モース硬度」は、自然界にあらかじめ存在している物質を基準としています。これはワカル。じゃあ、鉛筆で引っかいてみて硬度を測るって、そもそも鉛筆の硬度はどうやって決めているんだ?

これが、ネットで調べてもなかなか分からない。これだって、当然ながらJIS規格なんだろうと探して、やっと見つけました。「JIS S6006」に規定されていました。引用してみます。

3.1.3 硬度記号(hardness degree)
6Bから9Hに至るまでしんの硬さが増加し,9Hから6Bに至るまで線の濃さが増加していくことを表す区分記号。中心硬度は,HBである。
注記 科学的定義はまだ規定されていない。

「科・学・的・定・義・は・ま・だ・規・定・さ・れ・て・い・な・い」! なんと、規定されてないのかよ!! ビックリするなぁ、もう。

一方、「引っかき硬度(鉛筆法)」を規定したJIS K5600-5-4には、次のようにあります。

6.2.備考2
同程度の相対評価結果が得られることを条件として,受渡当事者間の協定によって複数製造業者の鉛筆を使用してもよい。
製品・製造会社の例
Microtomic, Faber Castell製
Turquoise T-2375, Empire Berol U.S.A製
KOH-I-NOOR,type 1500, Hardtmuth-AG製
Hi-uni, MITSU-BISHI製
比較試験には,同一製造業者の鉛筆を使用することを推奨する。製造業者間及び同一製造業者のバッチ間で差が認められることもある。

うーん、これは、硬さにに科学的な定義はないけれど、大手メーカーの製品なら、「同じ表記なら同じ品質」という均質性をある程度信頼出来るから、それでやっちゃえ、ということなのか? そして、品質が完全に均質で無いことも前提とされているし。さらに、名指しされたMITSUBISHI PENCILを追っかけてみると、ホームページの「塗料一般試験方法 引っかき硬度(鉛筆法)について知りたい」という記事に、次のようにあります。

厳密な試験用途で鉛筆をご利用の場合は、製造毎の品質のばらつきが少ない 一般財団法人日本塗料検査協会の「引っかき硬度試験用鉛筆」(「鉛筆引っかき値」用鉛筆)をお勧めします。

この、激しいたらい回し感(笑)。ということで、この日本塗料検査協会の「引っかき硬度試験用鉛筆」なるものが、「引っかき硬度(鉛筆法)」の基準のファイナルアンサーとなるようです。

なお、この測定法による硬度の最大は「9H」と定められていますが、商品としての鉛筆は、さらに硬度の高いものも販売されています。例えば、MITSUBISHI PENCILは、基準として指名されたHi-uniシリーズを最大硬度「10H」まで製造しています。またときおり、保護フィルムで「10H」と書いてあるのを見かけますが、これは、JISの「引っかき硬度(鉛筆法)」には存在しない数値です。そういった商品は、おそらくになりますが、商品製造メーカーが、JISで定められた「方法」と「硬度10Hの鉛筆」を用いて、独自に計測したのだと思われます。実際のところは知らんけど。

「モース硬度」と「引っかき硬度(鉛筆法)」の比較

では、「引っかき硬度(鉛筆法)」での「9H」って、「モース硬度」だとどのくらいにあたるの? これは、ここまで見てきたように、計測の発想が近いようで異なるので、単純に対応はできません。

まず、「引っかき硬度(鉛筆法)」は、先に特定メーカーの工業製品があり、それに合わせて定められる、という、絶対的な基準のない、ちょっと奇妙な規格なわけです。

それから例えば、「モース硬度」の場合、測定対象の物質が基準鉱物よりも硬度が低ければ、原則として、基準鉱物は無傷です。鉄(モース硬度はせいぜい5.5程度)の硬度を測るために、モース硬度7の石英で引っかいてみた場合、鉄は傷つくので硬度7以下だと判明し、一方の石英は無傷となります。もちろんこれは、「表面の傷」の話で、力のかけ方次第で、水晶側に欠けや割れが生じる可能性はあります。

それに対して「引っかき硬度(鉛筆法)」では、基準は鉛筆なので、あたりまえの話しながら、対象物質の硬度が低かろうが、表面が適度にざらざらしていれば、硬度が高い側の鉛筆も削れます。これってよくよく考えてみると、JIS規格S6006に定められている鉛筆の芯の硬さ「H」は、書いたときの発色の濃さや芯の弾性といった「芯全体の削れやすさ」を表しているのに対して、JIS規格K5600-5-4でいう引っかいて傷が付くかというのは「芯に含まれる粒子の硬さ」を示しているので、別物なんですよね。どれだけ硬度の高い鉛筆でも、引っかき硬度の限りなく低い「紙」に「書ける」=「芯は削れている」わけで。もちろん、硬度の高い芯だからといって、モース硬度5.5程度の一般の鉛筆削りでは歯が立ちません、なんてことはないし(刃を傷めることはあるかもしれない)。また極端な話をすれば、2Bの硬さの芯でも、ダイヤモンドの粒子を練り込んでおけば、鉄だろうが石英だろうが傷を付けることが可能なわけですから。

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などなどを分かった上で、強いて比較してみると、例えば、日本コーティング協会の比較では、次のような表が示されています。

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?

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なお、「ガラス」とは非常に曖昧な表現で、一般的に非結晶性のガラスはモース硬度5程度、引っかき硬度9H程度まで。結晶性のガラスは、材質や結晶構造によって大きく異なるものの、これより大きく上まわるとされています。一般的な工業的に生産されるガラス素材の中でも、特に硬いものになると、後述のサファイアガラスなんかは、モース硬度9に達します。

保護フィルムに使われているのは「引っかき硬度(鉛筆法)」

で、結論として、保護フィルムなどに表示されている「H」という単位の付いている硬度は、「引っかき硬度(鉛筆法)」です。「モース硬度」ではありません。なお、日本の工業規格なので、当然、海外では通用しません。アメリカはまったく違うし、ヨーロッパでは柔らかい方からB、HB、F、Hと、表記方は日本とまったく同じながら、基準が違うため、日本と同じ数値でも実際の硬さは異なるようです。

なんでこっちなの?というと、こっちの方が数値が大きく固そうに見えるから、なんて推測もありますが、見てきたように、「モース硬度」というのはかなりアバウトな基準で、一方の「引っかき硬度(鉛筆法)」は、その基準にそうとう不可思議なところはあるものの、まぎれもなく日本の正式な工業規格です。なので、日本国内で販売する製品としては、それを使うのが当然とも言えます。

3.硬度「9H」は、実際にはどのくらいまで耐えられるの?

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
さて、実用面の話。最近の多くの保護フィルムは硬度「9H」をうたいますが、これは「引っかき硬度(鉛筆法)」の最高値です。とはいえ、日常的に硬度9Hの三菱ユニ鉛筆をスマホなどのディスプレイにこすりつける場面はないと思うので、じゃあ、何ならこすりつけても大丈夫ななのよ?というのが気になるわけです。

もちろん、貼りつける土台が柔らかかったりすれば、いくら引っかき耐性があっても「永久くぼみを生じる」可能性があるわけですが、ガラスディスプレイに貼る保護フィルムの場合は、土台の「変形しない」という意味での硬さが十分にあるため、その製品の「引っかき硬度(鉛筆法)」は十分な力を発揮できるはずです。

すると、先ほどの日本コーティング協会の比較からすると、鉄製の道具(カッター、はさみなど)にギリギリ耐えられないくらい、となります。実際に予備のフィルムなんかで試してみると、例えばウインタブおなじみPDA工房製の「硬度9H」表記の場合、カッターで軽くこすったくらいでは傷は付きません。もちろん、製品として、余裕を持って「硬度9H」を実現しているというのもあるでしょう。ただ、力入れてこすったりすると、保証の限りではない、というか、ギリ負けるくらいだと思っておくといいでしょう。一方、プラスチックなどに対してなら、余裕で傷つくことはない硬度を誇ります。ただし、後述のように、力が加わりすぎると、保護フィルムが「伸びる」ことによる破損はあり得ます。

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
一方、身近にあるもので、ほぼ確実に保護フィルムに傷を付けてしまうのは、結晶性のガラスです。いやいや、ガラスの破片にスマホ突っ込んだりしないから……と、思うじゃないですか? 実は、ものによりますが、一般的に砂の中にはかなりの結晶性のガラス質が含まれています。キラキラする粒が混ざっているでしょう? 写真は、PDA工房の硬度9H保護フィルムですが、みごとにすり傷が付いています。何をやったかというと、海辺の砂浜で、砂まみれにして「ジャリッ」とやっちまいました。PDA工房の名誉のために付け足しておくと、写真はディスプレイをOFFにして、傷が目立つような光源の角度から撮影しているもので、ディスプレイが付いた状態ではほとんど判別不可能なレベルです。ということで、砂は天敵です。要注意。

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
あとは、ぶつかったときのあたり方によっては、こういう傷はつきます。このフィルムは、特に高硬度のものとかではないですけど。

「硬度9H」って、どのくらいの硬さなの?
これは、ひっかき傷とはまた違うので、保護フィルムに「弾性」がある以上、仕方のないことです。よっぽど力がかかってこすれた場合には、対象の硬度に関係無く、フィルムが「伸びる」「ちぎれる」ことによる傷が付くことはあるでしょう。

4.保護フィルムを貼った方がいいの?

さて、「結晶性のガラス」の硬度が高いんなら、そもそもそれより硬度の低い保護フィルムはいらないんじゃない? という疑問がわくかもしれませんね。結論から言えば、ディスプレイに使われているガラスは、あえて「引っかき硬度」が高くない素材を使っている場合も多くあるので、何かにこすれる可能性があるならば、保護フィルムは貼るべきです。

ガラスにとって、「割れにくさの硬度」と「引っかき硬度」の両立は難しい

ディスプレイに使われているガラスは、その商品の特性やかけているコストによってかなり素材が違うため、一概には言えないのですが、例えば、スマホによく使われるゴリラガラスで考えてみます。ゴリラガラスといっても、世代を重ねて色々ありますが、実は、ゴリラガラスの特徴は、「硬さ」ではなく「割れにくさ」にあります。もちろん、割れるときは割れますが、それでも従来のガラスより遥かに高い割れへの耐性をもつのがゴリラガラスです。一方で、その引っかきに対する硬さは、「モース硬度」で5くらいと言われています。つまり、鉄にちょい負けるくらいで、保護フィルムと同じくらい。「ガラス」としてはそれほど高くないようなんです。

ともかく、電子機器のディスプレイは、製品によって「割れにくい」代わりに「比較的傷つきやすい」ガラスを採用している場合があります。これはもう製品によってまちまちなんで一般的なことは言えませんが、鉄で傷つく可能性は十分にあり、砂でジャリッとやればまず傷つく、とは思っておいた方がいいでしょう。すると、身代わりの意味でも、傷が付いても比較的目立たないという意味でも(これもフィルムの質や傷の形状によりますが)、スマホのようなディスプレイむき出しで持ち出すことが多い機器は、やはり保護フィルムは貼っておいた方がいいということになります。もちろんながら、ひっかき傷とは関係無く、「割れ」に対する耐性の向上もある程度は期待出来ますし。

最近出てきた「サファイアガラス」について

なお、最新タイプのiPhoneのアウトカメラ部分など、ごく一部には「サファイアガラス」なる素材が使われているのを見かけます。これはその名の通り、サファイア並、つまり「モース硬度9」のロ○ンマスクの鎧に匹敵する硬度を誇ります。なので、サファイアガラスが使われている部分は、理屈の上では、砂粒に含まれるガラス質程度では傷つかないので、保護フィルムを貼る必要はない、ということになります。もちろん、これは「割れやすさ」はまったく度外視した評価ですが。ただし、サファイアガラスは非常に高価で重量もあるため、現在のところこれが使われているのは、スマホのアウトカメラ周りや高級腕時計など小さな面積に限られるようです(実験的な機器は除きます)。

5.まとめ

まとめてみます。まず、基本的なこととして、保護フィルムの「硬度」とは、「ひっかき傷」に対する硬さです。そして、その「硬度」を示す尺度には、一般的によく使われるものとして「モース硬度」と「引っかき硬度(鉛筆法)」があり、「H」という単位が付いているのは、後者の「引っかき硬度(鉛筆法)」による表記です。

この「引っかき硬度(鉛筆法)」は、JIS規格、つまり日本の工業製品規格で定められているものです。従って、モース硬度よりも測定法が厳密に定められている一方、海外では通用しません。そして面白いことに、測定法が厳密に定められていながら、その硬度の評価基準は、既存の大手メーカー工業製品の鉛筆の芯の硬度としていて、絶対的・客観的な「科学的定義」は定められていない上、鉛筆の硬度が「線の濃さ」言い換えると「芯全体の削れやすさ」を表しているのに対し、「引っかき硬度(鉛筆法)」は「芯に含まれる粒子によって対象を傷つけられるか」という厳密には別のことを測定しています。いちおう、「引っかき硬度試験用鉛筆」(この字面のインパクト!)なるものが生産されているようで、これを使用した測定によって確定されると考えてよいようです。

じゃあ、「9H」で、実用面ではどのくらいの頑丈さがあるの!? というと、以上の話から厳密には言えないわけですが、ひっかき傷への耐性は、おおむね、プラスチックや木材はもちろん、アルミニウム、真鍮、銅など、日常的に使う金属もほとんどはOK、でも鉄にはギリ負ける(硬貨もだいたいモース硬度5.5くらいらしいので負ける)、ガラス質にはたいてい負ける。そして、一般的な砂にはガラス質が含まれているので、砂は大敵、という感覚でいいと思います。ただし、一定以上の力がかかると、保護フィルムが「伸びる」ことにより破損してしまうので、程度問題です。

ガラス質の方が硬いなら、フィルムを貼る意味はないのでは? ということに関しては、ディスプレイに使用されているガラスは、割れにくさを重視したためにひっかき傷に対する硬度を犠牲にしている場合も多く、また、身代わりという意味でも、割れ耐性の向上という意味でも、やはり、たびたび何かとこすれるような使用環境では、保護フィルムの有用性は大きいでしょう。

この話題は、意外にも今まで掘り下げた記事がなかったので、取り上げてみました。特に、「引っかき硬度(鉛筆法)」については、パッと聞いて分かったようで、冷静に考えてみると色々疑問点がわいてくるので、ちょっと掘り下げた解説に挑んでみました。私は工学の専門家ではないので、JIS規格の本文まで切り込んだ割には、きちんと説明しきれていない部分もあるとは思いますが、その辺はご容赦ください。

6.関連リンク

日本産業標準調査会:JIS規格のデータベース
日本コーティング協会:ガラスコーティングについての情報
三菱鉛筆株式会社:鉛筆についての情報
日本塗料検査協会:「引っかき硬度試験用鉛筆」を販売
PDA工房 トップページ

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コメント

  1. 匿名 より:

    普段あまり気にしたことがありませんでしたが、興味深い記事ですね。

    • natsuki より:

      ありがとうございます。
      保護フィルムの硬度はモース硬度じゃなくって鉛筆の硬さだよ、ってとこまではいろんなサイトに解説があるんですが、じゃあ、鉛筆の硬さって何だよ?ってのはなかなか無いので、調べて見ました。

  2. y より:

    超超良記事!
    言われてみれば保護フィルムの硬度ってギークには身近だけどよく知られてない話題ですよね。
    すごく読みやすくて勉強になりました。

    • natsuki より:

      そう言っていただけると何よりです。
      ありがとうございます。
      ついつい冗長になるクセがあるので、読みやすいと言っていただけたのは本当に励みになります。