こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。もうすぐ2023年も終わりますね。私は自営業で(コロナ禍以来)主に自宅で仕事をしているので、あんまり「年の瀬」という実感が湧きません。サラリーマンの方は忘年会とかお取引先への年末の挨拶とかで公私ともお忙しいのだろうと思います。
2023年も例年通り非常にたくさんの製品をレビューさせていただく機会に恵まれました。実機をご提供また貸し出しをしてくださったメーカー様にはこの場にて厚く御礼申し上げます。
2023年になり、私自身は(順調に高齢化しているものの)車中泊やキャンプ、台湾出張に旅行と、昨年に比べずいぶん「行動的」になりました。また、古参のライターさんたちとキャンプに行けたこともいい思い出です。「キャンプ場でゲーミングノートを使ってみる」とか「アウトドアで便利なポータブル電源」といった、従来とはちょっと切り口の異なることにも取り組めたと思っています。
ということで、2024年にレビューした製品のうち、特に「楽しかった」「便利だった」「出来が良かった」と感じられた製品をいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
目次
1.Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Intel)
この製品はメーカーにお借りしたものではなく、自分で購入しています。数年ぶりにThinkPadに帰ってきました。ここで取り上げたのは「自分で購入したから」という理由もありますが、やはり(あくまで個人としてですが)「ノートPCならThinkPadが最強」と確信できているからです。
ThinkPad X13 Gen 4は重さが1.1キロ(私の購入品はバッテリーを大容量にしたので1.17 kg)と軽く、以前使っていたThinkPad 13よりもずっとコンパクトです。「ThinkPadは並外れて頑丈なので、多少重いとか大きいとかは我慢」というのはもう昔話ですね。携帯性は十分です。
そして、これも以前はThinkPadシリーズのちょっと弱いところと言えたディスプレイの発色品質でも、現在は有機ELの2.8Kディスプレイを選べ、素晴らしい発色を堪能できます。それでいて抜群の使いやすさを誇るキーボードは以前と変わらぬ使い勝手ですし、「ああ、買ってよかったー」と思っています。
Lenovo製品ページ:
ThinkPad X13 Gen 4
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2.Blackview Tab 18
直近で最も多くの実機レビュー機会を与えていただいた中国メーカーがBlackviewです。そのため、このメーカー製品の「急激な品質向上」を目の当たり(まのあたり)にした1年でした。ここでは12インチタブのTab 18を取り上げましたが、8インチ級のTab 60やタフネスタブレットのActive 8 Proは非常に強く印象に残っていますし、私自身のレビューではありませんがタフネススマホの「BV9300」や非タフネスの「A200 Pro」は自分でも「欲しい!」と思えた製品です。
さて、このTab 18ですが、12インチと大型サイズで「中華メーカーではほぼトップを切ってNetflixでのHD画質視聴に対応」し、「HARMANの4スピーカーは鬼音質(めちゃめちゃ高音質という意味)」で、Blackviewの独自UIであるDoke OS_Pの目玉機能「PCモード」の品質がさらに改善されたのも確認できました。Blackviewは硬軟(『硬』は動画サブスク対応やスピーカーの音質改善といった、基本機能の充実、『軟』はPCモードなど、実験的とも言える取り組み)ともに中国メーカーでは頭一つ抜けたメーカーに成長したと思います。2024年も多くのレビュー機会をいただけるかはわかりませんが、個人的には引き続きBlackviewに注目していきたいですね。
AliExpress製品ページ:
Blackview Tab 18
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3.ASUS ROG Ally
大手メーカーでは初となるゲーミングUMPCです。ウインタブはゲーミングUMPCをレビューする機会が少ないのですが、この製品についてはオプションの「XG Mobile(外付けのGPU BOX)」も含め、じっくり試させてもらいました。
こう書くと批判を受けるかもしれませんが、ゲーミングUMPCに多く搭載されるメーカー独自の設定アプリ(ROG Allyの場合はArmoury Crateと言います)の安定性は「さすが大手メーカー製品!」と言えるものでした。また、「ASUSでしょ?先行している中国メーカーより大きな会社でしょ?だから高いんでしょ?」という先入観を打ち破り、ある意味「価格破壊」とも言える設定をしてきたのもすごいと思います。実際のところ、ROG Allyの登場により、ゲーミングUMPCの価格水準が引き下げられた、と思っています。
直近、レノボからもLegion Goがリリースされており、既存の中国メーカー(GPDやOne-Netbook、AYANEOなど)からもニューモデルが続々と登場していますので、2024年もゲーミングUMPCジャンルはかなり盛り上がりを見せると思います。その際の機能面や価格面でのリファレンスになるのがROG Allyかな、と思いますね。
ASUS Store製品ページ:
ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme)
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4.BLUETTI AC180
2023年はポータブル電源のレビューも多かったです。その中で私が感じたのは「容量」と並んで「定格出力」が非常に大きなポイントになる、ということでした。ポータブル電源って、当たり前ですけどモバイルバッテリーとは比較にならないほど大きくて重く、徒歩での移動に持参するのは現実的とは言えません。なので、私の場合マイカーに載せて持ち運ぶのですが、これだけ大きくて重くても、容量が十分とはいいにくいケースがあります。
例えば容量500Whのポータブル電源の場合、私が使っている電気コンロ(600W)だと「1時間持ちません」し、電気ポット(430W)で何回かお湯を沸かす際、3回・合計で30分使うともう半分近くの容量を消費してしまいます。さらに、定格出力が500Wとか600Wだと電気コンロと電気ポットを同時には使えません。
その点、このBLUETTI AC180は容量が1,152Whあり、定格出力も1,800Wと大きめなので、複数の家電製品を同時に使えます。そのせいもあってか、私はこの製品の実機レビュー後も「キャンプには必ずAC180を持っていく」ようになりました。ただ、さすがに重い(16 kg)ですけどね…。
それと、幸いにしてまだ出番はないのですが、AC180が自宅にあると、停電など不測の事態にもある程度は対応できます。不測の事態は起こってほしくはありませんが、ポータブル電源があると安心、というのは間違いないです。
2024年もアクティブに過ごしたいと思っていますので、AC180はこれからも活躍してくれると思いますし、ウインタブの「旅行記」にもちょくちょく登場すると思います。
Amazon製品ページ:
BLUETTI AC180
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5.UGREEN Nexode 300W 充電器
急速充電器です。個人的には「地味な存在」だと思っていましたが、気がついたら急速充電器のない生活には戻れなくなりました。もはやメーカー純正のACアダプターを使う機会がほとんどなくなり、手持ちのスマホやタブレット、果てはノートPCの充電まで、このNexodeだけで賄っています。デスクの端っこに置いておき、USB Type-Cケーブルを3本ほどまとめて挿したままにしています。
この製品は最大出力が140W(PD3.1規格に対応しているデバイスのみ)と大きく、最大出力も300Wなので、PCやスマホ、タブレットなどほとんどのガジェットを同時に急速充電出来ます。あと、これは多ポートの急速充電器全般に言える話ですが、製品ごとにACアダプターを使う必要がないので、コンセントの数が節約できますし、ケーブルがとぐろを巻くような事態も防げます。
このNextodeをデスクに置くようになってから、いつも散らかっている私のデスクがいくぶんスッキリしたと思います。
Amazon製品ページ:
UGREEN Nexode 300W 充電器
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6.Logicool MX KEYS S
私は仕事柄毎日PCで大量のテキスト入力をしているので、キーボードだけは割と値の張るものを使っています。現在メインで使っているのが静電容量無接点方式の東プレ REALFORCEで、以前は赤軸メカニカルキーボードを愛用していました。
…ただね、「スイッチの方式」が全てじゃないんですよね。もう7年前になりますか、初めてFILCOのメカニカルキーボードを購入した際、確かに素晴らしい打鍵感だったので「メカニカルじゃないとダメ」みたいな先入観を持ちましたし、3年前にREALFORCEを購入したときも「やっぱ静電容量無接点方式だよね」などと悦に入ったりしてました。
そういう、ちょっと歪んだ価値観をぶっ壊してくれるのがロジクールのMX KEYSシリーズです。ここでは直近でレビューした「MX KEYS S」を取り上げていますが、テンキーレスのMX KEYS Miniもレビューしていて、どちらも「本当に素晴らしい!」打鍵感なんですよね。ちなみにMX KEYシリーズはメカニカルでも静電容量無接点方式でもなく、よくある「パンタグラフ方式」のキーボードです。
高価で凝ったキースイッチだと「カチッと気持ちよくタイピングできる」わけですが、MX KEYSシリーズでもやっぱり「カチッと気持ちよくタイピングできます」。また、キーストロークも浅いので、ノートPCを常用している人ならむしろMX KEYSシリーズのほうが使いやすいかもしれません。また、サイズもコンパクトで薄型、メカニカルとか静電容量無接点方式では望めないサイズ感です。あと、接続もBluetoothとUSB無線を選べ、「まあBluetoothメイン」なんですが、デバイスとの接続も非常に安定しています。
私、ミニPCとかタブレットのレビューでしょっちゅうキーボードをデバイス接続するのですが、MX KEYSシリーズが手元にあるとすごく便利です。それでいて打鍵感もいいので、「メインキーボードにはしていないがもはや手放せない」存在になっています。
ただ、価格は安くありません。このMX KEYS Sは税込みで17,721円、テンキーレスのMX KEYS Miniは14,355円します(いずれもロジクールオンラインストアでの価格。サイトにある10%OFFクーポンを使用したもの)。なので、「メカニカルキーボードと変わらない」お値段ですね。打鍵感がよく、サイズがコンパクト、そして高い安定性のBluetooth接続と、打鍵感の良さに特化したメカニカル・静電容量無接点方式のキーボードとは一線を画する「価値あるキーボード」だと思っています。
Logicool製品ページ:
MX KEYS KEYBOARDS
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7.OriMouse
この製品は本当に面白かったです。…なんと言いましょうか、実用性一辺倒でモノ選びをするだけでなく、たまに脱線してみませんか?という感じですかねえ。使い心地は一般的なマウスに及びませんが、「普通には使える」レベルを確保しています。
使い勝手という意味ではちょっと弱くとも、この製品は他のマウスにはマネの出来ない特徴があります。ご覧の通り、携帯時には紙のように薄くなる(厚さ5 mm、最厚部14 mm)ので、PCのスリーブケースに一緒に入れてしまっても邪魔になりません。
というか、いいとか悪いとかではなく、こういう独創的な新製品をレビューする機会に恵まれた、ということがうれしかったです。こういう、世の中にないものをいち早く試せるというのがサイトを運営していて最も高揚感がありますね。その意味で、この製品はどうしても「2023年のお気に入り」に入れたい、入れなくてはならないものだと思いました。
Makuake製品ページ:
0.5秒でフルサイズマウスに『折り紙式ポータブルマウスOriMouse』
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コメント
MX KEYSは本当に使いやすいでよね。特に文字をたくさん打つような人にとっては、MX KEYSはオススメです。
メカニカルの赤軸、ロープロファイルメカニカルの赤軸、静電容量式を浮気性のように渡り歩いていますが、指を押し込んで・持ち上げて・上下左右に移動させての距離が短いためか、打つ文字を考える脳みそから指までの距離が一番近いのはMX KEYSです。
ゲームをしていない人で仕事で高いキーボードを買うなら、MX KEYSが一番良いです。
…と言いながら、ROCCATのイルミネーションがきれいな65%も使ってみたいなと思っています。
私のしょうもない感想を補足していただき、ありがとうございます(マジ)。キーボードってスイッチの形式だけじゃわからないですよねー。
ゲーミングUMPCはASUS ROG Ally以前以後に別れると言っても過言ではない。一気にこれがゲーミングUMPCの基準になった。
その通りだと私も思います。ROG Ally以降、一気に(いろんな意味で)「水準」が上がりましたよね。
最近ヤフオクで安くX13 Gen2落札して使い出したのですがスリーブケースも欲しいなと思い物色しています。OriMouseのところで写真掲載されているスリーブケースはLenovoサイトで販売されている”ThinkPad 13インチ スリーブケース”と同じものでしょうか。そこそこ衝撃耐性はありそうなら一つ買ってみようかと思っていますので使い勝手などいかがでしょうか。
かなり前に購入したケースなので、正確な製品名を覚えていないのですが、おそらくそれだと思います。耐衝撃性については何とも言えません(強い衝撃を与えたことがないので)。ただ、素材感は悪くありませんし、「縁」の部分はそれなりに強化されています。個人的には「普通だけれど不満はない」ですね。