Microsoft Surface Pro X - ARMプロセッサーを搭載するSurface、海外サイトでレビューされていました。かなり手厳しい…

Microsoft Surface Pro X
Microsoftが10月に「Surface NEO」「Surface Duo」と一緒に発表した「Surface Pro X」、日本では「近日公開」というステイタスになったままですが、米国のMicrosoftストアではすでに販売がスタートしています。海外のニュースサイト「PC World」に詳細な実機レビュー記事が掲載されていましたので、PC Worldの記事を引用しながら、製品紹介をさせていただきます。
引用元記事:Microsoft Surface Pro X review: This isn’t the long-lasting tablet we were hoping for

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1.スペック

Microsoft Surface Pro X
ここに掲載しているスペック表は米国仕様なので、日本発売の際には変更される箇所もあると思われます。その点あらかじめご了承ください。

OSはWindows 10 Homeで、64ビット版です。CPUはMicrosoft SQ1という聞き慣れないものになっていますが、Qualcommと共同開発されたもので「Snapdragon 8cx(Windows PC向けのSnapdragon)」がベースになっています。ARM系のCPUなので、32ビットアプリは動作するものの、64ビットアプリの動作には制約があります。「WOS(Windows On Snapdragon)向けに開発された64ビットアプリは動作するが、既存のWindows OS用に存在している64ビットアプリは動かない」ということです。もちろんMicrosoft Officeは32ビット(64ビットもありますが、普通は32ビット版のほうが使われます)ですし、主要なソフトウェアの多くは動作すると思います。

RAMは8GBもしくは16GB、ストレージは128GB/256GB/512GB SSDです。

Microsoft Surface Pro X

画像出所:引用元記事

SSDはSIMスロットとともにキックスタンドの内側にありますが、引用元記事によれば「サイズの合うSSDを探すのに苦労するだろう」ということなので、特殊なサイズになっているようです(つまり、簡単に換装はできません)。

ディスプレイは13インチのPixelSenseで、解像度も2,880 × 1,920と高くなっています。アスペクト比はSurfaceシリーズのお約束「3:2」ですね。また、450 nitsということなので、非常に明るいものです。日中の屋外でも十分使えると思います。

LTEバンドは完全にグローバル対応していますね。このまま日本で発売されても全く問題ないと思われます。入出力ポートはUSB Type-Cが2つとSurface Connect(純正の周辺機器を接続したり、充電に使う)があるのみで、イヤホンジャックはついていません。SDカードリーダーもないですね。

バッテリー稼働時間については引用元記事で詳しくテストしていますので後述します。

2.筐体

ここに掲載する画像はPC Worldの記事から引用しています。

Microsoft Surface Pro X
全景です。既存のSurfaceシリーズと同じイメージですが、筐体は薄く、ベゼル(特に左右)がかなり細くなっています。これは筐体サイズにもよく現れていて、横幅の287 mm、厚さ7.3 mmというのは13インチという少し大きめのディスプレイサイズを考慮すれば、非常に小さく、薄いと言えます。

Microsoft Surface Pro X
キックスタンドの開口角度も大きく、このようにほぼ水平に近い位置まで開口可能です。

Microsoft Surface Pro X
右側面には2つのType-Cポートと音量ボタン。引用元記事では「Surface Connectを使って高価なハブを用意しなくちゃ」みたいなことが書かれていましたが、これだけの薄型筐体でUSBポートが2つというのはそんなに悪くないような気もします。

Microsoft Surface Pro X
左側面にはSurface Connectと電源ボタン。しかし、イヤホンジャックは見つからないです。Bluetoothイヤホンを使えということでしょう。

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Microsoft Surface Pro X
キーボード(タイプカバー)です。既存のSurfaceシリーズと同じデザインですね。しかし、引用元記事では「既存のSurface Proシリーズ(Pro 3より新しいもの)は少しゆるく感じたが、Pro Xのキーボードはファンタスティックだ!」という、高い評価になっていました。

Microsoft Surface Pro X
Surface Pen(スリムペン)はタイプカバーの本体に接続する「折返し部分」に収納場所があります。引用元記事によると「向きを正しくセットしないと浮いてしまう。ロゴのある方が上!」という指摘がありました。

また「タイプカバーとペンはセットで270ドルもする。でもこれ、必須のパーツだよね。Chromebookとか安いデスクトップPCが買えちゃう…」という説明もあり、「タイプカバー別売り」というのはやはり購入予算をオーバーする要因になりがち、と誰もが考えてしまうんだなあ、と思いました。

3.パフォーマンス

ARM版Windowsということで、どうしてもパフォーマンスのほうが気になってしまいます。引用元記事では「一部動かないベンチマークソフトもあった」としながらも、数多くのテストを実施していました。

Microsoft Surface Pro X

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まずは「PC Mark 10 Apps」のスコアです。これはOfficeアプリなどの挙動を見るもので「実際の利用シーンとほぼ同じ(It’s about as real-world as you can get)」ものです。Core i7やCore i5には及ばないものの、Pentiumと比較すると十分高いスコアになっています。

Microsoft Surface Pro X

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続いてウインタブの実機レビューでも使用している3D Mark。ただし、Night Raidというベンチマークテストです。グラフィック処理に関しては第8世代のCore i5をしのぐ結果になっているのがわかります。これらの結果から、Surface Pro XはCore iプロセッサーに匹敵する、高い処理性能を備えていることがわかります。

期待はずれのバッテリー

引用元記事では「4K動画をバッテリーが切れるまで再生。Bluetoothイヤホンを使用」「同じ条件でUSB Type-Cドングル経由で有線イヤホンを使用」、「PC Markのバッテリーテストを測定」そして「モバイル利用、デスクワークなどをからめた日常利用」の4つのパターンで稼働時間を測定しています。

●4K動画、Bluetoothイヤホン:6時間25分
●4K動画、USB Type-Cイヤホン:8時間41分
●PC Markバッテリーテスト:8時間23分
●日常利用:6時間46分

Intel CPUを搭載する一般的なモバイルノートとしてはそれほど悪くないように思います。ウインタブでもモバイルノートの実機レビューは数知れずやっていますので、その経験上は「まずまず」ではあると感じます。しかし、この製品はARM版Windowsですから、Intel CPUと同じくらいバッテリーが長持ちする、というのは全然評価の対象にはならないですね。引用元記事でも非常に厳しい評価になっていました。

その他、使用中にSurface Dock接続時にマウスカーソルの挙動がおかしくなる、サードパーティのVPNを使用してドメインに接続しようとするとWi-FiでもLTEでもまったく接続できないなど、細かなトラブルが発生しているようです。

4.まとめ-This is not a Surface “Pro” anything

引用元記事では「全然Surface”Pro”じゃないよ、これ」と結論づけています。さらに「まだSurface Pro 7の実機をテストしていないけど、Pro Xをテストした時点でPro 7が最高のSurface Proであることを確信した」という手厳しい評価でした。その理由として「アプリの互換性、パフォーマンスの問題、およびバグ」が挙げられています。

これらIntel PCよりも劣っているであろう部分は、ARM版Windowsに触れたことのない私でもおおよそ見当がつく話です。しかし、引用元記事を見ていて、バッテリー稼働時間がIntel PCとさして変わらないという点と、価格がIntel版と比較して特に安くもない、という点は引っかかりますね。ちなみに米国市場でのSurface Pro Xの価格はRAM8GB/128GB SSDのモデルで999ドル、さらにタイプカバーとペンで270ドルが必要になり、Surface Pro 7の同等スペックの価格を上回っているとのことです。

ということで、非常に辛辣なレビュー記事でした。冒頭に記載の通り、Surface Pro Xは日本のMicrosoft公式サイトでは「近日公開」とだけ表示されていて、詳しい製品情報にアクセスすることは出来ませんし、価格情報も全くわかりません。

…やっぱり価格ですよね…。Surface Pro Xの購入検討をする場合、当然Surface Pro Xと性能比較、価格比較をして考えることになると思いますが、価格は高い、性能は低い、常時接続のメリットやスリープからの爆速な復帰は期待できるものの、バッテリーは大して長持ちしない、ということなら、正直なところ(安い買い物でもないので)購入に踏み切れないような気もします。

あとは日本で発売されるのか、発売されるとしたらいつ、いくらで?という点には注目したいところです。

5.引用元記事および関連リンク

Microsoft Surface Pro X review: This isn’t the long-lasting tablet we were hoping for:PC World
New Surface Pro X:米国Microsoft

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コメント

  1. 匿名 より:

    価格面でもスペック面でも負けることはわかっていたけど、
    唯一の利点になりそうな電池持ちまで、優位ではないとなると厳しいところがありますね。
    Arm版Windowsはやっぱり厳しいんですかね。。。

  2. 匿名 より:

    ARM版で64bit動かないのはLTEで常時接続なんだから母艦にリモート接続で動かせばいいじゃんどうせそんなにスペック高くないしって考えの人に一票