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Microsoft Surface Pro(第11世代)- ローカルAIを扱える「Copilot+ PC」対応の新しいSurface Pro

Surface Pro(第11世代)紹介
Microsoftが「Copilot+ PC」に対応するSurfaceシリーズ最新モデル、Sueface Pro(第11世代)とSurface Laptop 7を発表しました。3月には法人向けモデルとして「Surface Pro 10 For Business」と「Surface Laptop 6 For Business」が発表されていますが、今回発表された2機種は今のところ個人向けのみの取り扱いとなっていて、いずれもQualcommの最新SoC、Snapdragon X Elite・X  Plusを採用しています。まずは2 in 1タブレットのSurface Proを紹介します。

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Microsoftの製品ページはこちらです
Copilot+ PC Surface Proicon:Microsoft

1.スペック

スペック表

  Surface Pro(第11世代)
OS Windows 11 Home
CPU  Qualcomm Snapdragon X Pro/X Elite
RAM 16/32GB
ストレージ 256/512GB/1TB SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ Snapdragon X Proモデル:13インチLCD(2,880 × 1,920) 120Hz
Snapdragon X Eliteモデル:13インチOLED(2,880 × 1,920) 120Hz
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be、Bluetooth 5.4
入出力  USB 4.0 Type-C × 2、Surface Connect
カメラ インqHD Surface Studioカメラ(画素数非公開)/アウト10MP
バッテリー Snapdragon X Proモデル:48Wh
Snapdragon X Eliteモデル:53Wh
サイズ 287 × 208 × 9.3 mm
重量 895 g

コメント

OSはARM版Windows 11 Homeです。出荷当時は現行バージョンとなる2023 Update(Version 23H2)が適用されていますが、先日Windows Insider ProgramのRelease Previewチャンネルで先行配信が開始されたWindows 11 Version 24H2に更新することにより、「Copilot+ PC」のシステム要件を満たしている環境でのみ利用できるローカルでのAI生成技術を活用した新機能が利用できます。

Surface Pro(第11世代)、Surface Laptop(第7世代)含むCopilot+ PC対応PCのみ利用できる「Recall」機能
具体的にはすべての操作を記録することで、後から自然言語によるテキスト・画像を含むコンテンツの検索を行える「Recall」やペイントでローカルAIイラスト生成を利用できる「CoCreator」があります。

CPUはSnapdragon X Plus/X Eliteです。ローカルAIを取り扱う「Copilot+ PC」のシステム要件を満たすには、40TOPS以上の演算性能を有するNPUが必須になりますが、現時点ではSnapdragon X Elite・X Elite Plusのみこの条件をクリアしています。

Microsoftによると、CPU性能は前モデルのSurface Pro 9比較して90%(Microsoft公式サイトなどでは記載がありませんが、おそらくIntelモデルではなくMicrosoft SQ3モデルとの比較かと思われます)、ローカルAIを処理するために使用されるNPUの性能はMacBook Air(2023)のApple M3より58%高速であるとのことです。

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ARM版Windows 11からIntel CPU向け32bitアプリだけでなく、64bitアプリも利用できるようになったものの、IntelやAMDのCPUを搭載しているPCと比べて性能面ではいまいち・・・という印象でしたが、CPU性能が大幅に向上したSnapdragon X Elite・X Proを搭載するSurface Pro(第11世代)であればARMにネイティブ対応していないアプリもスムーズな動作が期待できるかもしれません。RAMは16/32GB、ストレージは256/512GB/1TBです。

ディスプレイは13インチサイズで、解像度はWQHD+(2,880 × 1,920)です。パネルはLCD(Snapdragon X Plusモデル)、OLED(有機EL、Snapdragon X Eliteモデル)で、いずれもリフレッシュレートは最大120Hz表示に対応します。

Surface Pro(第11世代)qHDまでサポートするSurface Studioカメラ(画素数非公開ですが、2,560 × 1,440と思われます)と、10MPのアウトカメラが備わっています。インカメラはAI技術を活用した自動フレーミング、クリエイティブフィルター、ポートレート透かし、ポートレート ライトを備えたWindowsスタジオエフェクトを利用できます。

バッテリー容量はLCDモデルが48WH、OLEDモデルが53Wで、専用規格のSurface Connect対応純正ACアダプターによる充電とUSB-CポートからのUSB PD急速充電(65W)をサポートします。

2.筐体

Surface Pro(第11世代) 筐体
Surface Pro 10ではSurface Pro 8(X)~9と同じ筐体デザインでしたが、ニューモデルではベゼル幅がより狭められています。背面のキックスタンドは最大165度まで角度を調整できます。

Surfaceシリーズはカフェでもドヤれるモバイルノートとしても人気ですが、仕事だけでなく、ただ動画視聴しているだけでも注目される・・・かもしれません。

Surface Pro(第11世代) 左側面ポート
ポート類は専用充電コネクターのSurface Connect、とUSB-C × 2です。

Surface Pro(第11世代) 筐体色
筐体色はサファイア、デューン、ブラック、プラチナが用意されています。

Surface Pro Flexキーボード

(画像は英語配列。国内では日本語配列も選択可能)。

Surface Proと同時に新しい専用キーボード、「Surface Pro Flex キーボードとスリムペン」も発売されます。

高級感のあるアルカンターラ素材が用いられ、同梱されているSurfaceスリムペンを収納・充電できるだけでなく、従来のタイプカバーと比べて14.3%大型化して筆圧感知にも対応したタッチパッドを備えていますが、税込80,080円とタイプカバーだけで他社が販売している新品ノートPCや、中古Surfaceシリーズそのものが購入出来る値段に設定されているのが難点かと。幸い、従来のSurface Proタイプカバー(Surface Pro 8・X~9用)も使用出来るので、無理にこのキーボードを購入する必要はありません。

3.価格など

Surface Pro(第11世代)は6月18日よりMicrosoftストア、家電量販店で販売開始となります。従来通り、個人向けに販売されているSurfaceシリーズにはMicrosoft Office 2021 Home & Businessが付属し、価格は税込207,680円からです。現状だとWi-Fiモデルのみですが、2024年後半には5Gモデルが追加される予定です。

次期バージョンのOffice 2024も発表されていますが、現時点ではアップグレードキャンペーンの実施は発表されていないため、2026年10月13日にはセキュリティアップデートを含むすべてのアップデートが打ち切りになりますし、Microsoft 365 Personal/Familyを契約しているのであればわざわざ買い切り版Officeのライセンスを有効にすることもないと思われるので、個人向け製品でもそろそろ「Officeなし」オプションを用意しても良いとは思うのですが・・・

円安などの影響もあって、下位構成でも20万からとゲーミングノート並みの価格設定になってしまいましたし、ARMアーキテクチャのSoCを搭載しているため、場合によってはIntel CPU向けに開発されている一部アプリが互換性の問題で動作しない可能性がある可能性があるのは気になりますが、最新のローカルAI生成技術を活用できる点や、よりスタイリッシュになった筐体は魅力的に感じています。個人的にはUSB-Cポートが2つに増えた点もうれしい進化点ですね。

さすがに「Surface Pro Flex タイプカバーとスリムペン」まで揃えたいとは思えませんが、Surface Proシリーズはやっぱり持っているだけで幸せになりますし、最新モデルもやっぱり気になってしまいます。

4.関連リンク

Copilot+ PC Surface Proicon:Microsoft

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コメント

  1. OWee より:

    構成の違いはあれど、2ポートはSurfacePro7からです。

    • かのあゆ より:

      >>OWeeさん
      個人的に使っていたのがPro 5あたりまでなので7/7+から2ポート構成に移行していたことを今知りました・・・記事修正いたしました。ありがとうございます!

  2. 匿名 より:

    Copilot+ PCをメディアは積極的に取り上げているけどユーザーの反応は冷ややかな感じがするね。全体的にその記事のコメント数が少ないと言うか。なんでだろ。

    • かのあゆ より:

      >>匿名さん
      現状Copilot+ PCのシステム要件を満たしているのがSnapdragon X Pro・X Eliteのみというのもそうなのですが、AI生成という技術自体、現状いろいろと問題がありますし、そもそもRecallはWindows 10で実装されて失敗作扱いになった上、プライバシー周りの問題で企業では無効化しているケースも多かった(個人的にも無効化していた)タイムライン機能に似ているので正直、地味なんですよね・・・

    • 匿名 より:

      まだリリース前の機能を文章で凄いと紹介されてもやっぱり現物出て触ってみないと具体的に何が便利なのかわからないから様子見だね

      あとPC用CPUのNPUはまだ登場したばかりで伸びしろが大きい(IntelはNPU処理性能が2年で5倍になると言ってる)し対応アプリもこれからだから、もっと普及して欲しいと思えるまで待ってからハードを買えばいいやと思ってる

  3. 匿名 より:

    pogopinと無線のシームレスな切り替えは2in1の理想形なんでしょうね
    book2のdGPU入りキーボードの時もそうだったけど
    マイクロソフトにコスト無視でキーボード作らせるとこうなるんだなぁ…と

    とはいえタイプカバーだから一生物じゃないし
    マニアが多いキーボードだとしても8万出す人は少数だと思いますが

  4. wintab より:

    「リリース前の機能を文章で凄いと紹介されても」というのは私も思います。あと、キーボード8万というのはいくらなんでもシャレにならん…。

  5. 匿名 より:

    個人的には別の意味で面白いと思っています。

    Appleシリコンの登場でARMがことさらに称揚されていますが、Appleシリコンは事実上SoC・OS(そして純正デバイスに限られるので筐体までも)一体で開発できるという優位点があり、一般的なARMプロセッサとは本来分けて考えるべきだと思います。個人的な予想ですが、ARM版Surfaceはx64版よりはバッテリ持ちで優れるでしょうが、言われていたほどでもなくAppleデバイスよりイマイチ劣るという結果になり、むしろWindows全般を貶めることになるのでは?と考えています。