Lenovoが12月26日に13.3インチノート「ThinkPad L390」とコンバーチブル2 in 1「ThinkPad L390 Yoga」を発表し、12月27日から直販サイトでの販売を開始しました。私はThinkPad 13を2年以上愛用していて、その後継機と言える(ウインタブでそう言っているだけでLenovoは特に何も言ってません)L380のことを高く評価しておりました。低価格ながらThinkPadの名にふさわしい品質を備えていることと、ThinkPadシリーズではなにげに13.3インチサイズの製品が希少であることが理由です。
L390 / L390 Yogaはその名称からしてL380 / L380 Yogaの後継モデルであるのは間違いないでしょう。そんなわけで、ThinkPad 13からの流れを汲む、「比較的手が届きやすいThinkPad」を紹介していきます。
1.スペック
えー、L390とL390 Yogaを一本の紹介記事にまとめることにしたのは決して手を抜いているわけではないです(本当ですw)。この2機種、かたやクラムシェル、かたやコンバーチブル2 in 1なのですが、システム構成や筐体サイズがほぼ同じで、外観の相違も「ヒンジの周辺だけ」と極めて小さいんです。その名の通り「兄弟機」と考えていいでしょう。
TinkPadシリーズは「BTOである」と言っていいと思います。注文時に非常に細かく構成のカスタマイズが可能で、そのかわり納期は少し長めです。
CPUはWhiskey LakeのCore i3-8145U/Core i5-8265U/Core i7-8565Uから選択可能です。またRAMはCore i3モデルが標準4GB、それ以外は標準8GBですが、いずれのモデルでも最小4GBから最大32GBまでの範囲で変更できます。ストレージはSSD専用で、128GBから512GBまで選択できます(ただし上位モデルは128GBを選択できません)。
ディスプレイはL390とL390 Yogaで異なります。サイズはいずれも13.3インチですが、L390ではTN液晶・HD解像度からIPS液晶・FHD解像度のタッチパネルというものまで選べるのに対し、L390 Yogaは筐体の特性上IPS液晶・FHD解像度・タッチパネルという構成しか選べません。また、L390 YogaのみThinkPad Pen Proが付属します。このペンは筆圧に対応しますが、L390 Yogaとの組み合わせで何段階の筆圧に対応するのかは不明です(1,024段階より低いことはないはず)。
入出力ポートの構成はL390、L390 Yogaとも同一で、Type-C2つを含み4つのUSB 3.1(Gen 1)ポートとHDMI、そしてイーサネット拡張アダプター(別売りのアダプターを使うと有線LANポートになります)を備えます。ただ、SDカードリーダーはフル規格ではなくmicro規格です。
サイズのほう、ThinkPad 13以来、といいますか、13.3インチモバイルノートとしては大きめです。歴代モデルのサイズ比較をしてみましょう。
L390:322 × 224.2 × 18.8 mm / 1.46 kg
L380:322 × 224.2 × 18.8 mm / 1.46 kg
ThinkPad 13:322.4 x 222.8 x 19.8 mm / 1.44 kg
はい、ということですでにお気づきの方も…。L380とL390はおそらく同一筐体でしょうね。サイズがぴったり同じです。また、L390 YogaはL390と全くの同寸で、重量のみ1.56 kgと、若干重くなります。ちなみにこの重量はL380 Yogaと同じです。
いつも書いていますが、ウインタブでは「目安」として「モバイルノートの重量は1.5 kgまで」と主張しています。あくまで目安なので、1.5 kgを越えるとモバイルノートではない、ということはありません。しかし、この考え方だとL390 Yogaのほうは重量オーバーになってしまいますね。
ちなみに私はL390とほぼ同じ重量のThinkPad 13を毎日のように持ち歩いていますが、基本無事ですw というか、バックパック(リュックサック)にいれて背負ってますので、特に重くて困る、ということも感じません。
2.筐体
この画像はL390 Yogaのほうです。ただし、L390のほうも見た目はほとんど同じです。良くも悪くもThinkPadのイメージに沿っているというか、ベゼル幅も細くはありませんし、特にスリムサイズというわけでもありません。
天板です。上がL390 Yoga、下がL390です。このアングルから見ると両者の違いがわかります。ヒンジの形状が異なっていますよね。しかし、それ以外は全く同じデザインといいますか、もっと言うとThinkPadシリーズはどれもそっくり、ということです。
この画像はLenovoの製品ページで指紋センサーの説明に使われていたものです。なので指の絵がついていますが、実物は指の絵はありません。また、この画像は英語配列になっていますが、L390/L390 Yogaは注文時に日本語配列と英語配列、バックライトの有無、指紋センサーの有無を選べるようになっています。
配列については「典型的なThinkPadのそれ」でして、はっきり言ってコメントに困ります。ただ、私もThinkPadユーザーですが、ThinkPadのキーボードはノートPCでは最高品質であると思っています。
側面と入出力ポートです。上がL390、下がL390 Yogaです。基本的に両者同じ配列になっていますが、L390 Yogaのほうは右側面の左端に赤いストライプが入っています。これ、スタイラスペンホルダーです。
L390はクラムシェルノートなので、基本的にはこの画像のようにして使うのみです。ただし、ヒンジは水平位置(180度)まで開口可能です。
一方、L390 Yogaのほうはコンバーチブル2 in 1なので、クラムシェル形態のほか、テントモード、スタンドモード、タブレットモードに変形して使うことができます。
最後に底面です。他のノートPCと同じようにバッテリーは着脱式ではなくなり、メンテナンス用のハッチもありません。まあ、コアなThinkPadユーザーならお構いなしに開口しちゃうかもしれませんけどね。
3.価格など
Lenovo ThinkPad L390 / L390 YogaはLenovo直販サイトで販売中で、12月27日現在の価格はL390が税込み94,176円から、L390 Yogaが税込み120,960円から、となっています。これはセール価格で、12月27日現在だと、どちらも割引率は20%です。
Lenovo直販サイトでThinkPadを購入するなら土日です。ThinkPadは毎週末に割引率が大きくなります(実際ウインタブは毎週末Lenovoのセール情報記事を掲載しています)ので、L390とL390 Yogaも土日にもう一段安くなる可能性があります。
また、この製品の前身機となるL380 / L380 Yogaも12月27日現在Lenovo直販サイトで併売されています。L380は直近の週末には最大37%オフ、L380 Yogaも最大35%オフで販売されています。
L380シリーズからL390シリーズとなって、筐体内部では様々な改善がなされていると思います。しかし、私達ユーザーがスペック表を見て気づく大きな変更点というのは「CPUの世代」だけです。おそらく外観上の違いに気がつく人はほとんどいないでしょう。もちろん「どうせ買うならWhiskey Lakeだ」という人が多いと思いますが、週末のセール価格をよく見て、L380シリーズにするのかL390シリーズにするのか判断されるといいでしょう。