LenovoがThinkPad Eシリーズのニューモデル「E14 Gen2 / E15 Gen2(Intel)」を発売しました。E14/E15については「ただのE14/E15」と「E14 Gen2/E15 Gen2(AMD)」というモデルが既に販売中で、今回ご紹介する「E14 Gen2 / E15 Gen2(Intel)」は既存のE14 Gen2 / E15 Gen2(AMD)のCPU違い、と言えます(ただし、細部の構成が一部異なります)。
私の理解では、ThinkPadという製品は「イヤーモデル」で、E14 Gen2 / E15 Gen2は「2020年モデル」と考えていたのですが、発売時期から考えてGen2のIntel版は2021年モデル、ということになるのかもしれません。というか、もはや「イヤーモデル」という理解をしないほうがよさそうですね。
1.スペック
ThinkPad E14 Gen2 / E15 Gen2 (Intel) | |
OS | Windows 10 Home / Pro |
CPU | Intel Core i3-1115G4 / Core i5-1135G7 / Core i7-1165G7 |
外部GPU | なし/NVIDIA GeForce MX450 (2GB) |
RAM | 4GB/8GB/16GB/32GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD SSDを2基搭載可能 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ/15.6インチIPS(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)、USB 3.1 Gen1 、USB 2.0、HDMI、LAN(RJ-45)、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(720p)顔認証対応可 |
バッテリー | 稼働時間約12.1-12.6時間 |
サイズ | E14:324x220x17.9mm E15:365 x 240 x 18.9mm |
重量 | E14:1.59 kg E15:1.7 kg |
Eシリーズに限らず、ThinkPadシリーズは注文時に広範に構成のカスタマイズが可能です。OSはPro版が選べ、CPUは第11世代(Tiger Lake)のCore i3/Core i5/Core i7を選べます。X1 Foldに搭載されているLakefieldを別とすれば、ThinkPadシリーズとしては初の第11世代CPUとなります。なお、Tiger Lakeのセールスポイントの一つである内蔵GPU「Iris Xe」については、Core i3-1115G4には搭載されておらず、Core i5/Core i7のみに採用されていますので、この点ご注意ください。
RAMは4GBから32GBまでを選択できますが、4GBというのはCore i3モデルのみの設定で、Core i5/Core i7モデルは最低8GBから、となります。ストレージはM.2 SSDを2つ搭載可能で、最低256GB、最大で512GB+1TBが選択可能です。
それと、E14 Gen2 / E15 Gen 2とも外部GPUのGeForce MX450の搭載が可能です(Core i3モデルを除く)。
ディスプレイについては上のスペック表を一部補足させてください。
E14 Gen2:
●220nit、非タッチ
●IPS、250nit、非タッチ
●IPS、300nit、非タッチ、100% sRGB
●IPS、300nit、タッチ
※すべて14インチ(1,920 × 1,080)
E15 Gen2:
●IPS、300nit、100% sRGB、非タッチ
※15.6インチ(1,920 × 1,080)
このように、11月15日現在、E14 Gen2のみディスプレイの仕様を選ぶことができ、E15 Gen2は1種類しか設定がありません。ただし、E15 Gen2には100% sRGBで300nit(ディスプレイの明るさ)のものが標準となっていますので、品質的には不満は感じられません。
しかし仮に「どうしてもタッチ液晶にしたい」というニーズがあるのなら、E14 Gen2を選ぶしかないですね。
レノボの製品ページを見ると、E15 Gen2のほうも「タッチパネル選択可能」と記載されていますので、近日中にディスプレイの選択肢が出てくるものと思われます。
通信まわりではWi-Fi6に対応します。対応しますが、非対応も選べますw Core i3モデルではWi-Fi6がオプション扱い、Core i5/Core i7モデルではWi-Fi6レスをオプション選択できます。
入出力ポートに関してはE14 Gen2/E15 Gen2のAMD版と異なり、USB Type-CポートがThunderbolt 4となります。また、サイズはAMD版とほぼ同じです。重量もAMD版と同じですが、E14 Gen2 / E15 Gen2ともスタンダードノートとして見ると比較的軽量ですね。モバイルノートのように毎日バッグに入れて持ち歩くのはちょっと大変かと思いますが、たまに外に持ち出すくらいなら問題なさそうです。
2.筐体
上の画像がE15 Gen2、下がE14 Gen2です。良くも悪くもThinkPadそのものです。最新モデルらしくディスプレイ面のベゼルは細くなっていますが、他社製品のように極細、という感じでもなく、まあ細い、くらいでしょうか。
天板です。E14 Gen2のほうはThinkPadにしては珍しくアルミ天板が採用されています。デザインはE14 Gen2 / E15 Gen2とも共通、というかThinkPadはみんな同じです。個人的にはこれでいいと思いますw
最近のレノボ製品のお約束とも言える、180度のヒンジ開口に対応します。
それと、残念ながらキーボードの拡大画像がありませんでした。でも「想像通り」あるいは「いつも通り」と考えていただいて結構かな、と。使い勝手は折り紙付き、というか、ノートPC最強のキーボードだと思います(個人的な評価ですが、ThinkPadユーザーなら同意していただけるかと)。
なお、E14 Gen2は14インチサイズなのでテンキーなし、E15 Gen2は15.6インチですからテンキーが装備されます。ThinkPadは日本語配列と英語配列を選択できる数少ないノートPCなんですよね。また、この製品については日本語/英語のほか、バックライトの有無も選べます。
それと、ちょっとよくわからないのが指紋センサーの位置で、おそらく電源ボタンが指紋センサーを兼ねていると思うのですが、この点は確証がありません。指紋センサーは上位モデルには標準装備、下位モデルはオプション扱いとなります。同様に、顔認証対応のIRカメラにも対応しますが、こちらは下位モデル(Core i3モデル)には設定されません。
側面と入出力ポートの配置です。上の画像がE15 Gen2、下がE14 Gen2です。「普通のノートPC」ならいざしらず、ThinkPadとしてはちょっと貧弱かな、と思います。具体的にはUSBポートの数ですね。USB Type-C(Thunderbolt 4)を含め3つありますが、うち1つ(Type-C)は給電/充電ポート兼用です。また、SDカードリーダーもありません。私が所有しているThinkPad 13(4年前の機種、13.3インチ)だとUSBポートは合計で4つ、しかもDC-INが別にあり、フル規格のSDカードリーダーもありますからねえ。「必要なら純正のドッキングステーションを使え」ということかな?
3.価格など
Lenovo ThinkPad E14 Gen2 / E15 Gen2(Intel)はレノボ直販サイトで販売中で、11月15日現在の価格はE14が67,496円(税込み)から、E15が71,500円から、となっています。Core i3モデルであればRAM8GB/256GB SSDという、「使える構成」にしても(週末価格なら)税込み7万円台で購入可能なので、ThinkPadシリーズの製品としてはかなり手頃な価格設定と言えます。
いつも思っているのですが、レノボにしても「いい加減な製品」にThinkPadの名を冠したりしないはずなので、ThinkPadシリーズの中でも最も購入しやすい価格のEシリーズは、「実は最も魅力的」なのではないか、と…。
4.関連リンク
ThinkPad E14 Gen 2 (Intel):レノボ直販サイト
ThinkPad E15 Gen 2 (Intel):レノボ直販サイト