YinLuMei W1 - 世界初Windows10搭載デジタルオーディオプレーヤーが登場!Windowsによる拡張性の良さとAKMの最新フラッグシップDAC搭載の注目すべきオーディオ製品

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こんにちは、ゆないとです。今回は世界初となるWindwos 10搭載デジタルオーディオプレーヤー「YinLuMei W1」が発表されたので紹介します。ウインタブではPCやスマホをメインに記事を掲載しており、オーディオ関連も掲載していますがイヤホンやヘッドホンなどが多いです。そんな中、オーディオでもコアな部分であるオーディオプレーヤーの紹介をお届けできることを楽しみにしていました。

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このプレーヤーの事を”DAP”と呼んだりしますが、大半はLinuxやAndroidのカスタムOSであることが多いです。最近ではAndroidをそのまま搭載していて、SpotifyやTIDALなど高音質ストリーミングアプリをインストールできる製品が増えてきました。今回紹介する「YinLuMei W1」はOSに”Windows 10”を搭載する非常に珍しい製品です。Windowsということでウインタブの得意分野にDAPがやってきました。

YinLuMei(音律美)は、ハイエンドなオーディオプレーヤーやヘッドホンアンプを製造しています。主にAKMのDACを使用した高音質なDAPの製造をしていて、フラッグシップモデルに搭載されるような高性能なDACが発表されるといち早く販売している印象のメーカーです。

1. スペック

  YinLuMei W1
OS Windows 10 Home
D/A コンバーター AKM(旭化成エレクトロニクス)社製 AK4499EQ ×2
DAC以外の回路部品 OPA 1612 IV converter ×8、OPA 1612 LPF(ローパスフィルター) ×2、Custom Dual OP AMPs+8 in-line High-power tube pairs ×2、SA9227 非同期USBプロセッサチップ、台湾Tai-yi製超低ジッター水晶発振器
出力(シングルエンド) 最大750mW @32Ω、最大80mW @300Ω
出力(バランス) 最大1500mW @32Ω、最大160mW @300Ω
ラインアウト 電圧(シングルエンド) 2.9Vrms
ラインアウト 電圧(バランス) 5.8Vrms
出力インピーダンス(シングルエンド) 0.8Ω
出力インピーダンス(バランス) 0.4Ω
CPU Intel Atom X5 Z8350
RAM 4GB
ストレージ 128GB
ネットワーク Dual-Band Wi-Fi(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.2
ディスプレイ 7インチ IPS液晶(1,200×800) マルチタッチ対応 + 0.66インチOLEDセカンダリディスプレイ
バッテリー容量 7000mAh ×2(交換可能)
オーディオジャック 3.5mm同軸、3.5mmシングルエンドLO(ラインアウト)、3.5mmバランスLO、3.5mmシングルエンドPO(フォンアウト)、4.4mmバランスPO
ボリュームコントロール Dual PGA2311 完全バランスボリュームコントロール
外部ストレージ microSDカードスロット ×3(それぞれ最大1TBまで)
USBポート USB Type-A ×2、USB Type-C
サイズ 189 × 128 × 30 mm
重量 約900g

最近のオーディオプレーヤーはLinuxまたはAndroidのカスタムOSだったり、スマホと同様のAndroidだったりが主流ですが、この製品は世界初の”Windows 10”が搭載されています。DAPにインストールされたOSの種類によっては自由にアプリをインストールしたりすることができない場合もあります。しかし、この製品のOSがWindowsであることで、ユーザーの好きな再生ソフトやストリーミングアプリをインストール可能なことに期待できます。

DACには旭化成の最新フラッグシップモデル「AK4499」を2つ搭載し、この他、8つのOPA1612 IV コンバータと2つのOPA1612 LPF(ローパスフィルター)、高性能なアンプ回路やコンデンサーが搭載されています。DACだけに注目しても44万円するDAPと同じものですね。DACやアンプが組み合わさって、ノイズが少なくクリア、十分な出力で高品質なサウンドを実現します。32bit/384kHzまでのPCM、またはDSD256までのDSDをネイティブでデコード可能になっています。

CPUにはIntel製「Atom X5 Z8350」を搭載します。もう懐かしい響きのCPUですよね。RAMは4GBで内部ストレージは128GBです。数世代前のWindowsタブレットのスペックというように感じますね。ただ、その当時の体感で言えば特に不快感なくWindowsが動作していたので、オーディオプレーヤーとしては十分に思います。ただ、Windows Updateなどには時間がかかりそうですね…

ネットワークとしては、Wi-Fi(2.4/5.0GHz)とBluetooth 4.2に対応します。ディスプレイは7インチのIPS液晶で、解像度が1,200×800となっています。さらに面白いことに、上部側面に小窓のような0.66インチOLEDセカンダリディスプレイを搭載しており、ボリューム、PCMフィルターの種類、バッテリー残量を表示するようになっています。

バッテリーには期待できそうです。7,000mAhのバッテリーが2基搭載される仕組みです。2基のバッテリーはそれぞれシステム用とアンプなどのデコード処理用に分けて使用されるよう設計されています。しっかりと役割を分けた上で合計14,000mAhもありますが実際の使用感が気になります。Replaceableという表記があるので交換に対応しています。交換不可の製品が多い中珍しいですね。充電方法は3種類あり、USB Type-Cポートでの充電、モバイルバッテリーからの充電(Type-Cは3Aをサポート、DCポートは6Aをサポート)、ベース充電があります。ベース充電はおそらく別売りの充電ドックのようなものがあるのでしょう。本体にもそれ用のPOGOピン端子のようなものが見受けられます。DCポートという文字の記載が公式ページにはありますが、画像を見る限りでは本体に装備されていません。

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3.5mm同軸、3.5mmシングルエンドLO(ラインアウト)、3.5mmバランスLO、3.5mmシングルエンドPO(フォンアウト)、4.4mmバランスPOと豊富に搭載されています。個人的には手持ちの製品の影響で2.5mmバランス端子が無いのが痛いですが、トレンド的には4.4mmが増えているので喜ぶオーディオファンも多いと思います。ラインアウトというのは、主にポータブルアンプに接続する時に使い、フォンアウトはイヤホンやヘッドホンに繋ぐ時に使うものです。4.4mmというのは聞き慣れないかもしれませんが、SONYのDAPなどで取り入れられているもので、最近他のメーカーでも採用されることが増えています。太いので耐久力がメリットの1つです。

Dual PGA2311 完全バランスボリュームコントロールを搭載していて、歪の少ない正確な音量調整ができるようになっています。

また、microSDカードスロットが3スロット設けられており、それぞれ1TBまでmicroSDカードに対応しています。フルサイズのUSBポートが2つ用意されており、外部ストレージを接続することもできるようになっています。さらにUSB Type-Cポートがあり充電が可能です。

重量は900gと、残念ながらポータブルオーディオとしては使うには難しい重さがあります。Windwosマシンに高音質なオーディオインターフェースが収まっていることを考えると仕方がないことでしょう。気軽に持ち出すことはできないかもしれませんが、必要な場合ではバックにしまって持ち運ぶことは出来ると思います。

スペックだけでも注目するポイントが多いですね。それだけ面白い製品である、ということだと思います。

2. 外観

ディスプレイの画像
ディスプレイ正面です。ディスプレイは7インチということですが、四方のベゼルが太めでスペックを含めて考えると、本当に少し前のWindowsタブレットマシンを見ている気分ですね。タスクバーは少し詰まってしまうのは仕方のないことですが、それ以外はある程度視認性も良さそうです。右上に少し飛び出ているのが0.66インチのOLEDセカンダリディスプレイです。

本体左側面の画像
左側面には、microSDカードスロットと、別売りされるというベースに接続するための端子が3箇所付いています。この画像ではセカンダリディスプレイを横から確認ができますが、傾斜がついており本体を完全に立てなくても傾き次第で見やすいような工夫がされています。

上部側面の画像
上部にはセカンダリディスプレイとイヤホンジャックがあります。画像奥から、4.4mmバランス、3.5mmシングルエンド、3.5mmバランスLO、3.5㎜LO/同軸と並んでいます。ポータブルアンプなど繋がない限りは、4.4mmバランスか3.5mmシングルエンドを使うことになると思います。右側面は、ボリュームコントロール、電源ボタン、再生や停止などのコントロールボタンを搭載しています。残り2つのボタンの詳細は不明ですが、GAIN変更とDACフィルター変更ボタンと予想しています。

本体背面の画像
背面はシンプルで、YinLuMeiのロゴマークがあります。

底面の画像
底面がはっきりとわかる画像は無かったのですが、手前からUSB Type-Aポートが2つ、次にType-Cポート、何かを切り替えることができるスライドスイッチが底面に備わっています。

バッテリー交換可能
交換可能となっている通り、背面カバーを外すことでバッテリー交換が可能です。真ん中の部品がバッテリーモジュールです。2基が一体化して1つのモジュールとなっているようです。また、背面はネジなどの固定ではなく、爪の形状をした部分で引っ掛けるタイプのようです。衝撃などで折れたりなど、耐久力が少し心配ですが、アクセスが簡単なのは便利ですね。

実際の製品の画像
セカンダリディスプレイの表示です。0.66インチということでとても小さいと感じますが、ボリュームレベルなど簡単な情報を表示するだけでもサッと確認ができて便利そうです。

3. 価格など

「YinLuMei W1」は、2020年9月20日現在、HiFiGOにて2,098ドル(約219,373円)のところ1,899.00ドル(198,565円)で販売中です。送料はかかりますが日本への発送も行っているショップになります。なお、以前実機レビューをしたイヤホン「AudioSense DT200」もHiFiGOで販売されています。

世界初のWindows搭載DAPということで個人的にはとても興味が興味があります。価格については、このスペックから考えるとお安いのですが、それでもハイエンドなWindowsマシンに匹敵する価格です。比較にはなりませんが、ポータブルオーディオの中でも最高スペックを誇る「Astel&Kern SP2000」は、同じくAK4499EQを搭載している製品でお値段なんと44万円です。そう考えると安いような気もしてしまいます。

Windowsでオーディオを楽しむ際にやはり気になるのはノイズです。この製品で言えばASIO(オーディオデバイス用のドライバ)を使用でき、オーディオの処理に関してはDACやアンプなどの分離された部分で行うためノイズの心配も無いでしょう。また、Windowsの拡張性もその他のOS搭載DAPより高いため、今までのDAPではできなかった自分専用環境をこれ1台で組みやすいということもあると思います。

ただし、Windows Updateをしたことで場合によっては使っている再生ソフトにバグが発生したり、前述のASIOなど何かあった時に通常のDAPよりも少し知識が必要そうな部分はあるかもしれません。

こういったことを含めて非常にマニアックな製品ではあると感じますが、それと同時に、PCオーディオがメインの方で、PCや各種オーディオインターフェースが多い方には、これ1台で済ませることができるソリューションかもしれないと思います。

4. 関連リンク

YinLuMei W1(製品ページ)
YinLuMei W1(HiFiGO販売ページ)

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コメント

  1. 匿名 より:

    DACでintelというだけでもネタなのにデスクトップ向けwin10とは・・・
    なのにAK4499ダブルというハイエンドな仕様
    これは・・・なんというか・・・うん

    • ゆないと より:

      コメントありがとうございます。私もその反応に同意します。
      純粋にWindows搭載DAPとして評価するべきか、それともハイエンドオーディオインターフェースとWindowsシステムが1台にまとまったPCオーディオ環境として評価すれば良いのか…
      捉え方に寄って感想が分かれそうな製品だと思います。