こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はONE-NETBOOK社の日本正規代理店、テックワンより実機をお借りして、ゲーミングUMPC「ONE-NETBOOK OneGx1 Pro」のレビューをお届けします。OneGx1 ProはCPUに第11世代(Tiger Lake)のCore i7を搭載し、従来モデル「OneGx1」から格段の性能アップを遂げています。また、専用のゲームコントローラーも用意され「AAAタイトルがすぐに遊べるゲーミングUMPC」と称されています。
このレビューでは筐体の仕様をご説明するとともに、実際にどのくらいゲームが楽しめるのか、という点についても試してみます。
目次
1.スペック
ONE-NETBOOK OneGx1Pro | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i7-1160G7 |
外部GPU | — |
RAM | 16GB(DDR4-4266, オンボード) |
ストレージ | 512GB/1TB PCIe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 7インチIPS(1,920 × 1,200)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0、(4G/5G) |
入出力 | USB 4.0 Type-C x 2、USB 3.0、micro HDMI、オーディオジャック、(SIMスロット) |
カメラ | — |
バッテリー | 12,000 mAh/3.7V |
サイズ | 173 x 136 x 21 mm |
重量 | 約623 g |
モバイルノートとしてハイエンド級
OneGx1 Proは超小型サイズのノートPC、つまりUMPC(Ultra Mobile PC)です。しかし、ノートPCとしてのスペックは非常に高く、CPUには第11世代(Tiger Lake)のCore i7-1160G7を搭載し、RAMは16GB、ストレージは512GBもしくは1TBのSSDです。Core i7-1160G7はかつての「Core m」の流れを汲む超省電力タイプのCPUですが、内蔵GPUにIntel Iris Xeを搭載し、高いグラフィック性能を備えています。
また、ディスプレイは7インチのIPS液晶、WUXGA解像度のタッチパネルで、サイズが小さいということを除けば、やはりノートPCとしては高いスペックになっていると言えます。
UMPC!
言うまでもなくサイズは極小です。携帯性に極めて優れ、どこにでも気軽に持ち出せるサイズ感です。一方で、サイズが小さいことによってディスプレイの視認性は一般的なノートPCよりも劣り、キーボードもキーピッチが非常に狭いものとなっているため、多くの人にとってはテキスト入力がしやすいとは感じられないでしょう。この「サイズと使用感のトレードオフ」はUMPCの宿命とも言えるものですが、これを「ゲーム用」に仕立てたという点がOneGx1 Proの特徴です。
バリエーション展開
OneGx1 Proには複数のバリエーションモデルが存在します。
Wi-Fi/512GB SSD
Wi-Fi/1TB SSD
4G/512GB SSD
5G/512GB SSD
※すべてOSはWindows 10 Home、CPUはCore i7-1160G7
OneGx1 ProにはM.2 2242サイズの空きスロットが1つあり、標準の512GB SSDに加え「プラス512GBのSSD」「4G通信モジュール」「5G通信モジュール」のいずれかをセットできます。そのため、この4種類のバリエーションが存在しますが、空きスロットが1つだけなので、例えば「4G+1TB SSD」という構成は不可です。
なお、今回のレビュー機は一番上の「Wi-Fi/512GB SSD」モデルでした。
2.筐体
同梱物はごくシンプル。取扱説明書(英語と中国語のみ、日本語はなし)とONE-NETBOOK社のプロフィール(住所や電話番号など)が記載されたカード、あとはACアダプターと充電用のUSB Type-Cケーブルのみです。ACアダプター+ケーブルの実測値は146 gと軽く、本体重量の実測値は654 gでした。
ただし、このレビューでは正式出荷前のものをお借りしていますので、同梱物は変更される可能性が高いです。ONE-NETBOOK公式サイトでは「各種日本語マニュアル」「保証書(国内保証1年間)」付属と案内されています。
今回は専用のコントローラーも一緒にお借りしました。本来はオプション品なので外箱は別々、同梱物として取扱説明書(英語1冊、中国語1冊)、ケースがありました。このケースは強度もそれなりにあり、旅行などに持っていく際に重宝しそうです。
天板と底面です。OneGx1 Proの筐体は「CNC削り出しのアルミ合金」と開示されていて、非常にしっかりしたものになっています。もともとONE-NETBOOK社のOneMixシリーズは金属筐体でたてつけが非常によく、高級感すら感じさせるものでしたが、OneGx1 Proもその流れに沿った筐体品質だと思います。
天板はヒンジが少し前進した構造で、後部にオーバーハングがある、ちょっとALIENWAREっぽいデザインになっています。また、底面の左右に溝が見えると思いますが、この溝はコントローラー装着用です。底面はネジを外せば開口は可能です。底面上部にある通気口のようなメッシュ部分は、おそらく通気口でもあると思いますが、スピーカーもここにありますね。なお、かなり気を使って確認しましたが、どうやらスピーカーは「モノラル」です。
音質は悪くなく、BGMを流しながら仕事をする、くらいなら十分なものと言えます。ただし、モノラルスピーカーなので音の方向感がなく、ゲームプレイ時はヘッドセットを使うほうがいいかもしれませんね。
前後面です。前面の下部に通気口っぽいドットがありますが、これはデザインアクセントと思われ、通気口ではありません。
背面は両端に通気口、中央部にポートがあります。画像左からUSB Type-C、USB Type-A、USB Type-C、イヤホンジャックです。なお、OneGx1 ProのType-Cポートは「USB 4.0」と開示されていますので、少なくともThunderbolt 3以上の規格と同一、つまりGPU BOX(eGPU)の接続も可能です。また、このType-Cポートは、一応画像左側が充電用と表示されていますが、左右どちらのポートでも充電は可能です。
背面にはリング状のLEDライトが装備されています。イルミネーション機能はなく、単色で光るのみ(消灯もできます)ですが、ゲーミングノートっぽい雰囲気がよく出ていると思います。
左右側面です。右側面にはmicroHDMIポートがあり、左側面にはSIMスロットがあります。ただし、左右側面はコントローラー接続時には完全に塞がれた状態になり、HDMIにせよSIMスロットにせよアクセスできなくなります。
キーボード…、いや失礼しました、また邪魔が入った…。
キーボードです。さすがに配列は少々厳しいですが、左上に全角/半角キーがあり、右下に@キーがあったりして、「日本語配列」であることはわかると思います。アルファベットキーのキーピッチは左右方向に14-14.5 mmほど、上下方向に15.5-16 mmほどです。いうまでもなくかなり狭いです。個人差はあると思いますが、このキーボードでスムーズにテキスト入力をするにはそれなりの「慣れ」を必要とするでしょう。
しかし、このキーボードは最近のノートPCでは一般的なアイソレーションタイプではなく、個々のキートップがかなり大きめですし、キーストロークもやや深めです。また、打鍵感もカチッとした気持ちのいいものです。特にゲームプレイ時にはしっかりした打鍵感が得られます。
さらに、バックライトはこのように「RGB」です。残念ながら設定アプリは見当たらず、ライティングを変更することはできませんでしたが、「左から右に流れるような」イルミネーションになっています。
正面から見たところです。撮影のため、ディスプレイの輝度を落としていますので、この点ご了承下さい。そんなにナローベゼルという感じではありませんが、ナローベゼルにして横幅を詰めてしまうとキーボード幅にもしわ寄せが行きますので、バランスとしては悪くないと思われます。
OneGx1 Proのディスプレイはグレアタイプです。この画像は「できるだけ映り込みが激しくなるように」意識して撮影していますが、このように映り込みは結構気になります。特にコントローラーを接続して、手持ちでゲームプレイをする際に、ちょっと気が散る場面もありました。タッチパネルですし、発色はグレアタイプの方がキレイなので、このへんは仕方がないかな、という気もします。
また、発色性能は高く、上位クラスのモバイルノートとほぼ同等と評価します(手持ちのASUS ZenBook 14 UX434FLと比較しました)。
次にコントローラーを見てみます。アルミ合金製のPC本体とは異なり、コントローラーは樹脂製です。XBOXコントローラーなどと同様に、ボタンやスティック、トリガーボタンなど必要なものは揃っています。
このコントローラーはPC本体の底面にある溝に取り付けます。特にレバーなどで固定するような仕組みではなく、溝に入れて少しスライドさせると固定されます。
このコントローラーは「Bluetooth接続」です。本体から分離して、Nintedo Switchのように左右のコントローラーを二人で使うこともできますので、必然的にBluetooth接続にならざるを得ない、ということです。
コントローラーは充電式です。左右のユニットそれぞれにUSB Type-Cポートがあり、別々に充電します。ちょっとめんどくさいかも…。
本体に装着してみました。こうしてみるとビジュアル的にはカッコいいんですが、「座りがよくありません」。つまり、コントローラーの形状が丸く、本体底面と形状が異なるため、置くと安定しません。コントローラー使用時は手持ちでプレイする前提でしょうから、これはこれでいいとは思います。
また、おそらく強度は足りません。本体がアルミ製で非常に頑丈な印象があるだけに、余計に華奢に感じます。強い力がかかってしまうと本体とコントローラーの接続部分が折れそうに思われます。
一通り筐体を確認してみました。OneGx1 Pro本体の質感は非常に高いと感じます。上に書いたことの繰り返しになりますが、もともとONE-NETBOOK社のUMPCは筐体の質感が高く、作り込みが精緻になされていると評価しています。OneGx1 Proもその印象を裏切ることなく、さらに質感を高め、重厚なイメージもあります。決して安価な製品ではありませんが、価格にふさわしい仕上がりだと思いました。
一方で本体の質感が素晴らしいだけに、コントローラーのほうはちょっと頼りない印象があります。樹脂素材であるというだけでなく、ちょっと華奢に感じられるんですよね。後述しますが、スティックやレバーの操作感もあまり高く評価できません。もともとオプション品なので、「壊れたらまた買い直せばいい」のかもしれませんが、次回作では本体の品質に見合うものになってほしいと感じます。
3.性能テスト
テックワンより1月30日付けで「TDP切替」についての解説記事が掲載されました。
OneGx1 ProはCPUがTiger Lakeということもあり、BIOSでTDP(Thermal Design Power、熱設計電力)を変更することができます。デフォルトでは15Wですが、テックワンによると最大で20Wまで引き上げることができるとのことなので、性能テストに先立ち、TDPを20Wに変更しました。
また、GeForceなどの外部GPU搭載機だと、バッテリー稼働時と電源接続時でパフォーマンスが大きく変化しますが、OneGx1については、バッテリー稼働時と電源接続時のパフォーマンスは「ほとんど同じ」です。このあたり、「どこでも気軽にゲーム」という製品コンセプトに沿った設計だと思います。
参考:
ドスパラ GALLERIA GCR1650GF(i5-9300H、GTX1650):3,627、8,240、24,774
ASUS VivoBook S15 K513EA(i7-1165G7):1,329、3,304、12,372
Lenovo IdeaPad Flex 550(14)(Ryzen 7 4700U):1,232、3,255、11,743
ゲームプレイをシミュレートし、グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。このテストのみTDP20WとTDP15Wで測定しました。まず、いかなTiger Lakeと言えど、内蔵GPUのIris Xeの性能を持ってしても外部GPUのGeForce GTX1650(ゲーミングノート用としてはエントリークラスです)を搭載する製品には太刀打ちできない、ということは理解しておきたいところです。
次に第11世代(Tiger Lake)のCore i7-1165G7搭載機との比較です。OneGx1 ProのCPUはUP4と呼ばれる超省電力タイプで、比較対象のCore i7-1165G7はUP3と呼ばれる、一般的にノートPCによく採用されている省電力タイプとなります。常識的にはUP3のほうがUP4よりも若干パフォーマンスが高くなるはずですが、OneGx1 ProはCore i7-1165G7や第3世代のRyzen 7 4700Uよりも若干高いスコアを記録しています。
次に、一般的に「重い」とされるファイナルファンタジー15(FF15)のベンチマークスコアです。ご覧のように高品質・FHD解像度では「動作困難」という評価になり、軽量品質・HD解像度では「普通」という評価になりました。条件をいろいろ変えてテストしてみましたが、「普通」という評価になったのは軽量品質、HD解像度のときだけです。あとは「動作困難」「重い」「やや重い」といった評価にとどまりました。
ゲームプレイに関しては、「軽量で外部GPUの搭載を推奨要件にしていないものなら楽勝」「リリース時期がやや古く、推奨している外部GPUの型番が古いものなら設定次第で快適にプレイ可能」「推奨要件がRTXクラスであったりするものは厳しい」と考えるといいと思います。「AAAタイトルがすぐに遊べる」というのが謳い文句のOneGx1 Proですが、リリース時期の新しいAAAゲームだと厳しいだろう、というのが正直な感想です。
参考:
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U): 5,014
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U): 4,975
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7): 4,899
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
ASUS VivoBook S15 S533EA(Core i7-1165G7): 4,804
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 4,738
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 4,709
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 4,678
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
ASUS ZenBook 13 UX325EA(Core i7-1165G7): 4,526
ASUS ROG Zephyrus G GA502DU(Ryzen 7 3750H、GTX1660Ti): 4,365
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 4,193
Lenovo ThinkPad T490(Core i7-8565U、MX250): 4,158
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 4,155
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 4,132
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen 5 3550H、GTX1650): 4,124
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):4,120
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。3D Markほど露骨にGPU性能の差は現れませんが、テスト項目にグラフィック処理も含まれるので、外部GPU搭載機のほうが高いスコアになりますし、内蔵GPUの性能も影響します。
スコアのほう、十分に満足のできる結果だと思います。このくらいのスコアが出るのであれば、ゲーミングPCとしてでなく、(外部ディスプレイやキーボードを併用して)メインPCとして使っても全く不満を感じないでしょう。
参考:
ASUS TUF Dash F15(Core i7-11370H)(注): 1,550、7,073
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7)(注): 1,342、5,788
MINISFORUM EliteMini X400(Ryzen 5 PRO 4650G):1,245、8,651
Lenovo IdeaPad Flex 550 14(Ryzen 7 4700U)(注):1,140、6,710
MINISFORUM H31G(Core i5-9500F):1,105、5,922
MSI GP65 Leopard(Core i7-9750H)(注):1,077、5,999
ひつじ 自作PC(Core i7-6700 GTX980ti):1,031、5,078
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U)(注):1,023、3,691
Microsoft Surface Laptop Go(Core i5-1035G1(注):1,006、3,559
ひつじ 自作PC(Core i3-7100T):840、1,826
HP Pavilion x360(Core i5-7200U)(注):790、1,740
※左から順にシングルコア、マルチコアのスコア
(注)ノートPC、(注)ないものはデスクトップPC
純粋にCPU性能だけを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテスト、おそらくTDPを20Wに上げた恩恵が大きいと思われますが、シングルコアのスコアが非常に高くなっています。一方でマルチコアのスコアがやや低めですが、超省電力タイプのCore i7としては納得の性能を見せてくれたと思います。
ラストはストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。PCIe ×2接続として十分な速度が出ていると思います。ゲームプレイも含め、実用上で不満を感じることはまずないでしょう。
4.使用感
ゲーミングUMPCだからゲームやるわ!ということで、周辺機器を用意していろいろ試してみました。レビュー機以外の使用機材は
●GMK KD1:4Kタッチパネル搭載のモバイルモニター
●xbox 360 コントローラー:有線タイプ、PCゲーム用としてはポピュラー
●ワイヤレスマウス:Banggoodで購入した中華製品。一応ゲーミングマウスです
プレイしたゲームは下記の3つです
WRECKFEST
ウインタブの実機レビューでよくプレイしているレースゲーム。推奨スペックは「Core i5 3.0 GHz / RAM8GB / GeForce GTX 970 or Radeon R9 380X」となっており、現行のGPUだとGeForce GTX1650でも特にストレスなくプレイ可能です。
プレイは可能ですが、スタート直後に他車と密集している場面や派手にクラッシュするなど、GPUに負荷がかかりそうな場面でカクつきます。低画質でプレイしてもカクつきを完全にはなくせませんので、ガチでスコアを追求するのであればOneGx1 Proではちょっと厳しいかもしれません(出張先のホテルなどで気晴らしにプレイするくらいなら大丈夫だと思います)。レースゲーム系は動作にもたつき・カクつきが発生すると致命的なこと(クラッシュしたりコースアウトしたり)になりがちなので、PCスペックがゲームの推奨スペックに届かない場合、ある程度妥協してプレイする必要はありますね。
また、専用コントローラーとXBOX 360コントローラーでは使用感に差が出ました。専用コントローラーの配置は悪くはなく、問題なく操作可能なのですが、個々のボタンのストロークがやや足りないと感じられたのと、ボタン押下の際の感触もいまひとつ、といった感じです。私がこのゲームをプレイする際にいつもXBOX 360コントローラーを使っているから、という理由も大きいとは思いますが、同じステージをプレイしてもスコア(順位)に差が出てしまいました。
また、ディスプレイの視認性ですが、このゲームに関しては特に外部モニターでないとプレイしにくいということはありませんでした。もちろん外部モニターを接続するほうがより快適ではありますが、わざわざ出先にモニターを持っていく必要はないと思います。
Gunfire Reborn
「ローグライトFPS」と称する、ダンジョン探索型のFPSゲーム。。推奨スペックは「Core i5-7500 or AMD Ryzen 5 1400 / RAM8GB/ GeForce GTX 1060 or Radeon R9 390」となっています。
続いてはキーボードとマウスでプレイしたいFPSゲームです。このGufire Rebornは推奨スペックが少し高めなのですが、ダンジョンを探索する、という形式なこともあり、グラフィックのもたつきは感じませんでした(ただし、デフォルトでのグラフィック品質は「低」に設定されました)。でもねえ、私このゲーム下手くそなんで、ごく初期のステージしかプレイできていないんです。なので、「初期レベルのステージでは」という但し書きをつけさせて下さい。
キーボード操作ですが「意外にいけます」。キーピッチは狭いものの、キーストロークがやや深めで打鍵感もしっかりしているので、W,A,S,Dキーとその周辺のキーは問題なく押せました。
一方で、7インチというディスプレイサイズはエイム(照準を合わせること)の難易度が高く、FPSゲームにはちょっと厳しいと感じました。私の視力が悪いこともありますが、FPSゲームが上手な人でも「まあ不利」だとは思いますね。
外部モニター接続は威力を発揮します。リフレッシュレート云々の問題はありますが、出張先や旅行先のホテルのテレビ(HDMIポートがあれば、ですけど)に接続してプレイするというのもありかもしれません。その際のHDMIケーブルは長めのものを推奨しますw。
短時間だけ動画を撮影してみました。左右に黒い帯が出ていますが、これは私が解像度設定をミスったためで、OneGx1 Proに問題があったわけではありません。
DEAD OR ALIVE 5 Last Round
対戦格闘ゲーム。「ビジュアルの方向性がウインタブ読者向け」であるほか、機能限定ながら無料プレイ可。推奨スペックも低く「Core i7 2600以上/RAM4GB/外部GPUの指定なし」なので、OneGx1 Proならサクサクプレイできると思われます。
ゲームプレイはごく快適でした。OneGx1 Proのスペックで全く問題はありません。また、対戦格闘ゲームの場合、専用コントローラーを本体から分離して、左右のユニットをそれぞれコントローラー1、コントローラー2として使えます。ただし、今回は一緒にプレイしてくれる人がおらず、単独プレイのみを試しました。
このゲームに関しては外部モニターの必要性はなく、また(XBOX 360コントローラーのほうが快適ではありますが)専用コントローラーの操作感も悪くはありませんでした。また、出先でお友達やご家族と気軽に対戦プレイが楽しめるのも魅力だと思います。
おそらくストリートファイター系など、2D系の対戦格闘ゲームであれば、OneGx1の素晴らしさを体感できるだろうと思います(3D系の対戦格闘ゲームは、タイトルによるでしょうね)。
結論として、スコアを追求せず、出先でそこそこ楽しくゲームプレイをしたいということならOneGx1 Proは十分な実力があると思います。一方で推奨スペックが高めの最新ゲームなどのプレイはちょっと厳しいかな、と思いますね。また、「私なら」XBOX 360コントローラーをOneGx1と一緒に持ち出すと思います。
発熱とバッテリー持ち
冷却性能は優秀だと思います。キーボード面の上部(キーの部分ではありません)はそれなりに熱を持ちますが、ゲームプレイ中の発熱は大きい方とは思えません。また、1時間ほどゲームをしても、発熱による性能低下は感じませんでした。
それと、バッテリー持ちですが、オンラインゲーム(WRECKFESTとGunfire Reborn)を1時間プレイしてバッテリー消費は46%ほどでした。この際、15分ほどですが、外部モニター(OneGx1から給電)に接続しています。
つまり、バッテリー稼働で本格的なオンラインゲームを2時間以上(バスパワーのモニターを使わなければ3時間くらいはいけるかも)連続プレイできるということです。OneGx1 ProはUSB PD充電にも対応し、充電速度も早いので、バッテリーの性能に関しては高く評価できます。
また、これはあまりきっちり測定していないのですが、断続的にベンチマークテストやテキスト入力、Webブラウジングなどを1時間くらいやって、バッテリー消費は15%ほどでした。非ゲーミング用途で使う場合でも7時間くらいは行けそうです。メーカーの公称値が「動画ファイル連続再生で11時間」ということになっていて、この表現に誇張はないと思います。
設定アプリはなし
ゲーミングノートには一般的にメーカー独自の設定アプリが入っています。このアプリでパフォーマンスモードを変更したり、キーボードのマッピングやライティングを変更したりできるのですが、OneGx1 Proには独自の設定アプリはありません。できるのは「キーボードでファンのモードを3段階に調整できる」ということくらいです。また、このファンにしてもパフォーマンスには影響がなく、必要に応じて風量が自動調整されますので、あまり意識することもないだろうと思います。もともと冷却性能が高い製品ですし。
5.まとめ
ONE-NETBOOK OneGx1 Proはテックワンが運営するONE-NETBOOK日本公式サイトやヨドバシカメラ、ビッグカメラ、ソフマップ、コジマで販売(予約販売)中で、1月31日現在のONE-NETBOOK日本公式サイトでの価格は下記のとおりです。
Wi-Fi/512GB:151,200円(166,320円)
Wi-Fi/1TB:160,200円(176,220円)
4G/512GB:160,200円(176,220円)
5G/512GB:187,200円(205,920円)
※製品ページにある10%OFFクーポン適用後の価格
※カッコ内は税込み価格
※キャンペーンにより専用コントローラー付属
※5G版のみ2月下旬発売
「7インチのUMPC」と見る場合、なかなかのお値段です。しかし、システムスペックはハイエンドなモバイルノートと同等で筐体の品質も抜群なので、個人的には支払金額は大きいものの製品価格としては妥当だと思います。
いくつかのゲームをテストプレイした限り、高負荷なゲームでなければ十分楽しめるくらいの実力はあると思います。ただし、GeForce GTXクラスの外部GPUを搭載しているわけではないので、外部GPU搭載機とのグラフィック性能差はどうしてもありますね。このあたり、実際にゲーミングPCでオンラインゲームをプレイしている人なら、今回のレビュー結果はおおよそ「想定通り」なんじゃないでしょうか。
一方で「2キロもあるゲーミングノートなんて持っていけない」ような場面でも、OneGx1 Proならラクラクと持ち込めます。ゲーミングの性能に関してはある程度割り切りが必要ではありますが、「持ち出し用のサブゲーミングPC」としては十分期待に応えてくれると思います。
また、そもそもPCとして高い性能を有しているので、外部モニターやキーボードを接続して、自宅でのメインPCとしても十分使えるはずです。そこまで視野に入れれば「むしろ安い買い物」と言えるかもしれませんね。
6.関連リンク
OneGx1 Pro:ONE-NETBOOK日本公式サイト
コメント
このコントローラはGXの物(水色っぽいコントローラ)と同じでしょうか?公式で4000円で売っていますが、強度に難ありならば予備が欲しい所ですね
こんにちは。おそらく同じものだと思いますが、色がぜんぜん違うので、外観がよろしくないと思います。現時点ではコントローラーの単品販売がスタートしていないようですが、後日Pro用のものも発売されるんじゃないでしょうか。
コントローラーは改善したと複数サイトに記載ありましたよ
「専用コントローラーも改良が加えられており、接続が切れたり不安定だったりした問題が改修されているとのこと」
※engadget.comより転載
付属品は旧コントローラーよりよいのではないでしょうか?わかりませんが…
強度については実機を触っていませんので何ともですが…若干がたつくとレビューで見た気がしますが…どうなんでしょう?
私はGPD WIN 3をクラウドファンディングしました。
GX1 PROと検討しましたが…やっぱりスペック重視と。
GPD WIN 3はバッテリーが不安ですがね…
ただ、個人的にはONE MIX 4に興味があり、ひょっとしたら購入しようと思っています。
1160G7でバッテリーも少なく、デカく、コントローラーもないですが欲しかったタブレット要件を満たしているんですよね…これはこれで
ベストマッチ!な2in1…Cube Mix Plusの変わりが欲しかった…
RTX3080にGPD WIN 3にONE MIX 4と…出費が痛い年度になりそうです。
悩ましい!
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