HPのベーシックライン(エントリーライン)である「HPブランド」の新製品、15.6インチノート「HP 15-da0000」を紹介します。つい先日AMDのCPU(Ryzenも含む)を搭載する「HP 15-db0000」の紹介記事を掲載したのですが、このda0000は少なくとも筐体についてはdb0000と同じものが使われています。なので、da0000とdb0000を「HP 15」という名称のもとに一括りすると、ものすごいワイドバリエーションモデル、ということになります。実際、IntelのCPUを搭載するda0000だけでもCPUはCeleron N4000からCore i7-8550Uまでをラインナップしてるんですよね。
1.スペック
冒頭に書いたとおり、この製品はエントリークラスからスタンダードノートとしてはハイエンドと言っていいくらいの幅広いスペックを揃えています。これで注文時に好みのCPUとかGPUとかストレージ構成を自由に選べるとしたら「神機」かな、と思いますが、残念ながらそうではありません。
エントリーモデル: Celeron/1TB HDD
ベーシックモデル: Core i3/1TB HDD
スタンダードモデル: Core i5/1TB HDD + Optane 16GB
パフォーマンスモデル: Core i7/GeForce MX130/128GB SSD + 1TB HDD
HPはBTOメーカーではないので、上記4つのベースモデルからひとつを選ぶことになります。選択肢はRAM容量のみで、4GBか8GBを選べます(パフォーマンスモデルは8GBのみ)。まさにエントリーと言う感じのGemini Lake世代のローエンド、Celeron N4000から、非ゲーミングノートとして見ると最高クラスのCore i7-9550U + GeForce MX130の組み合わせまでが存在します。
ストレージに関しては相変わらずHDDモデルが中心で、できることならSSD主体のラインナップにしてほしかったなあ、と思います。ただし、Core i5搭載のスタンダードモデルはHDDだけでなく「HDDキャッシュ」と言えるOptaneメモリーを採用していますので、OSやアプリの起動は相当に速くなります。Optaneの実力のほど、ぜひ一度試してみたいのですが、現時点でウインタブはOptaneの試用経験がないため、突っ込んだご説明は出来ません。
ディスプレイは15.6インチでFHD解像度ですが、IPSという表記はありません。HPの場合、IPS液晶を採用しているのであればそう明記するはずなので、この製品の液晶はTNなのではないかと思います。また、読者から「VAかも」というコメントも頂いておりますが、それも含めて確証のあることは言えません。
先日記事を掲載したAMDのCPUを搭載する「db0000」と同様、この製品の光学ドライブはDVDスーパーマルチではなく、「DVDライター」です。DVD-RAM規格には対応しませんので、光学メディアを使う頻度が多い人は注意してください。ただ、一般ユーザーであればあまり気にする必要はないだろうと思います。
入出力ポートについてはdb0000と同じ構成で、15.6インチスタンダードノートとしては十分な種類と数が装備されるものの、USB Type-Cはなく、当然Thunderbolt 3もありません。さすがにメーカーで「エントリー」と言っている製品にThunderboltは無理ですよね。
筐体は若干ですが従来モデルよりもコンパクトになっています。ただ、あまり大きな体感差はなさそうですよね。しかし、新筐体が使われているということは間違いありません。
2.筐体
筐体についてはdb0000と共通ですが、一応ご説明します。カラーは「ピュアホワイト」のみで、ディスプレイ面のみがブラック、あとは「純白」のようなきれいなホワイトです。
天板もホワイトで、大きなHPロゴが入ります。もともと高級感を売りにするような製品じゃないんでしょう。スッキリとしたクリーンなデザインだと思います。ハイエンドマシンの金属筐体もいいですが、このようにそっけなくベーシックなデザインというのも個人的には大好きです。
ただし、HPらしくディテールにはこだわりが感じられます。天板には「織物調」の型押し加工が施され、キーボード面(パームレスト)にはヘアライン加工が施されます。個人的には、こういう模様みたいなものも必要なかったのでは?と思いますが、質感を高め、滑り止め(天板の織物柄)としても使えるという効果が期待できます。
キーボードは「浮き石型(アイソレーションタイプという意味だと思います)」で、テンキーもつきます。もちろん日本語配列です。
3.価格など
HP 15-ba0000はHP Directplusで販売中で、9月10日現在の価格は下記のとおりです。
エントリーモデル(Celeron): 44,800円(税込み48,384円)
ベーシックモデル(Core i3): 59,800円(税込み64,584円)
スタンダードモデル(Core i5): 79,800円(税込み86,184円)
パフォーマンスモデル(Core i7): 104,800円(税込み113,184円)
Core i7搭載のパフォーマンスモデルはその名の通りスタンダードノートとしてはハイエンドと言っていいシステム構成ですし、画像加工や動画編集、比較的軽めのオンラインゲームまでカバーできるくらいの実力はあります。一方でエントリーモデルは、やっぱりその名の通りエントリークラスのシステム構成で、WebブラウジングやSNS、YouTubeでの動画視聴など、リビングルームの家族共用パソコン的な正確となります。
実際のところ、最上位モデルと最下位モデルの価格は2倍以上の開きがありますし、「同じなのは筐体だけ」と考えたほうがいいのかもしれません。さらにAMD搭載のdb0000もありますしね。