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dynabook GZ83の実機レビュー - 高性能CPUを搭載し、重さは1キロ切り!使いやすさも抜群です!

dynabook GZ83
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はDynabookのモバイルノート「dynabook GZ83(カタログモデルだとdynabook Gに相当)」の実機レビューです。GZ(G)シリーズはDynabookのモバイルノートとしては上位モデルで、高いスペックを備えているだけでなく、最小で700 g台という超軽量な筐体が特徴の製品です。最新モデルは「2020年春モデル」なのですが、どうしても実機に触れてみたくなり、お願いしてレビュー機を貸していただきました。

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1.スペック

  dynabook GZ83/M, GZ83/P
OS Windows 10 Home / Pro
CPU Intel Core i7-10710U
外部GPU なし
RAM 16GB
ストレージ 512GB SSD/ 32GB Optane+512GB SSD/32GB Optane+1TB SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 13.3インチIGZO(1,920 x 1,080)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0
入出力 USB Type-C、USB 3.0 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック、microSDカードリーダー
カメラ Webカメラ(92万画素)顔認証対応
バッテリー 稼働時間 15.5-18.5時間
サイズ 308.8 x 211.6 x 17.9 mm
重量 859 – 879 g

最新(2020年春)モデルのGZ83はOSがHome版だとGZ83/M、Pro版だとGZ83/Pという型番になります。CPUは第10世代(Comet Lake)のCore i7-10710Uですが、このCPUはノートPCに一般的に使われているCore i7-10510Uよりも高性能な6コアCPUです。ちなみにCore i7-10510Uを搭載するモデルはGZ73という型番に、Core i5-10210Uを搭載するモデルはGZ73もしくはGZ63という型番になりますが、このレビュー記事ではGZ83に絞ってご紹介します。ともあれ、Core i7-10710Uを搭載するモバイルノートというのは他社製品でも数が少なく、ちょっとめずらしいハイエンド・ビジネスマシンと言えるでしょう。

RAMは16GBのみで、増設や交換は不可、とメーカーサイトに明記されています。ストレージは3種類あり、最低でも512GB SSD、読み書きの速度をより高速化するOptaneメモリー付きの512GB、およびOptaneメモリー付きの1TBです。CPU、RAM、ストレージ構成を見ると、モバイルノートとしてはトップクラスの性能が期待できます。

ディスプレイも高品質です。13.3インチのIGZOパネルを使用したFHDディスプレイで、発色にはかなり期待ができますね。通信まわりではWi-Fi6(ax規格)に対応し、入出力ポートは13.3インチノートとしては標準的な構成と言えます。しかし、軽量ノートながら、有線LANポートをしっかり装備しているところに好感が持てます。

Webカメラは顔認証に対応します。この製品は指紋センサーを装備しておらず、生体認証は顔認証のみです。私も顔認証に対応するモバイルノートを愛用していますが、これ、いっぺん使ったらやめられないくらい楽ちんですね。最近はマスクをつける時間が長くなり、いちいちマスクを外さないといけないのがちょっと面倒ですけど。

GZ83の大きなセールスポイントは「サイズ」です。特に重量。筐体のタテ・ヨコサイズに関しては、十分コンパクトと言えるものの、他社の上位クラスの製品と比較して特段小さいというほどではありませんが、重量が800g台というのが素晴らしいです(カタログモデルのGシリーズとは異なり、GZ83には700g台の重量のモデルはありません)。ウインタブでは「モバイルノートの重量は主要スペックの一つ」と考えているので、その意味ではGZ83は「超ハイスペックマシン」と言っていいでしょう。

dynabook GZ83 システム情報

dynabook GZ83 ストレージ情報
レビュー機のシステム構成です。「Windows 10 Pro/Core i7-10710U/RAM16GB/32GB Optane+1TB SSD」という、最上位構成でした。

2.筐体

dynabook GZ83 同梱物
同梱物です。ペーパー類は多めですね。ただ、GZ83にはオンラインマニュアル(PDFファイル)が入っているので、実際はあまり紙類のお世話になることはないと思います。しかし、同梱物の説明や、いざというときのサポート電話番号など、特にPC初心者の人に配慮がなされていると思います。

また、クリーニンググロス(メガネ拭きの大判のもの)がついていたのは地味にありがたいところ。

dynabook GZ83 ACアダプター
ACアダプターはかなりコンパクトです。電源込みの実測重量は177 gでした。また、この製品は付属のACアダプターだけでなくUSB PD充電にも対応しています。

dynabook GZ83 天板
天板です。今回お借りしたのは「オニキスブルー」という筐体色のもので、ほかに「パールホワイト」も選べます。超軽量ノートなので筐体素材はマグネシウム合金製で、シンプルながら質感は高いです。

dynabook GZ83 底面
底面です。この画像の上部が手前(開口部)になるのですが、上部の左右にスピーカーグリルがあります。この製品はステレオスピーカーを装備しています。スピーカーシステムはONKYO製なので、音質にも期待ができそうです。

dynabook GZ83 右側面
右側面です。画像左からLEDインジケーター、USB Type-A × 2、有線LAN、セキュリティロックスロットがあります。

dynabook GZ83 左側面
左側面です。こちらには画像左からDC-IN、USB Type-C、HDMI、イヤホンジャック、そしてmicroSDカードリーダーがあります。側面の雰囲気はオーソドックスな印象で、個性的、という感じではありませんが、モバイルノートとして必要十分な数と種類が確保されています。

dynabook GZ83 前面
前面には特に何もありません。

dynabook GZ83 背面
背面です。通気口があるのみ。また、左右のゴールドに塗られている部分は、この筐体で数少ない「光っている部分」です。全体的に奇をてらったところのないデザインですが、強いて言えばこのゴールドの部分がデザインアクセントと言えますね。

dynabook GZ83 キーボード

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キーボードです。キーの間隔がやや広く見えるアイソレーションタイプになっていて、もちろん日本語配列、キーピッチは19 mm、キーストロークは1.5 mmと開示されています。配列に大きなクセは感じられず、最下段のキーのサイズがやや細長でキーピッチも狭くなっています。また、バックライトは装備されていませんが、キーの印字(アルファベット)がキートップ中央にあり、視認性を高める工夫がなされています。

dynabook GZ83 キーボード
キーボードの仕様はDynabookのこだわりポイントです。画像だとわかりにくいですが、キートップがわずかにくぼんでいて、指のかかりが良くなっています。打鍵感については後述しますが、「こだわりポイントだけのことはある」という品質でした。

dynabook GZ83 正面
正面から見たところです。dynabook GZ83の筐体サイズは13.3インチノートとしては「コンパクトだけれど、特筆すべき小ささとは言えない」くらいですが、それに見合って、というか、ベゼル幅も細めながら、例えばDELLのXPS 13のように「ベゼルレス」という感じではありません。まあ「普通に細い」というところでしょう。

また、上部ベゼルは「別に細くはない」ですが、これは上部カメラがIRセンサーを搭載し、顔認証に対応するため、というのが理由です。

dynabook GZ83 ディスプレイ映り込み
IGZOディスプレイはノングレアタイプです。この画像は「できるだけ映り込みが激しくなるように」考えて撮影しましたが、ご覧のようにほとんど映り込みません。なので、実用上、映り込みのせいで気が散る、ということはないでしょう。

dynabook GZ83 横から
ヒンジの開口角度はそれほど大きくはありません。もちろん普通に使っているぶんには何の問題もありませんが、できればレノボ製品のように水平位置(180度)まで開口できるとなお良かったか、と思います。

一通り筐体を確認してみました。これまでご説明してきたとおり、印象としては「オーソドックス」ですね。特にここがすごい!とかここが他のノートPCと違っている!とかはありません。筐体の質感はマグネシウム系特有というか、金属っぽさがあまり強くはなく、でもプラスティッキーでもないという、慣れないとちょっと不思議な感じですが、もちろん日本の伝統大手メーカー製品らしく、しっかり感のあるものです。

個人的にはこういうデザインの製品は好きですね。また、オーソドックスな印象なので、飽きも来ないでしょうし、長く付き合えそうに思われます。

3.使用感

ディスプレイ

dynabook GZ83のディスプレイはIGZOパネルを採用しています。そのため、発色についてはレビュー前からかなり期待していました。

いつものようにブラウザーのEdgeを開き、Bingで「花」を画像検索して手持ちのディスプレイと比較してみました。比較対象はMSI GP65 Leopard(15.6インチFHD解像度、IPS相当、ノングレア)とASUS ZenBook 14(14インチFHD解像度、IPS相当、グレアタイプ)です。

結論からいうと、この製品のディスプレイがベストですね。発色に関しては3機種とも素晴らしい水準ながら、GP65との比較では輝度に勝っているぶん鮮やかに感じられます。個々の色味もこの製品のほうが若干濃いです。

ZenBook 14との比較では「ほぼ互角」ではあるのですが、ZenBookがグレアタイプ、GZ83がノングレアタイプなので、映り込みの激しさが異なり、映り込みの件を考慮するとGZ83に軍配が上がる、ということです。

3機種ともディスプレイ品質は非常に高く、正直どれを使っても不満などは感じないと思うのですが、その高水準の比較を制したGZ83は、モバイルノートのディスプレイとして満点の評価をしてもいいと思います。

dynabook GZ83 画質設定ユーティリティ

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また、画面設定ユーティリティーというアプリがインストールされていて、「オンかオフか」の切り替えしかできないのですが、「オン」にすると白っぽさが少し抑えられ、より自然な発色になります。このユーティリティは利用シーンに応じて切り替えればいいと思いますが、個人的には「常にオン」でいいと思いますし、今回テストした花の画像に関しては明らかにオンにしたほうが自然な感じになりました(オフにすると白が強く感じられました)。

キーボード

dynabook GZ83 キーボード

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筐体説明のところでも触れましたが、Dynabookの製品ページには「87キー(JIS配列準拠)、キーピッチ:19mm、キーストローク:1.5mm」と開示されていました。アルファベットキーに関してはフルサイズと言える仕様です。

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実際、アルファベットキーに関しては狭苦しさを一切感じません。しかし、最上段のFキーやその横のPrtScキー、Deleteキーなどはかなり小型です。また、左上のEscキーや全角/半角キーも同様に小型なので、これらのキーに関しては当初少し打鍵ミスが発生しました。それと、最下段のWindowsキーや変換、無変換キーなども小さいですが、こちらは個人的に使用頻度が低く、あまり気になりませんでした。

これも筐体説明のところからの繰り返しになりますが、GZ83のキーボードはキートップにわずかなくぼみがあります。他社製品でもこのような仕様になっているキーボードが見られますが、「ThinkPadシリーズほどはっきりしたものではないが、他社製品(ASUSなど)と比較すると大きなくぼみ」という感じです。Dynabookとしては打鍵感をよくするための工夫、ということだと思いますが、これを使いやすいと感じるかは個人差があるでしょう。私はThinkPadを長く使っていたこともあり、このキートップ形状は好ましいと感じました。おそらく、この形状をネガティブにとらえる人はかなり少ないと思います。

打鍵感は良好です。というか打ちやすいです。モバイルノートとしては適度なキーストローク(こころもち深め)ですし、感触も確実ですね。打鍵音は若干もそっとした感じですが、音量は小さめです。

マイナスポイントとしてはバックライトがついていないこと。キートップの印字がくっきりと見やすいので、視認性は悪くありませんが、夜間に使っていると「手元が少し暗い」と感じました。

スピーカー

この製品のスピーカーは「dynabookとONKYOの共同開発」です。また、カタログモデル(dynabook G)には「dynabook Sound Engine by DTS」というアプリが入っているとのことですが、Webモデル(GZ)には入っていないようです。

音質のほうですが、「悪くはない」んですけど、ONKYOというメーカー名が出ていて、さらにDynabookのスピーカー品質へのこだわりを聞かされたものとしてはあまり高い評価ができません。PCスピーカーらしく、低音が弱いですね。中高音はクリアですが、全体的に薄っぺらな感じが否めません

dynabook GZ83 Realtek

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音響アプリはRealtek Audio Consoleです。イコライザーも装備され、音質の調整は可能ですが、低音を補ってやっても「豊かになる」という感じはなく、薄っぺらさは残ります。よくあるPCスピーカーのように、シャリシャリした感じが消えません。ONKYOスピーカーということで期待して購入する人もいると思うので、少し厳しく結論づけると、このスピーカーと音響システムは高く評価できません。

バッテリー

ディスプレイ輝度は基本70%(ディスプレイの比較テスト時のみ100%、100%にしたのは10分程度)、音楽再生時のボリュームは40%から50%の間で変動、という条件でしばらく使ってみました。

●Gimpの画像加工を17分:バッテリー消費6%
●Terapadでのテキスト入力を12分:消費2%
●Webで画像検索その他調べ物、YouTubeでの音楽動画、TeraPadでのテキスト入力をとりまぜて42分:消費12%

合計71分の使用でバッテリー消費は20%でした。この使い方だとバッテリー稼働時間は約6時間ということになります。今回のテスト内容はバッテリー消費という観点だとビジネスシーンでの利用と大きな違いはないと思われますので、「ほぼ6時間」くらいと考えていいと思います。

メーカー公称値には全く及びませんが、ウインタブの実機レビューでは「だいたいこんなもん」です。まともに公称値通りの稼働時間になる製品は非常にレアです。メーカーのせいというよりはJEITAの規格がデタラメだということでしょう。経験則として、「ノートPCのバッテリー稼働時間はメーカー公称値の半分程度」と考えれば安心です。これは冗談ではなく、「ごく本気」で書いています。

セッティングアプリ

dynabook GZ83には「dynabook セッティング」というアプリが入っていましたので、一部の機能について簡単にご紹介します。

dynabook GZ83 ecoユーティリティ

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これはバッテリー節約ユーティリティです。「現在の消費電力5W」なんて書いていますが、これまでレビューした他社製品よりも圧倒的に細かな節電設定が可能です。「ここまでやらなくてもいいのでは…」と思っちゃうくらい。上にバッテリーのテストを記載していますが、ここを慎重に、いろいろな設定を繰り返し試せばもう少しバッテリー稼働時間は伸びたかもしれません。

dynabook GZ83 USB給電

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この「USB給電」というのは、GZ83を充電するのではなく、GZ83から他のデバイスに電力を供給する場合の設定です。スリープ時にも給電するとかの設定ですね。この製品、スマホとの連携もよく考えられていて、

dynabook GZ83 スマートフォンリンク

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「スマートフォンリンク」というのもありました。画像を見ていただければ見当がつくと思いますが、スマホで音楽を再生し、それをGZ83のスピーカーで聴くとか、GZ83のキーボードを使ってスマホに入力する、などの機能があります。実際に手持ちのスマホと接続して試してみましたが、「自分としては別になくてもいいかなw」というのが正直な感想です。いやね、面白いんですよ。それは間違いないです。

dynabook GZ83 起動オプション

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こちらが起動オプションの設定画面です。これも画像を見ていただければおおよそご理解頂けると思いますが、例えば「ヒンジを開口すると電源がオンになる」などの設定ができます。これはご自身のクセというか好みに合わせて設定すると結構便利かも、と思いました。

4.性能テスト

dynabook GZ83 3D Mark
参考:
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U):2,925、10,314
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U)2,834、10,545
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 2,667、9,673
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 2,581、9,545
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 3500U) : 2,269、7,922
Lenovo ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U): 2,259、7,741
Lenovo ThinkPad E495(Ryzen 5 3500U): 2,257、7,874
マウス m-Book X400B(Ryzen 5 3500U): 1,528、4,659
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 1,513、6,808
HP ENVY 13 X360(Ryzen 3 2300U): 1,513、5,396
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 1,241、4,733
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):1,211、4,946
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 1,211、4,871
Lenovo ThinkPad T490s(Core i7-8565U): 1,181、4,845
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 1,189、4,586
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 1,178、4,574
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 1,161、4,719
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 1,157、4,652
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 1,136、4,524
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 1,126、4,746
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 1,116、4,367
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 1,114、4,389
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 1,111、4,325
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 1,097、4,471
HP Elite Dragonfly(Core i5-8265U): 1,092、4,383
Lenovo IdeaPad C340 (15)(Core i5-8265U): 1,085、4,370
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):1,084、4,421
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 1,084、4,282
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 1,082、4,559
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 1078、-
Lenovo ThinkPad X390(Core i7-8565U): 1,063、4,350
ドスパラ DX-C5(Core i5-10210U): 1,010、4,262
※左からFireStrike、SkyDiverのスコア

dynabook GZ83の搭載CPUはCore i7-10710Uなので、外部GPU非搭載のノートPCとしてはトップクラスのパフォーマンスを期待したいところです。

まずはグラフィック性能をテストする「3D Mark」ですが、ご覧のように「Ryzen軍団」には大きく水を開けられる結果になっています。第3世代のRyzen(4000番台)はグラフィック性能ではIntelを凌ぐ性能、と言ってもいいでしょう。一方でIntel同士の比較では、「かろうじて」最高スコア(外部GPU非搭載機としては、です)を獲得していますが、4コアCPUであるCore i7-10510Uとの差は小さく、ちょっと物足りない印象です。

まあ、この製品はオンラインゲーム向けではないし、ビジネスマシンとして見た場合は全然文句がないというか、十分期待通りの性能とは言えますけどね。

dynabook GZ83 PC Mark

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参考:
HP OMEN X 2S 15(i9-9880H、RTX2080 Max-Q):6,447
Lenovo Legion Y740(17)(Core i7-9750H、RTX2080Max-Q): 6,151
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):6,081
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(i9-10980HK、RTX2070SUPER):6,023
ASUS ROG Zephyrus G14(Ryzen 9 4900HS、RTX2060 Max-Q):5,852
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q): 5,830
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060): 5,727
MSI Bravo 15(Ryzen 5 4600H、Radeon RX5300M): 5,635
Lenovo Legion Y7000(Core i7-9750H、GTX1650): 5,618
ドスパラ GALLERIA GCR1660TGF-QC-G(Core i7-9750H、GTX1660Ti): 5,573
ASUS ROG Zephyrus S GX502GV(Core i7-9750H、RTX2060): 5,506
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070): 5,505
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 5,401
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 5,328
MSI GP65 Leopard(Core i7-9750H、RTX2060): 5,299
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,122
MINISFORUM EliteMini H31G(Core i5-9500F、GTX1050Ti) : 5,088
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U): 5,014
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U): 4,975
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 4,738
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 4,709
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 4,678
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
ASUS ROG Zephyrus G GA502DU(Ryzen 7 3750H、GTX1660Ti): 4,365
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
Lenovo ThinkPad T490(Core i7-8565U、MX250): 4,158
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 4,155
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 4,132
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen 5 3550H、GTX1650): 4,124
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):4,120
ASUS ZenBook 14 UX434FL(Core i5-8265U、MX250):3,933
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
HP Elite Dragonfly(Core i5-8265U): 3,843
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 3,766
ドスパラ DX-C5(Core i5-10210U): 3,737
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,728
Lenovo ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U): 3,714
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
マウス m-Book X400B(Ryzen 5 3500U): 3,659
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U): 3,617
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
Lenovo ThinkPad E495(Ryzen 5 3500U): 3,574
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108

次にグラフィック性能だけでなく、ビデオチャットや画像加工、表計算ソフトなど、実際のビジネスシーンもシミュレートするPC Markのスコアです。3D Markと比較するとCPU性能がより重視されると言われていますが、テストにはグラフィック系のものも含まれますので、やはり外部GPU搭載機のほうがスコアが高くなる傾向にあります。

うーん、ここでもRyzenに水を開けられてしまっている印象です。Intel CPUとの比較でも、6コアCPUであるCore i7-10710Uとしては少し物足りない感じ。ただね、ベンチマークテストを始めると、どうしても「勝った、負けた」という視点で捉えてしまいがちなんですけど、まあ4,000点台が出ていますので、ビジネスマシンとしては十分な実力であることは間違いないです。

正直私の方で「Core i7-10710Uなんだから!」という気負いみたいなのがありまして…。ただ、もうちょっとスカッとした差をつけてもらいたかったなあ、というのはあります。

dynabook GZ83 CINEBENCH
参考:
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(Core i9-10980HK):497、4,120
ASUS ROG Zephyrus G14(Ryzen 9 4900HS):485、4,226
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U):479、2,637
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U): 475、2,821
MSI GF63 Thin(Core i7-10750H): 466、2,572
MSI Prestige 15(Core i7-10710U): 458、2,528
MSI Bravo 15(Ryzen 5 4600H): 454、3,280
MINISFORUM EliteMini H31G(Core i5-9500F):452、2,415
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 449、2071
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 435、2,089
ドスパラ DX-C5(Core i5-10210U): 422、1,223
HP EliteBook x360 1040 G6(Core i5-8265U): 396、1,177
MSI Modern 14 B10R(Core i7-10510U): 389、1069
HP Elite Dragonfly(Core i5-8265U): 318、1,187
CHUWI Hi10 X(Celeron N4100): 153、404
Jumper EZbook x3 Air(Celeron N4100): 150、421
Microsoft Surface Go 2(Pentium Gold 4425Y): 147、366

「CPU性能のみ」をテストするCINEBENCH R20のスコアです。このスコアはよくありません。同じCore i7-10710Uを搭載するMSI Prestige 15に大きな差をつけられています。おそらく「安全運転」な調整が施されていると理解すべきでしょう。Dynabook製品なので、挙動の安定性には疑いの余地もありませんが、もっと「攻めて」も良かったんじゃないかなあ…。

dynabook GZ83 Crystal Disk Mark

dynabook GZ83 Crystal Disk Mark
最後にCrystal Disk Markのスコアです。なぜか2つのデータがありますが、上の画像(低い方のスコア)はOptaneメモリーを無効化したもの、下の画像(高い方のスコア)はOptaneメモリーを有効化したものです。

dynabook GZ83 Optane

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Optaneメモリーを搭載しているPCにはIntelの設定アプリが入っていて、Optaneの有効/無効、最適化などの細かい設定が可能です。

実用上、Optaneメモリーを無効化する意味は全くありませんので、下のスコアを「正」と考えていただいて結構です。あくまで「Optaneってどのくらい効くのかなあ」と思って試してみただけなんで…。

で、「Optane有効」のスコアですが、PCIe ×2接続としてはかなり高速です。というか、ビジネス利用であれば「Optane無効」のスコアでも全然問題ないですね。実用上データの読み書きが遅いと感じる場面はまずないでしょう。

5.まとめ

dynabook GZ83はDynabook ダイレクトで販売中で、10月9日現在の価格は136,800円(税込み150,480円)から、となっています。この価格は会員価格(登録無料)で、通常の価格よりもかなり大きな割引になっていますので、購入される際は必ず会員登録をしてからにしましょう。

「ダイナブックでしょ、東芝でしょ(現在は東芝ではありません)」と思うと「モノはいいけど高い」って考えちゃいますよね?でも、全然そんなことはありません。最低価格のモデルでもCore i7-10710U/RAM16GB/512GB SSDという構成ですし、重量も879 gと超軽量です。これで税込み15万円というのは外資系メーカーの製品と比較しても全く割高感はありません。

個人的には「これ買おうかな」と思いました。いやメインのモバイルノートは去年買い換えたばかりなんですけどね…。すごく私的な感想を書かせてもらうと「デザインがガチャガチャしていなくて、オーソドックスなのがまず高ポイント。で、キーボードがすごく使いやすいし、ディスプレイもキレイ。さらにめちゃめちゃ軽い!これ最高!」という感じになります。

仕事用のモバイルノートに何を求めるかは人それぞれです。DELL XPS13とかHP Spectre x360 13のような「華」を求めるのもよし、ASUS ZenBookのような「尖った製品特性」を求めるのもよし、そしてThinkPadのような「安定の使い勝手」を求めるのもよしです。

dynabook GZ83ですが、ThinkPadのような「安定の使い勝手」を備え、ThinkPadが得意ではない「超軽量筐体」に仕上げた逸品だと思います。私のような玄人(わー、ウソです、ごめんなさいごめんなさい)に受けそうな、長く使えるモバイルノートと言えるでしょう。

6.関連リンク

GZ83/M(Windows 10 Home)icon:Dynabook ダイレクト
GZ83/P(Windows 10 Pro)icon:Dynabook ダイレクト

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