ドスパラ(会社名はサードウェーブ)が15.6インチのクリエイターノート「raytrek R5」を発売しました。この製品はディスプレイの品質が高く、「(raytrekという製品ブランドになっていますので)クリエイター向け」PCではあるのですが、スペックの割に価格が低く抑えられているのでゲーミングノートとしても非常に魅力的です。
1.スペック
raytrek R5 | |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | Intel Core i7-10875H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 2060(6GB) |
RAM | 16GB / 8GB(最大32GB) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB3.2 Gen1 Type-C、USB3.2 Gen1 × 2, USB2.0 × 1、マイクジャック、イヤホンジャック、SDカードリーダー、HDMI、Mini Display Port × 2、LAN(RJ45) |
カメラ | Webカメラ(HD画質) |
バッテリー | 稼働時間 約3.8時間 |
サイズ | 359.8 × 243 × 19.9 mm |
重量 | 1.85 kg |
ドスパラのPCは注文時に構成のカスタマイズが可能です。raytrek R5も若干ながらカスタマイズに対応します。OSは標準でHome版ですがPro版も選択可能です。
CPUは第10世代(Comet Lake-H)の8コア16スレッド「Core i7-10875H」が搭載されています。このCPUはゲーミングノートなどの高性能PCによく使われている「Core i7-10750H(6コア12スレッド)」よりもさらに高い性能を誇り、採用例はまだそれほど多くはありません。
GPUはGeForce RTX2060で、中位クラスのゲーミングノートに搭載されているものです。CPUとGPUの性能から見て、ほとんどのオンラインゲームは快適にプレイできると思います。
RAMは標準で16GB、カスタマイズにより8GBにすることができます(価格は安くなりますがおすすめできません)。最大32GBまで搭載可能ではあるものの、注文時には16GBよりも大きくすることはできません。クリエイターPCということなら初期(注文時)の段階で32GBの設定はあっても良かったかな、と思います。
ストレージは1TB NVMe SSDのみで、注文時のカスタマイズはできません。ゲーム用としてもクリエイティブワーク用としても十分な容量だと思います。
ディスプレイは15.6インチのFHD(1,920 × 1,080)で、リフレッシュレートは60Hzなので、これだけ見ると「普通」ですが、「sRGB比100%、Adobe RGB比77%」と開示されていますので、クリエイターのニーズにも応えることのできる品質です。リフレッシュレートが60 Hzということで、FPSゲームやレースゲーム、格闘ゲームなどをプレイする上級のゲーマーだと少し物足りないかもしれませんが、一般ユーザー(カジュアルゲーマー)なら、この発色性能のほうがむしろありがたいのではないでしょうか。
入出力ポートは充実しています。USBポート × 4のほか、映像出力専用ポートが3つ、入力と出力が独立した音声ポートと、さすがドスパラ、という感じの構成になっています。
サイズは15.6インチで高性能なノートPCとしては十分コンパクトかつ軽量です。個人的に「外部GPU搭載の15.6インチで2キロを切っていれば『軽い』」と考えています。
2.筐体
この製品の筐体はゲーミングノートのGALLERIAに使われているものと同じですね。2020年のノートPCらしい、というか、ベゼル幅が細く、高性能マシンとは思えないくらいにスリムな印象です。
天板です。raytrekのロゴが入っていますが、フラットで装飾はありません。スッキリしているので、クリエイターやゲーマーだけでなく、ビジネスマンが仕事用として使っても違和感がありません。
キーボードです。仕様はゲーミングノートのGALLERIA(具体的にはGCL1650TGFやGR1650TGF-Tなど)と同じと思われますが、「RGB」という記載がなかったので、シングルカラーのバックライトが装備されていると思います。
テンキーがつくオーソドックスなレイアウトですが、GALLERIAのキーボードはとにかく頑丈で、打鍵してもキーボード面がたわんだりしませんので、このraytrek R5のキーボードも打鍵感には期待できます。
側面・背面と入出力ポートの配置です。この製品は両側面のほか、背面にも入出力ポートがあります。映像系のポートが背面に集中する格好ですね。使い勝手をよく考えた配置だと思います。
3.価格など
ドスパラ raytrek R5はドスパラ公式サイトで販売中で、9月28日現在の価格は145,980円(税込み160,578円)です。CPUとGPUのスペックが高いのはもちろん、RAM16GBに1TB SSD、そしてディスプレイ品質がクリエイターのニーズも満たせる水準(まあ、ここは人によるとは思いますが…)になっていることを考慮すると、この価格は非常にお買い得だと思います。
仮にこの製品をゲーミングノートとみなす場合、腕のいいゲーマーで、かつプレイするゲームが「高リフレッシュレートのほうが望ましい」ジャンルであれば少々物足りないかもしれませんが、そうでなければ発色のいいディスプレイはゲーマーにとってもありがたいと思います。また、クリエイティブワークをするかどうかによらず、発色の良いディスプレイで文句がある人はいないでしょう。その意味でも多くの人にとって素晴らしいノートPCと言えるんじゃないでしょうか。
4.関連リンク
raytrek R5:ドスパラ
コメント
rgb77%はプロ向けとしたら残念ポイント
安くてお手頃だけど、安易に選択すると後悔しやすい製品だと思う。自称クリエイター向けな気がする。クリエイター言うならプロ向け仕様でお得感感じられる商品を出してくれると嬉しいね。
色なんて気にしないなら結構リーズナブルで良さそう。