こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。最近はミニPCの紹介記事を書く機会が増えまして、先日もドスパラの「Diginnos DG-CANPC」とか中国の「Cenovo King Kong」などのミニPCについて書いています。超小型サイズのPCというのは「スティックPCの派生モデル」あるいは「テレビに接続して使うお気軽なTV Box」というジャンルと「デスクトップPCの小型版(NUC)」というジャンルの2通りがあり、結果的に「超小型サイズのPC」という、似通った姿になってしまっているのだ、と思います。
同じドスパラでも「Diginnos DG-CANPC」は前者、この記事で紹介する「Diginnos mini DM110」は後者、ということになります。CANPCの価格は税込み28,944円、DM110の最低価格は税込み39,744円なので、価格帯もある程度接近していますが、いろいろ見てみると両者はかなり異なる性格であることがわかります。
1.スペック
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Celeron G3900 / Core i3-6100 / Core i5-6500 / Core i7-6700T
RAM: 4GB / 8GB(最大32GB)
ストレージ: 64GB SSD / 1TB HDD(SSDとHDDのデュアル構成可能)
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
入出力:
(前面)USB3.0 Type-C、USB3.0、USB2.0 × 4、オーディオ
(背面)USB3.0、USB2.0、HDMI、D-sub、DPポート、LAN(RJ45)
サイズ: 155 × 155 × 80 mm / 1.35 kg
Diginnos mini DM110はMini-STX規格のマザーボードを採用した、れっきとしたデスクトップPCです。CPUはすべてデスクトップ用のものが使われており、最下位のCeleron G3900でもPassmarkのスコアは3,030と、モバイル用のCore m3-6Y30(スコア3,056)といい勝負、最上位のCore i7-6700Tに至ってはスコア8,970と、モバイルビジネス系CPUのCore i7-6500U(スコア4,358)とは段違いの性能となります。
RAMは標準だと4GBか8GBですが、上位モデルだと最大32GBまでの増設が可能ですし、ストレージもHDDとM.2 SSDのデュアル構成ができます。要するにサイズが小さいだけでカスタマイズ余地は大きく、デスクトップPCとしても十分な拡張性を持っています。さすがに光学ドライブは入り切らなかったみたいですけどね。サイズがコンパクトなので、VESAマウント(ディスプレイの裏側にPCを固定する方式)も可能です。
スティックPCからの派生モデルやTV BOXの場合、CPUはほぼ確実にAtomが搭載され、ファンレス構造、そしてバッテリーが内蔵されているものもあり、「携帯性」を強く意識しているように思われますが、DM110が意図しているのは携帯性ではなく「省スペース性」です。もちろんデスクトップPCとしては群を抜く小型サイズなので、持ち歩くことができない、というわけではないですが、大型のファンがつき、デスクトップ用のCPUを搭載しているわけで、モバイルノートやタブレット、スティックPCなどのように無造作に持ち運ぶわけにはいかないでしょう。もちろんバッテリーなんて内蔵されていません。
2.筺体
この製品は「ASRock DeskMini 110」というベアボーンをベースにしており、外観(ケース)はDeskMini 110と同じです。
DeskMini 110の画像なのですが、ポート類のサイズに違和感がある(つまり、筺体サイズが小さいので、ポート類が巨大に見える)ものの、見た目はデスクトップパソコンそのものです。
この製品、デスクトップPCですが、Wi-Fiもしっかりついています。このあたりが面白いところだと思うのですが、アンテナも立派なのがついていて、TV Boxっぽく見えますね。
3.価格など
ドスパラ Diginnos mini DM110はドスパラ公式サイトで販売中で、ベースモデルの価格は下記のとおりです。
DM110-SC(Celeron、4GB、64GB SSD):税込み39,744円
DM110-S3(Core i3、4GB、500GB HDD):税込み53,978 円
DM110-S5(Core i5、8GB、1TB HDD):税込み64,778 円
DM110-S7(Core i7、8GB、1TB HDD):税込み86,378 円
ちなみに、ベースとなっているベアボーン「ASRock DeskMini 110」の価格は税込み16,783円で、これにCPU、RAM、ストレージ、そして無線LAN、キーボード、マウスがついて上記の価格となります。
DM110、最低価格であればTV BOXなどとそんなに大きな価格差ではないと思いますが、上位モデルはさすがにデスクトップPCの価格ですね。この製品はモバイル用途ということでなく、デスクトップパソコンに省スペース性を求めている人(私がそうです)に向くと思います。同じミニPCであっても「Diginnos DG-CANPC」とは利用シーンがかなり違いそうです。
4.関連リンク
ミニパソコン:ドスパラ公式サイト
コメント
ミニタワーの8分の1くらいのサイズになるわけかな
重さ的にもそのくらいか
hpの三角柱型もそうだけど小型PCの流れが来てるな
むしろなぜ主流にならないのかって感じ
こんにちは、コメントありがとうございます。私もそう思います。この手の製品はこの先しばらくは注目したいです。レビュー用にディスプレイも買っちゃったし…
core i7‐6700Tなら、動画エンコードにもバリバリ使えそうですね。
それが9万円以下で買えるとは。
省スペース+ハイスペック=ローコストなのは素晴らしいです。
intelのNUC使ってるけど、こっちのが中身が全然本気って感じのPCですね。
もう既に今までのデスクトップPCの筐体の大きさって特化した用途じゃないと無用の長物なのかも知れませんね。これからのデスクトップってみんな、このサイズになって行くような気がします。
ですよねぇ~。
セレロンで十分だけど、動画再生支援機能はあったほうがよくなってグラボのみ増設。
みたいなアップグレードパスの豊富さでデスクトップにこだわってきましたが
いまはうっかりそれをやるとwin10のライセンスが外れてしまったりするので
買ったマシンをそのまんまで使うしかないということもありますし
内部がスカスカ、スロットあまりまくりな巨大マシンの需要はないと思います。
>セレロンで十分だけど、動画再生支援機能はあったほうがよくなってグラボのみ増設。
そんなあなたにAPU。Zenまでのつなぎで7860KとMini-ITXマザボで1台組みましたがCiv5やスタクラあたりならぬるぬる動きます。Surface2でも苦しいレベルの重めのmp4動画も全く問題なし。
Civ6は流石に厳しそうなんでZenで新PC組むまで置いとこうかと。
超ホンモノさん来た~~。
ウェルカム~~☆
FullHDくらいならアトムのタブレットでも再生できるのですごい世の中になりました。
オリンピック頃には4K、8Kになっていそうなのでどうしたもんかと思います。
マシンの性能もさることながら回線が、、、。
OSアップデートくらいしか高速回線いらないと時代をナメてました。
miyukiさん、あ、ホントだ、超ホンモノさんだ!と私も思いました。こういう人に自作分野でライターお願いしちゃいましょうか?
こんにちは、コメントありがとうございます。そうなるとベアボーンのほうがいいかも知んないっすね。自作レベルっすw
miyukiさん、おっしゃるとおりですね。たいていスカスカのまま何年も使っちゃうんですよね。あと、GPUはどうなんだろう?ノートPC用は無理だと思うし…。
タケルさん、こんにちは、コメントありがとうございます。あとはGPU積みたいときにどうなるか、ですね。それ以外だとこのサイズで全然心配なさそう。これからこのサイズの製品に注目していきます。