DELLが米国ラスベガスで開催されるCES 2019にあわせ、「ドル箱」の13.3インチ、XPS 13をリニューアルしました。1月9日現在、米国のDELL公式サイトでは販売がスタートしていますので、ほどなく日本でも発売されるものと思われます。新しいXPS 13、従来モデルの完成度が非常に高いこともあり、変更点はそれほど多くはありません。
1.スペック
2019年にリリースされた製品なので、CPUは最新のWhiskey Lakeに変更され、米国モデルではCore i3-8145U/Core i5-8265U/Core i7-8565Uが選べます。RAMは、これも米国モデルですが、最小で4GB、最大で16GBとなっています。ただし、現状日本で販売されている従来モデルだと、Core i3やRAM4GBという設定がありませんので、日本向けにはCore i5以上、RAM8GB以上となる可能性があります。
また、ストレージについても米国モデルだと1月9日現在128GBと256GBのみが販売されていますが、従来モデルでも512GB、1TBという設定がありますので、確実にもう少し大容量のものが追加されると思います。日本向けには128GBは設定されない可能性が高そうです(従来モデルにはありません)。
ディスプレイは2種類で、13.3インチのFHD解像度でタッチ非対応のものと4K(3,840 × 2,160)解像度でタッチ対応のものです。少なくともスペック表上だと従来モデルと変わりません。
新しいXPS 13の最大の変更点はWebカメラの位置です。このように、上部ベゼル(ヒンジ開口時)に移動しました。
こちらが従来モデルです。XPS 13はギリギリまでベゼルを細くしていますので、従来は上部ベゼルではなく、下部ベゼルにカメラが装備されていました。
従来モデルのカメラ位置に関し、海外ニュースサイト「THE VERGE」はこのように記述しています。「giving viewers a lovely, nose-hair view of your face during conference calls(テレビ会議中にあなたの顔を愛らしい、鼻毛の見えるアングルで相手に見せている)」
また、THE VERGEはこうも述べています。「that’s all a complaint of the past(これが唯一の不満点であった)」と。要するに「従来モデルの完成度を非常に高く評価していて、唯一の不満がカメラ位置だったのものが、ニューモデルによって改善された」という文脈です。
カメラ位置を「普通」にするために、新たに2.25 mm幅の超小型カメラを開発したとのことです。
入出力ポートに関しては、配置、種類と数、いずれも従来モデルから変更がありません。もともとUSB Type-Cが主体というか、Type-Cしかないというのが特徴だったのですが、その点も踏襲されています。
サイズのほう、従来モデルとニューモデルでほとんど差がありません。タテ・ヨコ・厚さは全くの同寸です。重量のみ20 gほどニューモデルのほうが重くなっていますが、これも1月9日時点では一部のバリエーションモデルしか販売されていないため、ひょっとしたら構成によってはニューモデルのほうが軽くなっている可能性もあります。
2.筐体
この画像は上にリンクしたTHE VERGEに掲載されていたものを引用しています。見た感じ、従来モデルとほとんど違いません。これまで述べてきたとおり、カメラの位置のみが違う、という感じ。
キーボードです。従来モデル同様、筐体色に「プラチナシルバー&ブラック」と「ローズゴールド」が設定されているようで、筐体色に合わせキーボード面の色と素材が異なります(多分ニューモデルでも同一かと思います)。キーボード面がブラックの場合はカーボンファイバー、ホワイトの場合はグラスファイバーとなるでしょう。
側面と入出力ポートの配置です。「1.スピーカー、2.microSDカードリーダー、3.USB Type-C、4.オーディオジャック、5.セキュリティロックスロット、6.Thunderbolt 3 × 2、7. Webカメラ、8.バッテリーゲージ・インジケーター、9.スピーカー」となりますが、この配置は従来モデルと全く同じです。
おそらく、新しいXPS 13は従来モデルとは基本的に同一筐体で、Webカメラの配置変更に伴いパーツの一部のみが変わった、ということだと思います。もちろんCPUが換装されていますので、目に見えない部分ではいろいろと手が加えられているとは思いますけどね。
3.価格など
DELL XPS 13(9380)は米国DELLで販売中で、1月9日現在の価格は899.99ドル(約98,000円)から、となっています。ただし、この価格はCore i3/RAM4GB/128GB SSDという構成なので、日本向けには設定されない可能性があり、日本での実売価格はもう少し高くなると思います。「従来モデルからほぼ据え置き」くらいか、というのが私の適当な予想です。
新しいXPS 13、従来モデルからの変更点は劇的と言えるほどではありませんが、もともと極めて完成度の高い筐体を備えていましたので、大きくは変わらないというのはある意味自然かと思います。