DELLのノートPCには「XPS」「Inspiron」「宇宙最強(ALIENWARE)」という製品ブランドがあり、エントリークラスから上級クラスまで、非常に広範囲にカバーしているブランドが「Inspiron」です。そしてInspironというブランドの中でも「3000」「5000」「7000」というシリーズがあり、3000がエントリー、5000がプレミアム、7000がハイエンドという区分があります。
今回紹介する「Inspiron 13 5000」はInspironシリーズのプレミアム(と言っても中位)ラインの13.3インチノートです。割安で高いスペックを持つ上級モバイルノートと言えます。
1.スペック
この製品はCore iプロセッサーとSSDの専用機となります。スタンダード、プレミアム、プラチナの3グレードがあり、それぞれの基本構成は下記のとおりです。
スタンダード: Core i3/RAM4GB/128GB SSD
プレミアム: Core i5/RAM8GB/256GB SSD
プラチナ: Core i7/RAM8GB/256GB SSD+Radeon 530
Core i3のみ第7世代となりますが、Core i5とi7は第8世代です。また、最上位のプラチナモデルは外部GPUのAMD Radeon 530を搭載しますので、性能面ではこのモデルが段違いの実力となるでしょう。
プレミアムモデルはウインタブの「上級モバイルノート勝手基準(Core i5/4GB/256GB SSD/FHDディスプレイ)」にピッタリ合致するスペックとなります。また、スタンダードモデルは(手前味噌で恐縮ですが)私が常用している私物のThinkPad 13と同じスペックになっていまして(ただし、私のThinkPadはCPUが第6世代です)、個人的には親しみが持てるといいますか、「これでも十分ビジネスに使えるよ」って言いたい構成ではあります。
ディスプレイは全モデルがFHD解像度でIPS液晶です。また、入出力ポートもType-Cを含めUSB 3.1が3つ、HDMIもありますので、場合によっては多機能ハブが必要になるかもしれませんが、モバイルノートとしてはある程度の拡張性が確保されます。
で、筐体サイズを見て確認したのですが、おそらくこの製品はDELLのビジネス(法人向け)PC、「Vostro 13」と同じ筐体が使われています。重量は若干異なりますが、サイズがピッタリ同じです。また、このあと筐体説明のところで画像を掲載しますが、キーボード面の配色が異なっているだけで、ほぼ見分けがつかないです。
2.筐体
この製品は同じDELLのXPSとかInspiron 13 7000のような狭ベゼル設計ではありません。ごく普通の、と言いますか、2018年の水準だとずいぶんベゼルが太いと感じてしまいます。
ちなみにこちらがVostro 13です。写真のアングルが少しだけ異なりますが、ほとんど同じですよね。
筐体素材はアルミです。また、画像がありませんが、キーボード面はVostroとは異なり、筐体色と同色で、ヘアライン加工が施されています。
筐体色は「プラチナシルバー」と「ピンクシャンパン」の3色が用意されます。Vostroに用意される「ローズゴールド」と比較すると、ピンクシャンパンのほうがより明るくてピンクっぽい印象です。
入出力ポートです。「1.microSD、2.USB 3.1、3.USB 3.1、4.Nobleロックスロット、5.DC-IN、6.USB 3.1 Type-C、7.HDMI、8.オーディオジャック」です。この配置もVostroと同じです。
3.価格など
DELL New Inspiron 13 5000はDELL公式サイトで販売中で、価格は79,980円(税込み86,378円)から、となっていますが、ここのところDELL公式サイトではクーポンによる値引き販売がほぼ常態化しており、1月13日現在の価格は下記のとおりです。
スタンダード(Core i3):67,983円(税込み73,421円)
プレミアム(Core i5):84,983円(税込み91,781円)
プラチナ(Core i7):93,483円(税込み100,961円)
記事中に書きましたが、このうちプレミアムモデルはウインタブの上級モバイルノート勝手基準に一致するスペックです。このスペックで税込み9万円強、というのは非常にコストパフォーマンスが高いといえます。また、Core i3搭載のスタンダードモデルでも個人的には十分快適にビジネス利用できるスペックだと思いますが、それが7万3千円というのはすごくお買い得かと思います。
法人向けモデルVostro 13とは「兄弟機種」と言える製品ですが、個人向けと法人向けではセール手法が異なるため、そのときどきによってどちらがお買い得になるかは変わってくると思います。しかし、絶対的な価格という点ではInspironのほうが安くなるはずです。Vostroは法人顧客を意識した「オンサイト(故障時に必要に応じてエンジニアが出張してくれる)サポート」がつきますので、その分の差というのもあると思います。
この製品はモバイルノートとして高いスペックを持っていますし、その割に価格は安いと思います。一方で個人向けの上級モバイルノートが一様に狭ベゼル化とそれに伴う小型化・軽量化を進めている状況なので、その意味では少し大きく、重い製品でもあります。なので、あとはお好みの問題でしょうか。