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ASUS Vivobook Pro 16X OLEDの実機レビュー - 4K有機ELディスプレイは「圧巻の美しさ」。クリエイターだけでなく、全てのPCユーザーにおすすめできる高性能16インチノート

ASUS Vivobook Pro 16X OLED
ASUSが11月24日に発表した16インチノート「ASUS Vivobook Pro 16X OLED」の実機レビューです。ASUSのVivobookブランドは「スペックがよく、リーズナブルな価格の、万人向けのスタンダードノート」というイメージがありますが、今回レビューする製品のシステムスペックは「普通にいい」という水準を越えています。どちらかと言うと「クリエイター」の人が動画編集をしたり、デザイン業務をこなすのに向く製品ですが、個人的には、あらゆるPCユーザーに試してもらいたい製品だと思いました。

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ここがおすすめ
・4K有機ELディスプレイは圧巻の美しさ
・ゲーミングノートと同等のCPU/GPU性能
・クリエイターには便利なDialPad
・色分けされ、使いやすいキーボード
・高級感のある筐体
・割安!すごく割安!
販売サイトはこちら
「ノートPCも有機EL」の時代へ。icon:ASUS Store

1.Vivobook Pro 16X OLED スペック

スペック表

  Vivobook Pro 16X OLED
OS Windows 11 Home
CPU Intel Core i7-11370H
AMD Ryzen 9 5900HX
外部GPU NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop(4GB)
RAM 16GB(DDR4-3200)
ストレージ 512GB SSD(PCIe 3.0 x4接続)
光学ドライブ なし
ディスプレイ 16.0インチOLED(3,840 × 2,400)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1
入出力 USB Type-C(Thunderbolt 4)注、USB3.2 Gen1、USB 2.0×2、HDMI、オーディオジャック、microSDカードリーダー
注:RyzenモデルはUSB3.2 Gen1 Type-C
カメラ Webカメラ(92万画素)
バッテリー 駆動時間約14.2-15.7時間
サイズ 360.5 × 259 × 18.9~19.5 mm
重量 1.94 kg

バリエーションモデル

・N7600PC:Core i7-11370H搭載
・M7600QC:Ryzen 9 5900HX搭載
※このレビューではRyzen搭載のM7600QCを試用しています

2.Vivobook Pro 16X OLED 筐体と使用感

同梱物

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 同梱物
同梱物です。ACアダプターはスタンダードノート用としてはやや大きめで120Wのもの、電源ケーブル込みの実測重量は438 gと、やはりスタンダードノート用としてはやや重いです。ただし、この製品は外部GPU搭載機なので、それを考慮すればむしろ小さめ、軽めとも言えます(ゲーミングノート用のACアダプターだと、もっと高出力で重量1キロを越えるものも珍しくありません)。

ペーパー類は左上の取扱説明書(内容はかなり充実しています)、保証書、「必ず初めにお読み下さい」の一枚もの(初期不良時などの際の連絡先が書かれています)、そしてWPS Officeのライセンスカードが入っていました。それと、画像左下の茶封筒…。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED カード
茶封筒の中にはVivobookシリーズではおなじみの「元気のいいカード」がたくさん入っていました。これを天板につけるのもよし、他の使い方で楽しむのもよし、Vivobookらしい、楽しい付属品です。

天板と底面

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 天板
天板です。筐体素材は金属で、一見すると「無地」っぽく見えるのですが、実は結構凝ったデザインになっていまして、

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 天板
このようにプレートが貼られ、Vivobookのロゴが入っています。派手ではなく、しかし高級感あふれるデザインだと思います。私はVivobookシリーズのレビューを何度も経験していますが、今回は実機の電源を入れる前に、スペック表を確認する前に、このロゴのデザインを見て「いつものVivobookとは違うな…。」と直感しましたw

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 底面
底面です。中央に通気口が、画像下にステレオスピーカーが見えます。それ以外、特筆するようなものはありません。

スピーカーの使用感

早速ですがスピーカーの位置をご説明したところでスピーカーの使用感について述べたいと思います。先に結論を書かせていただくと「素晴らしい音質」でした。素のまま(音響アプリなし)でもPCのスピーカーとしては十分にクリアな音質になっていると思います。ありがちな「こもった音」「ペラペラな、薄っぺらい音」ではありません。

ASUS Vivobook Pro 16X DTS

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DTS Audio Processingという音響アプリがプリインストールされており、基本これをオンにするだけでさらに音質が改善します。素の状態だと、どうしても低音がやや弱く、高音が少し強調された感じになるのですが(これはまあ、仕方ないでしょう)、DTS Audio Processingによって低音と高音のバランスが良くなる、という感じです。また、この場合は音が変に人工的になったり、ということも感じられませんでした。

ASUS Vivobook Pro 16X DTS

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ASUS Vivobook Pro 16X DTS

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さらに、グラフィックイコライザーもついているので、音域の微調整も可能ですし、低音やヴォーカルをブーストすることもできます。DTSをうまく調整することにより、音楽鑑賞にも十分使えそうな品質になると思いました。

側面

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 前面
前面です。中央にヒンジ開口を容易にするための凹みがありますが、それ以外、ポート類やボタン類はありません。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 背面
背面です。こちらにもポート類やボタン類はなく、ごくシンプルなデザインになっています。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 右側面
右側面には画像左からイヤホンジャック、microSDカードリーダー、USB Type-C、HDMI、USB 3.2 Type-A、DC-INジャックがあります。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 左側面
左側面です。こちらにはポート類はやや少なめで、USB 2.0 Type-Aが2つあるだけです。抜き差しの頻度が高いUSBポートが左右に振り分けられているので、使い勝手はいいですね。レビュー中もポート配置で戸惑いを感じることはありませんでした。でも、ハイスペックなPCでサイズも16インチなので、できれば有線LANポートが欲しかったかな、と思います。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED ヒンジ最大開口
ヒンジを最大開口したところです。この製品は最近のASUS PCによく見られるエルゴリフトヒンジ(リフトアップヒンジ)構造ではありません。また、開口角度は実用上全く問題がないとはいえ、最近主流の「ヒンジが水平位置(180度)まで開く」構造でもありません。

キーボード

ASUS Vivobook Pro 16X OLED キーボード

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キーボードです。配列は特に変わったところがありませんが、色使いに特徴がありますね。アルファベットキーと数字キーが黒、周辺のEnterキーや記号キーがグレーに塗られています。さらに左上のESCキーは真っ赤です。もちろん使いやすさも考えられての配色だと思いますが、個人的には特に恩恵は感じませんでした。

それと、お見苦しくてすみません、タッチパッド部分にシールが貼られていますが、これは後述する「DialPad」の説明です。

アルファベットキーのキーピッチは18.7 mm、キーストロークは1.35 mmと開示されていて、明るさを3段階に調整できるバックライト(色は普通にホワイトのみです)も装備しています。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED キーボード
また、アルファベットキー部分についてはキートップ中央に0.2 mmの凹みがあり、指のかかりを良くする効果が期待できます。

キーボードの使用感

今回のレビューでは、実際にウインタブの記事執筆を数時間やってみました。アルファベットキーについては配列に強いクセは感じられず、、全く違和感なく使うことができました。ただし、テンキーは少しクセを感じました。具体的には「数字の0を押したつもりがその右の小数点キーだった」ということが頻発しました。まあ、私だけかもしれませんけど…。テンキー側のEnterキーが他の数字キーとまるっきり同じサイズ、というのも場合によっては誤入力を誘いそうに思います。数値入力が多いという人は少し慣れが必要でしょう。

また、上にご説明したとおり、キートップにわずかなくぼみがありますが、この点については特に認識できなかったというか、良くも悪くもタイピングには影響していないと思いました。同様に、キートップの配色についても、個人的には使用感に(いい意味でも悪い意味でも)影響はなかったと思います。

キートップの印字はやや薄いと感じましたが、日中であれば視認性に特に問題はありませんでした。もちろん周囲が薄暗くなるとバックライトを使うほうがずっと見やすくなります。3段階に調整できるバックライトのうち、一番暗い状態にしても視認性は十分に改善されます。

打鍵音は静かで、カフェなどで使用しても周囲を気にする必要はないと思います。あくまで私が数時間使ってみた感想ですが、テンキー部分に少し戸惑いを感じたものの、文書作成はごく快適にこなすことができましたので、使い込んでいくと非常に使いやすくなるだろうと思います。

ASUS DialPad

Vivobook Pro 16X OLEDのキーボード、タッチパッド部分にASUS DialPadという新機能が搭載されています。タッチパッドの右上から左下に軽くドラッグしてやると、タッチパッド左上にある丸いマークが点灯します。この丸いマークをタップすると…

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ASUS Vivobook Pro 16X OLED ASUS DialPad

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画面がこうなります。なお、左側にあるアイコンは実機レビューのために私がインストールしたアプリ類なので、レビュー機の初期状態のデスクトップ画面とは異なります。この点ご了承下さい。

で、対応するアプリがない状態だと、DialPadの機能も限定されます。というか、「ディスプレイ輝度」と「音量」を調整できるのみです。しかし、DialPadはAdobeのPhotoshopやPremiere Proなどのソフトウェアに対応していて、レイヤーやブラシの操作などが「本来できる」んです。ただ、私はAdobeのソフトウェアを使っておらず、残念ながらDialPadの真価を試すことはできませんでした。

ディスプレイ

ASUS Vivobook Pro 16X OLED ディスプレイ
Vivobook Pro 16X OLEDの最大の特徴・長所です。この画像、「しょせん写真」ではあるのですが、派手めな壁紙が使われていることもあって、明るく、そしてとても鮮やかに見えると思います。ASUSが公表しているディスプレイ品質に関する主な数値は

・100% DCI-P3
・133% sRGB
・PANTONE認証取得
・VESA認証 Display HDR
・最大輝度600nit
・コントラスト比1,000,000:1
・テュフ・ラインランド認証取得のブルーライトカット機能
・応答速度 0.2ms

です。これらの数値はクリエイターの人なら理解できると思いますが、一般ユーザーの場合、全て理解できる人は多くないでしょうね。ちなみに私も数値を見て「すごいねえ」と思える箇所はありますが、全て理解できているわけでもありません。

ASUS Vivobook Pro 16X My ASUS

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有機ELの場合、「イ焼き付き」や「色の劣化」を心配される人も少なくないと思います。ASUS PCにプリインストールされている設定アプリ「MyASUS」にはVivobook Pro 16X OLED用の特別な機能があります。特に「ピクセルリフレッシュ」と「ピクセルシフト」はディスプレイの保護に役立つはずです。私、この製品のレビュー中、少し放置(別なPCで作業をしていた)した際にスクリーンセーバーが起動してびっくりしました。今どきはあまりスクリーンセーバーは使わないですよね?

レビュー期間中にはもちろんディスプレイの変調は一切ありませんでした(あったら怖い)が、長く使っていく上で、これら有機ELの保護機能は役立つと思います。

ASUS Vivobook Pro 16X ProArt Creator Hub

MyASUSとは別に「ProArt Creator Hub」というアプリも入っていて、このアプリでは色校正(キャリブレーション)も可能です。ただし、色校正をするためにはカラーキャリブレーターというハードウェアが必要になります(だいたい2万円くらいから購入できるようです)。クリエイター以外の人が色校正をする必要があるのかはよくわかりませんが、このディスプレイであれば2万円くらい追加出費しても悪くないかもしれないです。

ディスプレイの使用感

ここまで、ディスプレイの仕様についてご説明しました。はっきり言って、ここで視力の悪い私が使用感を述べるまでもないと思いますが、一応「感覚」の話を少しだけ。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED ディスプレイ
この画像をご覧ください。普通、ディスプレイの性能差はこのように比較対象のPCを並べて肉眼で確認すると(私でも)ある程度は理解できますが、写真にしてしまうとそう簡単に判別できるものではないと思います。しかし、ここでは写真で見ても色の鮮やかさが全然違うのが確認できます。比較している製品はBMAX Y11という低価格なPCですが、ディスプレイの発色は決して悪いわけではなく、私はこの製品を2年ほど使っていて、特に不満を感じたことはありません。それでもこのように大きな違いになってしまいます。

よく「有機ELは黒が美しい」と言われます。黒がしっかり黒いディスプレイというのは他の原色を引き立ててくれますので、本当に鮮やかに見えます。また、輝度が高いというのも鮮やかさに寄与していると思います。クリエイターならずとも、その美しさをはっきり認識できるディスプレイだと思います。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED ディスプレイ
なお、発色性能を考慮すれば当然かとは思いますが、このディスプレイは「グレア(光沢)」タイプです。なので、設置場所によってはどうしても映り込みが気になってしまいます。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED カメラシャッター
それと、この製品のWebカメラには物理シャッターがついています。また、カメラは顔認証には対応しません。

3.Vivobook Pro 16X OLED 性能テスト

ASUS Vivobook Pro 16X ProArt Creator Hub

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Vivobook Pro 16X OLEDには前述の通り「MyASUS」と「ProArt Creator Hub」、2種類の設定アプリがあります。一部のゲーミングノートのようにパフォーマンスを調整する機能は見当たりませんでしたが、ファンモードを「フルスピードモード」にしてベンチマークテストを実施しました。

先にファン音と発熱についてご説明しておきます。「フルスピードモード」にするとさすがに騒々しいですw ゲーミングノートと同等のファン音で、静かな部屋では気に障るレベル。ただし、個人的にはフルスピードモードにする必要性は感じられませんでした。というのも、「スタンダードモード」で立て続けにベンチマークテストを実施しても発熱はほとんど気にならなかったからです。スタンダードモードにしておけばファン音はほとんど聞こえませんし、そもそもPCの冷却ファンというのは「必要があれば回る」ものなので、ゲームプレイを除けば最初からファン風量を強制的に最大にする必要はないと思います。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED PC Mark

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スコアの目安(2021年水準)※あくまで「目安」です
GeForceなど外部GPU搭載機 5,000以上
高性能なビジネスノートパソコン 4,000以上
中位のノートパソコン 3,000以上
エントリーノートパソコン 2,000以下

表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。グラフィック性能に特化したテストの3D Markなどと比較するとCPU性能の差(影響)が大きめですが、テスト項目にグラフィック処理も含んでいますので、CPU性能だけでなく、外部GPUを搭載する製品のほうが高いスコアが出ます。

参考までに過去に測定した製品のうち、スコアの高いものを掲載しておきます。

参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):7,129
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H、RTX3080):7,054
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):6,827
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):6,744
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080):6,544
HP OMEN X 2S 15(i9-9880H、RTX2080 Max-Q):6,447
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):6,225
Lenovo Legion Y740(17)(Core i7-9750H、RTX2080Max-Q):6,151
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):6,081
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(i9-10980HK、RTX2070SUPER):6,023

こうしてみると(前言を翻すようですが)GPUの性能差が強く出ますね。Vivobook Pro 16X OLEDはCPUは文句なしにハイエンドですが、GPUがRTX3050なので、上位スコアの製品とのスコア差は「GPU性能」にあると思います。とはいえ、6,000点を越えるスコアが出るノートPCは限られていますし、あらゆる利用シーンで快適に使えるのは間違いないでしょう。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED 3D Mark
次にグラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。レビュー機が搭載するRTX3050はゲーミングPC用としてはエントリークラスです。ウインタブではRTX3050搭載機のレビュースコアがないので、とりあえずエントリークラスのGPUであるGTX1650/GTX1650Tiを搭載するPCと比較してみます。

参考(GTX1650/GTX1650Ti搭載機):
Lenovo Legion Y7000(i7-9750H):3,722、8,164
ドスパラ GALLERIA GR1650TGF-T(Ryzen 5 4600H)(注1):3,690、9,009
ドスパラ GALLERIA GCR1650GF7(i7-9750H):3,686、8,290
ASUS TUF Gaming A15(Ryzen5 4600H):3,637、8,779
ドスパラ GALLERIA GCR1650GF(i5-9300H):3,627、8,240
MSI GF63 Thin(i7-10750H)(注1):3,530、8,372
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen5 3550H):3,441、8,036
MSI Prestige 15(i7-10710U)(注2):3,286、7,326
Microsoft Surface Book 3(i7-1065G7、)(注2):3,144、6,958
MSI Prestige 14(i7-10710U、Max-Q)(注2):3,111、6,973
ASUS ZenBook 15 UX534FT(i7-8565U):2,988、6,789
※左からTime Spy、Fire Strikeのスコア
※GPUがGTX1650のもの
※(注1)GTX1650Tiを搭載
※(注2)GTX1650 Max-Qを搭載

比較しているPCはCPUの世代が少し古いものが多いこともあり、Vivobook Pro 16X OLEDのほうが高いスコアになっています。ゲーミングPCではありませんが、オンラインゲームも十分こなせるくらいの実力はありますね。ただし、ゲームタイトルによってはグラフィック品質を落としてやる必要はあると思います。

それと、今回はPort Royalのスコアも掲載しています。Port Royalはリアルタイムレイトレーシングの処理性能をテストするものです。RTX3050は一応リアルタイムレイトレーシングに対応するGPUですが、スコアは「全然ダメ」ですね。非常に低いです。リアルタイムレイトレーシングを楽しむのは難しいと思います。

※4K解像度のままテストをしています。通常、4K解像度とFHD解像度ではPC負荷が全然違うのですが、3D Markはディスプレイ解像度の影響をほとんど受けませんので、ここに掲載しているスコアは概ね妥当と思われます。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED FF15ベンチ

ASUS Vivobook Pro 16X OLED FF15ベンチ
次にゲームタイトル「ファイナルファンタジー15(FF15)」のベンチマークテスト結果です。スコアのほう、「普通画質なら行けそうだが、高品質では厳しい」かと思います。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED CINEBENCH R23
続いてCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このスコアはGPUの影響を受けません。このスコア、極めて高水準です。Ryzen 9 5900HX搭載機にふさわしいものになっていると思います。特にマルチコアのスコアが非常に高いです。Intel CPUはシングルコアのスコアが高く、AMD CPUはマルチコアのスコアが高い傾向がありますが、今回のテストに関してはシングルコアのスコアも非常に高いと言えます。

ASUS Vivobook Pro 16X OLED Crystal Disk Mark
ラストはストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。PCIe x4接続らしい、極めて高いスコアになりました。個人的には「この半分くらい」のスコアでも全く遅いとは感じないのですが、Vivobook Pro 16X OLEDのストレージ速度であれば、あらゆる利用シーンで不満は出ないと思います。

4.Vivobook Pro 16X OLED レビューまとめ

ASUS Vivobook Pro 16X OLEDは11月25日の発売で、ASUS Storeで販売されます。価格は今回レビューしたRyzen 9搭載モデルが税込み199,800円、Core i7-11370H搭載モデルは税込み219,800円です。

…いやあ、安いでしょ、これ。今回私はRyzenモデルをレビューしましたが、この製品が20万円を切る価格というのはありえないと思います。この製品の最大のセールスポイントは「ディスプレイ品質」だと思いますが、(クリエイターはもちろんですが)すべてのPCユーザーにぜひ体験してもらいたい、と感じるくらいに素晴らしいものでした。別にクリエイティブな用途だけでなく、「画面がきれい」というのはあらゆる利用シーンで大きなメリットです。たとえYouTubeの、たいして画質のよくないものを観る場合であっても、です。

また、有機ELの「画面の保護」についてもASUSはよく対策していると思います。ただ、昔いましたよね、ファミコンでひたすらパワプロを遊んでいて、テレビのブラウン管が焼き付いちゃった友達。なので、いくら対策されているとは言っても、ユーザー側で「常識的な使い方」をする必要はあるでしょう。

パフォーマンスも素晴らしいと思います。残念ながら私はPhotoshopとかPremiere proを使っていないのですが、処理性能に余裕があるだけでなく、DialPadを駆使して、よりよい制作業務ができるんじゃないかと思います。ゲームプレイももちろん可能ですが、パワプロはやめとけ、とw

5.関連リンク

「ノートPCも有機EL」の時代へ。icon:ASUS Store 特設ページ
ASUS Vivobook Pro 16X OLED M7600QC (M7600QC-L2045W)(Ryzen 9)icon:ASUS Store
ASUS Vivobook Pro 16X OLED N7600PC (N7600PC-L2025W)(Core i7)icon:ASUS Store

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