ASUSのゲーミングノート「ROG Zephyrus G14 GA402」をご紹介します。この製品は3月23日に国内発表され、4月14日現在1バリエーションモデル(2色)のみ販売中で、他のバリエーションモデルは5月末発売予定となっています。
14インチと、ゲーミングノートとしては希少とも言えるコンパクトなサイズで、天板にアニメーション(ドット絵)を表示できるAniMe Matrixを搭載する個性的な製品です。従来モデルからスペック・筐体とも大きく変わりました。
目次
1.ROG Zephyrus G14 スペック
スペック表
ROG Zephyrus G14 (2022) GA402 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen 7 6800HS / Ryzen 9 6900HS |
外部GPU | AMD Radeon RX 6700S(8GB) AMD Radeon RX 6800S(8GB) |
RAM | 16GB / 32GB(DDR5-4800) |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD(PCIe 4.0 x4接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(2,560×1,600)120Hz |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB3.2 Gen2 Type-C × 2、USB3.2 Gen2 × 2、HDMI、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 駆動時間約10.7-11.7時間 |
サイズ | 312×227×19.5-22.61mm(AniMe Matrix) 312×227×18.5-21.74mm(AniMeなし) |
重量 | 1.65kg(AniMe Matrix) 1.75kg(AniMeなし) |
バリエーションモデル
AniMe Matrixあり
・Ryzen 9/RX 6700S/16GB/512GB
・Ryzen 9/RX 6800S/32GB/1TB
AniMe Matrixなし
・Ryzen 7/RX 6700S/16GB/512GB
※左からCPU/GPU/RAM/ストレージ
コメント
CPUはRyzen 6000番台、Ryzen 7 6800HS/Ryzen 9 6900HSが搭載されます。Ryzen 6000番台については現在ライターの近郊ラピッドさんが搭載機をレビュー中ですが、現時点だとウインタブではレビュー掲載実績のない型番です。Passmarkが一部の型番についてベンチマークスコアを公開しています。
この製品が搭載するRyzen 7 6800HSはまだPassmarkにデータがなく、代わりにRyzen 7 6800Hのスコアを掲載しています。また、右の2つは従来からある型番で、参考のため掲載しています。
Alder LakeのCore i7-12700Hのほうがスコアが高くなっていますが、正直なところ、これだけではなんとも言えないですね。ただし、ノートPC用のCPUでPassmarkスコアが軒並み2万点オーバー、というのは時代の流れを感じてしまいますw
GPUは従来モデルに搭載されていたGeForceではなく、Radeon RX 6700S/6800Sです。いずれもウインタブで実機レビューしたことがありません。というかそれ以前に「聞いたことがない」型番です。この型番についてはPC Watchに解説記事がありました。
Intel参入で三つ巴に。AMDはRadeon RX 6000Sシリーズと6nmダイで激化するノートPC向けdGPU市場に対応:PC Watch
また、海外サイトに6800Sのベンチマークスコアが掲載されていました。
AMD Radeon RX 6800S:NOTEBOOK CHECK
リンク先に3D MarkのTime SpyとFire Strikeのスコアがあり、ちょっと見たところ、GeForce RTX3070Tiよりも「ちょい下」くらいでした。6700S、6800SともVRAMを8GB搭載していますので、GeForce RTX3060/3070に近いくらいの性能なのではないかと思います(個人的な感想に過ぎず、適切な評価でない可能性も高いです)。
RAMはRyzen 7モデルが16GB、Ryzen 9モデルが16GB/32GBです。また、SSDはRyzen 7モデルが512GB、Ryzen 9モデルが512GB/1TBです。この製品は「あんしん保証プレミアム3年パック(どんな理由であっても1年に1回を限度として無償で修理してもらえる)」がプレゼントされます(2022年4月現在)ので、安心してDIYができますが、RAMやSSDの増設や換装が可能な構造なのかは不明です。
ディスプレイは従来モデルから形状が変わりました。また従来モデルでは複数の解像度が選べましたが、ニューモデルでは解像度2,560 × 1,600(画面の縦横比16:10)、リフレッシュレート120 Hzのみとなっています。それと、このディスプレイは「ROG NebulaDisplay」と名付けられ、100%DCI-P3色域、輝度500nit、PANTONE認証取得の品質になっています。
入出力ポートはUSBが合計で4つにHDMI、microSDカードリーダーと充実していますが、CPUがRyzenということもあってThunderbolt 4の搭載はありません。また、有線LANポートも装備されません。
システム性能には関係ありませんが、「AniMe Matrix」もこの製品の大きな特徴で、Ryzen 9モデルのみに標準搭載されます。天板に埋め込まれたミニLEDが発光してアニメーションを表示できる機能ですが、従来モデルよりもLEDの個数が増え、さらに「進化した」とのことです。
サイズは14インチサイズらしくコンパクトになっていますが、重量はさすがに少々重いです。モバイルノートとして毎日持ち歩くにはちょっと厳しいかな、という感じ。
2.ROG Zephyrus G14 筐体
繰り返しになりますが、従来モデルのディスプレイがアスペクト比(縦横比)16:9だったのに対し、ニューモデルでは16:10となりましたので、ちょっと雰囲気が変わったように思われます。キーボード面に厚みが感じられますが、ベゼル幅も細くなっています。
それと、従来モデルにはなかったWebカメラが搭載されました。しかも顔認証対応です。もともとWebカメラのないノートPCというほうが珍しかったのですが、テレワークが普及した昨今、うれしい改善ポイントだと思います。
筐体色は「エクリプスグレー」と「ムーンライトホワイト」の2色で、従来モデルと同じ色名になっています。この画像はAniMe Matrix搭載モデルです。
AniMe Matrix非搭載のモデルにはLEDのかわりに「プリズムナノフィルム」が張られ、見る角度によって色が変化するようになっています。
キーボードです。この画像では英語配列ですが、日本仕様は「86キー日本語キーボード (RGB イルミネートキーボード)」と開示されています。
側面と入出力ポートの配置です。ちょっとわかりにくいですが、画像上が左側面、下が右側面です。
3.ROG Zephyrus G14 筐体
ASUS ROG Zephyrus G14はASUS Storeに製品ページがあり、4月14日現在販売されているのは「Ryzen 7のAniMe Matrixなし」モデルのみ、「AniMe Matrixあり」モデルは5月下旬発売予定です。価格は下記の通り
AniMe Matrixあり
・Ryzen 9/RX 6700S/16GB/512GB:269,800円
・Ryzen 9/RX 6800S/32GB/1TB:279,800円
AniMe Matrixなし
・Ryzen 7/RX 6700S/16GB/512GB:229,800円
※税込み価格
※30日間返品保証つき
※あんしん保証プレミアム3年パックプレゼント
ASUSは「15.6インチよりも小さいゲーミングノート」を複数リリースしている、ある意味珍しいメーカーです。ちなみに私は現在、13.4インチコンバーチブル2 in 1タイプのゲーミングノート「ROG Flow X13」の購入を考えています。システムスペックはZephyrus G14のほうが上と思われますが、モバイルノートとして見る場合は重量が1.35 kgのROG Flow X13に軍配が上がるかな、と。
ただ、小さめのゲーミングノートであっても選択肢が用意されている、というのASUSにしかできないことでしょうね。
4.関連リンク(ASUS Store)
ROG Zephyrus G14 GA402RJ(Ryzen 7・ホワイト)
ROG Zephyrus G14 GA402RJ(Ryzen 7・グレー)
ROG Zephyrus G14 GA402RJ(Ryzen 9/RX6700S・グレー)
ROG Zephyrus G14 GA402RK(Ryzen 9/RX6800S・グレー)
ROG Zephyrus G14 GA402RK(Ryzen 9/RX6800S・ホワイト)