中国メーカーのZeblazeが新しいAndroid OS搭載スマートウォッチ「THOR 6」を発売しました。ウインタブでは数年前からAndroid OSを搭載するスマートウォッチ(つまり、腕時計型のAndroidスマホ)をご紹介してきましたが、THOR 6は「画期的」です。このジャンルの製品はカメラ性能やカメラの配置、またバッテリー容量などが少しずつ改善されていたものの、OSとかCPUに関しては長らく「Android 7.1にMT6739」という状態が続いていました。でも、THOR 6はついにその「壁」を破りましたね!
1.スペック
Zeblaze THOR 6 | |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek Helio P22 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | 1.6インチIPS(400 × 400) |
LTEバンド | B1/2/3/5/7/8/12/20 |
SIM | Nano SIM |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n、Bluetooth 5.0 |
入出力 | POGO Pin |
カメラ | 5MP(前面)/5MP(側面) |
バッテリー | 830 mAh |
サイズ | 54 × 51 × 17.8 mm |
重量 | 74 g |
OSはAndroid 10です。最新のAndroid 11ではありませんが、OS搭載スマートウォッチの場合、UIに高度なカスタマイズを施す必要があるので、「10でも納得、というか十分最新」と言えると思います。いやあ、Android 7.1の時代がめっちゃ長かったですからねえ…、ちょっと感動していまいます。
CPUはHelio P22です。これもね、「すごく画期的」なんですよ。
こちらが製品ページにあったベンチマークスコア比較です。THOR 6以前のOS搭載スマートウォッチのCPUは「ほぼ全機種がMediaTek MT6739」でした。Helio P22もスマホ用としてはエントリークラスなのですが、それでもMT6739という、少々古いCPUと比較すれば格段の差があります。
もともとOS搭載スマートウォッチはディスプレイサイズが極小、というのが操作性のボトルネックになっていますので、仮にSnapdragon 865を搭載したとしても、その性能をフルに発揮するのは不可能と言えます。このTHOR 6にしても、OSが新しくなり、CPUの性能も高くなったとはいえ、FPSゲームや音ゲーがサクサクプレイできるわけもありません(指がつります)。なので、今回のOSとCPUのグレードアップによって、操作にキビキビ感が出てくれることを期待したいです。
RAMとストレージも容量アップです。従来の製品だと3GB/32GBというのがほとんどでしたが、THOR 6は4GB/64GBとなりました。しかし、スマートウォッチでRAM4GBも使うかなあ…。まあ、RAMとストレージに関しては大きいほうが安心というのはありますけどね。
ディスプレイは1.6インチのIPS液晶で、解像度も400 × 400と、従来からある製品とあまり変わりません。この解像度だとGoogle Playのゲームをインストールしても起動できないものも多いです。
ウインタブ読者ならご存知の人が多いと思いますが、OS搭載スマートウォッチは「スマホ」です。SIMカードを挿入すれば単体で電話ができますし、Google Playからアプリをインストールして使うことができます。ここがOS搭載スマートウォッチの面白いところですね。THOR 6の場合、Nano SIMカードが挿入できます。
カメラは前面と側面に2つ装備します。ウインタブの過去の実機レビュー経験上、カメラ品質には期待ができません。まあ、「メモ代わり」くらいですね。ただし、前面のカメラはビデオチャットには使えると思いますし、このように顔認証にも対応します。OSもバージョンアップしたことですし、顔認証は精度アップしていてほしいですね。
OS搭載スマートウォッチの弱点のひとつとして「バッテリーが持たない」というのがあります。この製品のバッテリー容量は830 mAhということなので、このジャンルとしては大容量の部類となります。一応メーカーでは「スタンバイで60時間、連続通話6時間、動画再生5時間、1時間で75%までの急速充電」ということを謳っています。できれば「普通に使って1日」は持ってほしいですが…。
2.筐体
システム面ではかなりの革新性を見せてくれるTHOR 6ですが、外観は従来の製品とあまり大きく変わってはいません。「中身がスマホ」なので、どうしてもサイズが大ぶりに、そして厚くなってしまいますので、外観はスポーツウォッチっぽいデザインに仕上げられています。この手法もOS搭載スマートウォッチとしては一般的です。
本質的な話ではないのですが、購入時にバンドの色を3色から選べます。ブルーとかレッドは元気が出そうで、いいですねー。
側面です。ここにもうひとつカメラが搭載されています。前面のカメラは事実上ビデオチャットと顔認証用になると思いますので、側面のカメラがメインカメラ、ということになるでしょう。繰り返しますが画質は期待できません。
なお、製品ページを確認しましたが、この製品は特段高い防水・防塵性能は備わっていないようです。おそらく「生活防水」くらいの性能だと思います。他社製品だとIP67とかIP68に準拠する製品もありますので、スポーツ用に購入される人はこの点にご注意ください。
3.価格など
Zeblaze THOR 6は中国の通販サイト「Banggood」でプレオーダー中で、10月20日現在の価格は169.99ドル(18,226円、先着200台まで)となっています。
これまでAndroid OS搭載のスマートウォッチを積極的にご紹介してきましたが、この製品は非常に気になります。外観の目新しさというのはあまり感じませんが、やはりOSとCPUが刷新された、というのが大きいですね。ぜひ実機を手にとってみたいです。
4.関連リンク
Zeblaze THOR 6:Banggood
コメント
最近、mi watch revolveが気になります
残念ながらまだ日本語対応してないようですね。日本では他の国に比べて売れないので、後回しでしょかね?