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Teclast P40HD(2023)レビュー - リーズナブルな価格で必要十分な性能、WidevineもL1です

Teclast P40HD(2023)実機レビュー
Teclast P40HD(2023)の実機レビューです。10.1インチサイズの「割とよくある」感じの低価格帯Androidタブレットですが、筐体の質感がよく、動画視聴も快適にこなせる、価格以上の満足感を与えてくれる製品です。なお、「P40HD」という製品は以前から存在していましたが、今回のレビュー品はOSのバージョンやRAM/ストレージ容量などが従来のモデルから改善された「2023年モデル」です。

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なお、今回のレビューはTeclastからサンプル提供されたものを使っています。

ここがおすすめ
・17,900円で購入可能(9月17日まで)
・金属製で高い質感の筐体
・ゲーム以外では必要十分な性能
・Widevine L1なので動画サブスクでHD画質視聴が可能
・Android 13の大画面向けUIを実装
・発色の微調整ができるディスプレイ
ここがイマイチ
・カメラアプリがシンプル過ぎ
・重量級ゲームはさすがに厳しい
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1.Teclast P40HD スペック

スペック表

  Teclast P40HD
OS Android 13
SoC UNISOC T606
RAM 8GB(拡張機能により最大16GB)
ストレージ 128GB
ディスプレイ 10.1インチ(1,920 × 1,200)
LTEバンド FDD:B1/3/5/7/8/20
TDD:B34/38/39/40/41
SIM nano SIM × 2(SIM2はmicroSDと排他)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac(推定)、Bluetooth 5.0
入出力 USB Type-C 、microSDカードリーダー、オーディオジャック
カメラ イン5MP/アウト13MP
バッテリー 6,000 mAh
サイズ 242 × 160.1 × 8.4 mm(※)
重量 535 g(実測値)

※サイズは2022年モデルのものですが、手持ちの機材で測定したところ、レビュー機もほぼ同サイズと思われました(1ミリ以下の数値を測定できる機材がなく、正確なことは言えません。すみません)。

コメント

2023年モデルとなり、OSがAndroid 13に変更されました。このあとご紹介しますが、Android 13には大画面デバイス用の新機能が追加されていおり、P40HDでもアプリの2列表示やホーム画面のタスクバーなど、新たな機能が使えます。

CPUはUNISOC T606です。それほど高性能な型番ではありませんが、動画視聴やSNS、Webブラウジングなどの操作は問題なくこなせます。RAMとストレージは従来のモデルから増量され、RAMは8GB、RAM拡張機能により最大16GBとして使えます。ストレージも128GBと、ゲーム主目的でなければ十分な容量です。

ディスプレイは10.1インチ、1,920 × 1,200解像度で、歓迎すべきことにWidevineがL1です。そのため動画サブスクでHD画質以上での視聴ができます(ただし、すべての動画サブスクでHD画質視聴ができるわけではありません。特にNetflixではHD画質視聴はできません)。

カメラはイン5MP/アウト13MPという画素数です。実際の撮影品質についてはこの後ご紹介します。

では、外観から見ていきます。

2.Teclast P40HD 外観

Teclast P40HD(2023)同梱物
同梱物です。ユーザマニュアル、保証書、ACアダプター、USB Type-C – USB Type-Cのケーブル(主に充電用)、ACアダプター、SIMピンです。ACアダプター最大出力10Wのもので、日本のコンセントで使える形状です。

Teclast P40HD(2023)マニュアル
マニュアルは多言語で、日本語の記載もありましたが、P40HD固有の操作方法ではなく、Android OSの基本操作を説明するもので、ウインタブ読者にはあまり役に立たないと思います。

Teclast P40HD(2023)前面
前面です。メーカーサイトやAmazonの製品ページにある画像よりもベゼル幅はずっと太いです。しかし、低価格帯のAndroidタブレットとしては標準的くらいのベゼル幅ですね。前面カメラは横持ち時に上部中央に来るように配置されています。

Teclast P40HD(2023)保護フィルム
Teclastはほとんどのタブレット製品で出荷時に液晶保護フィルムを貼ってくれています。後日貼り替える人もいるかも知れませんが、さしあたりこの保護フィルムで十分な操作感が得られますし、ガラスの傷つきも心配しなくていいので安心です。…ただ、かなり指紋がつきやすいです。

Teclast P40HD(2023)背面
背面です。背面は金属素材で質感も高いです。価格以上の高級感はありますね。筐体色はグレーですが、この画像のように光のあたり方によって「気持ち青っぽい」感じに見えます。

Teclast P40HD(2023)保護フィルム
背面にも保護フィルムが貼られていました。前面のフィルムとは異なり、操作感には一切影響しませんが、P40HDは標準ではケースが付属しませんので(ちょっと美観を損ねますが)とりあえず貼った状態で使うほうが安心かと…。

Teclast P40HD(2023)左側面
左側面です。画像左から電源ボタン、音量上下ボタン、リセットボタン(小さな穴です)、そしてUSB Type-Cポートです。

Teclast P40HD(2023)下面
下面にはスピーカー。P40HDはこの面にステレオスピーカーを搭載しています。実際に音楽を聴いてみましたが、「確かにステレオ」でしたw また、低価格なタブレット製品としては音質もよく、低音から高音までクリアに聞こえます。P40HDは動画視聴用として使うケースも多いと思いますが、期待以上の音を聴かせてくれると思います。音量を絞り気味にすると「イメージしているより音が小さい」感じがします。なので、やや音量を上げて聴くのがいいと思います。

Teclast P40HD(2023)右側面
右側面には何もありません。

Teclast P40HD(2023)上面
上面にはSIM/microSDカードリーダー。P40HDは「nanoSIM + nanoSIM」もしくは「nanoSIM + microSDカード」を使えます。また、右端にイヤホンジャックも装備しています。実際に楽天モバイルのSIMを入れてみましたが、問題なく通話できました。

筐体は最近よく見かけるエッジ部分が尖ったタイプではなく、やや丸みを帯びたデザインです。ここはお好みの問題ではありますが、個人的には全体的な質感もよく、美しいデザインだと思います。

3.Teclast P40HD システム

Teclast P40HD(2023)ホーム画面

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Teclast P40HDはOSにAndroid 13を搭載しています。先日のTeclast T50 Proの実機レビューでも書いたのですが、大画面用のAndroid 13はAndroid 12までとは見た目がかなり違います。実はレビュー機が到着してすぐの状態だと「素のAndroid」の見た目だったのですが、すぐにOTAアップデートがあり、このような見た目に変わりました。

大画面用のAndroid 13では画面下部に「タスクバー」が表示されます。また、アプリ一覧画面(ドロワー。画像右側)もタスクバーのアイコンから呼び出せ(従来どおり画面下から上にスワイプ、でも呼び出せます)、表示スタイルも変わっています。なお、この画像に写っているAntutuベンチマークのアイコンは私がレビューのためにインストールしたもので、プリインストールアプリではありません。

Teclast P40HD(2023)電卓アプリ
これは電卓アプリですが、Android標準アプリの一部は2列表示に対応します。また、ロック画面や通知画面も2列表示になっています。

プリインストールアプリにTeclast独自のものはほとんど見当たらず、基本的にAndroid標準と言えるアプリ構成でした。この点は好感が持てます。なお、レビューしていて「残念!」に思われるのが「FMラジオが日本の周波数に合っていない」点です。P40HDの場合も最低の周波数が87.5MHzなので、日本のFM局のほとんどは受信できません。これはP40HDに限った話ではなく、ほとんどの中華タブレットに共通する問題です。FMラジオは災害時などにも役立ちますし、(素人考えですが)日本の周波数に合わせるような調整は難しくないと思いますので、今後はメーカー側にもぜひ対応をお願いしたいところです。

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Teclast P40HD(2023)RAMとストレージ

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初期状態のストレージ状況です。使用済みは13GBと小さく、ほとんどがシステム領域なので、この点も好感できます。また、最近の中国製品によく見られるRAM拡張機能については最低2GB、最大8GBまでの拡張に対応しています。個人的には標準のRAM8GBで十分だとは思いますが、ストレージの空きが十分あるのなら拡張しておいてもいいでしょう。使用感にはあまり影響しないと思いますけどね。

Teclast P40HD(2023)ディスプレイの発色調整

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私の感覚だと、P40HDのディスプレイは「キレイではあるが、やや寒色が強い(青みが強い)」と感じられます。他社のAndroid製品の場合、ディスプレイの発色を調整できないものが多いですが、P40HDは発色のカスタマイズが可能です。この点は高く評価できると思います。私はこの画面を使って、やや暖色寄りに調整しました。

Teclast P40HD(2023)Widevine

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アプリ「DRM Info」の画面です。ご覧の通りWidevineのセキュリティレベルは「L1」でした。

Teclast P40HD(2023)Amazon Prime Video

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Amazonプライム・ビデオの画面です。左下に「HD 1080p」と表示されました。ちなみに的場浩司主演の「織田同志会」はバイオレンス系の映画が好きな人にはおすすめです。

Teclast P40HD(2023)Netflix

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こちらはNetflixの設定画面です。Netflixは独自に端末を評価・登録しているようで、P40HDはWidevine L3と表示され、HD画質視聴はできません。ウインタブが知る限り、動画サブスクではNetflixのみHD画質視聴不可になりますが、すべての動画サブスクでHD画質視聴ができるとは限りませんので、この点はご注意下さい。

4.Teclast P40HD カメラ

Teclast P40HD(2023)カメラアプリ

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カメラアプリは「シンプル過ぎ」ですね。ほとんど調整項目がなく、グリッドの表示、セルフタイマー、HDRのオン/オフくらいです。設定画面(画像右側)を見てあぜんとしました。また画面をピンチイン・ピンチアウトすることによってズーム撮影ができますが、「今何倍ズームなのか」がわかりません。アウトカメラは0.9MP、2.1MP、9.0MP(以上16:9)、0.7MP、4.0MP、13.0MP(以上4:3)、インカメラは0.9MP、2.1MP(以上16:9)、0.3MP、0.7MP、5.0MP(以上4:3)に画素数・アスペクト比を設定できます。

動画も調整項目は少なく、グリッドの表示、ライトのオン/オフしかできません。解像度はアウト側が480p(SD)、720p(HD)、1080p(FHD)、イン側が480p、720pから設定できます。

作例を掲載します。すべて13MPで撮影していますが、原寸ではなく横幅1,200pxに縮小しています。また、すべてクリックで拡大します。

Teclast P40HD(2023)

13MP HDR ON

ちょっと白飛びしてはいますが、タブレットのカメラとしてはそんなに悪くないと思いました。

Teclast P40HD(2023)

13MP HDR ON ズーム(人物の顔部分はぼかしています)

Teclast P40HD(2023)

13MP HDR ON 最大ズーム

ズームでも「だいたい2倍くらい」なら「見られる画質」です。ただし、最大ズームにしてしまうとボロが出ます。これでもかなり健闘しているほうかと。

Teclast P40HD(2023)

13MP HDR ON

飯テロ画像です。画質は決して悪くはありませんが、被写体からある程度離れないとピントが合いませんし、そうすると10.1インチサイズということもあり、撮影している姿が結構目立ちます。この画像を撮影した際も店員さんに「何だ何だ?」という感じで見られてしまいました。その意味では飯テロ画像には向きません。スマホでやりましょう。

Teclast P40HD(2023)

13MP HDR OFF

Teclast P40HD(2023)

13MP HDR OFF

P40HDには夜景モードはありません。なので、画質も決して良くはありませんが、個人的には結構頑張っているほうだと思います。以前の中華タブレットの内蔵カメラから格段に進歩していると言えるんじゃないでしょうか。

とは言え、日中だろうと夜間だろうとスマホのカメラには遠く及ばない画質ではあります。もともと写真撮影を主目的にタブレットを購入する人は多くはないと思いますので、P40HDのカメラについても「なんらかの理由でスマホのカメラが使えない」ようなときの予備用と考えるべきですし、その意味では悪くない性能だと評価できます。

5.Teclast P40HD 性能テスト

Teclast P40HD(2023)Antutu Ver.10
今回はAntutu Ver.10で計測してみました。しかし、P40HDのシステム構成だとAntutu Ver.10はLight Versionとなり、通常バージョンとは3Dベンチの内容が異なります。よって、ウインタブの過去データは参考になりません。

ただし、P40HDと同じUNISOC T606を搭載するスマートフォン「Blackview OSCAL C70」の実機レビューではAntutu Ver.9のスコアが230,995を記録していますので、P40HDもそれと大差ないスコアになるものと思われます。

実際に「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」をプレイしてみました。

Teclast P40HD(2023)オーディン:ヴァルハラ・ライジング

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Teclast P40HD(2023)オーディン:ヴァルハラ・ライジング

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私はこのゲームをスマホでもちょくちょくプレイしていまして、過去のAndroid端末のレビュー機でも試したことがあります。P40HDでは私の都合(同一アカウントでインストールできる端末数をオーバーしてしまった)で「新規プレイ」となりましたが、画質はご覧のとおりです。初期設定では描画品質「高」となったものの、実際の画質はかなり粗く、せっかく「会心の女性キャラ」を作ることができたにも関わらず、そのキャラの美しさを楽しむことができませんでした。

また、このゲームはアクションRPGで、基本的にオートプレイ(自動戦闘・放置モード)ができるので特に素早い操作は必要ありませんが、画面を見ていると処理落ちして描画がカクつく場面も見られました。その後描画品質を落としてプレイし、「画質に目をつぶればなんとかプレイ可能」と判断しています。同時にスマホ(Google Pixel 7)でもプレイし、描画を比較しましたが全然勝負になりませんでしたね。そんなわけで、重量級のゲームを楽しむのは難しいです。

一方でWebブラウジングや動画視聴といった普段使いでは動作に不満は感じませんでした。ただ、すべてのアプリを確認したわけではありませんが、OneDriveアプリで大量の画像サムネイルの読み込みにもたつく場面があり、ちょっと非力さを感じた、というのはありました。総じてP40HDの性能は「スペック表からイメージできる通り」と言えます。ゲーム向きとは言えませんが、それ以外なら必要十分な実力はあると思います。

6.Teclast P40HD レビューまとめ

Teclast P40HDはAmazonで販売中で、9月13日現在の価格は税込み17,900円です(製品ページに9月17日まで有効の割引クーポンがあり、それを適用した価格です)。ご存知の通り、Androidタブレットの価格帯はピンキリで、P40HDの価格帯は最低の価格帯(1万円台前半以下)よりはワンランク上であるものの、市場全体で見ると「低価格帯」です。

それを踏まえて評価すると、出来のいい製品だと思います。使っていて厳しかったのは「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」のプレイくらいで、あとはカメラ性能がスマホよりもかなり低い、という点が指摘できます。前者については「価格を見て納得」できると思いますし、カメラについても10インチ級のタブレットであることを考慮すれば「このくらいでOK」とは言えますけどね。皆さん高性能なスマホを持っていると思うので、要はスマホとどう棲み分けるか、ということでしょう。

大きな画面を活かしての動画視聴は快適です。ただし、長時間の視聴をする上でタブレットスタンドは欲しくなります。私は100均で買ったしょぼいスタンドを使っていますが、別売りオプションでスタンドとしても使えるケース(1,490円)がありますので、一緒に購入するとさらに使いやすく、そして傷つき防止にも役立つと思います。また、今回実際に買い物まではしていませんが、ネットショッピングでも便利でしょう。ニュースアプリも画面が見やすいです。

低価格帯タブレットとしておすすめできる製品です。

7.関連リンク

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コメント

  1. 匿名 より:

    自分も楽天SIM入れましたが、SoftBankのSIMと違い、楽天はある程度の知識が無いと開通出来無いと思います。
    実際、楽天はバンド対応しているが使用不可!と、堂々と書いている大手ブログも多々。

  2. wintab より:

    中国メーカーの製品はたまに(特にOPPO系)VoLTEが使えないことがあって、それでちょっと警戒しているんですが、この製品の場合はなんにも考えずにSIMを入れるだけで通話できましたよ。

  3. 匿名 より:

    11月8日にP40Dにセキュリティアップデート(2023/9/5)が来たのですが、同時にNETFLIXのWidevine L1をサポートしたとの説明が書かれていました。
    私はNETFLIXを契約していないので本当にHD再生できるか検証できないのですが、他のTeclastの端末でもNETFLIXのHD再生サポートが広がればいいですね

    • wintab より:

      あ、しまった。頂いたコメントと入れ違いにP40HDをプレゼントで発送してしまいました。Teclastに確認してみます。