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N-one NPad Ultra レビュー - Snapdragon 685搭載でコスパの良い、12インチサイズAndroidタブレット

npad-ultra
こんにちは、natsukiです。12インチサイズのAndroidタブレット「N-one NPad Ultra」のレビューをお届けします。この製品の特徴は、まず、12インチという大きめのサイズであること。12インチというのは、手で持つにはやや大きいことから、どちらかというと、机や膝などの上に置いて使うのに適したサイズと言えます。動画視聴や、パソコンに近い感覚でのWEBブラウジング、オフィスワークといった用途に向くサイズ感です。

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またもうひとつの特徴は、CPU(SoC)にQualcomm Snapdragon 685を搭載したタブレットであるということ。中華メーカーのタブレットのCPUというと、少し前までMediaTek HelioかUnisocが圧倒的に多かったんですが、最近、Snapdragon 685を搭載するタブレットが増えてきました。このNPad Ultraも、そのひとつというわけです。これまで、Androidタブレットに多く採用されているCPU(SoC)だと、Helio G99>UNISOC T616>UNISOC T606という格付けでしたが、ここにどう絡んでくるのか。また、Androidタブレットは、Alldocube、Teclast、Blackview、DOOGEEなどなど、ウインタブでもおなじみの比較的老舗な中華メーカーの得意分野で、それらにどう対抗しているのかも気になるところですね。本機については、すでに下記紹介記事もありますので、合わせてご覧ください。また、レビュー機はメーカーから提供されたサンプル機となります。

N-one NPad Ultra - Snapdragon 685搭載の12インチタブレットがN-oneからも発売されました。ディスプレイも良さそう:ウインタブ紹介記事

ここがおすすめ
・動画視聴やパソコンのようなブラウジングに最適な12インチディスプレイ
・Androidタブレットとして要所を押さえた、十分な能力
・他社製品と比べてひとまわり安い価格設定(記事執筆現在)
ここは注意
・オーソドックスな構成ながら、際立った特徴は無い
・普段使いや軽量なゲームは快適だが、原神などの重量級3Dゲームには力不足
・専用ケースの細かい造りが甘い
販売サイトはこちら
N-one NPad Ultra:Amazon
※製品ページの20%OFFクーポンを使うと23,199円で購入できます(8月25日まで)

1.スペックと競合機種との比較

スペック表は次の通りです。

  N-one NPad Ultra
OS Android 14
CPU Qualcomm Snapdragon 685
RAM 8GB(拡張機能により最大20GB)
ストレージ 128GB
ディスプレイ 11.97インチ(2,000 x 1,200)
LTEバンド FDD-LTE:B1/2/3/4/5/7/8/12
B13/17/20/25/26/28/66

TD-LTE:B38/39/40/41
SIM nanoSIM × 2
ネットワーク 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.2
入出力 USB Type-C、microSDカードリーダー
カメラ イン5MP/アウト13MP
バッテリー 9,200 mAh
サイズ 279.4 x 174.9 x 7.5 mm
重量 580g(実測570g、ケース込み882g)

ちなみに、日本の国内販売で買える、約12インチサイズのAndroid 14タブレットは、ウインタブでも下記の実機レビューがあります。

ALLDOCUBE iPlay 60 Pad Pro レビュー - 高精細で発色のいいディスプレイ、専用キーボードを接続してのPCモードも楽しい!
Xiaomi Redmi Pad Pro レビュー - 実質3万円台で買えるSnapdragon 7s Gen 2搭載の12インチタブレット
DOOGEE T30 MAX レビュー - 12.4インチの高精細ディスプレイを搭載、動画視聴にも最適な、高級感あふれるAndroidタブレット

また、実機レビューはしていないものの、ウインタブでレビュー実績のあるメーカーのものだと、「OUKITEL OT5S」や「AvidPad A90」があります。また、Blackviewは「Blackview Tab 18」を出していて、ウインタブでも実機レビューを行っていますが、Android 13ベースであること、また、スペック以外の面で上記製品よりもワンランク上の品質となっていて価格も高めのため、ここでは比較対象としません。

以上のうち、N-one NPad Ultraと価格・スペック的に競合するのは「OUKITEL OT5S」「ALLDOCUBE iPlay60 Pad Pro」「AvidPad A90」でしょう。

主要スペックを比較してみます。

  N-one
NPad Ultra
OUKITEL
OT5S
ALLDOCUBE
iPlay60 Pad Pro
AvidPad
A90
Android
バージョン
14 14 14 14
CPU Qualcomm
Snapdragon 685
UNISOC
T606
Helio
G99
Helio
G99
RAM 8GB+12GB 6GB+18GB 8GB+12GB 8GB+16GB
ストレージ 128GB 256GB 128GB 256GB
ディスプレイ
解像度
2,000×1,200 2,000×1,200 2,560×1,600 2,000×1,200
Widevine L1 L1 L1 L1
LTE対応
カメラ イン5MP
アウト13MP
イン8MP
アウト16MP
イン8MP
アウト16MP
イン8MP
アウト13MP

スペックを見ると、どの機種も必要十分なスペックを持ちつつ、N-one NPad Ultraは良くも悪くも中庸です。CPU(SoC)の処理能力は、Antutu v10スコアだと、Helio G99(約40万点)>Snapdragon 685(30万点台前半)>UNISOC T606(20万点台前半)です。また、記事執筆現在でのAmazonの価格を見るとOUKITEL OT5S、ALLDOCUBE iPlay60 Pad Pro、AvidPad A90はいずれも2万円台後半なのに対して、このN-one NPad Ultraは、クーポン込みで23,000円強とひとまわり安い価格設定となっています。スペック的に抜けたところがないぶん価格は安い、ということになります。

2.本体

box
では、本体を見ていきましょう。

bundled-items
同梱品一覧です。説明書は多言語で、日本語もあります。

power
本機は、18Wの急速充電対応ということながら、Amazonの販売ページには「18Wアダプターは別売りです」との注記があるのですが、付属の充電アダプターは最大20W出力で、実際、それなりにバッテリーを消耗した状態での最大充電出力は20W近くに達しました。

back
本体です。本体材質は金属で、指紋も付きにくく、なかなか整ったデザインです。

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camera
カメラバンプのアップです。カメラは2眼に見えますが、実際は1眼。

upper
上側面です。マイク穴と、音量ボタン、電源ボタンがあります。

left
画面向かって左側面です。スピーカー穴のみ。

right
画面向かって右側面です。スピーカー穴の他、充電用USB Type-Cポートと、SIM/MicroSDカードスロットがあります。

bottom
下側面には何もありません。

sim-slot
SIM/MicroSDカードスロットは、ご覧のように、SIM2枚か、microSDカードを挿す場合はSIM1枚までとなります。

front
ディスプレイ面です。12インチサイズとと、やや大型なこともあって、ベゼルも細めですね。

weight
重量はカタログスペックよりやや軽く、約570g。12インチサイズのタブレットは、他社競合製品も多くは500g台ですが、12インチで500gというのは、実際に手に持ってみると思ったより軽く感じます。

cover
専用カバーです。カバー付けると重量が約880gとなります。残念ながら、カバーの開閉によるスリープの自動ON/OFF機能は付いていません。

cover_hole
あと、塞いではいないので実際の音響への影響はないものの、スピーカーの穴がずれている……、それと、使うかどうかは分かりませんが、上部側面のマイク穴も片方塞いでしまっていますね。これは、工作精度の高まった最近の製品としては、ちょっと恥ずかしい。こういう造りが甘いのは惜しい点です。

stand
カバーは、ご覧のようにスタンドにもなるオーソドックスなタイプで、溝が2本付いているので、2段階の角度調整が可能です。また、内側がゴム素材でそこそこの摩擦力があるため、実際には、やや安定性は落ちるものの、実質無段階で角度を変えられます。

3.使用感

システム・アプリ

system
システムは、独自なものはなく、素直なアンドロイドです。また、WideVineのセキュリティレベルもL1なので、Amazonプライムなどの有料配信動画サービスをHD画質で視聴可能です。また、メーカー説明ではNetflixでもL1判定になるとのことでした。

app
アプリも、必要最小限といったところ。画像はレビュー時のものなので、Antutuベンチマークが入っていますが、これはもちろんはじめには入っていません。

storage
ストレージは128GB。メモリ拡張がデフォルトで最大の12GBになっていたので、上の画像の約30GBは、約18GBがAndroidシステム、12GBがメモリ拡張ということになりますね。タブレットなので写真や動画を撮ることは少なく、重量級ゲームには向かないので、そもそもあまりストレージは要らないという話もあるんですが、動画をたくさんダウンロードするならmicroSDカードの利用を考えるとよいかもしれません。

ディスプレイ

disp_close-up
ディスプレイの解像度は、2,000×1,200ピクセルと、FHDよりちょっと高め。12インチという大きめのサイズもあって、正直、細かい文字だとドット感はありますが、実用的には気にならないレベルです。

disp

disp
ディスプレイの発色を、有機ELディスプレイのLenovo YOGA770と並べてみます。左がNPad Ultra、右がYOGA770です。もちろん、有機ELと比較してみると、色あせて見えてはしまいます。が、単独で見ればこんなものかなと。実用上問題のない品質は備えています。

スピーカー

クアッドスピーカー搭載で、ステレオ感ある音響を楽しめます。そしてクアッド(4つ)をちゃんと活かして、横置き時だけでなく、縦置き時にもちゃんと左右スピーカーが入れ替わってステレオ音響が機能します。もちろん、スピーカーの位置が近い分、ステレオ感は薄れますが、ほんのちょっと前まで、エントリークラスのAndroidタブレットは、スピーカーが複数あっても実は同じ音が出ているモノラルということも珍しくなかったことを考えると、ずいぶん進歩したもんだと感慨がありますね。

肝心の音質ですが、中音域の音声を聞き取るには十分ながら、音の解像度や高/低音域はいまひとつ。実況動画見たりとかなら十分だけど、音楽を本格的に聴きたいなら、イヤホンをつなぎましょうといったところです。

カメラ

camera
カメラアプリは、タブレットのカメラとしては、わりと豊富なメニューを備えています。

photo
ただ、性能はというと……。うーん、あくまでメモ用ですね。

ichitaro-pad
タブレットで写真を撮る人はあまりいないと思うのですが、個人的に重要なのは、OCRや翻訳などの文字認識に使えるかどうかだと思っています。画像は「一太郎Pad」で、他にもいくつかのOCRアプリや翻訳アプリを試しましたが、それには十分使えます。

4.性能テスト

Antutu v10ベンチマークは次の通り。

antutu-v10
やはり、約40万点前後のHelio G99よりはワンランク落ちる結果となりました。原神のような3Dグラフィックを駆使するようなゲームには力不足ながら、それ以外のことであれば、まったく問題はないスコアでしょう。

genshin
なお、試しに原神を動かしてみましたが、やはりちょっと処理能力に無理がありますね。昨年、Helio G99のスマホをレビューしたときは画質を調整すればそこそこプレイはできました。ただし、この1年で原神は明らかにさらに重くなっているので、現時点でHelio G99でまともにプレイ可能かは、今、私の手元にHelio G99の機体がないので直接比較できません。そもそも、原神のAndroid版は、上のスクショからも分かるように、ボタン配置がタブレットに最適化されないので、12インチサイズともなると指の長さの問題で操作が困難なんですよ(笑)。もちろん、原神はトップクラスに重いアプリなので、一般的なブラウザや動画視聴、電子書籍、軽量なゲームなどはまったく問題がありません。

ともあれ、ベンチマーク結果も、実際の使用感も、Snapdragon 685相応のものです。Snapdragon 685は、Helio G99にはやや劣るが、UNISOC T616やUNISOC T606よりはワンランク上の処理能力を持つという認識でよいかと思います。

9/16追記

Helio G99搭載機での、原神のバージョン5.0での使用感は、下記Alphawolf APad1のレビューをご参照ください。

Alphawolf APad1 レビュー - Helio G99搭載の8.4インチAndroid 14タブレット、ALLDOCUBE iPlay miniシリーズに強力なライバル登場

5.まとめと価格など

このN-one NPad Ultraは、見てきたように、Androidタブレットとしてはオーソドックスな性能を持つ、12インチとやや大きめのサイズの製品です。12インチというサイズは、動画を視聴したり、簡単なオフィスワークを行うのに適したサイズ感と言えるでしょう。良くも悪くもプレーンな製品で、もちろん、基礎能力は十分にあります。一方、大容量のストレージとか、より高解像度とか、PCモードとかの特徴はなく、その分、価格を見ると、記事執筆現在、クーポン込みで23,000円強と、他社競合製品よりひとまわり安く購入可能です。私の記憶の限りでは、12インチサイズのAndroid 14世代タブレットがAmazonで2万円台前半というのは、今までほとんど無かったと思います。あとは、そういったプラスアルファの特徴が「要るか?」という話ですね。「12インチのAndroidタブレット」として使えればそれでいいんだ、という場合に、価格競争力があるので、第一の選択肢になるかと思います。

6.動画レビュー

YouTubeにてレビュー動画を公開しております。こちらもぜひご覧ください!

N-one NPad Ultra レビュー - Snapdragon 685搭載でコスパの良い、12インチサイズAndroidタブレット

7.関連リンク

N-one NPad Ultra:Amazon
※製品ページの20%OFFクーポンを使うと23,199円で購入できます(8月25日まで)

執筆者:natsuki
ウインタブをきっかけに、海外通販で奇天烈なガジェットを漁ることにハマる。趣味は旅行(自然も史跡も)、アマチュアオーケストラなど。自分の知識欲も満たせるので、楽しんで記事を書いています。興味を持ったもの、面白いと思ったものを、読者の皆さんと共有できれば幸いです。
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コメント

  1. nao より:

    これなかなか良さそうですね
    Alphawolf の10インチポチッたのでそっちでしばらくたわむれてきますw

    • natsuki より:

      Androidタブレットは、ずいぶん成熟してきましたからね。そういう意味では、ある程度実績のあるブランドであれば、どれもハズレは無いとは言えます。Alphawolf購入おめでとうございます。Alphawolfは、先日8.4インチのAPad1をレビューしましたが、突出した部分はないものの、無難によい作りのメーカーだと思います。
      比較的老舗のTeclast、ALLDOCUBE、Blackviewあたりだと、
      最廉価帯ラインナップの充実や周辺機器のセット販売を行って、入門用製品を充実させているTeclast。独自OS開発に向かうALLDOCUBE、Blackview。それとBlackviewは、スピーカーなどちょっと良い部品を使ってその分価格も上げたラインナップを投入するといった個性はありますね。
      それに対して、比較的新参のN-oneやAlphawolfなどは、際立った個性はない分、必要十分な性能を確保して、同ランク内で価格勝負をかけている印象です。