記事にアフィリエイト広告を含みます

Headwolf HPad 5 レビュー - Helio G99を搭載、プレーンなAndroid 13を搭載する、「好感が持てる」タブレットです

Headwolf HPad 5 レビュー
HeadwolfのAndroidタブレット「HPad 5」の実機レビューです。Headwolfは中国メーカーですが、少し前から日本のAmazonや楽天で積極的に販売を開始しており、具体的な数量はわかりませんがかなり売れ行き好調のようです。もちろん日本の法規制(技適)も遵守しており、レビュー機にもしっかり技適マークがついていました。

スポンサーリンク

ウインタブでHeadwolfの製品をレビューするのは今回が初めてです。期待半分、不安半分でしたが、プレーンなシステムが好印象でパフォーマンスも期待を裏切らないタブレットでした。なお、このレビューはメーカーから実機をサンプル提供いただいて実施しています。


ここがおすすめ

・Helio G99搭載、中国タブとしては高いスペック
・WidevineはL1、NetflixでもHD画質視聴可能
・10.5インチとちょっと大きめながら薄型・軽量
・カメラは予想を上回る品質
ここはイマイチ
・Androidの大画面デバイス向けUIを採用していない
・4スピーカーの割に音質はイマイチ
販売サイトはこちら
Headwolf HPad 5:Headwolf Official Store(AliExpress)
Headwolf HPad 5:Amazon

1.製品概要

スペック表

  Headwolf HPad 5
OS Android 13
SoC MediaTek Helio G99
RAM 8GB(拡張機能により最大16GB)
ストレージ 128GB
ディスプレイ 10.51インチ(1,920 × 1,200)
LTEバンド FDD:B1/3/5/7/8/18/19/20/26/28A/28B
TDD:B41
SIM nano SIM × 2(SIM2はmicroSDと排他)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.2
入出力 USB Type-C 、microSDカードリーダー、オーディオジャック
カメラ イン8MP/アウト20MP
バッテリー 8,500 mAh
サイズ 246.4 × 161.5 × 7.5 mm
重量 505 g

コメント

ここ最近の中国メーカーのタブレット製品上位モデルの典型、という感じのスペックです。SoCはHelio G99、RAMは8GBで拡張機能により最大16GBと、ある意味「中華の上位機ではオーソドックス」とすら感じます。ただ、ストレージ容量128GBというのはそれほど大きいほうではありません。256GBを搭載する製品も増えていますから。128GBでもゲームをたくさんインストールするような使い方でなければ問題はないでしょう。

ディスプレイは10.51インチと、一般的な10インチ級タブレットより若干大きめで、解像度は1,920 × 1,200です。解像度に関しては「2,000 × 1,200」の中華タブレットが多いので若干見劣りするかな、とは思いますが、体感差は大きくないので、あまり気にする必要はないでしょう。この製品はWidevineがL1なので動画サブスクリプションサービスでHD以上の画質で視聴が可能です。それと、中華タブでは「鬼門」でもあったNetflixでもついにHD画質視聴が可能になったとのこと。これは地味に朗報かと思います。

カメラはイン側8MP、アウト側20MPですが、20MPというのはタブレット製品としては高い画素数と言えます。また、冒頭に触れた通り、HPad 5は技適マークがあり、通信バンドも日本の主要バンドをしっかりカバーしています。

2.外観と使用感

Headwolf HPad 5 同梱物
同梱物です。取扱説明書とACアダプター、そしてUSB Type-C – USB Type-Cのケーブルが入っていました。ACアダプターは日本のコンセント形状に合うもので、出力は最大30Wと、このジャンルの製品としてはかなり高めです。なお、細かい話かもしれませんが、この製品にはSIMイジェクトピンが入っていませんでした。これ、逆に珍しいです。…まあ、安全ピンとかでも代用できますけどね…。

Headwolf HPad 5 取扱説明書
取扱説明書には日本語も含まれていました。Androidタブレットを初めて購入する人にもわかりやすい内容です

Headwolf HPad 5 前面
前面です。特に変わったところはないですね…。ベゼル幅は低価格な中国タブとしては比較的細めと感じました。また、インカメラは横持ち時の上部ベゼル中央に配置されています。なお、前面にはあらかじめ保護フィルムが貼られていました。ちょっと指紋がつきやすいかな、とは思いましたが、当座はこのまま問題なく使えると思います。

ディスプレイの発色品質については合格点をあげられますね。手持ちのPCモニター(27インチIPS液晶、FHD解像度で100%sRGBの発色品質のもの)と比較すると、原色がやや淡く感じられますが、単体で画面を見ている限り不満は感じられませんでした。ただ、TeclastやBlackview製品だとディスプレイの色味を調整できる機能がありますが、HPad 5にはその機能はなく、発色に関しては「そのまま見る」しかないです。

Headwolf HPad 5 背面
背面です。筐体は金属製でちょっと高級感もあります。

Headwolf HPad 5 上面

Headwolf HPad 5 カメラバンプ
上面です。こちらに電源ボタンと音量ボタンがあります。配置としてはまあ、オーソドックスですね。下の画像を見るとカメラバンプがそれなりに飛び出しているのがわかると思います。背面の傷つき防止ということと合わせ、ケースを一緒に購入しておくほうがいいと思います(AliExpress、Amazonとも本体とケースを同時購入できます)。

Headwolf HPad 5 下面
下面にはポート類、ボタン類はありません。

Headwolf HPad 5 右側面
右側面にはUSB Type-CポートとSIM/microSDスロット、そしてスピーカーグリルが2つ。それと、

Headwolf HPad 5 イヤホンジャック
角にイヤホンジャックがあります。

Headwolf HPad 5 SIM/MicroSDスロット
SIMスロットは他社の中華タブレット製品と同じように「nano SIM + nano SIM」もしくは「nano SIM + micro SD」という仕様です。

Headwolf HPad 5 左側面
左側面です。こちらにはスピーカーグリルが2つあるのみ。と、いうことでHPad 5は左右に2つずつ、合計で4つのスピーカーを搭載しています。

スピーカーの音質は高く評価できません。4スピーカーということで当初期待していましたが、ちょっとこもり気味で薄っぺらい音質です。先日レビューをしたTeclast T40 AirやBlackview Tab 18との差は結構大きいと感じました。ただ、Blackview Tab 18のスピーカーが異常なくらい高品質だった、というのはありますけどねw

3.システム

Headwolf HPad 5 ホーム画面とアプリ一覧

クリックで拡大します

HPad 5のシステムやプリインストールアプリは非常に素直で「素のAndroid」に近いものでした。画像右側がプリインストールアプリの一覧で、メーカー独自のものがほとんど含まれていないことがわかると思います。プリインストールアプリでは「WPS Office」が入っているのがトピックと言えばトピックでしょうか。それと、「Headwolf」というアイコンがありますね。

Headwolf HPad 5 Headwolfアプリ

クリックで拡大します

Headwolfアプリの中身は企業情報、既存製品に関するニュースやレビュー動画、直販サイトへのリンク、チュートリアル動画、そして「(メーカーの)コンタクト先の案内」でした。チュートリアル動画はWi-Fiの設定方法とかバッテリー残量を%表示するといった初歩的な使い方をHeadwolfの中の人が動画にしたもので「手作り感満載」という感じでして、ちょっとほっこりします(ウインタブ読者にはあまり必要のないものではあります)。

スポンサーリンク

また、プリインストールアプリでFMラジオがあります。「あれば便利」な機能ですが、残念ながら日本の周波数には一部しか対応していません。最低の周波数が87.5MHzなので、例えばFM東京(80MHz)とかFM横浜(84.7MHz)などは聴けません。中華タブあるあるの現象ですが、そこまで大変な修正ではないと思うので、中国メーカー各社にはぜひ「日本の周波数に対応するFMラジオをお願いします」と言っておきます。

Headwolf HPad 5 設定メニュー

クリックで拡大します

設定メニューはほぼ日本語化されています。…これ、ウインタブ開設間もない頃(7年くらい前)の書き方をいまだに引きずっていて、そろそろやめてもいいかと思っています。当時の中華タブとか中華スマホは設定メニューの半分とか3分の1くらいしか日本語化されていないものが多く、その頃の名残で「設定画面はしっかり日本語化されています」って書いているんですけど、最近の中華タブとか中華スマホは日本市場を重視した製品が増えていますし、設定画面がよくわからない、という製品は全く見なくなりました。

とはいえ、メーカーの独自機能についてはまだ日本語表記になっていない部分があります。この画像の右側「Smart Assistant」のところですね。ここもそんなに面倒な機能でもないんですけど、一番上の「Emargency Rescue」というのがちょっと面白くて、「緊急時に音量ボタンの上と下を3秒間長押しすると、緊急連絡先(あらかじめ登録しておく必要あり)に定型文のメッセージ(自分で文面を編集できます)と現在地がショートメールで送られる」というものです。ただこれ、どちらかと言うとスマホについていて欲しい機能かな、と思いますけどね。

Headwolf HPad 5 電卓アプリ
Android 13から実装された「大画面デバイス向けUI」は一部しか採用されていません。横持ち時に通知画面が2列表示になったり、電卓など一部のAndroid標準アプリが2列表示になったり、というのは確認できましたが、画面下のタスクバーは表示されないですね。この点、良くも悪くも「イメージ通りのプレーンなAndroid」と感じられます。

Headwolf HPad 5 DRM Info

クリックで拡大します

次にWidevineの状況ですが、DRM Infoで確認したところ「L1」でした。

Headwolf HPad 5 Netflix

Nefflix

Headwolf HPad 5 Amazon Primeビデオ

Amazonプライムビデオ

NetflixとAmazonプライムビデオの画面で確認したところ、いずれもHD画質視聴が可能でした。特にNetflixでもHD画質視聴ができるというのがうれしいところです。

4.カメラ

Headwolf HPad 5 カメラアプリ

クリックで拡大します

カメラアプリは本当にシンプル。よくある「美顔モード」とか「Proモード」「パノラマモード」などはなく、設定項目でホワイトバランスとかISOの設定ができ、あとはHDRのオン/オフ、フラッシュのオン/オフ/自動が選べる程度です。ズームは1倍~4倍まで、1倍より小さい倍率にはできません。

解像度はアウトカメラの静止画が20MP(5,120 × 3,840)、16MP(4,608 × 3,456)、13MP(4,096 × 3,072)、8MP(3,264 × 2,448)、5MP(2,560 × 1,920)(以上、すべて縦横比4:3)、インカメラが8MP(3,264 × 2,448)、5MP(2,560 × 1,920)、3MP(1,920 × 1,440)、アウトカメラの動画が2K(2,560 × 1,440)、FHD(1,920 × 1,080)、HD(1,280 × 720)、VGA(640 × 480)、インカメラがFHD(1,920 × 1,080)、HD(1,280 × 720)、VGA(640 × 480)、CIF(352 × 288)となっています。

Headwolf HPad 5 カメラアプリ

クリックで拡大します

撮影後の画像はGoogleフォトアプリの機能に準じた編集項目があり、Google One契約者が使える機能もそのまま引き継がれています(Google One契約者しか使えませんけど、消しゴムマジックとかも使えます)。なので、撮影後の編集機能は割と充実しています。

街に出て、何枚か写真を撮影してみました。撮影はすべて「デフォルト設定」、つまり20MPで各種調整機能はすべて「オート」、HDRオンで行いました。

Headwolf HPad 5 作例

標準倍率

Headwolf HPad 5 作例

標準倍率

Headwolf HPad 5 作例

標準倍率

Headwolf HPad 5 作例

標準倍率

ほんの1~2年くらい前のタブレットのカメラ品質はお世辞にも褒められたものではありませんでしたが、それを思うと「ずいぶんキレイに撮れるなあ」と感じます。掲載した「塔の写真」の下部にある垂れ幕や左側のポールの部分が白飛びしていたりもしますし、全体的に光量が多すぎる(明るすぎる)気がしますが、もう少しホワイトバランスを調整してやればさらにキレイな写真が撮れたかな、と思います。

Headwolf HPad 5 作例

2倍ズーム

Headwolf HPad 5 作例

4倍ズーム

ズーム撮影も2倍くらいならブログやSNSに貼って投稿できるくらいの画質だと思います。さすがに4倍はちょっと厳しいですね。

Headwolf HPad 5 作例
あとこれ。ちょっとボケてますよね?私の撮影がまずかった、と言えばそれまでなんですけど、レストランや食堂などで飯テロ写真を撮る場合、被写体から相当離れないとピントが合いません。この写真を撮影した際、多少目立つのを我慢して被写体から離れてはいたんですが、もう少し離れる必要があったようです。つまり、「立ち上がらないとキレイに撮影できない」ですね。自宅で自分の作った料理を撮影するぶんには問題ありませんが、外食時に目立たないようにして飯テロ写真を撮るのは至難の業です。

実際のところ、皆さん写真撮影はスマホでされると思います。タブレットは筐体が大きく、街なかで撮影すると「何してんの?」的な目で見られることもありますし、撮影品質がかなり上がったとは言っても依然としてスマホにはかないません。なので、HPad 5のカメラ品質は「これで十分満足」と評価できますね。ちなみに、インカメラの作例は掲載できませんが、インカメラはWebミーティングなどで使用するケースが多いと思います。HPad 5はインカメラの画素数が最大8MPあり、動画も最高でFHD解像度に対応していますので、鮮明な画質でWebミーティングができます。

5.性能テスト

Headwolf HPad 5 Antutuスコア

クリックで拡大します

Antutu Ver.10のスコアです。Headwolf HPad 5の搭載SoCはHelio G99ですが、スコアは「標準的」なものとなりました。ウインタブではこのSoCを搭載するスマホやタブレットを何度もレビューしており、その経験上「原神をはじめとする3Dグラフィックの、いわゆる重量級ゲーム」のプレイは難しいです。ゲームプレイはできますが、グラフィックがかなり粗くなってしまうので、はっきり言って全然楽しくありません。

少し古いゲームタイトルとかパズルゲームであれば問題なく、きれいな画質で楽しめます。なので、HPad 5に限った話ではありませんが、Helio G99を搭載しているからと言ってどんなゲームも快適に楽しめるわけではありません。ゲームがタブレットの主目的で、ガチでスコアを取りに行きたい、という方は(残念ながらかなり値が張りますが)iPad ProとかGalaxy Tab上位モデルなどにされるほうがいいでしょう。

6.レビューまとめ

Headwolf HPad 5はAliExpress内のHeadwolf Official StoreおよびAmazonで販売中で、12月10日現在の価格はAliExpressで169.99ドル(25,489円)、Amazonでは24,999円です(いずれも製品ページにあるクーポンを適用した価格です)。両者の価格は接近しており、現時点ですとAmazonのほうが安く、また配送も速いのでおすすめですが、セールなどにより価格が逆転する(特にAliExpressのセールには要注意です)ので、購入されるタイミングで価格比較をしてみてください。

スペックが良く、システム面でも「非常にプレーン」なタブレットです。「基本機能重視派」という感じでしょうか。これはこれで個人的には好ましいアプローチだと思います。また、筐体もHelio G99搭載でディスプレイサイズが大きめな割に薄型・軽量で、背面にはちょっと高級感も感じられます。2万円台前半~半ば程度で購入できるAndroidタブレットとしてはいい選択肢と言えるでしょう。

7.動画レビュー

この製品については動画レビューも制作しています。こちらもあわせてご覧ください。

Helio G99搭載でWidevineはL1、手頃な価格のAndroidタブレット「Headwolf HPad 5」

7.関連リンク

Headwolf HPad 5:Headwolf Official Store(AliExpress)
Headwolf HPad 5:Amazon

スポンサーリンク

コメント

  1. PYU より:

    あっレビュー書こうとしたら先越された・・・
    私も買いましたがこれは結構良いですよね

    強いて欠点を挙げれば手ぶれ補正が弱い事と、暗い場所での撮影が弱い事、Discord等のアプリの通信が弱く「通信中」とよく出てくる事です(これはおま環かもしれませんが)

  2. wintab より:

    こんにちは、レビューお待ちしています…