こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。SoundPEATSより、「新製品レビューします?」というお話をいただきました。「あーやりますやります。貴社の製品ならもれなくやります!」と即決で返事をしまして、新製品「Truengine」の実機レビューをさせていただくことになりました。SoundPEATSの製品については過去にいくつか実機レビューをさせてもらったことがあります。
●SoundPEATS Bluetooth イヤホン Q35 Pro レビュー - 価格から見て抜群の品質!豊富な付属品!これは買いでいいと思います(実機レビュー)
●SoundPEATS Bluetooth ヘッドホン A1 Pro レビュー - 見た目とは裏腹な癒し系なサウンド!?(実機レビュー:壁)
●SoundPEATS Bluetooth イヤホン Q30 Plus レビュー - Amazonで超売れ筋になっているBluetoothイヤホン、これなら売れるのもわかるわ…(実機レビュー)
●SoundPEATS Bluetooth 5.0 完全ワイヤレスイヤホン Q32 レビュー - 「コードなし」の爽快感は異常!音質も良好です(実機レビュー)
また、SoundPEATSはウインタブ読者にイヤホンのプレゼント企画をしてくれたこともありました。ということで、ウインタブにとってSoundPEATSはなじみの深いブランドです。
今回二つ返事でレビューを受けさせてもらったのは、過去の経験から「製品にハズレなし」と判断したからです。ましてやニューモデルということもありますし、大変楽しくレビューをさせてもらいました。実機を提供してくれたSoundPEATSにはこの場にて御礼申し上げます。ありがとうございました。
1.スペック
Bluetoothバージョン: Bluetooth 5.0
対応コーデック: SBC/AAC
ドライバー: ダイナミック型デュアルドライバー
ドライバー構成: 4ドライバー(Low x 2,Mid/High x 2)
チップセット: Airoha AB1256P
最大通信距離: 約10m (障害物なし)
待機時間: 約120時間
再生時間: 約3.5時間
充電時間: 約2時間
充電ケース-イヤホン充電可能回数: 4回
充電ケース:・バッテリー: 500mAh
サイズ: 26 × 30 × 19 mm / 5.2 g(イヤホン単体)
この新製品のセールスポイントはこれ
「デュアルドライバー」です。片耳あたり2つのドライバーが搭載されていて、「低音から高音までバランスよく、息をのむほどクリア」というのがメーカーのアピールポイントになっています。
完全ワイヤレスイヤホンの場合、特に気になるのが「稼働時間」だと思います。再生時間3.5時間と、コードタイプのものよりも短くなっていますが、ケースが充電器代わりになるため、実際には特に不便ではありません。つまり、「使う→ケースに収納する(このときに充電する)→使う」みたいな感じになり、「3.5時間以上ぶっ通しで音楽を聴く」ような使い方でなければバッテリー切れの心配はありません。
ただし、ケースに内蔵されているバッテリーはそれほど大容量ではなく、「1回ケースを充電すれば、イヤホンを4回充電できる」というくらいなので、イヤホンの使用時間が長い人だと、ケース内のバッテリーの消耗が早いので、ケースへの充電を頻繁にする必要があります。
以前レビューしたSoundPEATS Q32だと、ケースのバッテリー容量が2,600 mAhあり、1回の充電でイヤホンを18-20回充電できる、というスペックだったので、この点は少し不便になったと言えるかもしれません。そのかわりケースは小さく、軽くなりましたけどね。
対応コーデックはSBC、AACなので、iPhoneユーザーにはうれしいところ。まあ、数字とかに執着しても仕方ないので、実機をチェックしていきましょう。
2.筐体
外箱はいつものSoundPEATSのデザインです。しかし「Truengine」という製品名がカッコいいですね。
同梱物です。イヤーピースは大小取り混ぜて5サイズ(10個)付属していました。おそらくこれだけ細かくサイズが揃っていれば、ほとんどの人の耳のサイズには合うと思います。あと、ケース(別画像で紹介します)を充電するためのUSB(Type-A、オス)- microUSB(オス)のケーブルです。また、ペーパー類が2つ、水色の1枚ものはSoundPEATS公式サイトのQRコードと会員登録案内が記載されており、もう1つは取扱説明書です。
取扱説明書には日本語の表記もありました。日本語の文法にツッコミを入れることはできますが、とりあえずちゃんと理解できる内容なので、国文学者とか国語の先生以外の人は我慢できると思います。
完全ワイヤレスイヤホンの場合、初回ペアリングに簡単な「お作法」みたいなのもありますし、ひとつのファンクションボタンでたくさんの機能が使えるようになっているので、取扱説明書に目を通しておくことは必要です。
ケースです。完全ワイヤレスイヤホンは多くの場合、「ケースがバッテリー」になっていて、使わないときにこのケースにイヤホンを収納しておくと勝手に充電される仕組みです。そのかわり、定期的に(使用頻度にもよりますが、1週間に1回くらい)ケースそのものを充電する必要があります。
画像左側がケースの前面で、こちらにはLEDインジケーター(ケースに残っているバッテリー残量を表示します)があります。画像右側が背面で、充電用のmicroUSBポートと、ボタン(LEDインジケーターを点灯させるのに使います)があります。
なお、ケース(中にイヤホンを入れた状態)の重量は63 gでした。ちなみに前回レビューしたQ32は95 gでしたから、かなり軽くなったと言えます。ただし、上に書いたとおり、ケースに内蔵しているバッテリーの容量が2,600mAh(Q32)から500mAhに激減していますので、ケースへの充電頻度は増えます。この点は賛否両論あるところでしょう。
ケースを開けると、Truengineが姿を表します。
背面がメタリックに輝き、ファンクションボタンがついています(両耳とも)。
以前レビューしたSoundPEATS Q32とのサイズ比較です(左側がO32)。ご覧のように、かなりコンパクトになっているのがわかります。
ちなみに、ケースのサイズも小さくなりました(左側がTruengine、右側がQ32)。
注目の「デュアルドライバー」です。この時点では音質のテストはしていないわけですが、ガジェット好きならうれしくなるようなメカニカルさがあります。私はイヤホンとかスピーカーの構造に明るいほうではありませんが、「とりあえずカッコいい」です。
3.使用感
肝心の使用感ですが、まずは音質から。SoundPEATSのイヤホンはうちの女性陣が愛用していまして、いつものごとく長女と次女にもテストしてもらいました。
低音がすごい!
デュアルドライバーだからどうこう、というのはなかなか言いにくいものがあります。しかし、低音についてはかなりの効果があると言ってもいいでしょう。O32やQ35 Proとの比較でも低音のパンチ力は数段上です。重低音、低音が効いてないとイヤ!という人にはおすすめだと思います。逆に低音が強調されすぎ、中高音の存在感が薄いと感じる人もいるかも知れません。
音の輪郭がはっきりしている
これは長女、次女、そして私に共通する感想です。言い回しはこんな感じ。
●声が近い
●声の後ろの音もきれいに聞こえる
●楽器の音が一つ一つ聞こえる
メーカーの言う「クリア」というのと同じかどうかわかりませんが、楽器の種類、ヴォーカルの声、それらのものがしっかり識別できる感じです。Q35 ProやQ32とは異質だと思いました。
音が小さい
これは私が感じた点です。私はあまりイヤホンで音楽を聴く機会が多くありません。聴くとすればダンスミュージック系が多く、割と大音量で聴きます。ですが、このイヤホンは音が小さいんですよ。カナル型で密閉感が強い製品なので、音が小さくて聴き取れない、ということはありません。というか、外部の音があまり聞こえませんから、音楽に集中することはできます。また、上に書いたように重低音、低音の再現力があるので、音質に不満があるということでもないです。ただ、「もっと大きな音で聞きたい」と思っただけ。
ちなみに長女、次女からはこの不満は出ませんでした。
装着感
次女にモデルになってもらいました。「すっかりお姉さんになったよなあ…」あ、失礼。Q32と比較すると立体的な形状になっていることもあり、上下左右を間違えることもありません。ユニットも小さめなので装着していて重い、ということもないです。
ただし、イヤーパッドのサイズについてはよく確認するというか、いろいろなサイズで試してみたほうがいいと思います。完全ワイヤレスイヤホン全般に言えることですが、「落としたらなくしてしまう」恐怖感というのがありますので、ゆるいサイズはまずいですし、逆にきつすぎると落とす危険は減りますが、密閉感が強すぎて長時間の装着には向きません。「ちょうどいいサイズ」というのを探るのに少し時間がかかるかもしれないですね。
4.まとめ
SoundPEATS TruengineはAmazonで販売中で、10月28日現在の価格は税込み5,580円です。
この製品のレビューを開始するにあたり、Amazonでの評価にあまり芳しくないものが見られまして、「意外に低評価なんだな」と思いました。また、そのことを念頭にレビューしてきたつもりです。
イヤホンの音質評価というのは容易ではなく、私なんかは自分の耳に自信が持てないので、家族を巻き込んで音質チェックをしているのですが、家族も含めた結論として、このイヤホンは高評価です。特に低音の再現力がしっかりしている、というのが気に入った点でした。ただし、Amazonの評価がいい加減ということもなく、実際にこのイヤホンの音質が気に入らない人も少なくない、というのも事実です。おそらく「低音が強調されすぎていて、中高音がこもった感じになる」という感想を持たれているのだろうと思います。
うちの長女(Q32を毎日使っています)に単刀直入に聞いてみました。
「今使ってる(Q32)のと、どっちがいい?」
「こっち(Truengine)」
次女(Q35 Proを毎日使っています)にも聞いてみました。
「今使ってる(Q35 Pro)のと、どっちがいい?」
「音はこっち(Truengine)のほうが好きだけど、コードがついている方(Q35 Pro)がなくす心配がないからいい」
なるほど、参考になります…。
コメント
Amazonのレビューにも書いたのですが初期設定に問題があるようで、出荷状態で使用すると殆ど中高音が出ません。(ロットか個体差かは不明)
私の場合は本体を一度リセットすると結構改善しましたので、音質がおかしいと思った場合は試してみてください。
朴念仁さん、こんにちは、貴重なコメントありがとうございます。私のレビュー個体は大丈夫だったと思います。でも後で試してみよう…。
いつも楽しく拝見しています。
通勤時の電車内でPodcastを聞いています。
今回の製品は「低音+音が小さい」という点が特徴のようですが、電車内の使用ということでは相性はそんなに良くないでしょうか?
そのような視点でもレビューしていただけるとありがたいです。
あとは、混雑している電車内でのスマホの操作はしたくないので、本製品の操作性(停止、先送り、ミュートなど)も知りたいです。
私も最初に使ったときは低音ばかりで聴くに堪えないと思ったのですが、今は普通に使えています。(低音強めはそのままで、中高音が出るようになりました)
音量もiPhoneとXperiaで試しましたが、特に問題となるようなレベルではありませんでした。(ボリュームで1Step分位は小さいような気もしますが)
Podcastを聞かれているとの事なので、実際にSpotifyで英語ニュースを聴きながら通勤しましたが、ボリューム中央から2Step大きめで混雑した電車内でも問題なく聞き取れました。(遮音性も悪くはないですし)
操作については以下の通りです。
・電源オン ケース取り出し(自動でペアリング)もしくはボタンを長押し
・電源オフ ケース収納 もしくはボタンを長押し
・開始・停止 ボタンを1クリック
・曲送り 右ボタンを長押し(2秒程度)
・曲戻し 左ボタンを長押し(2秒程度)
・ボリュームアップ 右ボタンをダブルクリック
・ボリュームダウン 左ボタンをダブルクリック
・ミュートは使えません
先送りと・巻き戻しは慣れるまでタイミングが難しく、間違って停止させることがありました。
Amazonのレビューを見ても中高音が出ない(ボリュームが小さい含む)と、結構いい音の両極端になっていますが、音の好みの問題にしては少し異常な気もします。
なので出荷段階で機能テスト用か何かのプロファイルがセットされたまま出荷された製品があって、リセットでデフォルトのプロファイルで上書きされると治るのかなと思っています。
朴念仁さん、フォローありがとうございます。というか、私が返信するよりも数段丁寧なご回答をいただけたと思っております。重ねて御礼申し上げます。
ミハエル週末派さん、ご対応が遅れてすみませんでした。でも朴念仁さんのご回答が素晴らしすぎるので、かえって良かったか、と。
朴念仁さん、
回答をいただけているのに気が付きませんでした。すいません。
手間をかけた丁寧な回答をありがとうございます!
Amazonで価格がもう少し安くなっていたので本製品を購入しました。
先送りと巻き戻しは操作からラグがありましたが、今まで使っていたSonyのイヤホンよりも感覚的に良いと思いました。
また私が購入した個体は中音域が出ない不具合はありませんでした。良かったです。
wintabさん、
こちらのレビューでこの商品を知り購入しました。
今まではSonyの首掛け&コード付きの製品を使っていたので冬場は特に服に引っ掛かりストレスでした。
楽しい買い物ができて良かったです。
ミハエル週末派さん、こんにちは。私もSpotifyをこれで聴いてます。多分低音が強調されているところに好みが分かれそうだと思いますけど、私はこの音質は大好きです。