こんにちは、natsukiです。ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Air5」のレビューをお届けします。SOUNDPEATSは、もはやイヤホンメーカーとして定評を得ているブランドと言ってよいでしょう。ウインタブでも多くのレビューがありますが、個人的にはこのSOUNDPEATS Air5が初レビューとなります。SOUNDPEATS Air5最大の特徴は、インナーイヤー型でありながら、ノイズキャンセリングを備えているということです。カナル型が苦手という人にとっては、待望の一品となってくれるか、期待が高まります。なお、レビュー品はメーカーよりサンプル提供していただいたものとなります。
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SOUNDPEATS Air5 ワイヤレスイヤホン
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1.スペック
基本スペックです。
形状:インナーイヤー型
通信規格:Bluetooth5.4
コーデック:SBC/AAC/aptX Adaptive Lossless
再生時間:約6時間/ケース込みで約30時間
ノイズキャンセリング:あり
カラーバリエーション:ホワイト/ブラック/パープル
重量:イヤホン片方4.5g/ケース込み全体44.3g(実測)
インナーイヤー型というのは、耳の突起にひっかけるタイプのイヤホンで、密閉するカナル型に比べて、耳が蒸れることなく、また音に圧迫感もありません。固定力はカナル型より落ちるので(個人の耳の形状によって大きく差があります)、例えばジョギングしながら付けるような用途には基本的に向きません。当然ながら、良くも悪くも外部の音が聞こえやすく、ノイズキャンセリングとは本来相性の悪い形状です。はじめに述べたように、このSOUNDPEATS Air5は、インナーイヤー型なのにノイズキャンセリング機能を備えるということが大きな特徴です。そしてこの、インナーイヤー型の開放感と、外部の雑音から切り離されるノイズキャンセリングの両立が、他のイヤホンにない音楽体験を与えてくれます。
コーデックは、SBCとAACの他、より高音質なaptX Adaptive Losslessにも対応します。再生時間は、最近のワイヤレスイヤホンとしては十分でしょう。
2.本体
では、製品本体を見ていきます。カラーバリエーションは、ホワイト/ブラック/パープルの3種類で、今回のレビュー機は個性的なパープルです。
同梱品一覧です。左上から、ステッカー、説明書。下段に行って本体、充電ケーブル。
パープルの場合、ケース表面は鏡面仕上げ。見栄えはいいのですが、指紋やキズは気になるかも。なお、顔がもろに写るので、一部画像に加工を入れています。サイズ感はこのくらいで、楽々ポケットに入ります。
ケース下部には充電用USB Typ-Cポートと、再ペアリング用のリセットボタン。
本体です。上部外側はタッチセンサーになっています。造形はシンプルなんですが、流線型のアクセントが形状までスマートに見せる美しいデザインですね。このタイプのイヤホンとしては、比較的小ぶりな部類に入ると思います。片方の重量は実測で4.5g。
3.専用アプリ「PeatsAudio」
専用アプリ、「PeatsAudio」で細かい設定が可能です。なお、初回使用時にアカウント作成が必要なのがちょっと面倒。
PeatsAudio:Google Play
PeatsAudio:App Store
ホーム画面です。画像はノイズキャンセリングがONの状態で、本体タッチ操作ではノイズキャンセリングはON/OFFのみしか操作できませんが、アプリからはご覧のように3段階指定ができます。一部見切れていますが、残りのメニューは「タッチコントロールをOFF」「ゲームモード」「カスタムキー」。
カスタムキーの自由度は非常に高くなっています。特にノイズキャンセリングとゲームモードを、自分が使いやすい設定にしておくとよいでしょう。
イコライザーです。テストを行って自分の耳にあったイコライズにする「適応型EQ」、プリセットEQ、カスタムEQがあります。
プリセットEQは、「もっと」でメニューを広げると、豊富に用意されています。
カスタムEQは、定番のスタイルで、自由にイコライズを作れます。
アカウント情報画面です。
必要な機能が一通りそろい、また自由度も高く、さすがはワイヤレスイヤホンにこなれたSOUNDPEATSらしい、優れたアプリと言えるでしょう。
4.使用感
接続
ペアリングは、接続先の機器のBluetoothから「SOUNDPEATS Air5」を選ぶだけ。特に問題はありません。ただし、下記のマルチポイント接続のために、2台目以降にペアリングするときは、1台目との接続が切れた状態でないとペアリングができないので注意です。
接続コーデックは、SBC/AAC/aptX Adaptive Losslessに対応とのことで、実際、XIAOMI T12で接続したところ、aptXと表示されました。
マルチポイント接続
SOUNDPEATS Air5は、複数機器を自動で切り替えるマルチポイント接続に対応します。実際に、パソコンとスマホでやってみました。基本的に、音声出力をしている方の機器に自動で切り替わるのですが、パソコン側にややクセがあります。スマホのYOUTUBEアプリとパソコンのブラウザでYOUTUBEを開いている場合、スマホを一時停止し、パソコンで再生をはじめるとパソコン側に接続が切り替わるまではいいんですが、逆にパソコン側では、再生を停止して、スマホ側で再生をはじめた場合は、パソコン側のブラウザ自体を閉じないとスマホへの切り替えができませんでした。まあ、そんなに同時展開で激しく切り替えることは実際はないでしょうから、自動で機器の切り替えができるだけで、実用上は十分です。
音質とイコライズ
まず、音の解像度は十分。インナーイヤー型らしく開放感のある響きを得られます。耳に密着しないこともあって、低音は重くなく、硬質に輪郭がはっきりと響きます。
デフォルトのイコライズは、わりと中高音域を強調した感じで、特に女性ボーカルにフォーカスした響きです。RADWIMPS「すずめ feat.十明」など、「声」をしっかり聴かせる曲との相性がいいでしょう。ただ、ドラムセットのシンバルが特に抜けて聞こえてくるなど、デフォルトではリズム感を高める低音はあまり前面に出てこないため、西川貴教「FREEDOM」、YOASOBI「祝福」など、テンションを上げたい曲の場合は、「低音強化」「ロック」のイコライズが向きます。インナーイヤー型ということもあり、低音は強調してもこもらずに抜けて他の音を邪魔しないので、これらの低音重視のイコライズの方が、汎用性は高いかもしれません。
高音重視のため、オーケストラはやや音色が鋭くなるなど、音の情報量が増えると、バランスが気になる部分も出てきます。オーケストラの場合は、プリセットで「クラシック」のイコライズを選ぶとよいでしょう。
ノイズキャンセリング
インナーイヤー型としては、かなりの性能です。屋内の場合、夏場なので、エアコンの音や遠くからの蝉の声はかなりするのですが、そのくらいはほぼシャットアウト。外でも、比較的交通量の多い道ばたや、駅の構内や電車内で試しましたが、はっきりと効果を実感できるくらい周囲の音を低減します。
もっとも、インナーイヤー型なので、カナル型の高性能なノイズキャンセリングのように、屋外でも大幅に周囲の音を消すという力はありません。実際のところ、屋外では周囲の音はある程度聞こえていないと危ないので(もちろん、周囲の「気配」を感じ取れなくなるので、歩きながら等の使用は絶対やめましょう)、屋内での環境音をほとんどシャットアウトできる本機の性能は、音楽鑑賞を行う上では、実用上十分な能力であると評価できます。
最も重要なのは、インナーイヤー型の開放感を損なわず、相応なノイズキャンセリング機能によって音楽に集中できるという音楽体験です。これは、このイヤホンならではのものです。
装着感
装着感は軽快。実測4.5gですが、これもインナーイヤー型なせいか、あまり重さを感じません。一方で、耳の形状による個人差が大きいと思いますが、やはりジョギングなど激しく揺れる場合は固定に不安を感じます。普通に歩く分には、もちろん問題ありません。
5.価格と販路など
SOUNDPEATS Air5はAmazonで販売中で、通常価格9,680円のところ、8月28日までの期間、発売記念として20%OFFの7,744円で購入ができます。この価格はノイズキャンセリング搭載のワイヤレスイヤホンとしては、最安値レベルと言ってよいと思います。
インナーイヤー型で、ノイズキャンセリング機能も付いたイヤホンを探しているなら、そもそも選択肢が限られる中、定評あるSOUNDPEATSブランドとして恥じない音質と価格の手ごろさから、もう事実上これ一択でしょうと言える製品です。ノイズキャンセリング能力は、カナル型には敵わないとはいえ、屋内で使用するには十分。
そして何より、インナーイヤー型の開放感と、ノイズキャンセリングによる音楽への集中の両立という体験はこの製品ならではのものです。ノイズキャンセリング機能の無いインナーイヤー型イヤホン(それがほとんどだと思いますが)を使っていた人には、一段上の音楽環境が約束されます。または、カナル型のノイズキャンセリング機能に圧迫感などを感じてしまう人にも、ぜひ試して欲しい製品です。
6.関連リンク
SOUNDPEATS Air5 ワイヤレスイヤホン
※製品ページにある20%OFFクーポンを使うと7,744円で購入できます
ウインタブをきっかけに、海外通販で奇天烈なガジェットを漁ることにハマる。趣味は旅行(自然も史跡も)、アマチュアオーケストラなど。自分の知識欲も満たせるので、楽しんで記事を書いています。興味を持ったもの、面白いと思ったものを、読者の皆さんと共有できれば幸いです。