
PHYSCE 67W GaN急速充電器の実機レビューです。PHYSCE (ファイス)についてウインタブでは初めて記事にしますが、AI・顔認証ソリューションを展開する海外企業、FaceSecグループの日本法人「FaceSec Japan株式会社」が手がける急速充電器やモバイルバッテリーのブランドです。PHYSCEの急速充電器には35W/45W/67W/100W/140Wのものがあり、今回レビューするのは67Wモデルです。
なお、このレビューはメーカーよりレビュー機のサンプル提供を受け実施しています。
・視覚的にも楽しいRGBライト
・2ポートで必要十分な出力
・出力が5Wまでに抑えられるBatteryEcoモード搭載
ここはイマイチ
・競合製品よりもやや高価
1. スペック
| 項目 | 仕様 |
| 筐体材 | SABIC製LEXAN 940難燃性ポリカーボネート(UL 94 V-0) |
| ポート構成 | USB Type-C×2 |
| 入力 | 100-240V AC, 50/60Hz, 1.8A |
| 出力 | ■単ポート使用時 USB-(C1/C2): 5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/3.35A (最大67W) ■2ポート使用時 USB-(C1+C2): 最大65W(Dynamic:45W+20W、20W+45W 35W+30W、30W+35W) ■BatteryEcoモード有効時 各ポート最大約5W |
| 最大出力 | 67W |
| 対応充電規格 | PD3.0 PPS, PD2.0, QC4.0+, QC3.0, QC2.0 Samsung 2.0A, Apple 2.4A, SCP, FCP PE2.0, PE1.0, BC1.2, AFC |
| RGBライティングパターン | ■待機中 シアン→黄色→オレンジ→赤→マゼンタ ■充電中 出力20W未満:青→シアン 出力20W以上~36W未満:黄色→オレンジ 出力36W以上:赤→マゼンタ ■BatteryEcoモード有効時 緑 |
| サイズ | 約43.4×66×30mm(プラグ部除く) |
| 重量 | 約133g |

2つのUSB Type-Cポートはどちらか一方が「主」でもう一方が「従」ということはなく、出力等は同じです。また、単ポートでは最大67Wとなるため、ノートPCの充電が可能です。また、2ポート使用時も「45W+20W」での充電が可能なため、一般的なノートPCを充電しながら (ウインタブが知る限り、ゲーミングノートなどを別とすれば45Wで充電ができないノートPCはありません)スマホもしくはタブレットを同時に急速充電することができます。
本体のボタンを長押しすると有効になる「BatteryEcoモード」は、あえて出力を各ポート最大約5Wへと抑制する機能です。スマートフォンなどの急速充電は非常に便利ですが、高出力による発熱や電気的ストレスはリチウムイオンバッテリーの劣化を早める要因にもなります。出力を5Wに抑えて低負荷で緩やかに給電することで、充電時の発熱を大幅に低減し、デバイス内蔵バッテリーの寿命を保護・延命させる効果があります。
充電時間を気にしなくてよい就寝時の充電や、高出力な給電に弱いワイヤレスイヤホン・スマートウォッチといった小型ガジェットの充電に適しています。ユーザーが手動で明示的に「バッテリー保護優先」の充電モードへ切り替えられる点は、この製品の優位点と言えるでしょう。
2. 外観

同梱物です。この製品は「RGBライトがついている」のが特徴なのですが、ライトは単なる飾りではなく、充電時の出力を色で表示する機能もあり (後述します)、その説明書が付属するのと、いわゆる「安全のしおり」が入っていました。
なお、ケーブル類は付属しませんのでご注意ください。

前面にはUSB Type-Cポートが2つと、上部にボタンがあります。このボタンは短押しで「RGBライトのオン/オフ」、長押し (1.5秒以上)で「BatteryEcoモードのオン/オフ」という機能があります。

右側面

左側面
左右の側面です。こちらにはロゴ類があるのみで、ボタンやポートはありません。外装は「SABIC製LEXAN 940難燃性ポリカーボネート」と開示されていますが、私はそれを見るまで「金属製だよね」と思っていました。いかにも急速充電器らしい、ずっしりとした質感です。

上面

下面
上面と下面です。上面には模様のようなもの、下面にはPHYSCEのロゴが入っていますが、通電時はどちらも発光します。

背面です。こちらには折りたたみ式のプラグと各種認証マークがあります。もちろんPSEマーク (ひし形)もありました。ひし形のPSEマークは「第三者検査機関による安全確認をパスした正規の製品」を意味します。このほか丸形のPSEマーク (自主検査でも可)もありますが、コンセント差し込み型の急速充電器の場合は「ひし形が必須」です。

サイズはこんな感じ。65Wクラス (この製品は67W)の急速充電器としては標準的な大きさだと思います。

使用時にはこのようにボタンと上下面が発光します。この画像では「本体をコンセントに挿し、デバイスの充電はしていない」状態ですが、その場合、イルミネーション発光 (赤や青、黄色などの色がローテーションで切り替わる)となります。
なお、このRGBライトはオフ (消灯)することもできますし、充電時には下記のような色で発光します。
20Wまで:青とシアン (薄い青)のローテーション
21W~36W:黄色とオレンジのローテーション
36W超:赤とマゼンタのローテーション
BatteryEcoモード:グリーン
色でおおよその出力が確認できる、というのは正直なところ実用性が非常に高いとまでは言えませんが、「特にノートPCの充電時に、色が赤から青に変わったら充電終了間近、あるいは充電終了」とか「低出力 (BatteryEcoモード)であることが視覚的にわかる」というのは便利だと思いますし、視覚的にも楽しいです。
3. 使用感
実際にノートPCとタブレットなどを充電してみました。
ノートPC:Lenovo ThinkPad X13 Gen 4 (最大65WでのUSB PD充電が可能)
タブレット:TECLAST T60Mini (最大18Wの急速充電が可能)
単ポート使用時:
ノートPC:おおむね51~53Wで充電できました。これは充電損失やバッテリー残量に伴う内部制御を考慮すると、フルスピードに近い、と評価できます。
タブレット:おおむね14~16Wで充電できました。この結果も充電損失等を考慮すれば高く評価できると思います。
複数ポート使用時:
ノートPCとタブレット:ノートPCは35~36W程度、タブレットは単ポート時とほぼ変わらず14~16Wで充電できました。この製品の複数ポート使用時の最大出力は65Wで「45W+20W」という振り分けが適用されたものと思われます。この結果も充電損失等を考慮すれば素晴らしいと評価できます。
発熱:
充電中に本体は熱を持ちますが、手持ちの急速充電器と比較して異常性は認められず、むしろ発熱は抑えられているほうだと感じました。
本当はレビュー機を1年くらい、様々なデバイスでテストするのがベストだとは思いますが、実機レビューにあまりにも長い時間を充てるのは難しいです。今回は1週間ほどPC、スマホ、タブレットの充電に使用し、特にタブレットでの使用時間が長かったですが、その限りにおいては快適に使えました。
4. まとめ
PHYSCE 67W GaN急速充電器はPHYSCE公式サイトやAmazonで販売中で、9月27日現在の価格は7,300円です。この価格はウインタブがよくレビューさせていただいているUGREEN製品よりもワンランク高く、Amazonなどで販売されている無名メーカーの同等製品よりもかなり高いです (この製品の半額以下、というものもありました)。
カラフルなRGBライトは「視覚的に楽しい」というのがあります。しかし、この製品は単にカラフルなだけでなく充電の品質は高く、「手動で」BatteryEcoモードに切り替えができ、さらにそれを視覚的に確認できる (ライトがグリーンに点灯する)というのも安心感があります。
それと、これは論理的ではなく「ごく感覚的な話」なのですが、筐体の手触りがよく、充電中の発熱も妥当 (発熱しないわけではありません)、充電速度 (出力)も十分だったので、「ああ、これいいわー」と思いました。長期利用時の安全性については何とも言えませんが、個人的には信頼できると感じました。
5. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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