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多機能テスター「LCR-TC1」の実機レビュー - 電子工作にあると便利な、使うだけで楽しい多機能テスター

lcr-tc1
こんにちは、natsukiです。今回は、電子工作にあると便利なツール、多機能テスター「LCR-TC1」をレビューします。これは、テスターといっても、電流や電圧を測るものではなく、電子部品を判別、計測するものです。面白いのは、抵抗器だろうがダイオードだろうがトランジスタだろうが、非常に多様な電子分品を、端子をはさむだけで「この電子部品が何なのか」というところから判別してくれるところ。電子工作のおともに、あると便利で、また、測ること自体を楽しめるツールです。

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1.製品概要

bundled items
同梱品です。本体、充電用USBケーブル(microUSB)、キャリブレーション用短絡端子、テスト用ダイオード、テスト用コンデンサ、クリップケーブル、です。この製品の特徴として、充電式で、いちいち電源につながなくても測定ができるということがあります。

set
使い方は簡単。判別した遺伝子部品の端子を、「1」「2」「3」の接続ポート(?)のいずれかに突っ込んで、レバーを倒して固定。あとは「Start」ボタンを押せば測定されます。「1」「2」「3」が複数ありますが、同じ番号は同じものでつながっています。電子部品のサイズに応じて、挿し込みやすいところを選べばOKです。例えば、端子が2つの抵抗器なら、「1」「2」、「1」「3」、「2」「3」のいずれかに接続すればいいわけです。「K」「A」「A」は、「ツェナーダイオード」という特殊なダイオードの測定に使います。今回のレビュー内では、手持ちにツェナーダイオードがないため、試していません。

2.実際に使ってみる

キャリブレーション

calibration
使用前に、キャリブレーションをしておきましょう。付属の、三つ又の端子を使います。こんな感じで、1,2,3それぞれにはさんで短絡させ、スタート。しばらくすると、短絡を外せと指示が出るので、外します。

calibration2
すると進捗バーがさらに進んで、100%になればキャリブレーション終了です。

抵抗器の測定

resistor
実用面では、この抵抗器の計測が最も使うかな? 抵抗器は、多くの場合、カラーコードで抵抗値を表示していますが、中華電子工作ともなれば、画像左側のようにカラーコードの塗りがかすれてしまって不明瞭なのもあるあるです。もしくは、赤と橙が区別つかねー、とか。上の画像のように、並べりゃ分かりますが、単独だと自信が持てないときもありますよね。

resistor_test_1
「茶黒橙金」の抵抗器を測定してみました。端子を直接突っ込めないときは、このようにクリップケーブルなどを使いましょう。まず「抵抗器(Registor)」であることがちゃんと判別されています。そして抵抗値は約10kオーム。そもそも、抵抗器のカラーコードの右はじの金色は±5%の誤差があることを示しているので、このくらいの誤差は十分に許容内。ちなみに、同じ抵抗を難度も計り直してみたときの数値のブレは、ざっとテストした限りでは1%以内に収まりました。あんまり厳密な測定はできないということですが、実用には十分でしょう。

resistor_test_2
こちらは、紛らわしい「茶黒赤金」の抵抗器。うん、カラーコード通りの約1kΩ。

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resistor_surface_test
こんな表面実装の抵抗器だって、計測できます。

コンデンサ

capacitor
こんどは、コンデンサ(Capacitor)。ちゃんと判別しています。ただし、これは極性のある電解コンデンサなのに、極性が表示されません。後述のように、ダイオードはしっかり極性も表示されるので、そこは残念。あと、何回か同じコンデンサを測ってみると、静電容量の値のブレがけっこうありました。±5%くらいは出るようです。

capacitor_surface
表面実装用のセラミックコンデンサも、判別して計測できます。

トランジスタ

transistor
ポートが3つあるので、3つ又の電子機器も測定可能。トランジスタもご覧の通り。数値部分が役立つかは微妙ですが(説明はややこしくなるので省略)、ちゃんと「1」「2」「3」につないだ端子の、どれが「ベース(B)」「コレクタ(C)」「エミッタ(E)」か、表示されています。そこ、部品を見りゃ分かるんだから計測する意味ないじゃんとか言わない。「ちゃんと判別できるかな?」ってのが楽しいんじゃないですか。

ダイオード

diode
もちろん、ダイオードもいけます。ちゃんと、極性が表示されるのがいいですね。

リモコンなどの赤外線の情報も測定できる

Infrared
ところで、先ほどから、最上段の「M-Tester」の右側に赤丸が付いているものがあるのにお気づきでしょうか。じつはこの、LCR-TC1、「IR」部分で家電リモコンなどの赤外線情報も計測できるんです。この記事の画像はスマホのカメラで撮っているんですが、おそらくフォーカスのためなどにスマホが赤外線を照射しているらしく、それに反応しているようです。

Infrared_decode
家電のリモコンなどを向けると、こんな風に赤外線の情報を表示します。実は、記事画像の撮影中にも、電子部品の表示よりもスマホから照射されている赤外線情報を優先的に表示してしまったりして、変なところで撮影に苦労しました(笑)

3.まとめと価格など

実用面で実際に役立つのは、抵抗器とセラミックコンデンサくらいか、という感じもしますが、それを言うのはヤボというもの。いろんな部品を無差別に調べるという、ワクワク感が楽しいテスターです。まあ、抵抗器を手軽に判別できるだけでも、十分便利ではありますからね。充電バッテリー式で取り回しもよく、電子工作をするなら、ひとつ持っておいて損はないでしょう。

価格は、記事執筆現在、Banggoodで19.99ドル(2,243円)。Amazonでは非常に多くの出品者がいて、おおむね2,000円台後半から3,000円台(中国発送で配送期間が長いものもあるので注意)。Aliexpressは、膨大な出品者がいて、価格もまちまちです。商品名が「LCR-TC1」で、ブランド名が異なるものが多数ありますが、いずれも同等品です。さほど価格差はないので、単独で買うならAmazonの配送が早いものでもいいし、Banggoodで電子工作を買うなら、そのついでに買うのもよいかと思います。

4.関連リンク

DANIU LCR-TC1:Banggood
Aamzonで「LCR-TC1」を検索

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