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Plugable USB 2.0 デジタル・マイクロスコープ - 理科の先生が使ってみたらこうなった!(読者レビュー:ミラドさん)

Plugable USB2.0 デジタルマイクロスコープ
2016年1月1日にスタートした読者レビュー企画ですが、ついに読者の方のレビューを記事にする日がやってまいりました!記念すべき第1回の読者レビュー記事、テーマとなる実機は「Plugable 2.0 デジタル・マイクロスコープ」です。レビュアーは「ミラドさん」で、中学校の理科の先生をされている方です。この製品の読者レビューは抽選でレビュアーを決めさせていただいたのですが、めっちゃ適任な方が当選されたなあ、と思います。レビュー内容も素晴らしく、そして昔学校で習ったことを思い出させてくれる、ちょっと懐かしさを感じるものです。なお、この記事は読者レビューのため、コメント欄は閉じております。ご了承ください。ではミラドさんのレビューをどうぞ!

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試用環境

私は中学校理科教師をしております。教師目線で授業での活用を念頭に置いたレビューとなりますことをご了承ください。

Microsoft Surface 3 Wi-Fiモデル
・OS: Windows 10 Pro 64ビット
・CPU: Intel Atom x7-8700
・RAM: 4GB
・ストレージ: 128GB

設置組み立て

特に迷うことはありませんでした。フレキシブルアームは適度な強度があり、本体の重さで下がってくるということもありませんでした(本体自体が軽いということもあります)。逆に自由な角度に曲がるので、水平をとるのが難しいという難点はあります。

インストール

私の環境では、接続するだけで認識して使用できる状態でした。Windows標準のカメラアプリでも使用できることを確認しましたが、解像度を変更することができなかったため、メーカー純正のアプリケーションを試用することとしました。

ハガキほどの大きさのクイックスタートガイドがついています。全て英語ですが、簡単なのでそれほど迷うことはありません。記載されている製品ページに飛ぶと、中ほどに、Windows、Mac、Android用の、ビュアーアプリケーションのダウンロードサイトへのリンクがあります。ここから環境に応じてダウンロードします。なお、ChromeOS、Linuxでも使えるようです。以下、Windows版でのレビューです。

セットアップ、調整作業

インストールして起動してわかったのですが、このビュアーは、汎用的なカメラアプリとして使用できます。起動直後はSurface3のカメラによる画像が表示されて驚きました。設定からデバイスを「USB2.0Camera」に変更することで、本製品での映像に切り替わります。ビュアー自体は設定も含め、ほぼ日本語化されており、直感的に使用できました。

拡大倍率については、本体で調整できるわけではありません。対象物と本体との距離で決まります。本体を完全につける状態が最も拡大されます。静止画では、最大1,600×1,200を選択できるため、かなりきれいな画像となります。よく見かける某2000円弱の他製品は、500倍を謳っているものの、ソフトウェア側で引き延ばしているだけで、実質640×480程度の解像度しかありません。これとは比較にならないほど画質はいいと思います。

設定により、明るさ、コントラスト、色合い、鮮やかさ、ガンマなどが調整でき、好みの画像にすることが可能です。自動調整やちらつき補正などもメニューにはありますが、選択することはできません。なお、明るさについては、完全にマニュアルではなく、ある程度は勝手に自動調整されるようです。対象物を動かしたりすると、時間差で明るさが補正される様子が確認できます。

ピントは、本体のピント合わせのダイヤルで行います。ただ、慣れるまでは難しく感じました。どうしてもダイヤルを回すことで、フレキシブルアームが動いてしまうためです。一度ピントが合ってしまえば、調整の必要はないので、問題ありません。

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LEDライトがついています。対象物と本体を完全に接した状態の場合は問題ありませんが、離した状態だと、視野に明るさのムラができます。光源は他に用意し、LEDライトは補助的にとらえておいたほうがいいかもしれません。

動画は、解像度と最大ファイルサイズをカスタマイズ可能で、解像度は最大640×480です。できあがったファイルをプロパティで確認すると、ビットレートは2,068Kbps、フレームレートは11fpsでした。フレームレートが低いのはUSB2.0の限界なのかと思いますが、追従性が乏しく、カクカクした映像となります。理科の授業で、生きたミジンコやメダカの尾びれの血流などを観察することを想定していましたが、難しいと感じました。

実使用例

ツバキの葉の断面

 ツバキの葉の断面
このプレパラートを本製品で観察しました。

ツバキの葉の断面1
640×480です。この画像部分の横サイズはおよそ7mmです。これでも十分な画質であり、葉脈、維管束がわかり、道管、師管の区別もできます。

ツバキの葉の断面2
1,600×1,200(サイズ調整済み)です。この画像部分の横サイズは、およそ3mmです。かろうじてではありますが、細胞も判別できることがわかります。

ミジンコ(着色済み)

ミジンコ
1600×1200(サイズ調整済み)です。足の様子がわかると思います。

塩(塩化ナトリウム)

塩酸と水酸化ナトリウム
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和滴定を行い、中性にしたときにできた塩(つまり塩化ナトリウム)を観察しました。中学校の実験では、ルーペまたは顕微鏡での観察となっていますが、ルーペではほぼ不可能なので、光学顕微鏡で観察させているものです。目視では、白い塊にしか見えません。見やすいように裏側には黒画用紙を敷いています。

塩化ナトリウム2
1,600×1,200(サイズ調整済み)です。かろうじて、塩化ナトリウムの立方体の結晶が確認できます。これはルーペのレベルでは不可能です。

感想

教育用の光学顕微鏡ほどの倍率は不可能ではありますが、植物の細胞レベルが、この手軽さで観察できることに驚きました(動物の細胞は小さいため厳しいと思われます)。ピント合わせにコツは必要ですが、実際の授業で使用できるレベルだと思いました。お子さんがいらっしゃる方には、非常におススメです。子どもの知的好奇心を喚起する格好の道具と言えるのではないでしょうか。余談ではありますが、自分の頭皮を観察してみました。驚くほどの鮮明さで観察することができましたが、あまりのグロさに掲載は控えさせていただきますm(_ _)m。

関連リンク

Plugable USB 2.0 デジタル・マイクロスコープ:Amazon 製品ページ
※この製品の提供元であるPlugable Technologiesによる製品販売ページです(ウインタブ)

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