あまりにも激安な中華通販のmicroSDカードはどのくらい使えるのか?ベンチマーク大会を開催します!

中華通販のmicroSDカード
こんにちは、natsukiです。中華通販、ことAliexpressでは、にわかに信じがたいような価格でmicroSDカードを購入することができます。ここ1年くらいの相場だと、大規模セールでうまくクーポンとかみ合ったりすると、64GBのV30を300円台とか、オイオイオイオイ、マジかよって感じですね。こいつらは、実際どのくらい使えるんでしょうか? 体当たりレビューいたします。以前にも、中華microSDカードの比較的有名なブランド、「MIXZA」のmicroSDカードの性能チェックをしたことがありましたが、今回は、さらにマニアックなブランドまで手を広げた拡大版といったところです。記事中に出てくるmicroSDカードの規格の意味については、先日のSDカードの規格について解説した記事もご参照ください。それでは、参りましょう。

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1.測定環境

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測定するソフトは、ご存じ、「CrystalDiskMark」。なお、CrystalDiskMarkは、バージョンによって測定方法が異なるため、バージョンの差によって結果にある程度の違いが出ることは、前提としておいてください。今回使用するバージョンは、「7.0.0」です。またCrystalDiskMarkは、グラフィック表示では「シーケンシャルアクセス」と「ランダムアクセス」の、転送データ量のみを表示しますが、テキスト出力をすると、もうちょっと詳細なデータも分かります。特にランダムアクセスの「IOPS(1秒間にやりとりする「回数」)」は、「A(アプリケーションパフォーマンスクラス)」規格の定義となる数値なので、今回の記事ではグラフィック表示だけでなく、テキスト出力結果も掲載します。

「A」規格というのは、比較的新しい規格で、microSDカードをシステム領域として利用したり、ソフトやOSなどを入れて運用することを想定して、そのような用途にどの程度耐えうるかという目安とするための、ランダムアクセスの規格です。定義は以下の通りとなっています。

中華通販のmicroSDカード
測定PCは、「Teclast X6 Pro」のmicroSDカードスロットを利用します。スロットの質によるボトルネックの懸念については、後述のように、micrSDカードのトップクラスである「Sandisk Extreme Proシリーズ」のmicroSDカードの計測で十分な速度を計測できたことから、「Sandisk Extreme Proシリーズ」に実力でとうてい及ばない中華ブランドのmicroSDカードの計測ならば問題ないと判断しました。

速度の上限値について、一部の有名メーカー製品は、純正のアダプターを利用することでこそ最大限の能力を発揮しますが、そのような利用法は汎用性があるとはいいがたいため、今回においては無視します。従って、今回チェックするmicroSDカードはすべて「UHS-I」規格のため、データ転送速度の最大は104MB/sとなり、これがハードの上での上限値となります。もちろん、そんな値は出るわけないので、80MB/s~90MB/sも出れば、十分すぎるくらい優秀とみていいでしょう。

本当に表記どおりの容量があるのかという、いわゆる容量偽装の確認については、表記容量の80%程度のデータを出し入れすることで確認しています(容量偽装があった場合、コピーが止まるか、少なくとも読み出しはできない)。この方法で、幸いにして、容量偽装らしきものには遭遇していません。厳密には、「H2testw」や「ChkFlsh」などのツールを使うべきところですが、膨大な時間かかるため、省略。

この他、実際の実用性の比較のために、一定のサイズのファイルを放り込んで、コピー速度をストップウォッチで計測、というのもやったんですが、カードのスペックではなく使用履歴による差が大きいと思われるため、比較にならないと判断して掲載しません。要するに、細かいデータを頻繁に出し入れしたり、いろいろな用途に長く使ってきたカードはコピー速度が遅くなり、比較的使用回数の少ないカードはコピー速度が速いという傾向が、特に書き込みで見られました。おそらく、データの断片化が進んでいるかどうかの問題だと思われます。

2.独断と偏見による、中華microSDカードの相場とブランドの格付け

先に、購入経験から、ここ1年くらいの中華通販で販売されているmicroSDカードの相場とブランドの概観を見ておきます。これは、あくまで、私の主観によるものです。

セール価格で、32GB:500円、64GB:1,000円クラス

2020年9月現在、「セール価格」で、おおむね、「32GB / U1=V10」が約500円、「64GB / U3=V30」が約1,000円くらいになるのが、中華ブランド上位グループです。よく見かけるのは、「MIXZA」「Netac」「Blitzwolf」「Lexer」など。あと、「KODAK」も中華ブランドではないですが、中華通販でこの価格帯によく見かけます。この辺のブランドは、BanggoodなどのPayPal払いの効く中華通販でも、Aliexpressでも、セール時最低価格は、だいたい上記のあたりになります。

前にもとりあげた「MIXZA」はどこでも見かけますね。MIXZAが多少なりとも安心なのは、偽造防止のために、パッケージに製造番号確認のQRコードシールが個別に貼ってあります(すべてのラインナップかは知りませんが)。読み取れば、単なるメーカーサイトへのリンクではなく、ちゃんと、個々の製造番号と正規品であることが表示されます。どこまで信用するかはさておき、こういう取り組みをしていること自体が評価できます。ちなみに、MIXZAは公式サイトでもAliexpressでも、OEM生産を大々的に受け付けています。Aliexpressなんか、画像ファイルを送って多少やりとりすれば、10枚から手軽に発注できるので、ウインタブブランドのmicroSDカードなんてのも簡単に作れちゃいます。おっと、脱線。.

「Netac」はSSDなんかも作っている、中華ストレージメーカーの中では比較的名の知れた存在です。なので、その分の信用はあります。また、私が買ったものには、MIXZAと同様に、偽造防止用のQRコードシールも貼ってありました。

「Blitzwolf」は、販路を見るに、多分Banggood傘下のブランド? ちょいちょ目にする周辺機器ブランドで、自撮り棒とかはAmazonにも出品していますね。Banggoodで、しょっちゅうセール対象になります。

「Lexar」は、もともとはアメリカの有名ブランドですが、中国資本が買収したはず。

「KODAK」は、あのカメラのKODAKのはず。いったん破産して、その後なんやかんやあったようですが、なぜだか、中華通販でmicroSDカードをよく見かけます。

それ以下の価格の有象無象ブランド

言い方失礼。上記以外のブランドになると、さらに激安のものがいろいろあります。特にAliexpressでは、はじめに触れたように、割引の組み合わせで「64GB / U3=V30」が300円台とか、わけの分からない価格で買えちゃったりします。割引クーポン適用のための最低金額の端数合わせとか、クーポンが余ったときとかについつい買っちゃうんですよね…… 今回の目玉は、そういう激安品ですね。

なお、購入価格については、ここ1年程度で購入したものは、購入価格を明記します。それ以前のものは、相場が変動しているので、書きません。

3.上の基準「Sandisk Extreme Proシリーズ」

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基準となる最高スペックのmicroSDカードとして、まず、「Sandisk Extreme Proシリーズ」の「64GB / U3」のベンチマークを取っておきます。ただし、これはたしか4・年くらい前に買ったものなので、現行製品の前の世代の「UHS-I」規格のものです。現行最新の「Sandisk Extreme Proシリーズ」は、「UHS-II」規格にも対応しています。

とはいっても、「UHS-I」規格内での、最高ランクの製品であることに変わりはありません。Amazonのしかるべきストアで購入し、次に見るように、ベンチマーク結果も堂々たるものなので、間違いなく正規品です。このベンチマーク結果が、実質的に一般的な(メーカー個別の特殊技術とかを使わない)「UHS-I」規格の製品としての最高ランクとして見ていいと思います。

では、実際のベンチマーク結果を。
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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 89.127 MB/s [ 85.0 IOPS] < 93090.05 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 88.089 MB/s [ 84.0 IOPS] < 11882.24 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 13.504 MB/s [ 3296.9 IOPS] <151772.29 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 13.422 MB/s [ 3276.9 IOPS] < 304.65 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 65.641 MB/s [ 62.6 IOPS] <125828.76 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 65.842 MB/s [ 62.8 IOPS] < 15882.58 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 4.006 MB/s [ 978.0 IOPS] <324609.54 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 3.698 MB/s [ 902.8 IOPS] < 1103.46 us>

さすが! ずっと、ASUS TransBookの拡張ストレージとして、挿しっぱなしでかなり使い込んでいるにもかかわらず、ネット上の新品ベンチマーク結果ともほぼ一致するこのスコア。

なお、このmicroSDカード発売当時はなかった「A」規格でみてみると、「A1」は余裕でクリア、「A2」には届かずですね。OSはともかく、軽量なソフトくらいなら使えます。

4.中華「32GB / U1=V10」クラス

それでは、中華通販で買った32GBのmicroSDカードを見ていきます。この容量は、私の手持ちは、すべて「C10」=「U1」=「V10」クラスのものです。

MIXZA(鮫) / 32GB / U1=V10

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以前の記事でとりあげた、MIXZAブランドの鮫バージョン。約2年半前に購入。実はこいつは、アウトドアの比較的過酷な環境に連れて行ったときに、1回データが飛んでます。そのときのデータサルベージ経験を記事にしたこともあります。で、データ復元後、性懲りもなく使っているのですが、今のところ普通に使えています。

さて、ベンチマーク結果は?

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 84.086 MB/s [ 80.2 IOPS] < 98829.43 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 84.724 MB/s [ 80.8 IOPS] < 12356.18 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 3.572 MB/s [ 872.1 IOPS] <183018.27 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 3.415 MB/s [ 833.7 IOPS] < 1194.95 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 26.001 MB/s [ 24.8 IOPS] <317399.01 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 24.114 MB/s [ 23.0 IOPS] < 43201.87 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 0.760 MB/s [ 185.5 IOPS] <387347.49 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 0.728 MB/s [ 177.7 IOPS] < 5570.86 us>

まあ、こんなもんでしょうか。というか、読み出し速度はびっくりするくらい優秀。書き込み速度も、「U1」規格の基準値を大幅に上まわっています。ただ、30MB/sには届かないので、「U3」は名乗れないですね。ランダムアクセスは悲惨ですが、これはmicroSDカードの特性としては普通。データ保存にのみ使用して、ソフトなどを入れるといった用途に使わなければいいだけです。

MIXZA(犬) / 32GB / U1=V10

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同じくMIXZAブランドのワンちゃんバージョン。こちらは1年ほど前にBanggoodで484円で購入。Banggoodで比較的よくセール対象になるので、ほぼ同価格で何枚か買っています。では、ベンチマークを。

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 85.762 MB/s [ 81.8 IOPS] < 96854.96 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 84.092 MB/s [ 80.2 IOPS] < 12435.49 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 3.631 MB/s [ 886.5 IOPS] <183559.58 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 3.518 MB/s [ 858.9 IOPS] < 1159.84 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 28.730 MB/s [ 27.4 IOPS] <274599.20 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 28.731 MB/s [ 27.4 IOPS] < 36238.91 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 0.779 MB/s [ 190.2 IOPS] <407738.66 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 0.828 MB/s [ 202.1 IOPS] < 4928.84 us>

鮫バージョンよりこころもち上ですが、まあ似たようなもの。複数枚持っているのでどれもチェックしてみましたが、ほぼ同じスコアです。「U1」規格としての実力は十分にあります。それにしても、読み出し速度は非常に優秀ですね。

Netac / 32GB / U1=V10

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Netacブランドです。2年ちょい前に購入したもの。

中華通販のmicroSDカード
[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 38.796 MB/s [ 37.0 IOPS] <210876.96 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 38.589 MB/s [ 36.8 IOPS] < 27059.12 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 6.226 MB/s [ 1520.0 IOPS] <138118.91 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 6.556 MB/s [ 1600.6 IOPS] < 623.18 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 32.504 MB/s [ 31.0 IOPS] <251657.98 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 32.083 MB/s [ 30.6 IOPS] < 32643.58 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 2.069 MB/s [ 505.1 IOPS] <247713.37 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 1.930 MB/s [ 471.2 IOPS] < 2113.61 us>

おおっと、これは面白い結果となりました。MIXZAとはまったく傾向が違います。読み出し速度ではMIXZAに大きく遅れをとるものの、書き込み速度では勝利。というか、この速度は「U3」規格のスペックを、ギリギリですが満たしています。ランダムアクセスも、MIXZAよりかなり優秀。「A1」規格に、ギリギリ届くかどうかというあたり。

MIXZAとの使い分けで考えると、読み出し速度が遅いので、スマホの拡張ストレージなんかに使うと、写真一覧取得とかに不満があるかもしれません。一方、書き込み速度に優れるので、動画撮影に適してます。数値上は、4K動画撮影にも、まあ使えるだけの実力があります。ランダムアクセスも、HDDよりは十分に上の値なので、軽量なソフトくらいなら入れて使ってもいいかもしれません。

ブランドの違いで、ここまで大きく性格が異なるのは面白いですね。

Blitzwolf / 32GB / U1=V10

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おそらくBanggood独自ブランドのBlitzwolf。これも、Banggoodのセールで483円で購入。比較的よく、セール対象になっているのを見かけます。

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Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 87.025 MB/s [ 83.0 IOPS] < 95353.99 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 87.450 MB/s [ 83.4 IOPS] < 11967.74 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 5.016 MB/s [ 1224.6 IOPS] <155925.43 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 4.984 MB/s [ 1216.8 IOPS] < 819.40 us>

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[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 32.922 MB/s [ 31.4 IOPS] <246937.23 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 30.824 MB/s [ 29.4 IOPS] < 33562.92 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 0.963 MB/s [ 235.1 IOPS] <350137.87 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 1.027 MB/s [ 250.7 IOPS] < 3977.37 us>

おお、ギリギリですが、「U3」規格の基準値を越えてきました。タイミング次第で下回ることもありそうですけどね。このカードも複数枚持っていますが、個体差のバラツキはなく、どれも同様の結果でした。特性としては、MIXZAとほぼおんなじながら、ちょい優秀といったところ。ランダムアクセスが「A1」には届かないとはいえ、頑張っています。このクラスでこのベンチマーク結果なら、大満足でしょう。

Sandisk(?) / 32GB / U1=V10 / A1

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Sandiskの比較的下位の「Ultra」ブランドです。「A1」規格のマークが付いているし、しかも信頼のSandiskともなれば、期待できますね! ……ところが、実はこいつは、Aliexpressのセールで301円で手に入れたものなんですよ。Amazonのしかるべきストアの同等品は、900円はします。怪しい!実に怪しいぞ!! がぜんテンションが上がってきましたよ!!!

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パッケージはこの通り、中国国内販売用のもの。読み出し速度は実に最高で98MB/sをうたいます。でも「U3」規格ではないので、書き込み速度が遅いということか、専用アダプタなどの条件がそろわないとダメか、そういうのも含めてSandiskなりの謙遜か?

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裏面はこの通り。左下に、偽造防止確認用のQRコードシールが貼ってあり、写真ではすでにはがしてありますが、このシールは銀スクラッチで覆われていました。

QRコードから製造番号を確認し、Sandiskの製品登録で認証が通るのを確認。ただし、この製品登録による認証は、「その製品番号ではじめて登録した製品」なら通ってしまうので、「この認証番号の正規品がこの世に存在している」ことの確認にはなりますが、「偽造でないこと」の確認にはなりません。普通、いちいちmicroSDカードを製品登録しませんからね。その他、Sandiskのメーカーサイトやネット上で探しあたるような偽造品判定方法あれこれを一通り見ましたが、偽造品と思われる要素は、一応無し。

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こいつだけは、念のため、容量偽装チェックの定番ソフト「H2testw」を使っておきます。結果、容量偽装はなさそうなものの、速度が不穏……

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 23.071 MB/s [ 22.0 IOPS] <348931.67 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 22.230 MB/s [ 21.2 IOPS] < 46752.24 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 9.347 MB/s [ 2282.0 IOPS] <116999.83 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 9.080 MB/s [ 2216.8 IOPS] < 450.13 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 16.146 MB/s [ 15.4 IOPS] <498683.98 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 20.760 MB/s [ 19.8 IOPS] < 50248.21 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 0.000 MB/s [ 0.0 IOPS] < 0.00 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 0.000 MB/s [ 0.0 IOPS] < 0.00 us>

そして、CrystalDiskMarkの結果です。おっと、ランダムライトが計測できません。そこでフリーズしちゃいます。CrystalDiskMarkで、一部のストレージでランダムライトが計測できないことがあるのは、公式掲示板にも上がっている既知のバグです。なので、このmicroSDカードも、その相性の悪さによるもの……なのかどうか?

問題は、シーケンシャルリードの遅さ。公称の98MB/sには遙か遠く及びません。ただしこれも、ネット上のベンチマークをあさると分かりますが、98MB/sはあくまで様々な条件がそろったときの「最高値」であって、間違いなく純正品の同等品のベンチマークも、おおむねこれと同じくらいの数値になっているものも多く見かけます。

そして、ランダムライトを計れないので判断のしようがありませんが、ランダムリードはmicroSDカードとしては優秀な値が出ていて、読み出しのみなら、十分に「A1」規格を上まわっています。

……うーん、いろいろと謎の残る、評価のしづらいベンチマーク結果となりました。とりあえず、ドローンのカメラの録画は普通に使えています。

5.中華「64GB / U3=V30」クラス

こちらは、容量64GBで、「U3」=「V30」クラス。つまり、シーケンシャルアクセスは30MB/s越えをうたう製品たち。はたして、その中身やいかに!?

CeaMere / 64GB / U3=V30 / A1

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強気! 「A1」規格まで付いてきます。Aliexpressにて、623円で購入。ところで、このCeaMereブランドって、MIXZAのOEM受付の印刷例としてバンバン画像が出てくるんですが、それはいいのか? ということで、中身はMIXZAなんじゃないかという予想が立ちます。ちなみに、製品番号確認用QRコードは付いていませんでした。

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おまけで、SDカードアダプターと、USBアダプターまで付いてきました。このUSBアダプター、USB差し込み口までプラスチック。USB3.1につないだらどんな速度が出るか楽しみだったんですが、microSDカードスロット側が成形不良でカードが刺さらず(笑)、残念! ではでは、ベンチマークを。

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 88.082 MB/s [ 84.0 IOPS] < 94172.95 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 86.392 MB/s [ 82.4 IOPS] < 12114.48 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 6.521 MB/s [ 1592.0 IOPS] <137733.74 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 6.325 MB/s [ 1544.2 IOPS] < 645.91 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 29.984 MB/s [ 28.6 IOPS] <275100.56 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 28.938 MB/s [ 27.6 IOPS] < 36036.79 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 1.693 MB/s [ 413.3 IOPS] <260927.19 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 1.597 MB/s [ 389.9 IOPS] < 2551.24 us>

んんんんッ! 惜しい!! シーケンシャルリードは非常に優秀ながら、シーケンシャルライトは「U3」の規格値をわずかに満たさず。このくらいなら測定誤差の範囲でもあるので、何回かやれば越えることもあるかな?

ランダムアクセスも、ランダムリードは、ギリギリで「A1」規格値越え。でも、ランダムライトは及ばず。ダメですね。

ということで、やはりというか何というか、規格値どおりの値は出せませんでした。かといって、まったく及ばずというわけでもなく、64GBでこのスペックのmicroSDカードがこのお値段なら、とりあえずお買い得とは言えるでしょう。

LEMIWEI / 64GB / U3=V30

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このLEMIWEIブランドは、格安のあふれるAliexpressのmicroSDカードブランドの中でも、特に安定して安値を付けているブランドです。購入価格は335円! 思わず吹き出しちゃいます。では、ベンチマークを。

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 87.660 MB/s [ 83.6 IOPS] < 94853.50 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 88.489 MB/s [ 84.4 IOPS] < 11821.83 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 6.883 MB/s [ 1680.4 IOPS] <134607.83 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 6.865 MB/s [ 1676.0 IOPS] < 595.42 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 31.248 MB/s [ 29.8 IOPS] <263881.94 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 29.150 MB/s [ 27.8 IOPS] < 35677.89 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 1.828 MB/s [ 446.3 IOPS] <258311.80 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 1.945 MB/s [ 474.9 IOPS] < 2096.75 us>

おやおやおやおや? シーケンシャルライトが、測定方法によってはわずかに達しないものの(このくらいは測定誤差の範囲)、ほぼ規格値を満たしちゃいましたよ? ランダムアクセスも、おおむね「A1」クラス。いやー、ちょっと、え? めちゃくちゃお買い得じゃないですか。これは逆に怖いわ~(笑)

この他、同スペックで「HAOSHIDENG」ってブランドのも、354円で購入していますが、ほぼ同じベンチマーク結果でした。なかなか頑張ってるぞ。

6.参考 ― USBメモリ、SSD

参考までに、比較対象として、USBメモリとSSD(M.2接続)のベンチマークをあげておきます。

USBメモリのトップクラス

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USBメモリは千差万別なので、現在販売されている中でトップクラスの「Sandisk Extreme Pro」をあげておきます。このUSBメモリについては、細かくレビューした記事もありますので、ご参照ください。実質的に、一般的に手に入るUSBメモリの最高峰と言える製品です。

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 384.368 MB/s [ 366.6 IOPS] < 21767.68 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 325.073 MB/s [ 310.0 IOPS] < 3214.13 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 13.843 MB/s [ 3379.6 IOPS] < 99178.53 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 12.278 MB/s [ 2997.6 IOPS] < 333.11 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 248.491 MB/s [ 237.0 IOPS] < 33056.04 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 253.728 MB/s [ 242.0 IOPS] < 3906.72 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 9.797 MB/s [ 2391.8 IOPS] <133266.12 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 7.976 MB/s [ 1947.3 IOPS] < 512.25 us>

まあ、さすがです。ただし、ランダムアクセスについては、これでも「A2」規格に届きません。USBメモリやmicroSDカードにOSやソフトを入れるのは、やはり、軽量に動作するものに限った方が無難です。とはいっても、HDDよりは遥かに速く、5年くらい前のeMMCがこのくらいなので、それなりには動かせます。

SSD / M.2

じゃあ、Windows OSあたりを快適に使うにはどのくらいの速度が欲しいかということで、比較的安価なWindows PCで一般的な、M.2接続のSSDをみておきます。これは、ここ数年は、機種や世代によるベンチマークの差があまり大きくなく、安定していますね。代表例として、とりあえずTeclast X6 Proのものを。

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[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 516.134 MB/s [ 492.2 IOPS] < 16215.21 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 507.673 MB/s [ 484.2 IOPS] < 2064.13 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 179.824 MB/s [ 43902.3 IOPS] < 11630.78 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 25.421 MB/s [ 6206.3 IOPS] < 160.73 us>

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 461.999 MB/s [ 440.6 IOPS] < 18045.74 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 418.355 MB/s [ 399.0 IOPS] < 2501.81 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 187.287 MB/s [ 45724.4 IOPS] < 11127.90 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 80.013 MB/s [ 19534.4 IOPS] < 50.88 us>

はい、これだけ違います。特にランダムアクセスの差は圧倒的ですね。あたりまえといえばあたりまえなんですが、基本的には、microSDカードはデータ保存向けのストレージで、OSクラスを快適に動かすなら、内部ストレージのSSDを使うに越したことはありません。

7.まとめ

ご覧のように、中華ブランドの格安microSDカードの実力は、ベンチマーク上は、「U1」=「V10」クラスなら、実力十分。「U3」=「V30」や「A」規格になると、「条件次第ではギリ越えるかな?」くらいとなるようです。合わせて10数枚程度使っていますが、今のところ、不良品や容量偽装にあたったことはありません。

実際問題、microSDカードのデータ転送速度に神経質になる必要がある状況というのは、動画撮影に利用する場合が多いと思います。すると、今回チェックしたカードはいずれも、撮影の目安としては、FHD解像度の撮影なら余裕、2.7K解像度くらいでも十分、4Kになるとできなくはないが厳しくなってくる、くらいでしょう。もちろん、高度な機材での撮影は除きます。4Kなら、有名メーカーのちゃんとしたの使った方がいいとは思いますけどね。

心配なのは耐久性で、記事中でも触れたように、実際にMIXZAのカードで、1回データを飛ばしてます。そんなこともあり、私も、タブレットの容量拡張などでしっかり使いたい場合は、SandiskやTOSHIBA製を使っています。

では私が、これら格安microSDカードをどんな用途で使っているかというと、多いのは、ドローンがらみです。カメラやVTXやゴーグルなど、microSDカードで録画できるものって多いんですよね。これらに全部挿し込んでおくとけっこうな枚数になるんですが、この記事で取りあげたような価格のものならあまり懐も痛みません。この用途の場合、録画後はすぐにデータを取り出すので、長期にデータを保持することは期待していません。カメラに積んでるのなんか、物理的にもガンガンクラッシュするので、壊れても惜しくないのじゃないともったいないし。それから、電子書籍リーダーの記録領域拡張とか。こちらは、PCにバックアップがあります。というように、一時的に保存できれば十分なものや、バックアップが他にある、という用途で使っています。

余談ですが、知人で僻地マニアの人がいて、その人曰く、やっぱりアウトドアの過酷な環境だとSandiskでも飛ぶときは飛ぶそうで、その人はリスク分散のために、記録用のSDカードは大量に持っていって日ごとシーンごとに替えています。もちろん、信頼できるメーカー製のをたくさん持っていくのが安心ですが、状況次第ではある程度ダメになるのを前提で、安いのをたくさんという選択肢もあるかもしれませんね。

と、いうことで、ちゃんと使い込むなら、しかるべきメーカーのものを使うに越したことはありませんが、ある程度割り切って使う用途なら、格安microSDカードもなかなか捨てたもんじゃないですよ。

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コメント

  1. 匿名 より:

    表にしてくれ。比較しにくい。

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。実は記事執筆中、表は載せようかとも思ったんですが、迷った末にやめました。
      最大の理由は、この記事のメインテーマは、「総体として激安microSDカードが使用に耐えうるスペックを持っているか」ということで、比較はあくまで二の次だからです。

      比較に関する部分は、そもそも測定誤差がかなりあること、また、このような格安microSDカードの場合、同じブランドだから同じ性能、というのが保証できるかははなはだ怪しいものがあること(私が複数枚所有しているのはMIXZAとBlitzwolfで、この限りにおいては同ブランド内の粒は揃っていて、平均的に見てちょっとだけBlitzwolfの方がいい結果が出やすい傾向は確認していますが)から、あくまで一般化するには根拠薄弱な技術的なお遊びと捉えていただければと思います。

      参考に上げているUSBメモリとSSDについては、それこそ実際には千差万別で、「最高クラスのUSBメモリはmicroSDカードより一回り上の性能を持つ」「SSDの性能は、一般的に言ってmicroSDカードよりはるか上」という以上の意味を持つものではありません。

      表を乗っけてしまうと、どうしてもそっちに目が行って、実際にはかなりブレのあるベンチマークの細かい数値に必要以上にとらわれてしまいそうなので、やめた次第です。表を見てあれこれ考えるのも楽しいものですが、今回のテーマに関しては、ご理解いただければと思います。