BLUETTIの「AC60」と「B80」の実機レビューです。AC60のほうは「コンパクトサイズのポータブル電源」で、B80は「単体でも限定的な用途には使えるが、基本的にはポータブル電源用の拡張バッテリー」です。今回はこの2台をセットでレビューしていきます。
・AC60単体では403WhだがB80を連結すれば1,209Wh、B80を2台連結で2,015Whの大容量に
・IP65レベルの防水・防塵性能。急な雨でも安心
・スマホアプリに対応、スマホ上で各種操作・設定が可能
・パススルー充電に対応、簡易UPSとしても利用できる
ここはイマイチ
・AC定格出力が600Wとやや小さい
・セットで購入するとお値段お高め
・サイズは小さいが、思ったより重い
販売サイトはこちら
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目次
1.BLUETTI AC180 スペック
BLUETTI AC60 スペック表
BLUETTI AC60 | |
容量 | 403 Wh |
定格出力(AC) | 600 W (瞬間最大1,200 W) |
出力波形 | 純正弦波 |
AC充電入力 | AC充電(最大600W) ソーラー充電(12~28V/最大200W) シガーソケット充電(12/24V) |
充電時間 | ACケーブル(ターボモード600W):約1.2~1.7時間 ソーラー(200W):最短約2.5~3.0時間 |
出力 | AC×2(2 x100V/6A、合計600W/瞬間最大1200W) DC(12V/10A) USB Type-A1 ×2(合計 5V/3A) USB Type-C×1(5/9/12/15/20V, 3A; 20V, 5A) ワイヤレス充電×1(5W/7.5W/10W/15W) |
充電温度範囲 | 0 ~ 40°C |
放電温度範囲 | -20℃~40℃(最大500Wの場合、30℃~40℃) |
サイズ | 290 × 205 × 234 mm |
重量 | 約9.1 kg |
BLUETTI B80 スペック表
BLUETTI B80 | |
容量 | 806 Wh |
定格出力(AC) | 600 W (瞬間最大1,200 W) |
出力波形 | 純正弦波(DC出力) |
DC充電入力 | インターフェイス:DC7909 電圧:12V ~ 28VDC 電力:最大200W/8A |
DC出力 | シガーソケットポート:12VDC/10A USB Type-A:5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A USB Type-C:5/9/12/15/20VDC の場合、3A 20VDC の場合、5A (eMarker チップ搭載 ) |
拡張ポート | 電圧:17.5V~ 25.2VDC 最大入力電流:30A パワーバンク(外付けバッテリー)出力:25.2VDC、最大200W |
サイズ | 290 × 207 × 204 mm |
重量 | 約9.9 kg |
コメント
冒頭記載のとおり、AC60は容量が403Whでコンパクトサイズのポータブル電源です。一方、B80のほうは「DC出力が可能(シガーライターソケットやUSBポートで電気製品に給電/充電できる)ながら、ACコンセントはなく、BLUETTIのポータブル電源(サイズ的にAC60専用と考えていいと思います)の容量に806Whプラスする拡張バッテリー」です。
トップ画像のようにAC60にB80を接続して使う場合、403Wh+806Wh=1,209Wh、また、AC60にはB80を2台同時に接続できますので、その場合は403Wh+806Wh+806Wh=2,015Whの大容量ポータブル電源となります。
このように「ポータブル電源+拡張バッテリー」という構成にすることにより、利用シーンに合わせて本体(AC60)のみ、あるいは本体+拡張バッテリー(AC60+B80)という使い分けができ、結果的に「無駄に重量物を持ち出す必要がなくなる」というメリットがあります。
一方で、特にAC出力の場合、最大出力はAC60の性能に依拠しますので、容量が大きくなっても定格出力は600W(瞬間最大1,200W)のまま、先日レビューをしたAC180のように1,800Wでの出力はできません。この点が最大の注意事項になるかと思います。
それと、AC60とB80は「パススルー充電(他のデバイスに給電しながら本体を充電できる機能)」に対応しています。そのため、簡易UPS(無停電電源装置)としても使えます。外が大雨で雷が聞こえるような場合、お使いのPCにAC60を接続しておくと安心かと思います。
では外観から見ていきます。
2.BLUETTI AC60 外観
同梱物です。ペーパー類では取扱説明書、保証書、検査合格証、ケーブル類は画像左が電源ケーブル、右上がソーラー充電用ケーブル、その下にシガーライターケーブル、そして予備ネジ(すみません、用途がわかりませんでした)です。
AC60はAC入力が可能なので、ノートPCなどに付属するACアダプターはなく、本体に直接ケーブルを接続して充電します。また、ソーラー充電については「ケーブルが付属するのみ」でソーラーパネルは別売りです。
上部にハンドル(取っ手)がついていますが、これは本体に収納できます(畳めます)ので、以下の画像ではハンドルを畳んだ状態にしています。
前面です。AC60とB80はIP65レベルの防塵・防水性能を備えているため、ポート類にはパッキンがつきます。画像左側にDC出力ポートがあり、左上からシガーライターソケット、USB Type-C、USB Type-A × 2です。なおUSB Type-Cポートは最大100W出力なので、ほとんどのスマホの急速充電が可能です。USB Type-Aポートは最大5V3Aなので15W出力までですね。
画像右下にある大きな2つのパッキンはACコンセントです。
パッキンの内側はこんな感じ。ACコンセントは3P(3穴)対応です。なお、IP65の「IPX5」というのは「いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない」と定義されており、多少雨に濡れたりしても大丈夫ですが、水没させることはできません。キャンプ中などで雨が降ってきた場合、できるだけ早く屋内(テント内など)に退避させるようにしましょう。
液晶画面の表示項目です。BLUETTIのポータブル電源にはスマホアプリが用意されており(後述します)、液晶画面の表示も一応理解しておくほうがいいですが、基本的にはスマホアプリから各種操作をするほうが便利です。
背面には大きなLEDライトがあります。
ライトの色は電球色っぽいです。明るさは2段階に調整可能、SOS点滅も可能です。SOS点滅機能は使わないに越したことはないですが、このライトならテント内も明るく照らしてくれるでしょう。
左側面です。こちらにはバッテリー拡張ポートが2つあります。ここにB80のケーブルを接続します。またこちらの通気口は「排気用」です。
このポートもパッキンで覆われていて、一応ポート1、ポート2となっていますが、どちらのポートに繋いでも問題なく動作します。また、B80のケーブルはストッパーが付いており、一度差し込んでしまえば簡単には外れません(ただし、先端にダイヤルがついており、意図して外す場合は簡単に外せます)。
右側面です。左上がDC入力、その下にヒューズ、そしてアース電極があります。そしてこちらの通気口は「吸気用」です。
右側はAC入力ポートです。右側面のポート類もパッキンで覆われています。
上面にはワイヤレス充電パッド(最大15W)。最近のポータブル電源には装備例が増えていますが、お使いのスマホがワイヤレス充電に対応している場合はかなり便利です。
底面です。こちらにはゴム足と各種規格の説明が書かれているのみ。
3.BLUETTI AC60 外観
拡張バッテリーB80の同梱物です。ペーパー類は取扱説明書、保証書、検査合格証で、それ以外にはAC60と接続するための(かなり太い)ケーブルのみ。ACアダプターや電源ケーブルがついておらず、当初ちょっと焦りましたが、B80の充電は「AC60に接続しておけばAC60の充電時に一緒に充電される」構造です。また、B80はAC60と異なり、AC入力に対応していませんが、別売りでACアダプターがありますので、それを購入すればB80単体を200Wで充電可能です。
B80のほうがAC60よりも若干小ぶり(高さが小さい)です。B80にもハンドル(取っ手)がついていますが、AC60と同様、本体に収納できる(畳める)ので、以下の画像ではハンドルを畳んだ状態で掲載します。
前面です。AC60のように液晶画面はありませんし、ポート類もシンプル。出力ポートはDCのみで、画像左からシガーライターソケット、USB Type-Cポート、USB Type-Aポートがあります。USB Type-Cポートは最大100W出力が可能です。
また、液晶画面がない代わりにLEDインジケーターがついており、20%刻みでおおよそのバッテリー残量がわかります。それと、右側に入力用のDCポートがありますが、上でご説明したとおり、別売りのACアダプターがないと使い道はありません。
B80もIP65レベルの防水・防塵性能になっていますので、ポート類はすべてパッキンで覆われています。
左側面です。こちらにはBLEED VALVE(防水安全弁)とバッテリー拡張ポートがあります。
バッテリー拡張ポートに付属の太いケーブルを取り付けてAC60と接続します。
左側面以外にはポート類は何もありません。
4.BLUETTI AC60&B80 スマホアプリ
BLUETTIは同社のポータブル電源の設定や操作に使えるスマホアプリを用意しています(Google Play/App Store)。このアプリはAC60専用というわけではなく、ご覧のように複数のBLUETTI製ポータブル電源を管理することができます。
入力/出力状況のモニターのほか、ユーザーマニュアル(PDFファイル)の表示や充電モード(標準、高速、静音)、電力リフト機能(瞬間的に1,200Wまで出力できるようにする機能)のオン/オフ、LEDライトのオン/オフなどができます。
このアプリ、Google PlayやApp Storeでの評価は低いですが、基本操作には問題がなく、少し離れた場所からでもAC60を操作できますので、個人的には結構便利だと思います。スマホアプリを用意していないポータブル電源メーカーのほうが多いですしね。あとはLEDライトのことを「LED制御スイッチ」と表記したり、詳細設定のことを「高級設定」と表記したりと日本語の表記がわかりにくいところがあって使い始めのうち少し戸惑ってしまう、ということは感じました。
5.BLUETTI AC60&B80 性能テスト
ポータブル電源の容量と出力、および接続する電気製品の出力がわかっていれば、「何時間くらい使えるのか」「どのくらいの数の電気製品に同時に給電できるのか」といったことは計算できます。また、そもそもウインタブではBLUETTIの製品は容量や出力を偽装している可能性はないものと評価していますが、一応ざっくりと「『計算上の出力や容量』と『実際の出力や容量』が合致しているか」という趣旨でテストをしてみました。
ウインタブのポータブル電源のテストでは「辛ラーメンを調理する」ことにしています。今回はAC60にB80を接続した状態での挙動を確認しました。
使用機材
電気ポット(定格出力430W)と電気コンロ(出力強600W/出力弱300W)です。AC60に電気ポットと電気コンロを同時に接続し、ポットとコンロ(強)に同時に給電すると計算上の出力は1,030Wとなり、AC60の定格出力600Wをオーバーし、電力リフト機能オン時の最大出力1,200Wの範囲には収まります。
テスト1
●電気ポットに500CCの水を入れて湯沸かしをする
●電気コンロに50CCの入った鍋を乗せ、出力強で湯沸かしをする
電力リフト機能がオフの状態だと、すぐに過負荷警告メッセージが出て出力を停止しました。これは正常な挙動と言えます。次に電力リフト機能をオンにしたところ、両者に給電ができましたが、出力は590W程度にとどまり、計算上の出力である1,200Wにはなりませんでした。ユーザーマニュアルによれば「ヒーター、アイロン、または発熱素子のみで構成されるその他のデバイスが該当します(高出力で給電できます、という意味)」という説明になっており、全ての電気製品に対して1,200W出力はできないようです。
この結果から「電力リフト機能により過負荷状態でも停止はしないが、600Wを越える出力を長時間維持することはできず、基本的には600Wの範囲内で複数デバイスに電力をシェアしながら給電する」という挙動になるものと推測します。
テスト2
●電気ポットに500CCの水を入れて湯沸かしをする
●電気コンロはOFF
※電力リフト機能はオンのまま
この際、出力は420W前後で安定し、約6分でお湯が沸き、ポットが保温状態(17W程度)になりました。
テスト3
●電気ポットで沸かした500CCの水を電気コンロに乗せた鍋に移す。電気ポットはOFF
●電気コンロに鍋を乗せ、出力強で湯沸かしをする
●鍋の水が沸騰したあと、そのまま出力強でラーメンを調理する
※電力リフト機能はオンのまま
電気ポットで湯沸かしをする場合、お湯の温度は80℃強になるとされ、お茶やコーヒーを飲むのには使えますが、ラーメンの調理には温度不足です。そのため、上記のようにポットで沸かしたお湯を鍋に入れ、完全に沸騰するまで再加熱する必要があります。これが少しめんどくさいことをしている理由です。
ここでは電気コンロのみに給電していますが、出力は575W前後で安定しており、お湯の再加熱から調理終了まで約17分を要しました。
テスト2と3の考察
テスト2では「出力420Wで6分」だったので、消費電力は420(W) × 6(分)÷ 60(分)= 42 Whの容量消費
テスト3では「出力575Wで17分」だったので、消費電力は575(W) × 17(分)÷ 60(分)= 163 Whの容量消費
テスト2とテスト3で42Wh + 163Wh = 205Whの容量消費
と計算できます。
この際のAC60の液晶(アプリ)上の残量は96%から77%となりました。19%の容量を消費したことになります。AC60単体の容量は403Whなので、その19%は76.5Whですから、全く計算が合いません。しかし、AC60とB80の合計容量は1,209Whで、その19%は229.7Whとなり、計算上の容量消費205Whよりも少し大きくなっているものの、手待ち時間(電気ポットを保温状態にして短時間放置していたなど)や測定が分単位と少々アバウトであったことなどを考慮すれば、「まあ妥当」な結果になったと評価できます。
AC60の液晶上の残量が「AC60とB80の合算値」であることはアプリからも検証できます。このスクリーンショットを見ていただくと、画像左ではSoC(スマホの心臓部のことではありません。メーカーの定義では充電状態のことです)が22%となっており、画像真ん中のAC60のSoCは14%、画像右のB80のSoCが26%になっています。これを計算すると、
AC60:403(Wh) × 14(%)= 56.42(Wh)
B80:806(Wh) × 26(%)= 209.56(Wh)
※合計は56.42(Wh) + 209.56(Wh) = 265.98(Wh)
AC60+B80:1,209(Wh)× 22(%)= 265.98(Wh)
おお!素晴らしい!ピッタリ計算が合ってしまいました。と、いうことで、ここでのまとめは
●計算上の電力消費量と実際の電力消費量の際は小さく、妥当と判断できる
●電力リフト機能は過負荷による停止を防いでくれるが、600Wを越える出力で長時間駆動はできない。また、1,000Wを越える出力ができるデバイスは限られるようだ。
●AC60とB80を連結して使うとAC60の液晶表示も両者を合算したものになる
となります。
ワイヤレス充電
それと、スマホのワイヤレス充電も試してみました。最大でも15Wと出力が小さいのでAC60とB80の容量的には全然影響がないというか、残量を気にする必要もないのですが、ワイヤレス充電の出力はイマイチ安定しません。テストしたスマホはGoogle Pixel 7で、15W出力ができているときと5Wくらいまで落ち込んでしまう場合(満充電近い状態ではなく、スマホの残量20%程度のときにも発生しました)がありました。使用するスマホにもよりますので、AC60のワイヤレス充電機能がよろしくないとまでは断定できませんし、他のポータブル電源のレビューの際にも出力が不安定になっていたケースがありました。
ただ、それを割り引いてもポータブル電源でスマホのワイヤレス充電ができるというのは便利です。AC60のUSB Type-Cポートは最大100W出力が可能なので、急いで充電したければ有線で充電するほうがいいですが、キャンプで調理中とか食事中などの際に「スマホをAC60に置くだけ」で充電できるのはありがたいです。
ACコンセントからAC60&B80を充電
標準モードでは500W、ターボモードでは600Wで充電が可能です。また、上でもご説明しましたが、B80はオプションのACアダプターを使わない限り単体では充電ができず、AC60に接続した状態でAC60と一緒に充電します。AC60とB80をほぼ残量ゼロからフル充電する場合、計算上の充電時間は約2時間となりますが、実際のところ、充電式の電気製品は80%くらいまで充電されると残りの充電速度が遅くなります(コンセントからの出力が落ちる)ので、2時間以上はかかると思います。しかし、小型のポータブル電源では充電時の入力が100Wを下回るようなものもありますので、それを思えば2時間強でフル充電可能というのはメリットだと思います。
それと、AC60は静音モードでも充電ができます。標準モードや高速モードだとファン音が大きくなり(手元の騒音計で給排気口から10センチほどのところで50dB台後半)ますが、静音モードだと40dB台半ばくらいになります。静音モードでの充電入力は150~160Wくらいに落ち込みますので充電時間は長くなってしまいますが、夜間、寝ている間に充電したい場合は静音モードがいいでしょう。ただし、どのくらいに耳障りなのかは人によって感じ方が変わると思うので、ここで一概には決めつけられません。
騒音
コンセントからの充電時の騒音については上でご説明したところですが、他の電気製品に給電する場合の騒音も充電時とあまり変わりません。出力600W付近(定格最大出力)での騒音は給排気口から10センチほどのところで50dB台後半、実機から1メートル程度離れた場所だと50dBを下回ります。他のポータブル電源との比較だと、個人的には「静かな部類」だと評価します。
6.BLUETTIの他機種との比較
BLUETTI AC180
先日レビューしたBLUETTI AC180は定格出力1,800W、容量1,152Whです。AC60単体の容量は403WhでB80を1台接続した場合1,209Whとなり、2台接続すれば2,015Whと、AC180よりも大容量にできます。また、「バラで使える」ので、大きな容量が必要ない場合、AC60だけにすればAC180よりもずっと小さく、軽くできます。この点はAC60の大きなメリットと言えます。
一方で大出力を使いたい場合、明らかにAC180のほうが上です。ウインタブの検証ではAC60は(手持ちの電気製品に使う場合)結局最大出力が600W以内に押さえられましたが、AC180は電力リフト機能なんかを使うことなく最大で1,800Wで電気製品に給電できます。私の使い方だとこの差は無視できません。
そのため、持ち出し時の利便性や容量の拡張性という点を重視するならAC60&B80、最大出力を重視するならAC180ということになります。それと、AC60&B80はちょっとした雨くらいなら心配なく使える防水・防塵性能を備えていますが、AC180は防水仕様ではありませんので、タフな環境下での使用を想定する場合はAC60&B80のほうが安心です。
AC180のレビュー記事はこちらです
BLUETTI AC180 ポータブル電源 レビュー - 容量1,152Wh/定格出力1,800Wとハイパワー!オール電化のキャンプにもちょうどいい!?
BLUETTI EB3A
BLUETTI EB3AはBLUETTI製品の中では最もコンパクトな製品です。そのかわり容量は268.8Whと、電気製品をふんだんに使う場合にはちょっと心もとないものになっています。
AC60(単体)とサイズ比較をしてみます。
AC60:290 × 205 × 234 mm / 9.1 kg
EB3A:255 × 180 × 183 mm / 4.6 kg
AC60はEB3Aの約1.5倍の容量ですし、EB3Aにはない防水・防塵性能を備えていますが、その割にタテ・ヨコ・高さでは健闘しています。しかし、いかんせん「重さが2倍」です。なので、持ち運びのしやすさという点ではEB3Aのほうが圧倒的に上です。
AC60単体もEB3Aも容量が小さめであることには変わりありませんが、EB3Aの場合は「もはや電気コンロで調理するのが難しい」「電気ポットで湯沸かしする際も必要最小限の水しか入れられない」くらいに小容量です。なので、キャンプなどでは「基本的に調理で電気は使わない。スマホやPCなどのガジェットの充電や照明用がメインで、電気毛布などを短時間使うくらいなら可」くらいの使い方になります。AC60単体ならいくぶん余裕がありますが、それでも割とケチケチな運用になると思います。
ただし、AC60は「車のトランクにB80を忍ばせておく」ことができますので、EB3Aとは安心感が段違いです。
…うーん、B80の接続が可能という点に尽きますかね…。EB3Aの実売価格は23,800円と非常に安く、AC60単体価格79,800円とは比べ物になりません。AC60には防水・防塵性能が高いというメリットはありますが、単体容量を考えれば決して割安とは言えません。この価格差の大部分は「B80を接続できる」アドバンテージと言えるでしょう。
EB3Aのレビュー記事はこちらです
BLUETTI EB3A 超小型ポータブル電源 レビュー - コンパクトで軽量なポータブル電源。一泊くらいの旅では活躍してくれそうです
7.BLUETTI AC60&B80 レビューまとめ
BLUETTI AC60&B80はBLUETTI公式サイト及びAmazonで販売中で、7月14日現在の価格はAC60が税込み79,800円、B80が税込み69,800円です。当たり前ですがセットで買うと159,600円になります。
製品のメリットとしては「単体で使えば持ち運びに便利なコンパクトサイズ、セットで使えば大容量、さらにAC60+B80+B80という三台連結でさらなる大容量」という点「IP65レベルの防水・防塵性能」という点ですね。これらはウインタブが過去にレビューしたポータブル電源には見られない特徴です。
一方でAC60単体でも重量は決して軽いとは言えませんし、セットで購入する場合はそれなりに高価になってしまいます。容量と出力から見たコスパという点では上で比較したAC180やEB3Aには及びません。ただこれは「モジュール方式という概念」を小型サイズのポータブル電源ジャンルに取り入れたことのトレードオフと言えます。この製品を選ぶかどうかもその点をどう評価するかにかかっていると言えるでしょう。
8.関連リンク
BLUETTI AC60:BLUETTI公式サイト
BLUETTI B80:BLUETTI公式サイト
※AC60の製品ページからセット購入可能です
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