VAIOがモバイルノート「SX12(12.5インチ)」とSX14(14インチ)」をリニューアルしました。外観や筐体サイズはほとんど変わっておらず、主に「CPUの型番」と「Wi-Fi6E対応」「カメラ映りを最適化する機能」が変更・追加されています。
この記事では主に「スペック」についてご説明します。ウインタブで旧モデルの実機レビューをしていますので、筐体の構造等についてはこちらの記事をご参照ください。
VAIO SX12の実機レビュー - 12.5インチのコンパクトサイズに900gの軽さ!ビジネスシーンで大活躍してくれるはず!
VAIO SX14(VJS1448)の実機レビュー - 14インチの軽量モバイルノート、高いパフォーマンスを見せてくれました。使いやすさも抜群!
1.VAIO SX12/SX14 スペック
VAIO SX12
VAIO SX12(2022) | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Celeron 7305 / Core i3-1215U / Core i5-1240P / Core i7-1260P |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB/32GB(オンボード) |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB/2TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 12.5インチ(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1、(LTE) |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.0 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック、(nanoSIM) |
カメラ | Webカメラ(92万画素/207万画素)顔認証対応可 |
バッテリー | 約24.8~26時間(動画連続再生約13.8~15時間) |
サイズ | 287.8 × 205 × 15-17.9 mm |
重量 | 899~940 g |
VAIO SX14
VAIO SX14(2022) | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Celeron 7305 / Core i3-1215U / Core i5-1240P / Core i7-1260P |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB/32GB(オンボード) |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB/2TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(1,920 × 1,080) 14インチ(1,920 × 1,080)タッチ 14インチ(3,840 × 2,160) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1、(LTE) |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.0 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック、(nanoSIM) |
カメラ | Webカメラ(92万画素/207万画素)顔認証対応可 |
バッテリー | 約14.8~27時間(動画連続再生約8.3~15時間) |
サイズ | 320.4 × 222.9 × 13.3-17.9 mm |
重量 | 1,046~1,167 g |
コメント
SX12は12.5インチ、SX14は14インチなので、もちろんディスプレイサイズと筐体サイズは異なりますが、システムの構成は同じで、どちらも注文の際にシステム構成のカスタマイズが可能です。
ニューモデルになってCPUの型番が変更されました。VAIO SXシリーズのような「高級ノート」としては非常に珍しいことに、Celeronを選べます。で、Celeron 7305というCPUですが、開発コードネームは「Alder Lake」、つまり第12世代Coreプロセッサーと同じです。ただし、パフォーマンスのほうは低めで、Passmarkが公表しているベンチマークスコアは2,665(6月16日現在、サンプル数は1なので、信頼性は低いです)と、Jasper LakeのCeleron N5100の3,234よりも低くなっています。
ウインタブの芸風として決してCeleronが悪いとは思いませんが、さすがにVAIO SXシリーズにCeleronはふさわしくないと思いますね…。
Core i3、Core i5、Core i7も選べます。すべて第12世代(Alder Lake)で、Core i3は省電力タイプ(U型番)、Core i5はバランスタイプ(P型番)です。VAIOのPCには「VAIO TruePerformance」という独自技術が使われていて、ウインタブの数少ない実機レビュー経験に照らすと、同じCPUを搭載する他社製品よりもパフォーマンスが高くなっています。おそらく第12世代CPUの実力をしっかり引き出してくれると思います。
RAMは最小で8GB、最大で32GBまで搭載可能ですが、すべて「オンボード(ただしデュアルチャネル)」なので、購入後の増設や換装はできません。SSDは128GBから最大2TBまで、幅広い容量を選択できますし、「第4世代ハイスピードSSD(PCIe 4.0規格ということだと思います)」も選べます。
ディスプレイはSX12とSX14で異なります。SX12は12.5インチのFHD解像度のみですが、SX14のほうは14インチでFHD、FHD(タッチ)、4K解像度を選べます。バッテリ駆動時間を見ると、SX14はやたらと幅が広いですよね?これ、選択するディスプレイによって駆動時間が大きく変わってしまう、ということです(タッチ液晶や4K解像度を選ぶと駆動時間が短くなります)。
国内メーカーのPCは入出力ポートが充実していることが多いです。VAIO SX12/SX14もその例に漏れず、Thunderbolt 4(USB Type-C)が2つ、USB Type-Aが2つ、HDMIに有線LANポートまで装備しています。ただしSD(microSD)カードリーダーはありません。
通信周りではWi-Fi6Eに対応します(規格名はWi-Fi6と同じ「ax」ですが、新たに6GHz帯にも対応するようになり、通信速度は変わらないものの、より安定した通信が可能となります)。ただし、総務省が6GHz帯LANを認可するまでは使えません(認可後にアップデートプログラムが配布され、使えるようになります)し、Wi-Fi6Eに対応するルーターも必要です。
カラーバリエーションも豊富です。SX12は5色、SX14は4色から選べます。SX12のピンク(色名はローズゴールド)はいいですねー。自分で使おうとは思わないけど…。
なお、スペック表や画像では説明が難しいのですが、新しいVAIO SX12/SX14は「ビデオチャットでのカメラ映りを最適化する機能」が追加されています。具体的には「自動フレーミング機能(自分の顔が適切な大きさで画面中央に映るようにフレーミングする機能)」や「背景ぼかし機能」などです。ただし、この機能は顔認証対応のカメラ(200万画素のもの)を選択した場合に限られます。
ALL BLACK EDITION
VAIO SX12/SX14には「ALL BLACK EDITION」という特別仕様が存在します。天板のロゴやキートップがブラックに塗られたスペシャルな外観になっているだけでなく、CPUがCore i7-1280P(通常モデルに搭載されるCore i7-1260Pよりもコア数/スレッド数が多く、パフォーマンスもずっと上です)となり、オプションで選択できるモバイル通信モジュールが5Gに対応します(通常モデルはLTEまで)。価格のほうも高くなってしまいますが、外観も中身もワンランク上の製品です。
2.VAIO SX12/SX14 価格など
VAIO SX12/SX14はVAIOストア及びソニーストアで販売中(製品お届けは7月1日)で、VAIOストアでの6月16日現在の価格は下記のとおりです。
SX12:171,000円(159,800円)
SX12 ALL BLACK EDITION:279,500円(273,500円)
SX14:171,000円(159,800円)
SX14 ALL BLACK EDITION:279,500円(273,500円)
※税込み価格
※カッコ内はソニーストアの価格
SX12とSX14は同価格です。また、通常モデルとALL BLACK EDITIONの価格が全然違っているのでちょっとピンときませんが、SX14の通常モデルの構成を「Core i5-1240P/RAM16GB/512GB SSD/FHDディスプレイ」にした場合の価格はVAIOストアで税込み243,000円、ソニーストアで税込み231,799円でした。この価格に「顔認証」をつけたり、「LTEモジュール」を追加したりすると、(当然ですが)さらにお高くなります。
「VAIOがいいのはわかっている。決して安くはないこともわかっている。しかし、それだけにCPUは最新世代にしたい。」と思っていた人も少なくないと思います。そんな人にこのニューモデルは朗報と言えるでしょう。
3.関連リンク
VAIO SX12:VAIO STORE
VAIO SX14:VAIO STORE
VAIO SX12・VAIO SX14 | ALL BLACK EDITION:VAIO STORE
VAIO SX12:ソニーストア
VAIO SX14:ソニーストア