ウインタブでは初めてとなる、TSUKUMOのノートPCです。「ツクモ」ですね。秋葉原に行く機会のある人ならよくご存知だと思いますし、名古屋や大阪、札幌、福岡にもショップがあるので、読者の多くはよく知っている名前だと思います。今回はそのTSUKUMOの自社ブランド「eX.computer」の低価格ノートPCをご紹介します。税抜きで29,800円という激安価格ながら、スペック面でこだわりが感じられます。
1.スペック
OSはPro版です。なぜあえてコストのかかるPro版を搭載しているのかはよくわかりませんが、Proで良かったと思う人もいるでしょうし、逆にProだと困るという人はほとんどいないでしょうから、これはこれで結構かと思います。おそらく法人需要を視野に入れて、ということなんでしょう。
CPUはCeleron 3867Uです。低価格ノートでよく目にするGemini LakeのCeleron N4000とかN4100ではなく、Kaby Lake R(開発コードネーム)です。Passmarkが公表しているベンチマークスコアだとこんな感じ。
Celeron 3867U:1,862
Celeron N4100:2,243
Celeron N4000:1,430
※3月3日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
N4100とN4000のちょうど中間くらいのスコアになっています。OSの基本操作やWebブラウジング、Officeソフトを使っての資料作成くらいなら問題なくこなせると思います。
RAMは4GBで、残念ながら増設はできません。ストレージは64GBですが、eMMCではなく、SATA接続のSSDが搭載されています。RAM、ストレージとも容量はミニマムですが、ストレージに関してはSSDなので、データの読み書き速度は十分なものになっていると思います。また、仕様上、SSDは換装できると思われますが、その場合はメーカー保証が切れてしまう可能性があります。
ディスプレイは14.1インチのFHD解像度でIPS液晶が使われています。この価格でしっかりIPS液晶になっているのは非常にうれしいですね。また、このディスプレイはノングレア(非光沢)タイプです。
入出力ポートの構成も悪くありません。USBポートは合計で3つ、mini規格ながらHDMI、そしてmicroSDカードリーダーも装備しています。残念ながら有線LANポートはありません。
で、サイズです。ここはちょっと微妙…。低価格ノートなので贅沢は言えませんが、14インチの「モバイルノート」としては少し大きめですね。また重量も1.5 kgなので、モバイル利用は十分可能だと言えますが、やっぱり少し重いです。
2.筐体
前面というか、ヒンジを開いたところです。この画像を見ると、ベゼルが比較的細くなっていて、古臭さとか安っぽさは感じられません。
天板です。ロゴなどもない、非常にシンプルなデザインになっています。筐体素材はプラスティックです。
キーボードです。14インチなのでテンキーはついておらず、しっかり日本語配列になっています。画像を見る限り、右下部分の配列にちょっと特殊な印象を受けますね。ひらがなの「ろ」のキーとか…。あと右のSHIFTキーもちょっと変わった位置にあります。このへんは「慣れ」が解決してくれるでしょう。
また、つい先日「英語配列」のバージョンが追加されました。英語配列を選ぶ場合、OSも英語版になるとのこと。
入出力ポートの配置です。個人的にはいい感じに左右に振り分けられていると思います。また、Type-Cポートは本体への給電に対応します。
カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色。この価格帯で色が選べる、というのがすごいと思います。
なお、TSUKUMOが自らレビュー動画を公開していますので、こちらもご覧ください。非常にわかりやすい内容ですし、「イマイチなところ」もちゃんとレビューしてます。
3.価格など
TSUKUMO eX.computer note TSNB14UP1はTSUKUMO公式サイトで販売中で、3月3日現在の価格は29,800円(税込み32,780円)です。これまで説明してきたとおり、カラーバリエーションが2つあるのと、英語キーボード・英語OSモデル(こちらは筐体色ブラックのみ)がありますが、いずれも同価格です。
この製品、コスパに関しては抜群だと思います。また、OSがPro版であるとか、ストレージがeMMCではなくSSDだとか、他社製品とは違ったこだわりも感じられます。ウイークポイントは「モバイル用としては少し重いところ」くらいでしょうか。
Celeron機なので、PC負荷が大きくなるような用途には向きませんが、ウインタブ読者のサブマシンとして、またご家庭での動画視聴用とかネットショッピング用、SNS用としては素晴らしい製品だと思います。