こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。中華タブやPCの新製品情報を得るために中国の通販サイトや深センメーカーのWebサイトをよくチェックするのですが、コストパフォーマンスが売り物の中華タブ&PCが、ここに来てどんどんスペックを上げているような動きを感じます。ウインタブで中華製品の紹介や実機レビューをするようになって2年弱ですが、レビューする製品の品質は急激に向上していることには驚くばかりです。また、品質を向上させつつ価格帯もほぼ維持されていると感じています。逆に日本製品のほうがどんどん割安感が出てきているので、結果的に日中製品の価格差が縮小しているように思われます。
これは「VOYO VBook V3」です。つい先日ウインタブで実機レビューと読者レビューをしました。試用機はCPUにApollo Lake世代のPentium N4200を搭載し、ストレージもお約束の64GB eMMCではなく128GB SSD + 32GB eMMCという構成になっており、中華製品としてはかなりスペックの高いものでした。
VOYOの公式サイトを見てみると、VBook V3にどんどんバリエーションが追加されているようです。公式サイトに製品ページがあるものは試用機のスペックのもののほか、
VBook V3(CoRE i7):Core i7-6500U/RAM16GB/512GB SSD
VBook V3(7th CoRE i5):Core i5-7200U/RAM8GB/256GB SSD
VBook V3(6th CoRE i5):Core i5-6200U/RAM4GB/128GB SSD
※ディスプレイは全てFHD(1,920 × 1,080)
がありました。3月26日現在中国の通販サイト「Gearbest」では6th Core i5バージョンのプレセールがスタートしており、価格は737.19ドル(84,538円)です。ただし、経験上プレセール価格というのは実売期の価格よりもかなり高いことが多く、実際にはこれよりずっと安く購入できるようになると思います。
また、タオバオのVOYO直販サイトだと6th Core i5バージョンが3,599元(約58,500円)、7th Core i5バージョンが3,999元(約64,800円)、Core i71バージョンは4,999元(約81,000円)でした。試用機(Pentiumバージョン)の価格を参考にすると、これら新製品につけられている価格は将来的なGearbestやBanggoodでの価格に近いものになる可能性は高いです
この価格は同クラスの日本製品(LenovoやASUSなど日本に正式に参入している外資メーカーも含む)よりは割安です。また、あえてKabylake世代ではなく、一世代前のSkylakeを使ってくるところにしたたかさも感じます。特にCore i5モデルでSkylakeのほうのスペックを落とし、Kabylakeのほうを上げているところもすごいですよね。Core i5だとSkylakeモデルのほうが割高に見えますが、これは「粗利をとる」ってことなのかもしれません。
続いて、おなじみの「Jumper EZBook」です(すいません、画像にGearbestのエンボスが入ってしまっています)。でもこれ、ただのEZBookじゃないんですよね。CPUにCore i7を搭載しているんです!EZBookにCore i7っすよ?ただ、愛すべきJumperらしさはしっかり残っていまして、Core i7ですがHaswell世代(Kabylakeの三世代前です)のCore i7-4500Uですし、RAMは4GBのまま据え置き、でもさすがにストレージは128GB SSDになってます。ディスプレイもFHD(1,920 × 1,080)と、決して悪くはないですが、EZBook 2と同じです。そしてGearbestのプレセール価格は564.98ドル(64,790円)です。またJD.comにあるJumperの直販サイトではまだ価格が表示されていません。
こっちはまだ見ていて楽しいというか、「さすがJumper、無茶してくるわー。基板とかちゃんと換装してるんだよね?」なんて思いますけど、それにしてもEZBookにCore i7ですからね。
Teclastでは従来からX5 ProとかのCore m機を、CubeはMix PlusというCore m機をそれぞれ販売していますし、以前から非Atom機というのはありましたが、ここに来てフラッグシップ的な位置づけのCore i機が追加されていくような雰囲気を感じますね。
深センのメーカーも業績が好調に推移しているんでしょう。なので、徐々に上の価格帯の製品をラインナップし、ブランドイメージの構築とか、より大きな利幅を取りに行ってる、ということだと思いますし、それはごく自然な流れだと思います。カローラがレクサスになっていったのと同じですよね。
VOYO VBook V3(Pentiumバージョン)をレビューした際、その筺体品質は極めて高い水準にあり、個人的には非常に高く評価しました。この筺体ならCore mとかCore iを搭載しても使えそうです(あれ、でもV3ってファンついてたっけ?)。しかし、我々の中華製品に対する認識は「日本なら3万円するものが1万5千円で買えるのだから、品質とかは目をつぶろう。壊れたら壊れたで仕方ない」という感じだと思うのですが、これが3万円ではなく15万円に、1万5千円ではなく8万円になった場合でも「品質とかは目をつぶろう。壊れたら壊れたで仕方ない」と言えるかどうかです。私は無理です。
深センメーカーが日本だけでなく、(かつての日本の自動車メーカーとか家電メーカーがそうであったように)世界各国で中・高級品を売り、ブランドイメージを構築していこうとするなら、ローカライズの問題は避けられないでしょう。要するに日本にサービス拠点を置き、しっかり技適を取れ、ということです。すぐにはこういう動きにはならないと思いますが、中華タブがいつまでたっても中華タブなのか、それとも信頼できる中・高級ブランドになるのか、注目していきたいですね。
コメント
中華タブレットは2万円台前後が「冒険」出来る値段だと思っています。
・・・所有PCで悪いのですが。
Jumper EZPad 5SEは「冒険」心を満たしてくれる逸品です。
CPUもメモリも標準、Windowsシングルブートなのが〇。ワコムデジタイザが使えるのでお絵かきも出来る。お値段は2万円前後。
Teclast TBook 16 Poweは実際、買えないでしょうね。
(実機レビューで貰っておいて書くかな、ウチ。)
CPUもメモリもモンスター級、デュアルブート。特色は将来Windowsがアップデートしてもハード的に余裕がある・・・でしょうか。多少の無理は出来ますw(簡単な動画編集等)お値段は4万前後。
両者(?)ともフリーズを経験したことはありません。インテルatom機でフリーズや強制終了は殆ど経験した事無いですね。アンドロイド系CPU機はよく泣かされてますがw
高級中華タブレットは本当にサポートが整っていないと凄い散財額に・・・泣く。もう「冒険」じゃなくて「無謀」に近いですね。
VOYO VBook V3(Pentiumバージョン)Rydeenさん、恨めし・・・羨ましいです。
高い商品は扱いが慎重になるので長持ちします。でも、海外通販でコレを買う勇気は皆無ですね。
価格差も少ないので日本販売の商品にウチは・・・買えないんですけどね。どっちにしてもw
NIAさん、こんにちは、コメントありがとうございます。Teclastはともかく、Jumperって我々のイメージする直球の中華ですよね。私Jumper製品のレビューはすごく楽しいです。中華が高級化するのにあたり我々日本のユーザーにしてみれば、とにかくサポートを充実させて貰いたいですよね。Gearbestなんて日本で散々売ってるんだから、日本語のサポート置いてもたいしたコストにならないと思いますけどね。
もうこの価格なら日本語キーボードじゃないと流石に買わないし実用性皆無ですね。
こんにちは、コメントありがとうございます。最近少し高めの中華をレビューしてますけど、商品価値はあると思うんですよね。あと、サポートさえもう少ししっかりしてくれれば十分購入余地はあるような気がします。あと、日本語キーボードについてはおっしゃる通りだと思います。
Mix Plusがセールで299ドルぐらいになってやっと手が出せるレベル。
Xiaomi Airぐらい信用が無いとねえ。
こんにちは、コメントありがとうございます。Xiaomiっすかあ…。スマホのUIは日本語対応してくれてないんですよね。あと、Airはまだちょっと高いかなあ、というのが私の素直な感想です。
よかったら中華coreM特集してくらはい
こんにちは、コメントありがとうございます。やってみようかな、と思います。でもCube Mix Plusの一人勝ちかもしれません。
intelのCPUは中華ブランドにとって旨みが減ってきたので
今後多機能なSoCが使えるARM版winに力入れていきそうな気がする
開発が楽になりますから大手との力量差を埋めつつ高価格帯に殴り込めますし
こんにちは、コメントありがとうございます。そうなると面白いですね。あとはSnapdragon 835を中華タブメーカーが競争力のある価格で超樽できるか、っすね。