こんにちは。かのあゆです。特に購入する予定はなかったのですが、たまたま住んでいる地域の某大型家電量販店に立ち寄ったところ、アウトレットコーナーに展示品のASUS Zenfone 2(RAM 4GB/ROM 32GBモデル)が5,400円で販売されていたので予備機として衝動買いしてしまいました。すでに古い端末ですが、サブ端末としては今でも十分活用できるスペックとなっています。
1.Zenfone 2について
Zenfone 2は2015年1月に開催された「CES 2015」でグローバル版が発表され、そのあと同年5月に日本仕様が投入された5.5インチサイズのSIMフリースマートフォンです。
Zenfoneシリーズとしては2世代目に相当するモデルとなり、前モデルである初代Zenfone 5が2014年当時のミッドレンジクラスの2万円台で購入することができるコストパフォーマンスに優れた端末として日本でもヒットしたのに対し、2世代目となるZenfone 2ではスマートフォンでは当時世界初だった4GB RAM採用を実現し、フラッグシップレベルの性能を誇ったIntel Atom Z3580を搭載した高性能端末として投入されることになりました。
初代Zenfone 5の「低価格で十分な性能を持った良コストパフォーマンスモデル」という方向性はそのあと登場したZenfone LeserシリーズやZenfone Maxシリーズなどに継承されることになり、無印Zenfoneシリーズは高性能路線に転換していくことになります。
搭載されているIntel Atom Z3580はコードネームが「Moorefield」という名称で、ウインタブでもおなじみのWindowsタブレットで数多く採用されていたコードネーム「Baytrail」世代のCPUと同じ設計となっていますが、搭載されているGPUがBaytrailでは「Intel HD Graphics」となっていたのに対してMoorefieldでは「PowerVR G6430」に変更されています。
パフォーマンス的には当時のフラッグシップモデルに搭載されていたQualcomm Snapdragon 801搭載機に近いベンチマークスコアをたたき出し、2015年に発売されたSIMフリースマートフォンとしては最高峰のスペックを誇った端末です。
ただし、Qualcomm SnapdragonなどのARM系CPUではなく、WindowsやMacなどで採用されているIntel x86系のCPUであるAtomを採用したため、発売当初は互換性の問題で動作しないアプリなどもいくつか見受けられました。
OSは発売時点ではAndroid 5.0.2を搭載して出荷され、最終的にAndroid 6.0.1までアップデートされています。
OSアップデートはインターネット経由でアップデートすることはできない仕様となっているので別途ASUSのサポートページよりアップデートファイルをダウンロードして手動でOSアップデートを実行する必要があります。
2.展示品とはいえコンディションは良好
今回購入したZenfone 2は前述の通り、もともとは某家電量販店のスマートフォン売り場に並んでいた展示品で、その性質上ラフに扱われることも多いので、擦り傷などが結構目立つかなと思っていたのですが、意外と製品としてのコンディションは良好なものでした。液晶部をよく見ると細かい擦り傷が入っているものの、気にならない範囲でした。
背面の状態も良好で、とても店舗で自由に触れる状態で展示されていた商品とは思えないほどきれいな状態を保っています。
ここまできれいだとせっかくなので専用ケースや液晶フィルムもそろえてあげたいところです。
付属品は本体のみ。ただし、Zenfone2ではQualcomm QuickCharge 2.0に対応するACアダプターをそのまま使いまわせるので、かのあゆ的には特に問題はありませんでした。
購入時の動作チェック時の時点では展示終了からかなりの期間が経過したこともあり、バッテリーが完全に放電しており保護機能が動作してすぐに充電開始とはならず動作確認はできませんでしたが、購入後自宅にてQuickChrage対応アダプターで充電したところ無事起動しました。
起動時家電量販店で展示品として活躍していたころに撮影されたと思われる写真データが入っていたので念のためOSアップデート後初期化をかけました。
3.性能面でもまだ現役で活用できる性能
ウインタブでレビューしてきた現行スマートフォンとの性能の比較のため、Antutu Benchmark v7.1.0で性能テストを行いました。
参考 :
Samsung Galaxy S9 SM-G960F (Exynos 9810): 250,018
Samsung Galaxy S8 Duos SM-G950FD (Exynos 8895) : 194,363
Samsung Galaxy S8 SC-02J (Snapdragon 835) : 194,096
Sony Xperia X Performance F8132 (Snapdragon 820) : 157,502
Chuwi Hi9 Air(Helio X20): 95,498
Chuwi Hi9 (MT8173) : 88,330
Huawei P20 lite(Kirin 659): 86,761
ALLDOCUBE X1(Helio X20): 85,170
Vernee V2 Pro (Helio P23); 79,410
Huawei P10 Lite(Kirin 658) : 78,986
HOMTOM HT70(MT6750T): 59,460
Blueboo S3(MT6750T): 57,837
Nomu S10 Pro (MT6737T) : 51,425
Vernee M6 (MT6750); 50,186
T-bao X101A (MT8783): 40,933
VKWorld Mix Plus (MT6737) : 44,558
PIPO N8(MT8163A):39,785
さすがに現在販売されているミッドレンジモデルであるKirin 659を搭載したHuawei P20 liteには届かないベンチマークスコアであるものの、MediaTek MT6750Tよりも高いスコアを計測しているのはさすが2015年当時のフラッグシップモデルといったところでしょうか。
実際のところ、OSのバージョンこそ最終アップデートを行ってもAndroid 6.0.1と古いバージョンのままですが、搭載RAMが現在のスマートフォンと同じ4GBなこともあってか動作面ではストレスを感じることはありません。さすがに重量級3Dゲームのプレイは厳しいものの、現在でも十分活用できる性能になっています。
ただ逆に言えば現在のミッドレンジクラスのスマートフォンの性能は3年前のフラッグシップクラスと同レベルになってきたということでもあるので、スマートフォンの進化の流れの速さを感じてしまいました。
4.まとめ
秋葉の中古ショップやジャンクショップはよくチェックするのですが、地元の家電量販店のアウトレットコーナーにこういった掘り出し物があるのは正直想定外でした。
Zenfone 2は個人的に発売当初ほしかった端末で、Atom Z3560/RAM 2GB/ROM 32GBのモデルではなく、Atom Z3580/RAM 4GB/ROM 32GBのモデルだったこともあり、あとのことは考えずに衝動買いしてしまいましたが、思っていた以上にコンディションもよかったので個人的には当たりでした。
Zenfone 2に関しては同じ4GB RAM/32GB ROMモデルの中古相場が今でも11,800円~程度となっているので、かなり安価に入手することができました。
すでに古い端末ですし、展示品故バッテリーがどの程度持つのか、これから長期的に使ってみないとわからない部分もありますが、発売当時は「性能怪獣」というキャッチフレーズで売り込んでいた端末だけに、今でも十分使える一台となっているため、メイン機やサブ機にトラブルが起きた際の予備機として保管しておこうかなと思っています。
またOSは最終アップデートを行ってもすでに3世代前のバージョンであるAndroid 6.0.1と古めのバージョンになっているものの、現状ほとんどのアプリはサポートしており、いざとなればカスタムROMもそれなりに充実しているのでAndroid 8.1まで非公式な形にはなりますがアップデートすることも可能ですので、まだまだ現役で使っていけそうです。
家電量販店のアウトレットコーナーをチェックすると在庫処分品や展示品だった製品など意外な掘り出し物に出会えるかもしれません。
展示品の場合、今回はコンディションがきれいな商品に出会うことができましたが、中にはラフな使われ方をしている端末も多く、バッテリーも常時ACアダプター接続の状態で稼働していることが多いため、かなり消耗してしまっている製品も多い点には注意が必要ですが、ある程度その点を留意できるのであればなかなかお得な商品に出会えるかもしれません。