こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。最新版のWindows タブレット機種比較、ということで、これまで切り口を変えつつ3回記事を書いています。
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これらの比較記事は純然たる「意見記事」だと思っていて、自分なりのモノサシで各機種を評価しているので、意見を異にする人も多いと思いますが、「これからタブレットを買おうと思ってるんだけど、どれがいいかなあ」と思っているような人には多少なりとも参考にしてもらえればうれしいです。
8インチ、9インチ(8.9インチ)とくれば、次は10インチの番なんですけど、ご存知の通り10インチサイズというのは下は2万円台から上は20万円超のものまで多岐にわたって存在しており、何回かに分けて紹介しないとまともな記事が書けません。
そこで今回は「10インチらしく」ということで「キーボードつき」そしてウインタブが最も得意な「3万円台」の格安製品をターゲットにして記事を書きます。それでも全製品を紹介するのは難しいので、比較的登場時期の新しいものに絞っています。
目次
1.比較対象機種
今回は4機種に絞りました。しかしまあ、「日本ってまだデフレなのね」と思うくらいコスパの高い製品が勢揃いしています。
ASUS TransBook T100HA
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Atom X5-Z8500
RAM: 2GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,280 × 800)
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ: イン192万画素 / アウト500万画素
入出力: USB 3.1 Type-C、microUSB、microHDMI、microSD、オーディオ
※キーボード側にUSB 2.0 × 1
バッテリー稼働時間: 11時間
サイズ:
(タブレットのみ): 265 x 175 x 8.45 mm / 重量 580 g
(キーボード込み): 265 x 175 x 19.45 mm / 重量 1,080 g
価格: 38,809円(2016年2月25日現在の価格ドットコム最安値)
※キーボードドック(物理接続)付属
紹介記事:ASUS TransBook T100HA - Atom搭載 2 in 1の「絶対王者」CherryTrailを搭載する!
安値サイト(Amazon):TransBook T100HA-BLUE
※価格ドットコム最安値サイトとは異なります。代金決済や返品などの利便性を考慮しました。
いきなり10インチAtom 2 in 1の絶対王者が登場です。はい、これで比較終了…、というわけには行かないですね。定評あるTransBookシリーズの中核機種です。OSは64ビット、CPUはCherryTrailでも比較的高性能(中位)のZ8500、RAMこそ2GBですがストレージは64GBと、Atom機としては満足できるスペックです。キーボードにはヒンジがついており、ほぼ完全なノートPCとして使うことができます。伊達に絶対王者(ウインタブが勝手にそう書いてるだけです、念のため)じゃありません。
とはいえ、この製品は「価格ドットコムの最安値が3万円台」なのであって、Amazonなど大手の通販サイトでは4万円を若干上回る価格になっています。それでも製品のデキを思えばびっくり価格ですけどね。
FRENTIER FRT102(D)
OS: Windows 10 Home 32ビット
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 32GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,280 × 800)
ネットワーク: 802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ: イン200万画素 / アウト500万画素
入出力: USB 2.0 × 2、microUSB、microHDMI、microSD、オーディオ
バッテリー稼働時間: 5時間
サイズ:
(タブレットのみ): 260 x 160 x 9.8 mm / 重量 595 g
(キーボードのみ): 259.8 x 175.8 x 16.3 mm / 重量 336 g
価格: 32,184円(2016年2月25日現在のFRONTIER直販サイト価格)
※キーボード(物理接続)付属
紹介記事:FRONTIER FRT102 - 10.1インチ、キーボード分離型2 in 1、税抜き29,800円と格安!
販売サイト(FRONTIER):FRT102(D) 2in1 PC 着脱式キーボード搭載 Windows10
この製品のスペックは決して新しくありません。OSは32ビット、CPUはBayTrail世代のAtom Z3835F、RAMは2GB、ストレージは32GBと、低価格帯のタブレットによくあるスペックです。もちろん価格はそのぶん安く、今回の比較機種中最も低価格です。
デザインは決して悪くなくって、側面に鮮やかなレッドがあしらわれています。また、キーボードはしっかりしたものがついていて、Bluetooth接続ではなく、コネクターによる物理接続となっています。ただ、それでも「価格勝負」な製品だとは思います。なお、この製品によく似た「geanee WDP-103-2G32G-BT-KBOF」というのがあります(ツッコミのコメントとか入れないように!)が、こちらは「Office MobileプラスOffice365サービス」がついているぶん実売価格が高いので、今回は対象機種に含めません。
テックウインド CLIDE W10A
OS: Windows 10 Home
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ: イン200万画素 / アウト200万画素
入出力: USB 2.0、microUSB、miniHDMI、microSD、オーディオ、DC-IN
バッテリー稼働時間: 4時間
サイズ:
(タブレットのみ): 257 x 171 x 7.5 mm / 重量 610 g
(キーボード込み): サイス非公開
価格: 34,969円(2016年2月25日現在の価格ドットコム最安値)
※キーボード(物理接続)付属
紹介記事:テックウインド CLIDE W10A - え?背面にタッチパッドですか?な10.1インチWindowsタブレット
安値サイト(NTT-X):CLIDE W10A
この製品も3万円台(ギリ)前半、という価格が魅力で、OSやCPU、RAMのスペックは決して新しくもないし、高性能とも言えません。標準的な低価格タブレットです。しかし、ストレージが64GBあり、ディスプレイ解像度も1,920 × 1,200と高精細です。
そして何よりも大きなセールスポイントは「タブレットの背面にタッチパッドがついている」ということです。私、残念ながら試用したことはありませんが、10インチタブレットの場合、重量の関係で両手で持つことが多いため、背面にタッチパッドがあるとかなり使いやすくなるような気がします。右利きの人はそのまま、左利き(私がそうです)の人は本体を逆さにして持つ(画面は自動的に反転します)と使いやすいでしょう。
マウス MT-WN1001
OS: Windows 10 Home 32ビット
CPU: Intel Atom x5-Z8300
RAM: 2GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,280 × 800)
ネットワーク: 802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ: イン192万画素 / アウト192万画素
入出力: USB 3.0、microUSB、miniHDMI、microSD、オーディオ、DC-IN
バッテリー稼働時間: 6.7時間
サイズ:
(タブレットのみ): 259.5 x 174 x 10 mm / 重量 598 g
(キーボード込み): サイス非公開 / 928 g
価格: 33,348円(2016年2月25日現在の価格ドットコム最安値)
※キーボード(物理接続)付属
マウス製のCherryTrail搭載10インチタブレットです。昨年の12月に発売されたばかりなのですが、実売価格が下落傾向にあり、現在では3万円台前半で手に入るようになりました。この製品はCPUがCherryTrail世代のAtom Z8300である、という以外は新しい機能は少なく、スペック表で気がつくのはUSB 3.0ポートがついている、というくらいです。
しかし、マウス製品は特に8.9インチサイズのタブレットが非常に高い人気となっていて、使い勝手が非常にいいといえます。例えばキーボードですが、コストダウンのためもあってかヒンジのない、簡易的な形状のものではありますが、サイズや接続性などをよく考えたものになっています(台座部分が小さいとか、マグネットで本体とキーボードを固定するとか)。
2.CPUにこだわる
今回の対象機種は「価格3万円台縛り」にしているので、RAMはすべて2GBしかありません。しかし、CPUはCherryTrail世代のAtomを搭載しているものが2つあり、ASUS TransBookとマウスMT-WN1001です。このうち、TransBookは「めったに見ない」CherryTrailの中位型番であるZ8500を搭載しています。ちなみにマウスWN1001は下位型番のZ8300です。
これね、私Z8500とZ8300のどちらも使ったことがあるんですけど、はっきり言って実用上の体感差はほとんどないです。というか、前から書いてますけど、BayTrailとCherryTrailでさえ、実用上の体感差はそんなにありません。でも、せっかく新しいタブレットを買うんだから少しでも新しくて高性能なCPUのほうがいい、という気持ちもよくわかります。その意味ではこの2機種の中からひとつ選ぶ、というのがいいんじゃないでしょうか。最新CPUにこだわらない、という考え方も、このクラスでは妥当だと思いますけどね。
3.筐体にこだわる
タブレットとしてもノートPCとしても使いやすい、理想的な筐体というのは、私の考えでは「ヒンジつきのキーボードを備え、タブレットと完全に分離できるタイプ」ということなので、TransBook一択です。この製品が対象に入ってしまったことが他機種には不運だったかな、と思います。
しかし、せっかくなのでそれ以外の製品で、ということになると、マウスWN1001かな、と思います。TransBook以外の製品のキーボードというのは、デザインに差はありますけど、
こんな感じで、ヒンジのかわりにキーボードカバーでタブレットを載せる台座を作るタイプですね。この場合、キーボードだけでタブレット本体の重みを支える必要がないので、キーボードの重量を軽くできる、というメリットがあります。
なので、キーボード込みで1 kgを越えてしまうTransBookに対し、重量を公開していないテックウインドを除く2機種はキーボード込みでも1 kgを切ります。これが台座タイプの有利な点です。
しかし、台座タイプの場合、ヒンジでタブレットとキーボードを固定するよりも接続強度は弱くなってしまうので、膝の上など不安定な場所ではキー入力が難しくなります。また、台座部分が奥行きを取るので狭い場所も苦手です。
マウスはこのタイプの製品を販売するのが初めてではなく、私が知る限り、WN1001で3世代目です。私は1世代目の製品を試用したことがありますが、その頃はタブレットとキーボードはBluetooth接続でしたし、接続も「ただタブレットを台座に載せるだけ」だったので、そもそも物理的に接続していませんでした。しかし、現行製品は台座の形状も工夫をこらして小型化している上、タブレットとキーボードをマグネットでしっかり接続しているため、以前とは段違いの安定性があります。
そのため、より軽く、ということを理由にWN1001を選択する、という考えもあると思います。あと、わからないのがFRONTIERで、製品画像をよく見ても、どういう構造でタブレットとキーボードを接続するのかよくわかりません。そのため、この製品については筐体の評価はできません。
あと、キーボードの接続性ということと別次元で、どうしても書かなくちゃいけないのがテックウインドの「背面タッチパッド」です。残念ながらこの機能も使ったことがないので評価が難しいのですが、最低でも「ないよりあったほうがマシ」ということは言えますし、キーボードを接続せず、タブレット単体でPCとして操作する場合は確実に便利になると思います。逆にTransBookのようにキーボードありきの製品にはついていてもあまり意味がないかもしれません。なので、タブレット単体操作が多くなりそうな人にとっては有力な付加価値であると言えそうです。
4.まとめ
今回は「これが一番」と断定的に書くのが難しいですね。TransBookが総合的にはナンバーワンだと思いますが、その分価格が最も高くなってしまいます。また、タブレット単体での利用頻度が高そうな人にとってはヒンジつきのキーボードなんかよりも、簡易的なキーボードでその分安い、という製品のほうがありがたいと思います。その意味ではマウスWN1001が浮上してきますよね。
また、絶対的に最低価格となるFRONTIERにしても、背面タッチパッドのテックウインドにしても、非常にコストパフォーマンスが高く、低評価にすることはできません。お手頃価格なりに厳しい選択を強いられそうですね。
5.関連リンク
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コメント
ビックカメラ専売のは売り切れごめんですか?
いつも楽しみにしてます。さん、こんにちは、コメントありがとうございます。おっしゃるとおり、これを入れないとまずいですね。近日中に修正しておきます。