こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。MSIの最新ノートPCのうち、今回は「ウルトラハイエンド」のゲーミングノート「GT75 Titan(17.3インチ)」「GT63 Titan(15.6インチ)」をご紹介します。ウインタブでは昨年後半からMSI製品のレビューをさせていただいたり、展示会に参加させていただいたりしていますが、従来あまりMSI製品の紹介記事を掲載することがありませんでした。しかし、この「5月モデル」を順に見ていくと、思わず欲しくなってしまうものばかりだと感じます。
MSIが自ら「ウルトラハイエンド」と呼ぶ「GTシリーズ」、一体どんな製品なんでしょう?
1.スペック
はい、「ウルトラハイエンド」ですね…。OSはPro版のみ、CPUはGT75(17.3インチ)がCore i9-9980HK(2.4GHz / Turbo 5.0GHz / 8コア16スレッド)、GT63(15.6インチがCore i9-9880H(2.3GHz / Turbo 4.8GHz / 8コア16スレッド)です。すごいですねー、ノートPCに8コアCPUですよ…。Passmarkでもまだベンチマークスコアが公開されていませんので、具体的にどのくらいすごいのか、ということはコメントできませんが、ノートPC用として最高峰であることは間違いないです。
GPUが最高峰ならGPUも最高峰です。GeForce RTX2080(VRAM8GB)ですね。
これはMSIの製品ページに掲載されていたGTX1080との性能比較の表です。前世代のGTX1080にしてもこの製品に搭載されているRTX2080にしても、ノートPC用のGPUとしてはハイエンドである、ということは皆さんご存知かと思いますが、ウインタブが知る限り、GTX1080/RTX2080に関しては搭載機を販売していないメーカーも多く、例えばドスパラはこのレンジのGPUは(ノートPCでは)扱っていません。というか、「段違いに高い」んですよね。参考までに、デスクトップPC用のパーツとしてのRTX2080(8GB)だと10万円を越えるものが珍しくないです(パソコンの価格じゃないです。GPUの価格です)。
RAMは標準で32GBですが、RAMスロットが4つありまして、MSI指定販売店で購入する場合最大で128GBまで搭載可能です。ストレージは標準で512GB NVMe M.2 SSD + 1TB HDDで、GT75のみ「M.2 NVMe / M.2 SATA3 コンボタイプ空きスロット×1、M.2 NVMe 専用空きスロット×1、インテル製M.2 NVMe SSD専用空きスロット×2」という説明がありまして「え?まさか4基増設できるの?」と思い、PCショップアークの製品ページを確認したら、「本当に4基増設できます」。標準装備されているものを合わせると最大6基ですね…。
ディスプレイは17.3インチと15.6インチの違いはありますが、どちらも4K(3,840 × 2,160)です。ただ、リフレッシュレートの開示はなく、4Kなのであまり高速なものが搭載されているとも思えません。たぶん、「必要に応じて外部ディスプレイを繋ぎなさい」ということだと思います。
ネットワーク系はKILLERです。有線がKiller E2500、無線がKiller Wireless-AC 1550となります。
入出力ポートに関してはGT75とGT63で相違があります。上に掲載したスペック表はGT75のもので、GT63はUSB Type-CがThunderbolt 3ではなく、USB(Type-A)が3.2 Gen2 × 3、2.0 × 1と、すこし数とスペックが落ちます。それでも十分な内容だと思いますけどね。
ちょっと面白いのがバッテリーで、17.3インチのGT75のほうが容量が小さくなっています。Core i9にRTX2080という構成で、バッテリー稼働でゲームをするというのは考えにくいので、UPS(無停電電源装置)代わり、ということでしょう。
サイズも全然小さくないです。というか大きいです。どちらもタテ・ヨコ、厚さともかなりのもので、重量を見るとGT75なんかは4キロオーバーです。あくまでも性能を優先した作りになっているんでしょうね。
2.筐体
この画像はGT75のものです。GT75とGT63はコンセプトが近く、スペックも共通点が多いですが、デザインは相違点が大きめです。GT75はキーボード面からして立体的な造形になっていますし、背面(トップ画像がGT75です)もかなりのインパクトがあります。GT63のほうも十分に大きなインパクトがありますが、GT75との比較では少しおとなしめですね。
こちらがGT63です。造形は似ていますが、GT75のように通気口に縁取り(隈取り?)がなく、相対的にはおとなしいですよね。絶対的には「いかつい」ですけど。
これもGT63です。ベゼルは特に細くもありませんし、特に絞り込まれた形状でもありません。また、GT63に関してはキーボード面もフラットになっているのがわかります。
上の画像がGT75、下がGT63です。どちらもSteelSeries製で日本語配列、Per-Key RGB(個々のキーのバックライト色をカスタマイズできる)ですが、GT75のみメカニカルキーボードが採用されています。またキーの配置も異なっていて、個人的にはGT75の配列のほうが使いやすそうに思われます。
さらに、GT75のみ、キーボード面の右側に電源ボタンや各種設定ボタン(ファンの風量調整など)が配置されます。この電源ボタン、教えてもらわないとわからないような形状ですね。
MSI自慢の冷却システム「Cooler Boost」に関してもGT75とGT63はタイプが異なります。上の画像がGT75のもので「Cooler Boost Titan(ファン2基、ヒートパイプ11本)」、下の画像がGT63のもので「Cooler Boost 5(ファン2基、ヒートパイプ7本}が、それぞれ搭載されます。
3.価格など
MSI GT75 Titan / GT63 Titanは5月17日の発売で、MSI指定販売店であるPCショップアークではすでに予約注文を受け付けています。5月16日現在の価格はGT63 Titanが税込み496,584円、GT75 Titanが税込み539,784円です。
スペックは「ウルトラハイエンド」、そして価格も「ウルトラハイエンド」ですよね。GTシリーズは「ノートPCとしてはこれで限界」くらいの性能の製品だと思います。「そこまでして、あえてノートPCでなくはならないのか?デスクトップPCにしてはどうか?」という問いかけにご自身なりの答えを見いだせるのであれば、そして予算が許すのであれば素晴らしい買い物になるんでしょう。
4.関連リンク
GT75 Titan:MSI公式サイト 製品ページ
GT63 Titan:MSI公式サイト 製品ページ
MSI GTシリーズ(9SG):PCショップアーク