マウスコンピューターの法人PCブランド「MousePro」の11.6インチコンバーチブル2 in 1「P116B」をご紹介します。この製品は2018年に「P116A」として発売され、2019年12月にCPUがApollo Lake世代からGemini Lake世代のものに変更されました。昨日今日発売されたものではありません。MousePro製品が最近になって個人も購入可能になった、ということで、ウインタブとしてもぜひこの製品の紹介記事を掲載したいと思います。
1.スペック
マウスコンピュータはBTOメーカーなので、注文時にシステム構成をカスタマイズすることができます。ただ、この製品の場合、カスタマイズ項目もあることはあるのですが、ベースモデルの段階である程度の主要構成が決まります。
P116B:Celeron N4100/RAM4GB/64GB eMMC
P116B-V2:Pentium N5000/RAM4GB/64GB eMMC
P116B-V2-MSD:Pentium N5000/RAM4GB/64GB eMMC+256GB SSD
こんな感じです。OSはどのベースモデルでもHome版とPro版を選べますが、CPUの型番とストレージ容量に関してはベースモデルの段階で決めておく必要があります。また、P116B-V2-MSDのSSDは256GBから512GBに増設注文することもできます。
CPUはCore iプロセッサーではなく、CeleronかPentiumとなりますが、出先で資料の手直しをしたり、文書や簡単なExcel資料を作成するぶんには全く問題ないでしょう。ただ、RAMが4GBで固定となっているのは少し残念で、いまどきのPCとしては8GBという選択肢も欲しかったな、とは思います。
ストレージは標準でeMMC、必要に応じてSSDの搭載もできます。ただ、SSDを搭載する場合、OSがどっちに入るのかは不明です。ディスプレイは11.6インチで解像度はHD、液晶形式(IPSかTNか)は開示されていませんが、1,024段階の筆圧に対応するペン入力が可能になっていますし、IPS相当の液晶である可能性が高いと思われます。ペン入力(デジタイザー)の形式(ブランド)は不明ですが、どちらかというと繊細なタッチで絵を描く、という感じの製品特性じゃないですね。また、この製品にはスタイラスペンが付属し、さらに「紛失防止用のコード(ひも)」もあります。
入出力ポートは少なめで、USBポートが合計で2つ、うち1つ(Type-C)が充電/給電を兼ねていますので、数としては十分とは言えないですね。ただ、サイズが11.6インチでタフネスタイプの筐体になっていますので、ここはやむを得ないのかもしれません。
カメラは1つだけ。でもこれ、回転します。つまりインカメラ兼アウトカメラということです。画素数が低いので、ビデオチャットとか、あるいはメモ代わり程度の使い方に限定されると思います。
サイズは11.6インチとしては大きめですし、重量も13.3インチモバイルノートよりも少し重いくらいになっています。これもタフネスな筐体構造のトレードオフと言えますので、仕方のないところ。
2.筐体
正面から見たところ。いいですねー。最近のトレンドの真逆を行く太ベゼルで見るからに頑丈そうです。また、カメラが回転式であるのもこの画像からわかります。ディスプレイのガラスは7Hの硬化タイプになっています。
天板です。滑り止めなのか、表面に細かい模様が入っていますが、基本的に黒無地。「高さ75cmからの落下衝撃耐性」「防塵 ( IP5X準拠 ) 」を備えていますので、教育現場や建設現場などでも使えます。というかこれ、もともと文教市場用でもあります。
キーボードです。「キーピッチ 約16.9mm / キーストローク 約1.5mm / 84キーJIS準拠配列」という仕様で、IPX2準拠の防滴性能もありますので、水をこぼすくらいなら平気です。キーピッチ16.9 mmというのは一般的なノートPCのキーボード(18~19 mmくらいです)と比較すると少々狭く、使い始めのうちは少し戸惑うでしょう。ただ、私の経験上、慣れれば大丈夫かと思います。
それと、左上にある電源ボタンは指紋センサーも兼ねています。
入出力ポートの配置です。ポート類が左側面に集められていて、右側面はスタイラスペンの収納を考えた構造になっています。ポートが片側だけ、というのは少し不満がありますが、この製品はペン入力も重視していますので、納得できます。
すみません、動画からのキャプチャなので、少しブレていますが、背面にハンドベルトがついています。タフネスな筐体でもあり、ケースなしで、この画像のように(まるでバッグを持つようにして)持ち歩くことができます。これは便利ですね!
これまで説明してきたとおり、筐体はコンバーチブル2 in 1です。このようにタブレットモードにしてペン入力、というのも快適にこなせそうです。
3.価格など
MousePro P116Bはマウスコンピューター公式サイトで販売中で、2月10日現在の価格は下記のとおりです。
P116B(Celeron N4100):56,800円(62,400円)
P116B-V2(Pentium N5000):59,800円(65,780円)
P116B-V2-MSD(Pentium N5000/SSD搭載):78,800円(86,680円)
※カッコ内は税込み価格
※配送料個人3,000円、法人2,000円(いずれも税抜き)がかかります
この価格は一般的なCeleron搭載のノートPCよりは少し高価です。しかし、高価である理由もはっきりしていますし、個人用としては競合製品が少ないジャンルなので、納得感はあります。
ウインタブでは中華のアウトドアスマホ(タフネススマホ)の紹介記事や実機レビュー記事をよく掲載していますが、読者にも割と好評のようです。で、今回はタフネス・モバイルPCの紹介でした。個人的にはこのジャンルは「やっぱり好き」ですし、出張用・旅行用として一台持っておきたいという気持ちになります。少々乱暴に扱っても平気、というのは持ち歩いていてかなり大きな安心感も得られると思いますし、このスペックであればゲームをするのは難しいとしても、ウインタブの記事書きくらいなら問題なくこなせるはず。もともとは法人・文教市場向けの製品ではありますが、個人用としても魅力的な製品ですよね。