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「Microsoftのクラウドサービスありき」になりつつあるWindows 11 - 初回セットアップ時にローカルアカウントの作成がより困難に

Microsoftアカウント
Microsoftは以前よりMicrosoftアカウントの使用を推していますが、2021年10月にリリースされたWindows 11の個人向けエディションでは基本的にMicrosoftアカウントの紐付けが必須となり、OneDriveのクラウドバックアップ機能もデフォルトで有効になる仕様に変更されています。

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Microsoftアカウント、OneDriveともに便利なサービスですが、ユーザーが選択する余地がなくなっているため、環境によっては問題が発生する場合があります。ここではまず、「Microsoftアカウントの紐づけ」について書いていきたいと思います。

個人向けエディションではオフラインセットアップが原則不可能、Microsoftアカウントとの紐付けが強制に

2021年10月にリリースされたWindows 11の初期バージョン、バージョン21H2では一般家庭向けに提供されている「Home」のみMicrosoftアカウントの仕様が必須となり、2022年10月にリリースされたバージョン22H2ではこれが「Pro」にも適用され、ローカルアカウントの作成が不可能となりました。

Microsoftアカウントをがっつり使っているのであれば特に問題ありませんが、「ユーザーフォルダの名前が日本語になってしまう可能性があり、この場合アプリによって不具合が発生することがある」などの理由でローカルアカウントを作成してからMicrosoftアカウントに紐付けしたいという方や、そもそもMicrosoftアカウントを作りたくないという方もいるかと思われます。

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Windows 11 バージョン24H2でもBypassnro.cmdは残っているが・・・
回避策として「タスクマネージャーでネットワーク接続フローを強制終了する」「アカウント作成画面に移行する前にWi-Fi・イーサネット接続をオフにする」「コマンドプロンプトを起動し、OOBE\BYPASSNRO.CMDコマンドを打ち込む」という手段が用意されていましたが、ネットワーク接続フローの強制終了とアカウント作成前にオフラインにする手段はアップデートで塞がれていて、まもなく一般ユーザー向けにリリースされる予定となっているWindows 11 バージョン24H2ではBypassnro.cmdコマンドは存在しているものの、インターネット接続が有効になっている場合実行しても動作しなくなったことが海外メディアで報じられています。

オフライン環境で実行すれば従来通り動作するようですが、いずれbypassnro.cmdを使用したローカルアカウント作成が行えなくなるかもしれません。

参考記事:
Windows 11 24H2 won’t let you create a local account in OOBE, but there’s a workaround:Windows Report

日本では常時ネット接続が普及しているとは言え、中にはインターネット環境がなかったり、「Microsoftアカウントを作成したくない」というユーザーもいますし、「何が何でもMicrosoftアカウントを使わせる」仕様は正直疑問に感じています。

まとめ

Microsoftアカウントは便利ですし、「個人ユーザーはMicrosoftアカウントとOneDriveを活用してもらいたい」というMicrosoftの意図もわからなくはないのですが、ここ最近のWindows 11の仕様を見ているとユーザーが選択する余地がどんどんなくなっていくのはどうなのかな・・・と感じてしまいます。

Windows 11そのものはリリースから3年目を迎えて確実に良くなっていますし、個人的にも応援しているのですが、MicrosoftアカウントやOneDriveの仕様はバージョンを重ねるごとに(ユーザーから見て)改悪されている印象があるので、できれば以前のようにユーザーが選択できる仕様に戻してほしいところです・・・。

次回はOneDriveの仕様について書きたいと思います。

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