レノボがThinkPad X1 Carbon Gen 12を国内発売しました。この製品は昨年12月に海外で発表されていましたので、国内での販売開始を待っていた、という人も多いと思います。ThinkPadモバイルノートのフラッグシップモデルですね。
メーカーサイトはこちらです
ThinkPad X1 Carbon Gen 12:Lenovo
1.スペック
スペック表
ThinkPad X1 Carbon Gen 12 | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core Ultra 5 125U/Core Ultra 5 135U Core Ultra 7 155U/Core Ultra 7 165U |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(最大64GB、LPDDR5X、オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB SSD(M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチOLED(2,880 × 1,800)120Hz 14インチIPS(1,920 × 1,200)60Hz、タッチ 14インチIPS(1,920 × 1,200)60Hz |
ネットワーク | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、(5G/LTE) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1 Type-A× 2、HDMI、オーディオジャック、(nanoSIMスロット) |
カメラ | Webカメラ(1080p)顔認証対応 |
バッテリー | 57 Wh |
サイズ | 312.8 × 214.75 × 14.96 mm |
重量 | 1.09 kg~ |
コメント
ThinkPad X1 Carbon Gen 12は他のThinkPadシリーズと同様に、注文時に広範なカスタマイズが可能です。
搭載CPUはCore Ultra 5とCore Ultra 7の「U型番」です。後日追加される可能性はありますが、この記事を執筆している3月30日現在だと、より高性能な「H型番」の設定はありません。U型番とH型番はどちらもAI処理チップ「NPU」を搭載していますが、第13世代の「UとH」と同様に、PBPはU型番のほうが小さく、コア数/スレッド数もU型番のほうが少なく、そして内蔵GPUも異なります。
ウインタブの実機レビューではAI処理性能についてきちんとテストができていません(ローカルAI処理に対応するソフトウェアがまだほとんどありません)が、グラフィック性能に関してはU型番よりもH型番のほうがずっと上です。なので、「たまにはゲームでも」とか「動画編集や高度な画像加工をしたい」とかの場合だとH型番との性能差を感じると思います。X1 CarbonはThinkPadモバイルの最上位モデルですから、早めにH型番を選択できるようになって欲しい、と思いますね。
RAMは最大64GBとのことですが、現時点で選択できるのは16GB/32GBのみです。また、オンボードメモリなので購入後の増設、換装はできません。SSDは256GBから2TBまで選択可能です(でもレノボってSSDのカスタマイズ料金が非常に高いんですよね…)。
ディスプレイはメーカーの仕様表だと5種類あるものの、現時点だと3種類のみ。最高で2.8Kの有機ELが選べます。
2.筐体
筐体は新しくなりました。従来モデルと見た目はあまり大きく変わりませんが、天板のWebカメラ付近のデザインが変わり、「突起」ができました。レノボではこの部分をコミュニケーションバーと呼んでおり、ThinkPad X13 Gen 4から採用された形状です。
また、筐体も小さくなりました。
Gen 12:312.8 × 214.75 × 14.96 mm/1.09 kg~
Gen 11:315.6 × 222.5 × 15.4 mm/1.12 kg~
もともと「並外れて頑丈」な設計のThinkPadシリーズとして、従来モデルでも十分に薄型・軽量と言えましたが、ニューモデルではさらに(若干ですが)サイズが小さくなっています。「もちろん」MIL規格(MIL-STD-810H)準拠の堅牢性を備えています。
タッチパッドは従来モデルよりも大型化したとのことです。また、オプションで画像右の「感圧式クリックパッド」が選択できるようになりました。もちろんおなじみの(画像左の)「3ボタンクリックパッド」が標準装備なので、古くからのThinkPadユーザーがブチ切れる必要はありません。
また、この画像では英語配列になっていますが、日本仕様では日本語配列と英語配列を選べます。ホワイトのバックライトも搭載しています。それと、トラックポイント(赤いデベソ)に機能が追加され「トラックポイントをワンクリックまたはダブルタップすることで、クイックメニューを表示、コラボレーション関連機能の設定変更を容易に行うことができます」との説明がありました。私も手持ちのX13 Gen 4で試してみましたが、この機能は実装されていなかったので「新機能」だと思います。
側面と入出力ポートの配置です。画像に「nanoSIMスロット(オプション)」というのがありますが、X1 Carbon Gen 12はオプションでLTEモジュールもしくは5Gモジュールを追加可能です。
3.価格など
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 12はレノボ直販サイトで販売中で、3月30日現在の価格は221,650円から、となっています。最上位モバイルノートだけあって最低でも20万円オーバーですね。
多くのビジネスマンにとって「最高のモバイルノート」のひとつだと思います。記事中にも書きましたが、このクラスのノートPCだと、やはりCore Ultra のH型番が欲しい、という人も少なくないと思いますので、早めにH型番が選べるようになるといいですね。
4.関連リンク
ThinkPad X1 Carbon Gen 12:Lenovo