レノボがThinkPadの2022年モデル、「X13 Gen 3(Intel) / X13 Gen 3(AMD)」をご紹介します。13.3インチとモバイルノートとしては「王道」とも言えるサイズで、ThinkPadモバイルとしては「定番」とも言える高性能な製品です。
1.ThinkPad X13 Gen 3 スペック
スペック表
ThinkPad X13 Gen 3 | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core i3-1215U/Core i5-1235U/Core i7-1255U/Core i7-1265U/Core i5-1240P/Core i7-1260P/Core i7-1270PCore i7-1280P AMD Ryzen 5 PRO 6650U/Ryzen 7 PRO 6850U |
GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB/32GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB PCIe Gen4 SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチIPS (2,560 x 1,600) 13.3インチ IPS(1,920 x 1,200)Privacy Guard 13.3インチ IPS(1,920 x 1,200)タッチ 13.3インチ IPS(1,920 x 1,200) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth5.2 5G/LTE(オプション) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4※)× 2、USB 3.2 Gen1 × 2、オーディオジャック、HDMI、nanoSIMスロット(オプション) ※AMD版はThunderbolt 4非対応 |
カメラ | Webカメラ(720p/1080p)顔認証対応可 |
バッテリー | 41Wh/54.7Wh |
サイズ | 305.8 × 217.89×18.1-18.25 mm |
重量 | 1.19-1.31 kg |
コメント
他のThinkPadシリーズと同様に、X13 Gen 3も注文時に構成のカスタマイズが可能です。
CPUはIntel版が第12世代(Alder Lake)の省電力タイプ(U型番)のCore i3/i5/i7、バランスタイプ(P型番)のCore i5/Core i7と非常に多くの選択肢があり、AMD版はRyzen 6000番台、Ryzen 5 PRO 6650U/Ryzen 7 PRO 6850Uです。AMD版はどちらも型番に「PRO」が入っていますが、これは法人など組織での運用に役立つ管理機能やセキュリティ機能が実装されている型番、という意味です。
RAMは最低で8GB、最大で32GBですが、8GBはCore i3/Ryzen 5など下位型番のCPUでのみ選択可能です。この製品の場合、CPU性能が非常に高く、動画編集や高度な画像加工、職人レベルのPowerPoint資料作成にも使えると思いますので、できればRAM16GB以上にしておくといいといいでしょう。なお、RAMは「オンボード」なので、購入後の増設や換装はできません。SSDは256GBから最大で2TBまで選べますが、レノボはSSDのカスタマイズ料金が非常に高く、256GBから2TBに増量するための追加料金が10万円越えとなります。「さすがにどうか」と思いますけどね。
ディスプレイはすべて13.3インチIPS液晶で、
●1,920 × 1,200、非タッチ、300nit、72%NTSC
●1,920 × 1,200、タッチ、300nit、72%NTSC
●2,560 × 1,600、非タッチ、400nit、100%sRGB、ブルーライト軽減
●1,920 × 1,200、非タッチ、500nit、72%NTSC、プライバシーガード
が選択できます。なお、色域カバー率について、100%sRGBと72%NTSCはほとんど同じ意味で、カバーされる色域の範囲が若干異なる程度、とのことです(詳しくはこちら)。SSDの場合とは異なり、ディスプレイのカスタマイズ料金は比較的低額(割引後であれば1万円を切るものが多いです)なので、高解像度なものやタッチ対応するものも選びやすいと思います。
入出力ポートの構成は少し変わりました。Gen 2世代のX13には「イーサネット拡張コネクター」というのがありましたが、これがなくなりました。ただ、有線接続ということならUSB Type-C – RJ45のアダプター(ハブ)があれば特に問題はないでしょう。ちなみにカスタマイズ項目でアダプターも追加できるようになっています。
また、ポートに関してはIntel版とAMD版でUSB Type-Cポートの仕様が異なります。Intel版ではUSB Type-Cが2つともThunderbolt 4ですが、AMD版はUSB4とUSB3.2 Gen2です(Thunderbolt 4とUSB4の違いについてはこちらをご覧ください)。
サイズは従来モデルGen 2からほとんど変わっていません。
Gen 3:305.8 × 217.89×18.1-18.25 mm/1.19 kg-1.31kg
Gen 2:305.8 x 217.39 x 18.19-18.97mm/1.19 kg-1.31kg
※厚さや重量の幅は天板素材やバッテリー容量(X13は2種類のバッテリー容量を選べます)による
このように「1ミリ以下」の単位で違ってはいますが、「まあ同じ」でいいでしょう。これって「個体差のレベル」ですよね。
2.ThinkPad X13 Gen 3 筐体
筐体は従来とほとんど変わっていません。ポート部分に少し違いがある以外は相違点がわかりませんでした。
天板です。「いつものThinkPad」ですが、X13は天板素材を「PPS (ポリフェニレンサルファイド)」と「カーボン」の2種類から選べます。この画像はPPSのほうですが、カーボンを選ぶとカーボン柄の天板になるものと思われます(ただし、実機画像がないので、確証はありません)。いずれの素材でも「並外れて頑丈」であることは間違いありません。
なお、キーボードの拡大画像がありませんでしたが、テンキーレスで日本語配列と英語配列、バックライトの有無を選べます。
ヒンジは180°開口します。最近はビジネスノートでこの構造を採用する製品が増えていますね。ビジネスミーティングの際などに向かい側に座っている人と画面共有しやすくなり、便利です。
側面と入出力ポートの配置です。
3.ThinkPad X13 Gen 3 価格など
Lenovo ThinkPad X13 Gen 3はレノボ直販サイトで販売中で、8月13日現在の価格はIntel版が税込み175,032円から、AMD版が税込み164,252円から、となっています(ただし、カスタマイズ内容によってはこれより安くなることもあります)。なお、ThinkPadシリーズは夜10時からの「ナイトセール」および週末クーポンのほうが安くなりますので、購入される際は「夜か週末」をおすすめします。
個人的には、「X13シリーズはThinkPadの定番モバイルノート」だと思っています。X1 Carbonをはじめ、X1 Nanoなど、モバイルに便利なThinkPadが増えていますし、2022年モデルに関してはT14も大幅に軽量化したので、モバイルノートとしての購入候補になっています。しかし、ThinkPadの中で選択肢が増える、というのはいいことだと思いますので、みなさん(いい意味で)大いに悩まれるといいんじゃないでしょうか。
4.関連リンク
ThinkPad X13 Gen 3 (AMD):Lenovo
ThinkPad X13 Gen 3(Intel):Lenovo