レノボがThinkPad Eシリーズの2023年モデル、E14 Gen 5のWeb直販を開始しました。この製品は2月に開催されたMWC2023(@バルセロナ)で発表され、その際に記事を掲載済みですが、日本仕様のスペックや価格が判明しましたので、改めてご紹介します。
1.ThinkPad E14 Gen 5 概要
スペック表
ThinkPad E14 Gen 5 (Intel) | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core i3-1315U/Core i5-1335U/Core i7-1355U Core i5-1340P/Core i7-1360P |
外部GPU | なし / GeForce MX550 |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB/24GB/32GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD(M.2 PCIe-NVMe Gen4) ※1TB SSD増設可 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチIPS(2,240 × 1,400) 14インチIPS(1,920 × 1,200) ※詳細別記 |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)、USB 3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A、USB 2.0 Type-A、LAN(RJ45)、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1080p)顔認証選択可 |
バッテリー | 47Whr/57Whr |
サイズ | 313 x 219.3 x 18 mm |
重量 | 1.41 kg~ |
ディスプレイの仕様
・IPS(1,920 x 1,200), タッチ非対応, 45%NTSC, 300nit
・IPS(1,920 x 1,200), タッチ対応, 45%NTSC, 300nit
・IPS(2,240 x 1,400), タッチ非対応, 100%sRGB, 300nit
※すべて14インチ、光沢なし(ノングレア)リフレッシュレート60Hz
コメント
CPUの選択肢は多く、第13世代(Raptor Lake)の省電力タイプ(U型番)とバランスタイプ(P型番)を選べます。当たり前ですがCore i3よりはCore i7のほうが高性能、またU型番よりもP型番のほうが高性能です。
また、メーカーの仕様表には「GeForce MX550」を選択できるという記載がありました。カスタマイズ画面でいろいろ試してみましたが、現時点だとMX550の搭載はできないようです。
RAMは「8GBオンボード + 8GB/16GB SODIMM」と「16GBオンボード + 16GB SODIMM」という組み合わせとなり、8GB/16GB/24GB/32GBを選べますが、カスタマイズ画面で確認したところ、CPUにCore i7-1360Pを選択する場合のみ16GBオンボード + 16GB SODIMMになり、16GB/32GBを選べます。また、この際に16GBを選んでしまうと内蔵GPUがIris XeではなくIntel UHD Graphicsになってしまいますのでご注意ください(Iris XeのほうがUHD Graphicsよりもグラフィック性能が高いです)。
一方でCore i7-1360P以外のCPUを選ぶ場合は8GBオンボード + 8GB/16GB SODIMMになりますので、最大のRAM容量は24GBです。また、この場合もRAM8GBを選ぶと内蔵GPUがIntel UHD Graphicsになります。
SSDは256GB/512GB/1TBから選択でき、さらに1TB SSDを追加できます(選択するベースモデルによって異なります)。ディスプレイは上に記載した3種類から選べます(ここも選択するベースモデルによって異なります)。レノボはSSDのカスタマイズ料金が高く、ディスプレイのカスタマイズ料金は割とリーズナブルなので、ディスプレイに関してはより高精細・高発色なものにしてもいいかもしれません。
2.ThinkPad E14 Gen 5 筐体
ディスプレイのアスペクト比が従来モデルの16:9から16:10に変わりましたので、筐体も新しくなっています。ベゼル幅は細く、上部のWebカメラ付近が盛り上がった形状です。
従来モデルとサイズを比較してみます。
E14 Gen 5:313 x 219.3 x 18 mm/ 1.41 kg~
E14 Gen 4:324 x 220 x 17.9 mm / 1.64kg~
ディスプレイの形状が変わりましたので、普通だと「横幅が小さくなり、奥行き(短辺)が大きくなる」はずですが、E14 Gen 5では横幅だけでなく奥行きも小さくなっています。また、「重量1.41 kg~」というのも素晴らしいんですが、海外発表の際に公開されたデータシートでは「1.53 kg~」になっていたので、ちょっと心配。
天板です。カバー素材は「PC-ABS樹脂」と開示されていますので、いつものThinkPadの質感だと思います。海外発表の際には筐体色に「Arctic Grey」もありましたが、今のところ日本仕様はブラックのみです。
キーボードです。この画像は英語配列ですが、日本仕様は日本語配列と英語配列、またバックライトの有無を選べます。…いつも通りのデザインで使いやすそうなキーボードですよね。
側面と入出力ポートの配置です。USBポートは合計で4つ、うち1つがThunderbolt 4で、他にHDMIポートと有線LANポートを備えています。この製品は14インチサイズですから、充実したポート構成と言えるでしょう。
3.ThinkPad E14 Gen 5 価格など
Lenovo ThinkPad E14 Gen 5 (Intel)はレノボ直販サイトで販売中で、5月27日現在の価格は税込み84,370円から、となっています。また、84,370円のモデルをカスタマイズ画面で「Core i5-1335U/RAM16GB/512GB SSD/2.2K 100%sRGBディスプレイ」にして試算したところ、125,906円でした。
記事を書きながら「これはいい!」と思いました。CPUやRAM/SSDの構成を好みで選べ、ディスプレイもパーソナル利用向きの高精細なものにできますし、筐体も少し小さく、スタイリッシュになりましたしね。もちろん価格もThinkPadシリーズとしては手頃なものになっていると思います。