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ThinkPadシリーズのCopilot+ PCまとめ。辛口な評価もあり(2025年2月現在)

Lenovo

ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition
ThinkPadシリーズはレノボのビジネスノートPCです。もともとはIBM製で、レノボがIBMからPC事業を買収したことにより、現在はレノボのブランドになっています。とはいえ、現在でも日本のレノボ大和研究所(旧・IBM大和事業所)が製品企画・開発に深く関わっています。

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ThinkPadシリーズはビジネスPCとして非常に高い評価を受けており、「真っ黒な筐体」「キーボードに赤いデベソ(トラックポイント)」「頑丈な筐体」など、独特のデザインや特徴を備えています。「ThinkPadしか使わない」というベテランPCユーザーも多いですね。実は私(ウインタブ)もThinkPadの熱狂的なファンで「(ウインタブのサイト運営と関係なく)私的に使うノートPCはとにかくThinkPad」です。

これだけだと「ThinkPadを礼賛するだけ」になってしまうので、(不本意ながら)ThinkPadの悪口も書いておきます。

ThinkPadシリーズは基本的なデザインが長年変わらず「無骨で古臭い」と感じられることがあります。また、スペックの割に価格が高く、コストパフォーマンスはあまり良くありません。ビジネス向けという特性上、ディスプレイの品質は平凡で、発色や輝度が控えめなもの(45% NTSC)が多い点も気になるところです。ThinkPadファン(私なんですけどね…)にとって「神」と思えるトラックポイントも、人によっては使いづらく、不要に感じることもあるでしょう。さらに、最近のモデルは中国製造が主流となり、「IBM時代の品質とは違う」と指摘する声もあります。

では本題に入ります。2025年2月22日現在、「ThinkPadシリーズのCopilot+ PC」は下記の5機種です。

製品 ディスプレイ
サイズ
CPU 価格の目安
X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition 14インチ Core Ultra(Lunar Lake) 23~31万円
X9 15 Gen 1 Aura Edition 15.3インチ Core Ultra(Lunar Lake) 20~27万円
X9 14 Gen 1 Aura Edition 14インチ Core Ultra(Lunar Lake) 19~27万円
T14s Gen 6 Strix Point 14インチ Ryzen AI 300(Strix Point) 22~28万円
T14s Gen 6 Snapdragon 14インチ Snapdragon X 20~27万円

※製品名をクリックするとレノボの製品ページが開きます。
※注文時に構成のカスタマイズが可能です。カスタマイズによっては「目安」より安くも高くもなります。
※Copilot+ PC以外にも多数のモデルがあります。モデル一覧と価格情報はこちらをご覧ください。

現時点だと、「14インチのモバイルノートがほとんど」ですね。15.3インチのThinkPad X9 Gen 1 Aura Editionもキーボードはテンキーレスですし、筐体重量も1.4 kgと軽いので、モバイルノートと言ってしまってもいいでしょう。

搭載CPUはIntel Core Ultraシリーズ2(Lunar Lake)が3機種、AMD Ryzen AI 300(Strix Point)が1機種、Qualcomm Snapdragon Xが1機種で、Core Ultraシリーズ2搭載の3機種については製品名にIntelとの共同開発であることを示す「Aura Edition」というのがついています。なお、搭載CPUについての解説はこちら(CPU一覧表、Core UltraRyzen AI 300)をご覧ください。

では、各機種の寸評を記載します。

X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition

Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition

モバイルノートの購入を考えていて、予算にある程度の余裕があるのなら、5機種の中でX1 Carbonがベストです(キッパリ)。まず、ウインタブとしては「モバイルノートではCPUの性能よりも『軽いこと』のほうが重要である」と考えていて、重量1キロを切る(986 g)X1 Carbonはそれだけでも超魅力的です。

また、X1 CarbonはThinkPadモバイルではフラッグシップという位置づけなので、筐体品質も最高水準ですし、機能面にも優れます。超軽量に仕上げたことによる耐久性の劣化もありませんし、上で「悪口」として書いたディスプレイ品質も決して低くはなく、低価格モデルでも100%sRGBの色域を確保し、上位モデルだと2.8K解像度の有機ELパネルを搭載していますので、ビジネス以外の場面でも美しい画面が楽しめます。個人的にはこれが「現時点で選びうる最高のThinkPad」だと思います。

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レノボ製品ページ:
X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition

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X9 15/14 Gen 1 Aura Edition

Lenovo ThinkPad X9 14 Aura Edition

ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition

X9シリーズ(X9 15とX9 14)は「全く新しいThinkPad(all-new ThinkPad)」です。筐体は「黒くない」ですし、キーボードにも「デベソなし」です。よってThinPadユーザーの中でも賛否両論が渦巻いていて、ある意味「問題作」とも言えますねw

要はThinkPadらしくないから否定的な評価が出てしまっているんですけど、ディスプレイは下位グレードであっても有機ELですし、特に15インチモデルの方は標準で2.8K解像度です。また、これも15インチモデルのほうですが、筐体重量も1.4 kgとサイズの割に軽く、モバイルノートとしても使えます。なので、ThinkPadの伝統に強い思い入れがない人やThinkPadファンでも「そろそろ目先を変えて欲しい」と思っている人には歓迎されるんじゃないでしょうか。

また、5機種中で最も価格設定が低くなっているのも特徴です。下位グレードであれば20万円前後から購入できるのは「ThinkPadとして」というより「Copilot+ PCとして」割安感があります。私がX9を買うとしたら「ディスプレイ品質がいいこと、サイズの割に軽いこと、スペックの割に安いこと」から15インチモデルを選ぶと思います。

レノボ製品ページ:
X9 15 Gen 1 Aura Edition
X9 14 Gen 1 Aura Edition

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T14s Gen 6 Strix Point/T14s Gen 6 Snapdragon

ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point

ThinkPad TシリーズはThinkPadの中でも上位モデルと位置づけられ、スタンダードノートがメインですが、T14sは14インチで薄型・軽量なモバイルノートです。

同じ筐体(同サイズです)に異なるブランドのCPUを搭載するモデルがあり、Ryzen AI 300(Strix Point)とSnapdragon X(X PlusあるいはX Elite)を選べます。

Snapdragonのほうが省電力性が高く(バッテリーが長持ち)、筐体重量も若干軽く(1.24 kg、Strix Pointは1.3 kg)、低予算から買えるというメリットはありますが、ウインタブとしては「ThinkPadならSnapdragonはやめとけ」と言っておきます。

CPUがSnapdragonである、ということはOSが「ARM版のWindowsである」ことを意味します。ウインタブでもARM版Windowsを搭載する製品を何度もレビューしていて、以前と比べると劇的に使いやすくなっていることは認めます。普段使いでは「ほとんど普通」です。ただし、ARM版Windowsの欠点として指摘される「アプリの互換性(一部のアプリが動作しない)」という点は完全には解消されていません。

この記事執筆時点で他社のARM版Windowsを搭載する製品をレビュー中なのですが、私が常用しているアプリは基本的に全て動作します。ただ「Google 日本語入力」がまともに動きません。私はGoogle日本語入力を常用していますけど、ARM版Windowsでこれが使えないということのストレスは大きいです。これがパーソナルなエンターテイメント用途であったり、AdobeのPhotoshop(ARM64ネイティブアプリになっています)を使う目的だったり、初めてPCを買うとかであれば問題ないと思いますが「ビジネスでガッツリ使うために買うのがThinkPad」なので、PCの都合で常用しているIMEを変えざるを得ないというのはちょっと許せないです。

ここではIMEについて触れましたが、ビジネスで使っていれば他のアプリで同様の事態に遭遇する可能性がないとは言えません。よって、SnapdragonやARM版Windowsを否定するつもりはありませんが、ThinkPadシリーズに搭載するには時期尚早と思います。

T14sはディスプレイサイズが14インチで薄型・軽量なモバイルノートという点でX1 Carbonと製品特性がかぶる部分もありますよね。私の意見ですと、個人利用の場合、X1 CarbonよりもT14sを選ぶ理由として挙げられるのは「Intel CPUではなくAMD CPUにしたい」「価格を低く抑えたい」という2点だけです。CPUの性能差についてはコメントできませんが、T14s Gen 6 Strix Pointに関して言えばディスプレイ品質、バッテリー駆動時間、筐体重量のいずれもX1 Carbonには及びません。T14sはやめとけ、とは思いませんが、私なら「ローンを組んででもX1 Carbonを選ぶ」と思います。

レノボ製品ページ:
T14s Gen 6 Strix Point
T14s Gen 6 Snapdragon

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執筆者:ウインタブ 2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
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