こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。Lenovoが4月26日に発売した新しい13.3インチモバイルノートPC「ThinkPad 13」を紹介します。ThinkPadシリーズとしてはネーミングがかなりシンプルなので気になってしまいましたが、スペックを確認するとビジネス利用、法人利用を強く意識した製品のようです。
1.スペック
OS: Windows 10 Pro 64ビット / Windows 7 Professional SP1 64ビット
CPU:Intel Celeron 3855U / Core i3-6100U / Core i5-6300U他
RAM: 4GB~16GB
ストレージ: 128GB~512GB SSD
ディスプレイ:13.3インチIPS(1,920 x 1,080)/ TN(1,366 × 768)
ネットワーク: 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.1
入出力: USB 3.0 x 3、USB Type-C、HDMI、OneLink+、 SDカードリーダー
バッテリー駆動時間: 最大約11時間
サイズ: 322.4 x 222.8 x 19.8 mm / 1.44 kg
この記事を書いている4月27日時点で直販モデルの構成や価格は明らかになっておらず、販売代理店モデルのバリエーションと価格がわかっています。そのため、Lenovoのプレスリリースと販売代理店モデルの構成を元に補足します。
OSはWindows 7もしくは10が選べるようですが、販売代理店モデルでは標準でWindows 7(Windows 10のダウングレード権行使)になっています。CPUは代理店モデルでCeleron 3855U、Core i3-6100U、Core i5-6200U、Core i5-6300U(すべてSkylake世代です)が搭載されていることがわかっていますが、プレスリリースではCore i7まで搭載可能ということなので、直販モデルではCore i7も選べると思われます。なお、Core i5-6200UとCore i5-6300Uの主要な相違点は「vPro対応の有無」となります。つまり、法人向けのセキュリティやPC集中管理を強く意識している、ということです。
RAMとストレージはスペック表上は幅が取られていますが、代理店モデルの場合標準でRAM4GB、ストレージ128GB/192GBとなっており、やや控えめな印象があります。もちろんカスマイズは可能ですし、直販モデルには最初から大容量のRAMやストレージを備えたバリエーションが登場するでしょう。
ちょっと気になったというか「あれ?」と思ったのがディスプレイです。代理店モデルの標準ディスプレイは全て「TN液晶」なんです。個人的な経験ではTN液晶とIPS液晶では品質に大きな差があり(IPS液晶のほうが圧倒的にキレイ)、ThinkPadというブランドと製品価格から見てミスマッチなんじゃないか、と思ったんですね。
もしこの製品が個人向けに重きを置いているのであれば当然IPSにしてくると思うのですが、やはり法人向けを意識して「お金のかけどころを変えた」ということなんだと思います。
一方でセキュリティや端末集中管理、という部分は上に書いたvPro対応ということの他にも、代理店モデルに指紋センサーやセキュリティチップを搭載したものが存在していて、この製品のアピールポイントだと思われます。また、ディスプレイについてもHDMI経由で外部ディスプレイに4K(3,840 × 2,160)出力が可能だったり、WiDi(既存のWi-Fi規格に基づくワイヤレスディスプレイ規格)による外部ディスプレイ出力が可能になっています。このあたりもビジネス用途を意識したものと言えそうです。その割にLAN(RJ45)もD-subもついてないんですけどね。
2.筐体
筐体はおなじみのThinkPadですね。天板はご覧のとおり、黒無地でいかにもThinkPadです。ThinkPadの筐体が恐ろしく頑丈、というのは有名な話ですが、この製品についても「信頼性と高品質を確保する厳しい品質テスト」ということで過酷なテストをクリアしています。というか、ThinkPadという時点で筐体にはなんの不安もないですけどね。
モバイルノートPCとして、サイズ感もいいと思います。厚さは2センチを切り、19.8 mmですし、重量も1.44 kgとなっています。1.44 kgというのは微妙に重く感じる人もいるかもしれませんが、バッテリー稼働時間も約11時間と長く、異常に頑丈な筐体構造であることを思えば許せるんじゃないでしょうか?
この製品については筐体画像があまり公開されておらず、詳細について説明ができないのですが、個人的には「昔ながらのThinkPadかな」と思っており、悪く言えば意外性はなく、よく言えば期待を裏切らないデザインであると思っています。
3.価格と発売時期
Lenovo ThinkPad 13は4月26日から販売代理店モデルの販売が開始され、直販モデルは5月10日販売開始となります。代理店モデルのバリエーションは
Celeron, RAM4GB, ストレージ128GB: 税抜き83,000円(税込み89,640円)
Core i3‐6100U, 4GB, 192GB: 99,000円(106,920円)
Core i5-6200U, 4GB, 192GB: 109,000円(117,720円)
Core i5-6300U, 4GB, 192GB: 123,000(132,840円)
となっています。でも個人としてこの製品の購入を検討する場合、代理店モデルとはこだわるべきポイントが少し異なりますね。OSは必ずしもPro版である必要はないと思いますし、液晶はIPSであってほしいし…。ただ、もしこの製品がCPU、RAM、ストレージなどの構成を細かくカスタマイズできる状態で直販されたら個人的には結構うれしいかもしれません。例えば上のCore i3モデルのOSをHome版に、ストレージを128GB、ディスプレイをIPSにできるとしたら税込みで10万円を切ってくる可能性が無きにしもあらずですし、Lenovo必殺の週末クーポンとかにも期待できるとしたら…、うーん、よさげですねえ。
4.関連リンク
ThinkPad 13:Lenovo公式サイト
モバイル性を最大限に生かし生産性を向上する「ThinkPad13」を発売:Lenovo プレスリリース
コメント
有名な中華メーカの中でもレノボは抜きんでて胡散臭いイメージが拭えない…ビジネスには使いたくない。
こんにちは、コメントありがとうございます。そういわれてしまうと…。ThinkPadは大和研究所の開発だから、とか言っても仕方ないですかね。
まあ、売りたい対象が法人なので「画面はTNで充分、でもOSはPro必須。」なのでしょうね。
当初「導入時にはHomeで足りる」って事だったり「価格最優先で」ってことでHomeで買ったのに、あとあと配置換えなどで社内LANに接続することになった時に「ドメインネットワークに入れない」とか、ワークグループネットワークでも「電源投入直後はサーバー接続時に必ずパスワード入力が必要(Proは記憶して入力無しにできる)」などとあれこれ問題や不満が出ることが「実際にあった」ので。
こう言う場合に最初から「最低価格でもProしかない」のは上司や役員への余計な説明・説得の労力や後のトラブルを避けられるのでありがたいです。
あるえふさん、こんにちは、コメントありがとうございます。個人的にはこの値段でTNはなあ、と思いますけど、システム管理者にはいいスペックなんですね。玄人っぽくて個人向けのアレンジもしてほしいけどなあ。
ThinkPad x301の後継機種が出るとは予想外だった。
joさん、こんにちは、コメントありがとうございます。すみません、この型番に印象がなく、検索して調べました。X301のことはよくわかりませんが、13はいいっすねえ。