レノボが13.3インチモバイルノート「ThinkBook Plus」を発売しました。ThinkBook 13をベースにした製品と思われますが、なんと「天板にE-inkのサブディスプレイ」を装備する、超個性的なノートPCです。
1.スペック
ThinkBook Plus | |
OS | Windows 10 Home / Pro |
CPU | Intel Core i5-10210U |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB / 16GB |
ストレージ | 256GB / 512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ |
13.3インチIPS(1,920 × 1,080) 10.8インチE-ink(1,920 × 1,080)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB 3.1 Gen2 Type-C、USB 3.1 Gen1 × 2、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(720p) |
バッテリー | 稼働時間 最大約12.5時間 |
サイズ | 308 × 217 × 17.4 mm |
重量 | 1.4 kg |
ThinkBook Plusは注文時にOSのバージョン、RAMとストレージの容量をカスタマイズすることができます。CPUは第10世代(Comet Lake)のCore i5で、これ以外の型番の設定はありません。RAMは標準で8GB、カスタマイズで16GBまでの増設が可能です。またストレージも標準で256GBですが、カスタマイズにより512GBにすることができます。
ディスプレイは「メインの位置」にあるほうが13.3インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度で、天板にあるほうが10.8インチのFHD解像度、E-inkとなります。また、E-inkディスプレイのほうはタッチ対応し、アクティブペン(付属します)によるペン入力(筆圧4,096段階)も可能です。ただし、E-inkなのでモノクロ(グレイスケール)ですし、反応速度も決して速いとは言えませんので、本格的なイラストやマンガの制作には向かないと思われます。
入出力ポートは基本的にThinkBookと同様で、合計で3つのUSBポートとHDMIを備えているものの、SD(microSD)カードリーダーはありません。また、通信まわりではThinkBook 13では対応していないWi-Fi6(ax規格)も使えます。
サイズのほう、ThinkBook 13と比較してみます。
ThinkBook Plus:308 × 217 × 17.4 mm / 1.4 kg
ThinkBook 13:307.6 × 216.4 × 15.9 mm / 1.34-1.38 kg
タテ・ヨコサイズはほぼ同じで、E-inkディスプレイを搭載しているぶん、Plusのほうがやや厚みがありますね。ちょっと首を傾げたくなるのが重量で、Plusのほうが若干重くなっているものの、その差はかなり小さいです。E-ink搭載による重量増を他のどこかの部分で軽量化しているのかも知れませんね。1.4 kgというのはモバイルノートとしては軽いほうではありませんが、E-inkという付加価値があることを思えば納得、と感じます。
2.筐体
正面からの画像がなかったのでこれで…。上に書いたとおり、タテ・ヨコサイズがThinkBook 13とほぼ同じなので、こうして見るとThinkBook 13にそっくりです。ただし、筐体色はThinkBook 13の「ミネラルグレー」よりは濃く、ちょっと黒っぽい色に変更されています。
この画像がわかりやすいですね。天板(というかディスプレイ面)がかなりの厚みになっています。私はこの1月のCES 2020でこの製品の実機に触れる機会がありましたが、ディスプレイ面の厚みが強く印象に残っています。
これが天板のE-inkディスプレイです。この形状だと、天板を閉じた状態にすればタブレットとして使えますね。ただ、この位置にE-inkディスプレイというのは、正直使い方のイメージがつかみにくいですよね?レノボの説明はこうです。
E Inkディスプレイには、カレンダーやスケジュール、メール、日付、バッテリー状況、天候などを表示でき、ノートPCを開かなくても確認できます。また付属のLenovo Precision Penを使って、手書きのメモやスケッチ、PDFへの注釈の記入が容易に行えます。
Lenovo Precision Penは、4096段階筆圧によるなめらかな書き味を実現。単6電池で約400日駆動し、マグネットによりディスプレイの両側面にアタッチが可能です。
OneNoteと連携することで、記入したメモを自動で保存。さらにローカルフォルダのイメージを壁紙として利用でき、企業ロゴや好きな画像などを自由に表示できます。
E Inkディスプレイは電子ブックリーダーとしても利用でき、表示情報は天板を開くと自動的にOFFになるためプライバシーやセキュリティ面でも安心です。E Inkディスプレイを保護する専用のスリーブケースも標準で同梱しています。
ちょっと引用部分が長いですが、E-inkディスプレイの特徴が理解できます。「ヒンジを閉じた状態で各種通知が確認でき、手書きのメモなども可能。電子ブックリーダーとしても使える。一方ヒンジを開くとE-ink部分の表示がOFFになる。」ということですね。
キーボードの画像もありました。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「日本語キーボード(バックライト付)」です。おそらくこのあたりはThinkBook 13と同じ仕様と思われます。
側面と入出力ポートの配置です。キーボードのところで「ThinkBook 13と同じ仕様と思われる」と書いたのですが、実はちょっと違いがありまして、ThinkBook 13ではキーボード面右上にあった「電源ボタン兼指紋センサー」がThinkBook Plusでは側面に移動しています。上の画像ではそっけなく「電源ボタン」と書いてあるだけですが、このボタンは指紋センサーも兼ねています。
3.価格など
Lenovo ThinkBook Plusはレノボ直販サイトで販売中で、9月20日現在の価格は税込み117,304円から、となっています。なお、この価格は「土日祝日クーポン」を使用したものなので、平日に購入するとこれよりも若干高くなると思います。
天板にE-inkディスプレイを搭載する、非常に斬新なモバイルノートで、その割に価格は低めに抑えられていると感じます。あとはE-inkディスプレイをうまく活用できれば「買って正解」ということになるでしょう。
4.関連リンク
ThinkBook Plus:レノボ直販サイト
コメント
仕事中はずっとPC開きっぱなしだからPC閉じた状態で通知待ちなんてない。メールやSNSの通知はスマホに来るし利用シーンが不明すぎる。
充電も通信も出来て着脱式でノート代わりに使える軽量のE-Ink端末をオプションで出すとかの方がよかったんじゃ?