3月のBCNランキングを見ると、8インチ Windows8 タブレット の販売台数No.1はLenovoのMiix2 8 ですね。8インチ以外も含めたWindows8 タブレットということならASUS TransBook T100TA シリーズがさらに上位に来ていますが、Windows8 タブレットの場合、日本での売れ行きが非常に好調ということで品薄になっているものが多く、製品供給ができたところで一気にランキング上昇、ということもあるのかもしれません。しかしまあ、相変わらずタブレットの売れ筋上位はiPadとNexus7が上位を独占していて、「Winタブ試してみなよ!」ってみんなに強く言いたい気分です。
さて、LenovoのMiix2 8 は間違いなくWindowsタブレットの中では人気No.1でしょう。ライバルとの比較では最薄(8.1ミリ)・最軽量(349グラム)で価格も32GBモデルなら3万円台、販売チャネルの豊富さということが要因だと思います。特に349グラムという重量は他モデルを使っている人なら間違いなくうらやましくなる数字ですね。長時間片手持ちをする人なら特に…。
しかし、人気モデルにとっての有名税と言うのでしょうか、ネット上では不具合報告を目にすることもあります。私はMiix2 8 を持っていないので、情報収集してみたことをまとめてみました。単発の不具合報告はどの機種でもそれなりに見かけますが、Miix2 8の場合、主に2つのことに対して不具合が多いようです。
1.スリープ状態から復帰できない(スリープ死)
もっとも多くの報告が寄せられている不具合です。「比較的長時間(一晩とか)充電しつつスリープ状態にしておくと、復帰できなくなる。」というもので、ハードウェアの問題だとかファームウエアのバージョンだとかの説があります。不具合報告は相当数あっても実際のところごく一部のユーザーにしか発生していないようなので、Lenovo側が公式に何らかの対応をしているということはなく、サポートデスクで個別対応しているようです。
2.筐体が弱すぎる
これも多いです。筐体についてはMiix2 8に限らず、どの機種でも不満や不具合はありますので、代表的なもの、というかよく見かけるものをご紹介します。
(1)microUSB端子
microUSBを抜き差しするたびにガタツキを感じる、すぐに壊れそうで心配、という報告はかなりよく目にします。また、充電の際に不注意からやや不自然な力がmicroUSB端子にかかってしまい、端子がとれてしまった、という報告も複数目にしています(2ちゃんねるでもAmazonのレビューでもありました)。これはちょっと嫌ですよね。
(2)microSDカードスロット
microSDカードについても抜き差しが渋い、逆に甘くて外れやすい、microSDカードを認識しないなどの不具合報告があります。個体差があるので不具合率が高いと一概には言えませんが、購入する場合、事前にチェックしておいたほうがいいかもしれませんね。
(3)その他筐体全体
「安っぽい」など質感の低さを指摘するもの、「ギシギシきしむ」など剛性不足を指摘するもの等があります。また、スイッチ類についても感触がよくないという類の不満を持つ人がいるようです。Miix2 8 の本体裏面は一部を除いてアルミ製なので、そんなに質感が低いとも思えませんが、最薄・最軽量を実現するために他のモデルに比べると若干やわなのかもしれません。
3.対策
スリープ死については生産時期によって発生頻度が異なるようで、最新の生産時期になっているものはスリープ死しにくいようです。対外的にモデルチェンジの告知をすることなく内部の修正を行うというのは普通にありうることですし、タブレットのファームウエアも随時アップデートされているようなので、これから購入する予定の人はあまり心配しなくていいのかも。また、スリープ死対策として、こんなのが考えられます。
(1)バンドルされているソフトウェアをアンインストールする
どこのメーカーでもそうですが、お試し版とかのソフトウェアがプリインストールされていることが多く、特にウイルススキャンソフト系は誤動作を誘発しやすいように思われます。もともとWindows8 タブレットは容量不足になりがちなので、不要なプリインストールソフトは全部アンインストールしたほうがよさそうです。
(2)Windowsのお約束として定期的にシャットダウンする
スリープ死については「充電しながら長時間」という条件下で発生しているようなので、意図しないタスクがバックグラウンドで邪魔している、という可能性は低いと思われます。ただし、Windows8というOSはシャットダウンしてからの起動が決して我慢できないほど遅くはないので、夜寝るときにシャットダウンする、ということを習慣にしてもそれほど面倒ではないでしょう。
(3)カスタマーサポートにクレームを入れ、修理あるいは交換してもらう
スリープ死が本体内部のハードウェアとしての不具合であれば、自分で対処することはできません。Lenovoのカスタマーサポートは決して評価が低いわけではなく、スリープ死についてもきちんと対応してくれます。問題なのは修理に時間がかかることが多く、2週間とか1ヶ月という期間を我慢できるか、ということでしょう。
Miix2 8 の不具合や不満点について、よく目にするものをまとめてみました。細かい不具合はどのタブレットでも抱えていますから、それほど神経質になることはありません。Miix2 8 の場合、とりわけスリープ死の報告が非常に多いのですが、これについても全体的に見て確率は低いはずですし、Lenovoの対応もしっかりしています。
それと、Miix2 8 に限らず、ヤフオクあたりでOfficeを抜いたWindows8 タブレットが安価で販売されています。タブレットにバンドルされているOfficeソフトウェア(ライセンスキー)を売買するのは規約違反ですが、Office抜きのタブレットを安く買う、という行為自体は違反行為ではありません。しかし、こういうタブレットは購入の時点で中古品になってしまうので、例えばスリープ死が嫌だから交換してもらうとか修理に出すとかの時にトラブルになる可能性があります。一般に保証期間内であればメーカー保証は受けられますが、保証書が整備されているか、オンライン上でのユーザー登録は可能か、そしてタブレットを購入するショップの保証はあるのかなどはきちんと確認しておく必要があります。というか、規約違反を平気でするような業者がまともな保証をしてくれるとも思えませんけどね。
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